JIS T 8031:2010 化学防護服―防護服材料の加圧下における耐液体浸透性試験 | ページ 2

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試験枚数は3枚とし,各材料,各部位(異なる材料からなるデザインの場合)又は他の異なる条件の部
分から各々3枚をランダムに採取する。必要に応じて,JIS Z 9015-1に規定する方法によって,ランダム試
験片を作製する。
6.1.2 2枚の織物層の間に不浸透性層が存在する防護服材料は,縁辺部での毛細管現象による見せかけの
液体浸透が発生する可能性がある。試験片の縁辺部をシールし,毛細管現象による影響を防止する。試験
実施前に接着剤,パラフィルム,パラフィンワックス,又は裏面粘着式の発泡体で試験片をシールする。
試験片の縁辺部だけをシールし,中央の57 mm領域(57 mm角)を試験用にあけておく。試験領域の試験
片内部にシール剤が侵入し,液体の浸透をブロック・遮断すると,試験の信頼性が損なわれるため,これ
らを防止しなければならない。防護服材料に適したシール剤又はシール方法を選択する。

6.2 試料調整

  JIS L 0105によって,温度は,21±5 ℃,相対湿度は,3080 %の雰囲気に最低24時間放置し,試料調
整する。
他の条件で試料調整を行った場合は,その条件を試験報告書に記載する。

7 試験手順

7.1   JIS L 1096の附属書9(繊維製品−生地及び繊維製品の厚さ測定)によって,各試験片の厚さを0.02
mmまで測定する。
7.2 JIS L 1096の附属書3(繊維製品−織物−単位長さ及び単位面積当たりの質量の測定)によって,各
試験片の単位面積当たりの質量を1 g/m2の精度で測定する。
7.3 予備試験片の標準的な内側表面に試験液の小滴を垂らし,あらかじめ浸透の終点の状態を確認する。
内側表面上の液滴は,目視によって容易に認識可能なものでなければならない。
注記 内側表面とは,防護服完成品の内側表面となる面で,浸透テストセルの観察面側となる試験片
面のことである。外側表面とは,防護服完成品の外側表面となる面で,浸透テストセル内で試
験液にばく露する試験片面のことである。
視認性に劣る場合には,次のa) d) に示す着色などによる視認性の向上方法がある。ただし,これらの
方法は,試験結果に影響を及ぼすことがある。したがって,実施には十分な注意を払わなければならない。
a) タルカムパウダーを試験片の標準的な内側表面に塗布し,視認性を向上させる。
b) 試験液を着色し,視認性を向上させる。水性化学物質には,食品着色料又は酸塩基指示薬が使用でき
る。また,オイルレッドは,多くの有機化学物質に溶解し,液滴の視認性を向上させる。
c) 食品着色料又はオイルレッドを試験材料の標準的な内側表面に塗布し,液滴の視認性を向上させる。
d) 上記の方法によって適切なコントラストが得られない場合,試験液に蛍光染料を添加し,浸透試験液
の視認性を向上させる。
7.4 圧力及び時間を,表1から選択する。

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表1−圧力及び時間並びに選択の目安
手順 圧力及び時間 選択の目安
A 5分間0 kPa,続いて10分間14 kPa 液体化学物質飛まつに対する一定のバリア性が要求さ
れる防護服材料,縫合部及び開閉具の選択の場合。
B 5分間0 kPa,続いて10分間7 kPa 液体化学物質飛まつに対する一定のバリア性が要求さ
れる防護服材料(手袋など)の選択の場合。
C 5分間0 kPa,続いて1分間14 kPa,続いて54
緊急対応時の消防機関職員を,一定の液体化学物質飛ま
分間0 kPa つから防護するための防護服材料,縫合部及び開閉具の
選択の場合。
D 5分間0 kPa,続いて3.5 kPaずつ加圧し,15
特定の化学物質が,どの程度の圧力で材料を浸透するか
を知ることが必要な場合。
秒間保持する。浸透が観察されるまでこれを
繰り返すか,又は35 kPaまで加圧する。
E 手順A,B,C又はDと異なる,その他の手 他の特定の必要性又は状況に対応する場合。

注記1 特別な用途の材料について十分な特性評価を行うため,耐透過性試験などの追加試験が必要となることが
ある。
注記2 伸縮性材料又は弾性材料の試験で,支持スクリーンを使用した場合は,その旨を試験報告書に記載する。
注記3 手順A,B,C又はDと異なる手順を採用した場合は,その手順を,手順Eとする。手順Eでは,採用し
た圧力及び時間を試験報告書に記載する。
7.5 セル本体を水平に置いた状態で,試験片の標準的な外側表面を試験液を充てんするセル本体側に向
けて,試験片を浸透テストセルに挿入する。
7.6 図3に示すように,セルの部品を組み立てる。
すなわち,試験片と支持スクリーンとの間及び支持スクリーンとフランジカバーとの間にガスケットを
配置し,フランジカバー及び透明カバーを載せて,浸透テストセルのねじを締め,組み立てる。漏れ防止
性を高めるため,ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ガスケット材料をセル本体と試験片との間に使用
することを推奨する。
支持スクリーンを使用しない場合には,図3の3のガスケット及び4の支持スクリーンは不要となる。
注記 透明カバーの使用は,任意である。
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)ガスケット材料の入手先の一例について,附属書Aに示す。
7.7 浸透テストセルのねじを,均等に締める。
7.8 図2に示すように,浸透テストセルを試験装置内に垂直に取り付ける(排出弁が下向きになる。)。
この時点では,浸透テストセルに図1の8の空気ホースは,接続しない。
7.9 排出弁を閉じる。
7.10 図3の7のトップポートから試験液を注入し,浸透テストセルのセル本体を完全に満たす(シリン
ジ又は漏斗が役立つ。)。空げきを残してはならない。圧力によって試験片が膨張した場合,セル本体が完
全に満たされるように,再度十分な量の試験液を注入する。試験液が試験片を浸透したときは,試験を終
了する。
7.11 図1の8の空気ホースを浸透セルに接続する。
7.12 図1の3の空気圧力調整器を0 kPaにセットし,図1の6のセルのベントバルブを閉じる。
7.13 セルのベントバルブを開け,表1から選択した手順における規定圧力を規定時間,試験液に加える。
圧力は,3.5 kPa/s以下の速度で変化させる。
7.14 試験片を観察する。試験片の観察面側に液滴が出現した場合,特有の変色(7.3)が認められた場合,
又はその両方が観察された場合,その試験片は浸透したとする。試験片が浸透したときは,試験を終了す

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る。
7.15 試験の終了時に圧力を止め,セルのベントバルブを閉じる。続いて図1の11の排出弁を開け,試験
液を排出する。再びセルのベントバルブを開け,セル本体から試験液を抜き取る。浸透テストセルに洗浄
液を勢いよく流し,試験液をすべて除去する。試験片及びガスケットをセルから取り外す。試験液が触れ
たと思われる浸透テストセルのあらゆる部品を清浄にする。
7.16 残りの試験片について,試験を行う。

8 試験報告書

  試験報告書には,次の情報を記載する。
a) この規格によって試験を実施した旨及び用いた手順。手順Eを用いた場合は,具体的な圧力及び時間
を記載する。
b) 試験材料の名称及び用いた試験片の採取方法(6.1.1参照)。
c) 各材料試験片の厚さ,及び必要な場合は,試験実施後の材料の平均厚さ(単位 : mm)。
d) 各材料試験片の単位面積当たりの質量,及び必要な場合は,試験実施後の材料の単位面積当たりの平
均質量(単位 : g/m2)。
e) 使用した試験液。
f) 試験温度 : 試験液の温度と試験温度とが異なる場合は,両者とも記載する。
g) 浸透の視認性を向上させるために用いた方法。
h) 支持スクリーン使用の有無。支持スクリーンを使用した場合は,その素材名,開口率などの仕様。
i) 3枚の各試験片について,浸透の有無。手順Dの場合は,浸透したときの圧力,又は浸透しない最高
圧力(単位 : kPa)。
j) 試験片を,防護服完成品に使用する材料(ロール製品など)又は防護服完成品のいずれから採取した
のかについての説明。
製品から採取した場合には,小見出しの欄に,各材料,複合材料,縫合部の種類,他の試験条件及
び製品上の採取位置について記載する。
k) 必要な場合は,試験材料の種類(例えば,繊維の種類,織り組織,コーティング内容など),供給元,
ロット番号及び受領日。

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1 圧縮空気又は窒素注入口 7 8のゴム製空気ホースを接続するめす継手
2 エアラインコネクタ 8 おす継手付きゴム製空気ホース
3 空気圧力調整器 9 安全カバー(図10)
4 安全弁 10 浸透テストセル
5 圧力計 11 排出弁
6 セルのベントバルブ
図1−液体浸透テストセル装置(概略図)

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1 圧縮空気又は窒素ガス注入口 8 7に接続するおす継手及び15に接続するめす継手付
きゴム製空気ホース
2 コネクタ 9 安全カバー
3 空気圧力調整器 10 浸透テストセル
4 安全弁 11 排出弁
5 圧力計 12 クランプ
6 セル用ベントバルブ 13 受け皿
7 8のゴム製空気ホースを接続するめす継手 14 クランプ止め具
15 8のゴム製空気ホースを接続するおす継手付きトッ
プポート(試験液注入口を兼ねる。)
図2−試験装置例(三次元側面図)

――――― [JIS T 8031 pdf 10] ―――――

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JIS T 8031:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 13994:2005(MOD)
  • ISO 13994:2005/Technical Corrigendum 1:2006(MOD)

JIS T 8031:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS T 8031:2010の関連規格と引用規格一覧