JIS T 8201:2010 酸素欠乏測定用酸素計 | ページ 2

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b) 定置形は,一度警報を発した後は,酸素濃度が警報設定値以上に復帰したかに関係なく,警報状態を
持続し,かつ,解除操作を行わなければ警報を発し続ける機構とする。ただし,可搬形,携帯形及び
装着形は,この限りでない。
c) 警報は,可視及び/又は可聴とする。
d) 定置形多点式の警報は,ある測定箇所の酸素欠乏に対して警報を発している場合に,更に別の測定箇
所が酸素欠乏になったとき,その箇所に対しても警報可能な機構とする。

6 試験

6.1 試験場所の標準状態

  試験場所は,温度20 ℃±2 ℃,相対湿度 (65±20) %,及び気圧86 kPa106 kPaで,試験中の変動は
±1 kPa以内とする。
注記 試験場所の標準状態は,JIS Z 8703による。

6.2 校正

  指示濃度の校正は,正常空気(乾燥空気)を用いて,酸素計に添付している取扱説明書の使用前の校正
方法の記載によって行う。ただし,非乾燥空気で校正してもよい。

6.3 指示精度試験及び警報設定値の精度試験

6.3.1  指示精度試験
指示精度試験は,酸素計を作動状態にし,表2に示す暖機時間を経過した後,6.2によって校正を行い,
検知部を3種類の酸素濃度の試験ガスに接触させ,酸素計の指示値と試験ガスの酸素濃度との差をそれぞ
れ試験する。ただし,試験ガスの酸素濃度は,酸素計の指示範囲を高,中及び低に3区分し,それぞれの
指示範囲の任意の1点に相当するものとし,少なくとも15 %酸素21 %酸素の1点以上を含むものとす
る。
表2−指示精度試験の暖機時間
形式 暖機時間
定置形 30分
可搬形/携帯形/装着形 5分
6.3.2 警報設定値の精度試験
警報設定値の精度試験は,酸素計を作動状態にし,表2に示す暖機時間を経過した後,酸素計を警報設
定濃度範囲の任意の警報設定濃度に設定し(以下,警報設定値という。),検知部を正常空気から次第に酸
素濃度の低い試験ガスに接触させるか,又は疑似の濃度指示信号を入力することによって,次第に酸素濃
度指示値を低くして,警報設定値と警報を発したときの酸素濃度指示値との差を調べる。

6.4 繰返し性試験

  繰返し性試験は,酸素計を作動状態にし,表2に示す暖機時間を経過した後,正常空気及び酸素濃度が
16 %以下の試験ガスを交互に各3回検知部に接触させ,正常空気に対する各測定値とその平均値との差,
及び試験ガスに対する各測定値とその平均値との差をそれぞれ求める。

6.5 安定度試験

  安定度試験は,酸素計を作動状態にし,表2に示す暖機時間を経過した後,6.2によって,指示濃度の校
正及び警報設定を行い,6.3.1及び6.3.2によって,それぞれ指示精度試験及び警報設定値の精度試験を行

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った後,作動状態のままで,定置形は8時間10時間,可搬形,携帯形及び装着形は1時間2時間経過
した後,a) 及びb) の試験を行う。
a) 指示精度の安定度試験 校正は行わないで,6.3.1によって指示精度を調べる。
b) 警報設定値の精度の安定度試験 6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。

6.6 傾斜試験

  傾斜試験は,酸素計を作動状態のままで標準使用状態の姿勢から,前後左右にそれぞれ5°10°傾斜
させて,正常空気に対する指示精度,及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。

6.7 衝撃試験

6.7.1  定置形の衝撃試験
定置形の衝撃試験は,コンクリート床上に厚さ30 mm±5 mmの松,杉などの板を置き,その上に作動
状態の酸素計を置き,その一端を100 mm110 mmの高さまで持ち上げて落下させる。次に,他の一端を
同様に持ち上げて落下させた後,正常空気に対する指示精度及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べ
る。
6.7.2 可搬形,携帯形及び装着形の衝撃試験
可搬形,携帯形及び装着形の衝撃試験は,コンクリート床上に厚さ30 mm±5 mmの松,杉などの板を
置き,その上に100 mm110 mmの高さから作動状態の酸素計を落下させ,正常空気に対する指示精度及
び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。ただし,指示計,警報ランプ,調整つまみなどが直接,板
上に接触しないように配慮する。

6.8 温度試験

6.8.1  高温試験
高温試験は,酸素計を33 ℃37 ℃で指示濃度の校正及び警報設定を行った後,その温度より5 ℃
7 ℃高い温度の恒温槽の中に入れ,1時間2時間放置して,その温度において正常空気に対する指示精度
及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。
6.8.2 低温試験 1
低温試験1は,酸素計を3 ℃7 ℃で指示濃度の校正及び警報設定を行った後,その温度より5 ℃7 ℃
低い温度の恒温槽の中に入れ,1時間2時間放置して,その温度において正常空気に対する指示精度及び
6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。
6.8.3 低温試験 2
低温試験2は,酸素計を−7 ℃−3 ℃で指示濃度の校正及び警報設定を行った後,その温度より5 ℃
7 ℃低い温度の恒温槽の中に入れ,1時間2時間放置して,その温度において正常空気に対する指示精
度及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。

6.9 指示の遅れ試験

  指示の遅れ試験は,次のa),b),c)及びd) の手順で行う。ただし,吸引式は,採気管を付けない状態と
する。
a) 空気導入口から指示濃度範囲で16 %酸素以下の試験ガスを吸引させるか又は検知部を試験ガス中に
投入して,検知部にその試験ガスを接触させる。定置形では90秒以上,他の形式では60秒以上の時
間を経た後,酸素計の指示値 (R1) を読み取る。
b) 検知部を正常空気に接触させる。定置形では90秒以上,他の形式では60秒以上の時間を経た後,酸
素計の指示値 (R2) を読み取る。
c) ) と同一の試験ガスに検知部を再び接触させたときから,酸素計の指示値が変化して,次の式で求め

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る値 (R3) になるまでの時間(90 %応答時間)を調べる。
R3 R2−0.9(R2−R1)
ここに, R1 : 試験ガスに接触させたときの指示値。
R2 : 正常空気に接触させたときの指示値。
R3 : R2からR1とR2との差の90 %に変化した値。
d) 検知部に正常空気を接触させたときから酸素計の指示値が変化して,次の式で求める値 (R4) になる
までの時間(90 %応答時間)を調べる。
R4 R1+(9.0R2−R1)
ここに, R1 : 試験ガスに接触させたときの指示値。
R2 : 正常空気に接触させたときの指示値。
R4 : R1からR1とR2との差の90 %に変化した値。

6.10 警報の遅れ試験

  警報の遅れ試験は,検知部を正常空気に接触させ,定置形では,90秒以上,他の形式では,60秒以上の
時間を経た後,10 %酸素11 %酸素の試験ガスを接触させ,警報を発するまでの時間を調べる。ただし,
吸引式は,採気管を付けない状態とする。

6.11 電源電圧変動試験

  電源電圧変動試験は,酸素計の指示濃度の校正及び警報設定を行った後,主電源電圧を定格電圧の±
10 %変化させ,正常空気に対する指示精度及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。
なお,電源を内蔵する酸素計では,適切な外部電源を使用するなどの方法によって,電源電圧を製造業
者が保証する電圧,又は電池の有効性を確認するために酸素計に設けている計器類による最低使用可能電
圧まで低下させて,正常空気に対する指示精度及び6.3.2によって警報設定値の精度を調べる。

7 検査

  酸素計の検査は,形式検査1) と受渡検査2) とに区分し,検査の項目は,それぞれ次のとおりとし,箇条
6によって試験を行い,箇条4に適合しなければならない。
なお,形式検査及び受渡検査の抜取検査方法は,受渡当事者間の協定による。
注1) 製品の品質が,設計で示されたすべての特性を満足するかどうかを判定するための検査。
2) 既に形式検査に合格したものと同じ設計・製造による製品の受渡しをする場合,必要と認める
特性が満足するものであるかどうかを判定するための検査。
a) 形式検査項目
1) 指示精度
2) 警報設定値の精度
3) 繰返し性
4) 安定度
5) 傾斜による影響
6) 耐衝撃性
7) 温度変化による影響
8) 指示の遅れ
9) 警報の遅れ
10) 電源電圧の変動による影響

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11) 構造
b) 受渡検査項目
1) 指示精度
2) 警報設定値の精度
3) 繰返し性

8 表示

  酸素計の見やすい箇所に,次の事項を表示しなければならない。
a) 規格番号
b) 製品の名称又は測定対象ガス名
c) 製造業者名又はその略号
d) 製造年月又はその略号
e) 防爆構造である場合は,その旨

9 取扱説明書

  酸素計には,次の事項について記載した取扱説明書を添付しなければならない。
a) 測定範囲
b) 使用温度範囲
c) 暖機時間
d) 使用圧力範囲
e) 検知部の使用時間
f) 使用前の校正方法
g) 使用上の注意事項
h) 精度の維持に関する事項
i) 定置形にあっては,設置に関する方法
j) 保守管理の方法
k) その他酸素計の取扱いに関する事項
参考文献 JIS W 0201 標準大気
JIS Z 8703 試験場所の標準状態

JIS T 8201:2010の国際規格 ICS 分類一覧