JIS S 0021-2:2018 包装―アクセシブルデザイン―開封性 | ページ 4

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S 0021-2 : 2018 (ISO 17480 : 2015)
B.1.6 引き起し/引き上げ
B.1.6.1 試験装置
試験装置は,引張試験機を用いる。判定に当たって疑義が生じないのであれば,簡便な荷重測定器を用
いることができる。測定に当たっては,実際の使用において,手で開封する場合と同等の速度で試料を引
っ張る。
B.1.6.2 試料
プルタブ包装。
B.1.6.3 手順
手又はジグでプルタブ包装を水平に固定する。500 mm/minの速度で,図B.6のようにリングを引く。図
示された方向の引張荷重を読み取る。
開封方式別に手順を,次に示す。
a) フルオープンタブ包装の場合には,図B.6に示したように,まずタブを90°まで起こし,次にリング
を手前に引いて開封する。タブを90°まで起こした場合,及び手前に引いて開封する場合,それぞれ
の最大引張荷重値(開封強さ)を読み取る。
図B.6−プルタブ包装の開封の引張測定試験の概略図
b) ステイオンタブ包装の場合には,図B.7に示すように90°の角度までリングを起こした際の引張荷重
値(開封強さ)を読み取る。
図B.7−ステイオンタブ包装の開封の引張測定試験の概略図
c) タブ自体が蓋になっている容器の場合には,図B.8に示すように,リングが水平になるまでリングを
引き起こす。次に蓋の側面が壊れるまで,リングを水平方向に引く。更にその後,リングを135°ま

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で引き起こし,引き起こした方向にリングを引っ張り開封する。蓋の側面が壊れるまでリングを水平
方向に引いた場合,及び135°に引き起こした後にリングを引いて開封する場合,それぞれの最大引
張荷重値(開封強さ)を読み取る。
図B.8−タブ付き蓋包装の開封の引張測定試験の概略図
開封させるために要する力を開封距離の関数とし,開封強さと距離との関係を示す図として示し,その
過程の最大荷重値(開封強さ)を読み取る。
試験中の開封挙動を観察し,その結果を記録する(例えば,開栓不良時のタブ,リング,本体の変形な
ど)。

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附属書C
(参考)
人間の力及び器用さと開封との関係
C.1 はじめに
人間の力及び器用さは,年齢,性別,健康,身体的状態など多くの要因によって変動する。附属書Bに
記載されている機器評価方法は,包装の(特に,開封部の)物理的特性に関する一貫かつ再現性のあるデ
ータを提供する。この附属書では,使用者が包装を開封する方法,及びそれによって得られる主要な結果
を得る方法について記載する。
注記 なお,ここに示したデータは,日本人を対象に計測したデータではない。
C.2 強さ
C.2.1 トルク
包装を開封するときのトルクは,図C.1に示す装置を用いて測定する。
図C.1−トルク測定装置
図C.2−男性と女性との瓶を固定したときのトルクの違い
一般的に女性のトルクは男性のおよそ半分である。男女ともに加齢に伴いトルクは低下するが,女性の
方がより低下し,70才以上では顕著である(Demura et al, 2003)[13]。

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C.2.1.1 握力の影響
附属書Bに記載の標準的なトルク測定装置(図B.1参照)は,瓶を垂直に固定し,片手で開栓動作を行
う。通常,片手で瓶をつかみ,もう一方の手で蓋を持つため,このような動作は普通行われない。
さらに,径の大きな瓶よりも小さい瓶においてより様々な握り方をしている[Rowson and Yoxall(2011)]
[14]。手の大きさは,握りやすさに影響するため,手が小さい女性は,男性よりもトルクが小さい。また,
蓋を固定して片手で開けるよりも,両手を用いて様々なつかみ方をする。瓶を手で固定したときとしない
ときのトルクを図C.2に示す。
C.2.2 つまんで引っ張る力
英国貿易産業省の研究によると,次のことが示されている。柔軟性のある包装を開ける能力に最も関係
する握り方は,指腹つまみ引張り(PPP)(親指の腹と人差し指の腹でつまむ)(図C.3参照)及び三つ指
つまみ引張り(CPP)(親指の腹と,人差し指及び中指の腹でつまむ)である。ヨーザルら(Yoxall et al.) [15]
の研究では,消費者が横つまみ引張り(LPP)(親指の腹と人差し指の側面とでつまみ,それ以外の指を人
差し指に添える。)も用いることが示されている。
指腹つまみ引張り(PPP)握り 三つ指つまみ引張り(CPP)握り
横つまみ引張り(LPP)握り
使用者から遠い方向及び使用者の手前方向に向かって蓋を開けるためには,横つまみ引張り(LPP)が用いられる。
図C.3−代表的なつまみ握り
この種の包装を開封するのに必要な離強さは,使用者が生み出す最大つまみ引張力よりも一般的に小
さい。使用者の年齢,動作によるつまみ引張力を図C.4に示す(DTI,2000)。

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図C.4−つまみ引張力(英国貿易産業省,2000)
この種の包装を開封するには,使用者の力よりも他の要因が寄与すると考えられる。
C.2.3 絞り出し力
絞り出し力は,非侵襲センサを用いて測定できる。このセンサによって力又は圧力の経時的データが得
られる。これによって年齢ごとの最大の絞り出し力を求めることができる。図C.5に異なる包装・内容物
での最大絞り出し力を示す。
図C.5−4種の異なる包装・内容物に対する絞り出し力と年齢との関係
他の包装と同様,内容物を絞り出すために特定の握り方がある。このような握り方をしても,トルクの
事例と同様に,加齢によって絞り出し力は低下が見られる。この絞り出し力も,女性の力は男性よりも小
さい。

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JIS S 0021-2:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 17480:2015(IDT)

JIS S 0021-2:2018の国際規格 ICS 分類一覧

JIS S 0021-2:2018の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISZ0108:2012
包装―用語