4
R 1625 : 2010
ここに, Bn : バイアスの補正係数
ただし,Bnは試験片本数nの関数とし,次の式による。
n ≦120の場合 Bn .2(04 n 1.1)1 1
n <120の場合 Bn 1
d) 信頼区間 形状母数の仮推定値 m(バイアス補正なし)の信頼区間(
t m,U
L m)及び尺度母数の仮推
定値
t の信頼区間( ,U )の算出は,次による。
L
なお,この規格では,危険率は0.1だけを扱う。
1) 形状母数の仮推定値の信頼区間の求め方 信頼係数100×(1−α)=90 %の信頼区間は,表1に規定し
た試験片個数がNのときのq0.05及びq0.95の値を用いて,式(4)及び式(5)によって下側信頼限界 m及
L
び上側信頼限界 mを算出し,(
U m,
L m)と記述する。
U
L t / q.095
m m (4)
mU m t / q.005
(pdf 一覧ページ番号 )
ここに, m の値
q0.05 : 5 %累積出現確率を与える mt/
m の値
q0.95 : 95 %累積出現確率を与える mt/
表1−最ゆう法で求めた形状母数の90 %信頼区間に対応する上下信頼限界を与えるq値
試験片数,N q0.05 q0.95 試験片数,N q0.05 q0.95
5 0.683 2.779 42 0.842 1.265
6 0.697 2.436 44 0.845 1.256
7 0.709 2.183 46 0.847 1.249
8 0.720 2.015 48 0.850 1.242
9 0.729 1.896 50 0.852 1.235
10 0.738 1.807 52 0.854 1.229
11 0.745 1.738 54 0.857 1.224
12 0.752 1.682 56 0.859 1.218
13 0.759 1.636 58 0.861 1.213
14 0.764 1.597 60 0.863 1.208
15 0.770 1.564 62 0.864 1.204
16 0.775 1.535 64 0.866 1.200
17 0.779 1.510 66 0.868 1.196
18 0.784 1.487 68 0.869 1.192
19 0.788 1.467 70 0.871 1.188
20 0.791 1.449 72 0.872 1.185
22 0.798 1.418 74 0.874 1.182
24 0.805 1.392 76 0.875 1.179
26 0.810 1.370 78 0.876 1.176
28 0.815 1.351 80 0.878 1.173
30 0.820 1.334 85 0.881 1.166
32 0.824 1.319 90 0.883 1.160
34 0.828 1.306 95 0.886 1.155
36 0.832 1.294 100 0.888 1.150
38 0.835 1.283 110 0.893 1.141
40 0.839 1.273 120 0.897 1.133
2) 尺度母数の仮推定値の信頼区間の求め方 信頼係数(1− 懿 =90 %の信頼区間は,表2に規定した
試験片個数がNのときのt0.05及びt0.95の値を用いて,式(6)及び式(7)によって下側信頼限界 及び
L
――――― [JIS R 1625 pdf 6] ―――――
5
R 1625 : 2010
上側信頼限界U を算出し,( ,U )と記載する。
L
t) (6)
exp ( t.095 / m
L t
t) (7)
exp ( t.005 / m
U t
ここに, t0.05 : 5 %累積出現確率を与える t戀 の対数値に mを乗じた値
t
t0.95 : 95 %累積出現確率を与える t戀 の対数値に mを乗じた値
t
表2−最ゆう法で求めた尺度母数の90 %信頼区間に対応する上下信頼限界を与えるt値
試験片数,N t0.05 t0.95 試験片数,N t0.05 t0.95
5 −1.247 1.107 42 −0.280 0.278
6 −1.007 0.939 44 −0.273 0.271
7 −0.874 0.829 46 −0.266 0.264
8 −0.784 0.751 48 −0.260 0.258
9 −0.717 0.691 50 −0.254 0.253
10 −0.665 0.644 52 −0.249 0.247
11 −0.622 0.605 54 −0.244 0.243
12 −0.587 0.572 56 −0.239 0.238
13 −0.557 0.544 58 −0.234 0.233
14 −0.532 0.520 60 −0.230 0.229
15 −0.509 0.499 62 −0.226 0.225
16 −0.489 0.480 64 −0.222 0.221
17 −0.471 0.463 66 −0.218 0.218
18 −0.455 0.447 68 −0.215 0.214
19 −0.441 0.433 70 −0.211 0.211
20 −0.428 0.421 72 −0.208 0.208
22 −0.404 0.398 74 −0.205 0.205
24 −0.384 0.379 76 −0.202 0.202
26 −0.367 0.362 78 −0.199 0.199
28 −0.352 0.347 80 −0.197 0.197
30 −0.338 0.334 85 −0.190 0.190
32 −0.326 0.323 90 −0.184 0.185
34 −0.315 0.312 95 −0.179 0.179
36 −0.305 0.302 100 −0.174 0.175
38 −0.296 0.293 110 −0.165 0.166
40 −0.288 0.285 120 −0.158 0.159
e) 強さデータのワイブルプロットは,次の手順で行う。
1) 統計解析を行おうとするn個の強さデータを,強さの小さい順に並べ替える。
2) 各順位i (i=1n) のデータに対して次の式(8)(メジアン・ランク法)を用いて累積破壊確率Fiを
算出し,i, 槿 Fiの対応表を作成する。
3.0
Fi (8)
4.0
ここに, n : 強さデータの数(試験片の総数)
――――― [JIS R 1625 pdf 7] ―――――
6
R 1625 : 2010
i : 小さい順に並べ替えた順位
Fi : i番目の累積破壊確率
3) 2) の強さの順位iに従って, 楓 びFiの組を,たて軸lnln (1−F )−1,横軸ln ‰ 盛られたグラフ
にプロットする。
4) 式(2)及び式(3)で得られた形状母数の推定値m及び尺度母数の推定値 を次の式(9)に代入し,ワイ
ブルプロットの回帰直線を引く。
lnln 1(F) 1
m ln m ln (9)
ここに, F : 累積破壊確率
m : 式(3)で得られた形状母数の推定値
強さ又は破壊応力(Pa又はN/mm2)
: 式(2)で得られた尺度母数の推定値(Pa又はN/mm2)
5) 4) で引いた回帰直線の左右に信頼区間を示す2本の折線を図示することが望ましい。
それらはたて軸をlnln (1−F )−1とし,次のとおりである。
( lnL, 0 )を通り,傾きが m及び mの線
L U
( lnU , 0 )を通り,傾きが m及び mの線
L U
7 記録
記録は,次の事項について記載しなければならない。
a) 強さの試験方法
1) 3点曲げ試験,4点曲げ試験,引張試験の別
b) 強さ試験条件
1) 曲げ試験の場合は上下スパン
2) 高温,室温の別,高温下の試験の場合は試験温度
c) 試験片の形状及び寸法
d) 試験片の個数
e) 強さデータ
f) 強さデータの平均値
g) 解析結果
1) 形状母数の推定値m
2) 尺度母数の推定値
3) 信頼区間( m, m),( ,U )
L U L
4) ワイブルプロット図
h) 記録者
――――― [JIS R 1625 pdf 8] ―――――
7
R 1625 : 2010
附属書A
(参考)
最ゆう法を用いた母数推定の解析事例
A.1 使用データ
この解析例で使用する,測定されたデータの例を,表A.1に示す。
A.2 手順
手順を,次に示す。
a) 表A.1の強さデータを,6.2 a) に示す式(1)を用いて,計算機によって数値解析を行い,形状母数の仮
推定値 mを算出する。
t
この場合, m=25.5となる。
t
t を
b) ) で得られた m及び表A.1の強さデータを,6.2
t b) に示す式(2)に代入し,尺度母数の仮推定値
算出する。
t =975.7となる。
a) で算出した mを用いると,
t
c) ) で得られた mは,最ゆう法に特有の試験片数に依存する偏りを含むため,6.2
t c) に示す式(3)を用
いて,試験片の数に応じて補正係数Bnを算出し,これを仮推定値 mに乗じてバイアス補正を行った
t
形状母数の推定値mを算出する。n=30の場合,Bn=0.953 8となり,a) で算出した mを用いると,m
t
=24.3となる。さらにバイアス補正を行った尺度母数の推定値 は,6.2 b) に示す式(2)にmを代入し,
=974.9となる。
d) 次に,得られた形状母数の仮推定値,尺度母数の仮推定値及び試験片数から信頼区間を算出する。6.2
d) にあるとおり,形状母数の信頼係数90 %の信頼区間を求めるには,表1に規定したq0.05及びq0.95
の値を用い, m(バイアス補正なし)をそれぞれの値で除することによって,次のとおり求める。
t
mL m t / q.095
25.1/5.334 191.
mU m t / q.005
25.0/5.820 311.
同様に,尺度母数の信頼係数90 %の信頼区間を求めるには,表2に規定したt0.05及びt0.95の値を用
t =975.7から,次のとおり求める。
い,
t)
exp( t.095 / m9757. exp( 9630.
.0334 / 25)5.
L t
exp( t)
t.005 / m9757. exp ( .0338/) 255. 9887.
U t
したがって,信頼区間は次のとおりである。
( ,U )
mLm (19,1. 31)1.
( L, U ) (963,0. 988)7.
e) 次の手順で,ワイブルプロット図を作成する。
1) 表A.1の強さデータを,強さの小さい順に並び替え,順位iを付す。
結果を,表A.2の左3列に示す。
2) 6.2 e) 2) に示す式(8)を用いて,順位iに対する累積破壊確率Fiを算出し,更に, Yi lnln/1( Fi) 1 ,
Xiln i を算出する。得られた結果を,表A.2の右3列に示す。
3) i及びYiの組を,グラフにプロットする。
表A.2のデータを用いた例を,図A.1及び図A.2に示す。
――――― [JIS R 1625 pdf 9] ―――――
8
R 1625 : 2010
4) ) 及びc) で得られたm及び を,6.2 e) 4) に示す式(9)に代入した後,二つの任意の累積破壊確率
Fに対し,それぞれの強さ ‰侮 二組の点[ln lnln (1−F)−1]を直線で結び,回帰直線とす
る。
5) 次にワイブルプロット及び回帰直線の左右に90 %信頼区間を表す2本の折線を引く。プロットの左
側に位置する折線は,たて軸,すなわちlnln (1−F)−1がゼロとなる,F=63.2 %におけるよこ軸の値
がlnL であり,そこから傾きが
m及び mの折線となる。同様に,プロットの右側に位置する折
U L
線は,たて軸ゼロでのよこ軸の値がlnU であり,そこから傾きが
m及び mの折線となる。これ
U L
ら4本の直線を引くには,
1
lnln 1(F) mln mln
において,m及びβに,d) で求めた
( , U )
mLm (19,1. 31)1.
( L
, U ) (963 ,0. 988 )7.
のそれぞれの値を代入し,任意の累積破壊確率Fに対して求められる点及び( lnL
ln
,0)又は(
U
,0)
を結べばよい。
以上から,プロットした回帰直線の例を,図A.1及び図A.2に示す。
f) a) c) の手順をニュートン・ラプソン法によって数値解析し,補正計算を行うFORTRANによるプロ
グラムの例及びこれに表A.1の強さデータを入力したときの計算結果の出力例を,次に示す。
ニュートン・ラプソン法による数値解析では,たて軸g (m),横軸mに目盛られたグラフにおいて,
mの仮設定値miに対して,g (mi) における接線とm軸との交点のm座標mi+1を求め,これをmiに置
き換える。この計算を繰り返すことによって,有効数字3けたを得るのに十分な精度のm値を計算す
ることができる。このときのmiとmi+1との関係は,次の式で示される。
なお,miの初期設定値には,例えば,強さデータの最大値及び最小値からmを概算し,これを用い
れば収束が速い。
また,式中の 椀 計算機によってはオーバーフローの可能性があるが,強さデータの平均値
を求め, 台 椀 椀 一 歿 えて式を整理することによって避けることができる
g mi
mi mi
g mi
2
n n n
m 2 m m
n i ln i i n i ln i
ただし, g m n m 2 i 1 i 1 i 1
2
n
m
i
i 1
――――― [JIS R 1625 pdf 10] ―――――
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JIS R 1625:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 20501:2003(MOD)
JIS R 1625:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 81 : ガラス及びセラミック工業 > 81.060 : セラミックス > 81.060.30 : ニューセラミックス
JIS R 1625:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISR1600:2011
- ファインセラミックス関連用語
- JISR1601:2008
- ファインセラミックスの室温曲げ強さ試験方法
- JISR1604:2008
- ファインセラミックスの高温曲げ強さ試験方法
- JISR1606:1995
- ファインセラミックスの室温及び高温引張強さ試験方法
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方