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T 7201-5 : 1999 (ISO 8835-2 : 1993)
6.2 気流抵抗
他の医療装置の部分と一体になっていないAPL弁については,附属書AのA.5に規定した方法で試験
したとき,APL弁前後での圧力低下は,完全解放の位置で,空気流量が3l/minのときに0.05kPa [{0.5cmH2O}]
0.3kPa [{3cmH2O}] の間であり,かつ,空気流量が30l/minのときには,0.1kPa [{1cmH2O}] 0.5kPa
[{5cmH2O}] の間でなければならない。
他の医療装置と一体になっているAPL弁については,附属書AのA.5に規定した方法で試験したとき,
APL弁を組み込んだ装置部分の前後での圧力降下は,空気流量が3l/minのときに0.05kPa [{0.5cmH2O}]
0.3kPa [{3cmH2O}] の間であり,かつ,空気流量が30l/minのときには0.1kPa [{1cmH2O}] 0.6kPa [{6cmH2O}]
の間でなければならない。
6.3 ガス漏れ
APL弁を一杯に閉じることが可能ならば,附属書AのA.6に規定した方法で試験したとき,一杯に閉じ
た位置でのガス漏れは,50ml/minを超えてはならない。
7. 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置
7.1 構造
7.1.1 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器のデザインは,吸収剤の色変化をすべて明りょう(瞭)に視認
できなければならない。
7.1.2 製造業者によってあらかじめ充てん(填)されて供給される二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器は,
包装紙の存在を確認できる方法で包装されていなければならない。
参考 これは,包装紙の不慮の残留を防ぎ,操作者に使用前の除去を促すための規定である。
7.2 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置のバイパス機構
7.2.1 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤をガス回路から除去する装置が組み込まれており,その操作が二酸
化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器を取り外すことにより自動的に作動する場合には,その循環式二酸化炭素
(炭酸ガス)吸収装置は,容器が所定の位置にあるときも,取り外されたときも,共に7.3.1,7.4及び7.5
の要求事項に適合しなければならない。
図1 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器及び循環式吸収装置の表示方法
7.2.2 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤をガス回路から除外する機構が操作者によって用手的に行われる装
置では,偶然の動きを防止するための移動止めを備え,かつ, “on” 及び “off” の表示,及び/又は図1
に示される記号が表示されていなければならない。 “off” の表示は,操作者が通常の操作位置から視認で
きなければならない。 “on” 及び “off” の表示の前に“吸収装置”の表示があってもよい。
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備考 “off” の位置は,ガスが吸収剤を通過しないことを意味する。
7.2.3 吸収装置バイパス機構が中間位で機能することを意図しているのでなければ,その制御機構は
“on” 及び “off” の位置にだけ移動止めを備え,そのいずれの位置でも安定しなければならない。循環式二
酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,その制御機構が “on” 及び “off” の両方の位置で7.3,7.4及び7.5の
要求事項に適合しなければならない。
7.2.4 中間の位置で機能することを意図しているバイパス機構では,その制御機構は,そのことが分かる
ように指示されていなければならず,循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,その制御機構の “on” 及
び “off” の位置,及び中間のいかなる位置においても,7.3,7.4及び7.5の要求事項に適合しなければな
らない。
7.3 ガス漏れ
7.3.1 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置は,附属書AのA.7に規定した方法で試験されなければならず,
ガス漏れは,製造業者によって明らかにされなければならない[12.d)9)参照]。
7.3.2 操作者によって用手的に制御される二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構では,制御機構
が “off” の位置にあるとき,ガス回路が大気に開放されることなく二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の容
器を取り外しできなければならず,かつ,容器を取り外したときのガス漏れについては,製造業者によっ
て明らかにされていなければならない[12.d)9)参照]。
7.4 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の呼気抵抗
附属書AのA.8に規定した方法で試験したとき,呼気接続口で生じる圧力は,0.6kPa [{6cmH2O}] を超え
てはならない。
7.5 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の吸気抵抗
附属書AのA.9に規定した方法で試験したとき,吸気接続口で生じる陰圧は,0.6kPa [{6cmH2O}] を超え
てはならない。
8. 一方向弁
弁の動きを視認することが可能であることが望ましい。
8.1 気流抵抗
附属書AのA.10に規定した方法で試験したとき,乾燥した弁で生じる圧力は,0.15kPa [{1.5cmH2O}] を
超えてはならない[12.c)4)参照]。
8.2 逆流及び脱落
附属書AのA.11に規定した方法で試験したとき,圧力は,5分以内に少なくとも0.5kPa [{5cmH2O}] ま
で上昇しなければならず,5kPa [{50cmH2O}] の逆方向の圧力を加えても弁が脱落してはならない。
備考 5分以内に少なくとも5kPa [{5cmH2O}] まで圧力が上昇することを要求することは,0.5kPa
[{5cmH2O}] までの圧力では,逆流が60ml/minを超えないことの要求に等しい(附属書のA.11.2.1
の備考を参照)。
参考 円盤弁 (disc-type valve) では,最も顕著な逆流が0.05kPa [{0.5cmH2O}] 未満の圧力で起こりやす
く,一方,舌状弁 (flap valve) ではもっと高い圧力で起こりやすい。
8.3 開放圧
附属書AのA.12に規定した方法で試験したとき,乾いた弁を開放する圧力は,0.12kPa [{1.2cmH2O}] を
超えてはならない[12.c)5)も参照]。
8.4 吸気弁及び呼気弁
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吸気弁及び呼気弁は,8.1,8.2,8.3及び12.c)に適合しなければならない。
9. 圧モニタ及び酸素濃度計
9.1 呼吸回路の圧力を,一方向弁の患者側で測定できる手段が備えられていなければならない。
9.2 圧モニタ装置が組み込まれていれば,その圧単位は,kPa及び/又はcmH2Oで表示されていなけれ
ばならず,表示は,少なくとも−1kPa [{−10cmH2O}] +6kPa [{+60cmH2O}] にわたって,それぞれ適切に
なされていなければならない。また,圧モニタ装置は,呼吸回路構成部品の滅菌又は消毒のために着脱が
可能か,若しくはそれ自体が滅菌又は消毒が可能でなければならない。
動的試験の条件下では,その読みの精度は,±(フルスケールでの読みの4%+読み値の4%)の許容範
囲内になければならない。
9.3 吸気側の呼吸回路内のガスの酸素濃度が麻酔用呼吸回路の使用中に常時モニタできるように,JIS T
7203に規定する酸素濃度計を備えなければならない。
10. 呼吸回路構成要素の位置
10.1 APL弁
APL弁は,吸気弁とYピースとの間に置かれてはならない。
APL弁が循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置に容易に取り外せないように組み込まれている場合は,
吸気弁の患者側にあってはならない。
10.2 呼吸バッグ接続口
循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置で,呼吸バッグ接続口は両一方向弁の患者側にあってはならな
い。
10.3 新鮮ガス入口
新鮮ガス入口が,循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置に容易に取り外せないように組み込まれてい
る場合は,呼気弁の患者側にあってはならない。
新鮮ガス入口は,呼吸バッグと吸気弁との間に位置することが最も望ましい。
10.4 一方向弁
一方向弁は,Yピース内に位置してはならない。
11. 表示
備考 4.1.1,4.1.2,4.1.3,4.1.7,4.2.2. 7.2.2及び9.2を参照。
11.1 呼吸回路附属装置の表示
11.1.1 完結形麻酔呼吸回路及び操作者によって着脱可能な呼吸回路附属装置(例,APL弁及び一方向弁)
には,恒久的に,かつ判読しやすいように,次の表示がなされていなければならない。ただし,呼吸回路
の主部が麻酔器と一体となっているものについては,麻酔器上の表示だけでもよい。
a) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標(呼吸回路と一体となる部品として供給さ
れた呼吸回路附属装置を除く。)。
b) ロットの確認番号又は製造の年月。
c) いずれかの弁に,設計上圧力の限界があるならばその最大制限圧。
11.1.2 気流に方向性のある構成部品には,ガスの流れの方向を示す少なくとも1本の矢印を表示しなけれ
ばならない。“inlet(入口)”及び“outlet(出口)”の語の表示を追加してもよい。
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呼吸回路附属装置の安全かつ正常な機能は,その中を流れるガスの方向に依存するものがある。このよ
うな流れに方向性のある構成部品は,いずれも呼吸回路の正しい連結部に合致することを保証するための
留意が払われていることが望ましい。
11.2 再利用を意図した完結形呼吸回路
再利用を意図した完結形呼吸回路は,恒久的に,かつ判読しやすいように,次の表示がなされていなけ
ればならない。
a) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標
b) ロットの確認番号又は製造の年月
11.3 包装の表示
11.3.1 一回使用を意図した呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には,次の項目を明りょう(瞭)
に表示しなければならない。
a) 内容の記載。
b) “SINGLE USE” 又は“一回使用”の語。
備考 ISO 7000 : 1989“器具に付けられる絵記号−見出し及び概要”の中の記号番号1051 “Do not
re-use” 又は“再使用禁止”を追加してもよい。
c) 該当すれば, “STERILE” 又は“滅菌済”の語。
d) 製造業者名及び/又は輸入(販売)業者名及び/又は商標。
e) ロットの確認番号又は製造の年月。
11.3.2 再使用を意図した呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には,次の項目を明りょう(瞭)に
表示しなければならない。
a) 内容物の記載。
b) 製造業者名及び/又は輸入(販売)元業者名及び/又は商標。
c) 推奨される滅菌又は消毒の方法。推奨される最大使用回数も含む。
11.3.3 帯電防止性(非帯電性)の材質で作られた呼吸回路附属装置又は完結形呼吸回路の包装には,
“ANTISTATIC” 又は“非帯電性”の語を明りょう(瞭)に表示しなければならない。
12. 製造業者によって提供されるべき情報
完結形呼吸回路及び/又は呼吸回路附属装置が別々に供給される場合には,次の項目が製造業者によっ
て提供されなければならない。
a) 完結形呼吸回路について
1) 構成部品とその推奨使用位置の確認に役立つ呼吸回路の図解。
2) その呼吸回路の使用で意図されているすべての操作方法の記載。
3) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の図解。
4) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構があるときには,その図解。
5) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構が組み込まれていて,かつ “on” の位置にあるとき,
吸収剤を通過しないガスの割合。なお,操作条件及び試験方法も表示されなければならない。
6) 呼吸回路での60l/minの呼気及び吸気流量による典型的な気流抵抗(7.4及び7.5参照)。
7) 製造業者が推奨する新鮮な二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤を満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸収
剤容器を組み込んで,呼吸バッグを除外した状態で測定した3kPa [{30cmH2O}] 圧力での容量 (ml)
で表示された呼吸回路の内部コンプライアンス。
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8) 附属書AのA.2に規定した方法で測定された,製造業者によって定められた呼吸回路のすべての操
作方法[12.a)2)参照]での呼吸回路からのガス漏れ。
b) PL弁について
1) 弁の調節使用方法,及び30l/minの乾燥空気流量で弁全解放時の圧力低下を含む弁の圧力−流量特
性の詳細。
2) 弁が容易に取り外せないように組み込まれている場合を除いて,弁の推奨される位置関係及び他の
位置関係にあるときの弁の機能に関する効果の詳細。
3) 0.5kPa [{5cmH2O}] 6kPa [{60cmH2O}] に及ぶ範囲をカバーする圧力−流量特性を含む安全弁などの
圧力解放システムの詳細。
4) 推奨する保守点検間隔。
c) 一方向弁について
1) 60l/minの空気流での弁前後の圧力低下を含む弁の圧力−流量特性。
2) 弁の推奨される位置関係及び他の位置関係に弁を置いたときの弁の機能に関する効果の詳細。
3) 推奨する保守点検間隔。
4) 附属書AのA.10に規定した方法で試験したとき,湿った弁によって生じる圧力。
5) 附属書AのA.12に規定した方法で試験したとき,湿った弁を開くための圧力。
d) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置について
1) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の図解。
2) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置のバイパス機構があれば,その図解。
3) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置バイパス機構が組み込まれていて,しかも“on”の位置にあると
き,吸収剤を通過しないガスの割合。
なお,操作条件及び試験方法も表示されなければならない。
4) lで表した二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤容器の容量。
5) 製造業者が,推奨する新鮮な二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤で満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸
収剤容器を組み込んで測定され,3kPa [{30cmH2O}] での容量 (ml) で表示された循環式二酸化炭素
(炭酸ガス)吸収装置の内部コンプライアンス。
6) 吸収装置での使用が推奨されている二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤。
7) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収剤の交換,吸収装置の清掃及び吸収装置の気密性保持についての説明。
8) 循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置からの排水方法についての説明。
9) 二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の容器を組み込んだとき及び取り外したときに,附属書AのA.7
に規定した方法で測定した循環式二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置からのガス漏れ。
10) 新鮮な吸収剤を満たした二酸化炭素(炭酸ガス)吸収装置の60ml/minの流量での呼気及び吸気抵抗
(附属書AのA.8参照),並びに測定中に用いられる吸収剤の詳細。
e) 操作者によって組み立てられることを意図した呼吸回路について,APL弁を吸気弁とYピースの間に
位置させてはならないとの記述を含む呼吸回路附属部品の組立方法の説明。
f) 再使用を意図した呼吸回路附属部品及び完結形呼吸回路について,推奨する最大使用回数を含む滅菌
又は消毒の推奨法と,併せて滅菌又は消毒した装置を臨床上再使用する上で安全性が保たれているか
どうかを操作者が確認する方法。
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JIS T 7201-5:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8835-2:1993(MOD)
JIS T 7201-5:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 11 : 医療技術 > 11.040 : 医療設備 > 11.040.10 : 麻酔設備,呼吸設備及び蘇生設備
JIS T 7201-5:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST7201-1:1999
- 吸入麻酔システム―第1部 麻酔器(本体)
- JIST7201-2-1:2017
- 吸入麻酔システム―第2-1部:麻酔用及び呼吸用機器―円すい(錐)コネクタ―円すい(錐)及びソケット
- JIST7201-2-2:1999
- 吸入麻酔システム―第2-2部 麻酔用及び呼吸用機器―円錐コネクタ―ねじ式耐重量コネクタ
- JIST7201-3:2018
- 吸入麻酔システム―第3部:麻酔用呼吸バッグ
- JIST7201-4:2020
- 吸入麻酔システム―第4部:麻酔用及び呼吸用機器―呼吸セット及びコネクタ