JIS T 0993-7:2012 医療機器の生物学的評価―第7部:エチレンオキサイド滅菌残留物 | ページ 4

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T 0993-7 : 2012 (ISO 10993-7 : 2008)
記号
X 時間
Y 検出器応答
1 注入
2 空気ピーク
3 溶媒ピーク
4 溶媒テール
図A.1−二つの物質のクロマトグラム分離
記号
1 ピークフロント
2 ピークテール
3 ピーク頂点
図A.2−非対称クロマトグラムピーク

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附属書B
(参考)
EO及びECHのガスクロマトグラフ測定
B.1 ガスクロマトグラフ法の手順
B.1.1 標準液の調製
分析者は,クロマトグラフ手順を校正するのに使用する標準液の安定性を確認し,標準液が,その確認
された使用期限の後に使用されないことを保証することが望ましい。
B.1.2 一般
GC標準の調製のための手順を概説する。次の二つの方法が,一般に利用できる。
a) 市販の調製された標準液の使用
b) Oガスの既知の容量を希釈することによる容量的,又は既知の重さの液体のEOを希釈することによ
る重量的のいずれかによる標準液の調製。全ての場合において,ピーク高さ又はピーク面積応答対EO
濃度で検量線を作成する。
注記 コンピュータ制御GC装置のソフトウェアによるピーク面積応答は,EO濃度を求める場合に
ピーク高さよりも精度が高い。
EO及びECH標準液の調製に用いる手順の例は,附属書Jに記載している。
B.2 ガスクロマトグラフ法のバリデーションの判定基準
B.2.1 一般
多くの方法が,EOの抽出物を定量的に分析するのに適している。EO測定のガスクロマトグラフ法(GC)
が行われる徹底抽出法について,多くの手順が,述べられてきている。残留EOレベルを測定するのに,
おそらく多くの未公表の方法がある。医療機器には様々なものがあるので,公表された方法が全ての医療
機器に適しているとは限らない。したがって,分析的に妥当であり,かつ,この規格に規定している性能
判定基準に適合するいずれの方法も用いることができる。
分析的に妥当であるとは,その方法が,4.3の残留物限度値に対して分析する医療機器における規定レベ
ルのEOを測定するのに十分な真度,精度,選択性,直線性,堅ろう(牢)性及び感度を示し,また,分
析する当該医療機器に適用できるということである。
EO及びECH残留物のレベルを評価する多くの分析方法が,文献から再評価されている(参考文献参照)。
各方法のより詳細な議論に関して,原本を参考にすることが望ましい。分析法をバリデーションするため
の推奨要件は,次のとおりである。
B.2.2 真度(Accuracy)
真度は,その試験方法によって得られた試験結果の真値に対する近さの尺度である。
真度は回収率,すなわち認められた又は真の値に対する百分率として表される測定値で表現できる。そ
の試験方法の測定結果と既知の値との比較が要求される。既知の値は,既知の純度の被分析物又はスパイ
クサンプルから準備することができる。
真度を求める意味でのスパイクサンプルは,サンプルに既知の添加された被分析物量の回収率として報
告することができる。しかしEOについて,真度を求めるためのこの方法は,この化合物の揮発性のため
に成功することが極めて難しい。一つの代替法として,市販の利用可能な認証された標準液の使用を推奨

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する。このようにして,真度の測定は,信頼区間を伴った認められた真値で除した平均測定結果となる。
いずれのケースにおいても,回収率(%)は,次のように計算することができる。
Ro100
R (B.1)
a又はtv
ここに, R : パーセントで表す回収率
Ro : 得られた結果
a又はtv : 認められた又は真の値
真度は,規定の範囲にわたる最低3濃度について,最低9回の測定を用いて評価することが望ましい(す
なわち,三つの異なる濃度でそれぞれ3回)。
B.2.3 精度(Precision)
B.2.3.1 概要
精度は,同じ分析条件下での多くの測定に対して測定値が互いにどのくらい近いかの尺度である。精度
は次の三つの構成要素を含む。併行精度(Repeatability),室内再現精度(Intermediate precision)及び室間
再現精度(Reproducibility)。
B.2.3.2 併行精度(Repeatability)
併行精度は,用いられる標準液の規定の範囲にわたって,最低9回の測定を用いて評価されることが望
ましい(すなわち,三つの異なる濃度でそれぞれ3回)。上記B.2.2にある方法の真度から作成したデータ
を並行精度評価に用いることができる。
併行精度は,式(A.4)で規定されたピーク面積の相対標準偏差(変動係数)として計算することができる。
EO及びECHの%RSDは,用いられる標準液の範囲に対し5 %を超えないことが望ましい。%RSDは,
A.4.2に規定しているように計算する。
B.2.3.3 室内再現精度(Intermediate precision)
室内再現精度は,分析手順の精度に対するランダムな事象の影響を確認することによって評価すること
ができる。ランダムな影響の例は,測定日,分析者,器具などを含む。これらの事象を個々に検討する必
要はない。実験計画法(マトリクス)の使用を奨励する。
試験方法の室内再現精度を示すには,最低限二つの別々の事象に対して,B.2.2の真度に記載しているよ
うにデータを作成することを推奨する。標準偏差,相対標準偏差(変動係数)及び信頼区間が報告される
ことが望ましい。
B.2.3.4 堅ろう(牢)性(Ruggedness)/室間再現精度(Reproducibility)
分析手法の堅ろう(牢)性は,異なる施設,異なる分析者,異なる装置,異なる試薬ロット,異なる経
過分析時間,異なる分析温度,異なる分析日など様々な条件の下での同じサンプルの分析によって得られ
る試験結果の室間再現性の程度である。堅ろう(牢)性は,通常,分析法の操作上及び環境上の変数によ
って,試験結果への影響がないことを表す。堅ろう(牢)性は,施設から施設及び分析者から分析者のよ
うな,普通に予想される条件における変化の下での試験結果の室間再現精度の尺度である。
バリデーションの手法は,新しいカラム又は新しい方法を導入するために個々の施設で行われるので,
バリデーションのこの部分は,異なる分析者,異なる分析日,異なる装置などの組合せで行うことができ
る。室内再現精度の確認が完了した場合,室間再現精度は,通常,行う必要がない。この部分では,施設
間の検討は重要ではない。
B.2.4 直線性(Linearity)
直線性は,手法の応答と被分析物の濃度との間の相関関係の尺度である。直線性は,用いられた標準液

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の範囲にわたって確立することが望ましい。標準液濃度対ピーク面積又はピーク高さの回帰分析は,少な
くとも五つの濃度を用いて行うことが望ましい。
分析者は,傾き及び切片の室間再現精度のほかに,キャリブレーションデータの直線性を求めることが
望ましい。検量線の最小の相関係数は0.95であることが望ましい。
B.2.5 検出限界(MDL)(Method detection limit)
B.2.5.1 概要
検出限界(以下,MDLという。)は,妥当な信頼性で検出され得る最小の量である。MDLは,被分析物
の既知濃度サンプルを分析し,そして被分析物が確実に検出できる最小レベルを確認することによって,
求めることができる。
MDLを求めるには,多くの方法がある。B.2.5.2及びB.2.5.3に挙げたもの以外のアプローチも受け入れ
られる場合がある。
B.2.5.2 SN比に基づくMDL
被分析物の既知の低濃度サンプルの測定信号を,ブランクサンプル信号で比較すること,及び被分析物
が確実に検出できる最小濃度を確立することによって,SN比の決定が行われる。3 : 1のSN比は一般的
に受け入れられる。
B.2.5.3 応答の標準偏差に基づくMDL
MDLを求めるために,推定されるMDL近傍の被分析物の既知標準液を調製し,その標準液の7回の注
入の標準偏差を求める。
MDL=s×t (B.2)
ここに, s : 注入の標準偏差
t : 自由度n−1,99 %信頼水準におけるスチューデントt値
B.2.6 定量限界(QL)(Quantitation limit)
B.2.6.1 概要
QLは,一般的に,被分析物の既知濃度サンプルの分析,及び被分析物が受容可能な真度及び精度で定
量できる最小レベルを確立することによって,求めることができる。
QLを求めるには,多くの方法がある。B.2.6.2及びB.2.6.3に挙げたもの以外のアプローチも受け入れら
れる場合がある。
B.2.6.2 SN比に基づくQL
被分析物の既知の低濃度サンプルの測定信号を,ブランクサンプル信号で比較すること,及び被分析物
が確実に定量できる最小濃度を確立することによって,SN比の決定を行う。10 : 1のSN比は,一般的に
受け入れられる。
B.2.6.3 応答の標準偏差に基づくQL
QLは,式(B.3)で表すことができる。
QL=5×MDL (B.3)

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附属書C
(参考)
この規格を医療機器中の残留EO及びECHの定量に適用するための
フローチャート及び手引
C.1 背景
この附属書は,ISO 10993シリーズのある部を,EOで滅菌された医療機器の生物学的評価に適用するた
めの手引きを示すものである。この附属書は,主にこの規格の適用について述べているが,限定的ではあ
るものの,ISO 10993シリーズの他の部に関しても手引きを提示している。
この規格は,残留EOに対する許容限度値の設定のための要求事項,及びEO滅菌された医療機器が許
容限度に適合していることを示す分析的手順を規定する。ECH残留物がEO滅菌された医療機器に存在す
ることが判明した場合の,ECHの最大許容限度値も同様に規定する。EGのばく露限度値は,設定されて
いない。なぜならば,EO残留物が管理されている場合,生物学的に重大なEG残留物が存在するとは考え
にくいとリスクアセスメントが明示しているためである。この規格に適合することを示すためには,患者
への用量が許容限度値及び基準抽出法の設定の基礎となる。序文の第2段落では,残留EOへのばく露を
最小限に抑えるために,製品開発及び設計段階において代替材料及び滅菌方法を検討することが望ましい
ことを述べている。
EO滅菌された医療機器は,この規格の要求事項への適合に加えて,ISO 10993シリーズ中の,他の部に
ある生物学的試験の要求事項にも適合しなければならない。ISO 10993シリーズ中のその他の要求事項も
同様に考慮する。
治療には人命を救う性質があるため,EO滅菌された医療機器を使用することのリスク便益分析に大き
な影響を与える特殊な場合がある(大手術など)。4.3に規定するばく露限度値は,さほど危機的ではない
状況におけるリスク及び便益に基づいている。したがって,生命が脅かされるような状況下では,規定の
限度値を満たすことが不可能な場合は,想定される限度値を緩和する場合がある。
この附属書には,使用者がこの規格を適用するために必要な手順の理解促進のために,フローチャート
を盛り込んでいる。フローチャートは判断ポイントを示し,代替案がこの規格で提示された場合の適切な
行動選択の手引きを示している。この手引きの幾つかは,次のような要因に基づき,規格が異なる製品に
適用する実用的手段を示している。
− ばく露の性質
− ばく露期間
− 使用頻度
− 特殊な場合の使用(4.3.6参照)
− 製品サイズ
フローチャートでは,更に詳細な文で補足する。さらに,表C.1では,様々な種類の医療機器に対する
許容限度値の簡潔な概要を示す。
4.4は残留EO及びECHの測定に必要な条件を明記し,分析手順を附属書Bで説明する。残留EOを判
定する抽出条件を附属書Eに記載する。適切な模擬使用抽出手順を策定するための手引きはC.3による。
これによって使用者がEO滅菌された製品に対して,適切な模擬使用抽出手順の根拠を作成し,文書化す
ることができる。

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JIS T 0993-7:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 10993-7:2008(IDT)
  • ISO 10993-7:2008/Technical corrigendum 1:2009(IDT)

JIS T 0993-7:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 0993-7:2012の関連規格と引用規格一覧