JIS X 0131:1995 ソフトウェアの状態遷移の構成及びその表記方法

JIS X 0131:1995 規格概要

この規格 X0131は、ここで定義する図表及び記号がソフトウェアの機能及び遷移を表現する上で役立つとともに,利用者間の意思の伝達を改善する上でも役立つという考え方に基づいている。適用領域は,ソフトウェアの要求分析及び設計における開発作業,意思の伝達,レビューなどである。次のソフトウェアの分野で役立つ。対話型のソフトウェア-画面上での機能及び遷移の表現の記述;データ通信ソフトウェア-通信プロトコル及び通信動作の記述

JISX0131 規格全文情報

規格番号
JIS X0131 
規格名称
ソフトウェアの状態遷移の構成及びその表記方法
規格名称英語訳
Information technology -- Representation for human communication of state transition of software
制定年月日
1995年10月1日
最新改正日
2015年10月20日
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対応国際規格

ISO

ISO/IEC 11411:1995(IDT)
国際規格分類

ICS

35.080
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
ソフトウェア 2020
改訂:履歴
1995-10-01 制定日, 2000-12-20 確認日, 2005-12-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS X 0131:1995 PDF [10]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
X 0131-1995
(ISO/IEC 11411 : 1995)

ソフトウェアの状態遷移の構成及びその表記方法

Information technology−Representation for human communication of state transition of software

日本工業規格(日本産業規格)としてのまえがき
この規格は,1995年に初版として発行されたISO/IEC 11411 (Information technology−Representation for
human communication of state transition of software) を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更すること
なく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
0. はじめに ある分野のソフトウェアは,状態遷移図及び状態遷移表で表現することができる。これら
のソフトウェアは,遷移によってその状態を変化させる。ある条件が満足されたときに,状態から状態へ
の該当する遷移が実行される。条件は,データ入力をきっかけに評価される。データは,次に示すいろい
ろな形をとることができる。
(1) 信号
(2) コマンド
(3) メッセージ
(4) トークン,フラグ
(5) 文字,単語
(6) レコード,など
この規格は,ソフトウェアの状態遷移に関して利用者が意思を伝達するための最小限の概念及び記号に
ついて記述する。
この規格では,次の定義を行う。
(a) ソフトウェアの状態遷移を構成する基本構成要素及びその意味概念
(b) 状態遷移の基本構成要素の表記法
(c) 状態遷移の基本構成要素の組合せ方
1. 適用範囲 この規格は,ここで定義する図表及び記号がソフトウェアの機能及び遷移を表現する上で
役立つとともに,利用者間の意思の伝達を改善する上でも役立つという考え方に基づいている。この規格
の適用領域は,ソフトウェアの要求分析及び設計における開発作業,意思の伝達,レビューなどである。
この規格は,次のソフトウェアの分野で役立つ。
(1) 対話型のソフトウェア−画面上での機能及び遷移の表現の記述
(2) データ通信ソフトウェア−通信プロトコル及び通信動作の記述

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X 0131-1995 (ISO/IEC 11411 : 1995)
(3) 言語及びコマンド−構文の記述
2. 定義
2.1 状態 (state) 状態は,ソフトウェアの実行における進行段階を表現する一意な値とする。状態は,
識別子として状態名と呼ぶ一意な名前をもつ。
2.2 遷移 (transition)遷移は,ある状態から別の状態への又は同じ状態への変化とする。遷移は,条件
が満足されたときに起こる。遷移に伴って動作が実行されることもある。形式的には,遷移は,次の三つ
の部分からなる。
(1) 方向部 (direction part)
(2) 条件部 (condition part)
(3) 動作部 (action part)
方向部は,次の二つの状態識別子からなる。
(1) 遷移元状態を示す遷移元状態識別子 (previous state identifier)
(2) 次の状態を示す遷移先状態識別子 (next state identifier)
条件部は,ある状態からの遷移及びそれに伴う動作が実行されるために満足されなければならない条件
を表す。ある状態から別の状態又は同じ状態への変化に対して,複数の遷移が定義されている場合には,
それらの遷移は,相互に背反でなければならない。
動作部は,条件に応じてソフトウェアが実行する動作を表現する。動作はどのような処理であっても構
わないし,空であってもよい。
3. 仕様
3.1 状態の仕様 状態は,次の四つとする。
初期状態はただ一つとする。ソフトウェアは,その活動を初期状態から開始
(a) 初期状態 (initial state)
する。初期状態は,少なくともどれか一つの遷移の遷移元状態でなければならない。
(b) 終了状態 (final state) 一つ以上の状態を終了状態とすることができる。ソフトウェアは,その活動
を終了状態で終了する。各々の終了状態は,少なくともどれか一つの遷移の遷移先状態でなければな
らない。
初期状態を終了状態とすることもできる。この場合,ソフトウェ
(c) 初期・終了状態 (initial/final state)
アは,その活動を終了した後,活動を即座に再開しても構わないし,また,しなくてもよい。初期・
終了状態は,少なくとも一つ以上の遷移の遷移元状態でなければならない。少なくとも一つ以上の遷
移の遷移先状態でなければならない。
(d) 中間状態 (intermediate state)初期状態でもなく,終了状態でもなく,又は初期・終了状態でもない
状態を,中間状態と呼ぶ。中間状態は,少なくとも一つ以上の別状態からの遷移の遷移先状態でなけ
ればならない。更に,少なくとも一つ以上の別状態への遷移の遷移元状態でなければならない。
3.2 遷移の仕様 遷移は,次の二つとする。
(a) 別状態への遷移 この遷移は,ある状態から別の状態への変化を示す。このような遷移では方向部の
遷移元状態の識別子と遷移先状態の識別子とは,異なる状態を示す。
(b) 自状態への遷移 この遷移は,ある状態から同じ状態へ戻る変化を示す。このような遷移では方向部
の遷移元状態の識別子と遷移先状態の識別子とは,同じ状態を示す。

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X 0131-1995 (ISO/IEC 11411 : 1995)
3.3 状態及び遷移の用法 ソフトウェアの状態遷移の記述は,次の条件のすべてに従わなければならな
い。
(a) ただ一つの初期状態が存在する。
(b) 0個以上の終了状態が存在する。
(c) 1個以上の遷移が存在する。
(d) 各々の遷移に対して遷移元状態と遷移先状態とが存在する。
4. 状態遷移図
4.1 概念
4.1.1 図 状態遷移図では,状態及び遷移は,記号及び文字列によって表す。状態遷移図は,状態の許さ
れる変化又は定義された変化を表現する。
4.1.2 記号
4.1.2.1 状態 状態は,円及び文字列によって示す。
(a) 初期状態 初期状態の表記法を,次に示す。
(b) 終了状態 終了状態の表記法を,次に示す。
(c) 初期・終了状態 初期状態を同時に終了状態とすることもできる。この場合の表記法を,次に示す。
(d) 中間状態 中間状態の表記法を,次に示す。
4.1.2.2 遷移 遷移は,矢印及び文字列で示す。文字列は,条件部と動作部とをもつ。条件部と動作部と
の間には明確な区切り文字を必要とする。例えば,斜線,水平線などである。
(a) 別状態への遷移 ある状態から別の状態への遷移の表記法を,次に示す。

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X 0131-1995 (ISO/IEC 11411 : 1995)
条件部及び動作部は,遷移の矢印の近くに記述しなければならない。
遷移の記述は,矢印の線をさえぎるように書いてもよい。
(b) 自状態への遷移 ある状態から同じ状態への遷移の表記法を,次に示す。
条件部及び動作部は,遷移の矢印の近くに記述しなければならない。
遷移の記述は,矢印の線をさえぎるように書いてもよい。
4.2 規則
図の規則 : 表記法として許される変形の例を,次に示す。
(a) いろいろな形の状態記号 次に示す形を基本形とするいろいろな状態記号を使用してもよい。
長方形の場合,縦と横との比率は,自由とする。どの基本形の場合も,初期状態,終了状態又は初
期・終了状態を表現する方法は,4.1.2で示したものと同じとする。
(b) 次に示すように,状態記号に,塗りつぶされた矢印又は太字の矢印が出入りするようにしたものを,
初期状態,終了状態又は初期・終了状態の記号として使用してもよい。
(c) 遷移の動作部の省略 遷移の動作部は,遷移に伴って実行する動作がない場合又は動作を示す必要の
ない場合には,省略してもよい。この場合,区切り文字も省略する。
4.3 用法及び制限事項
4.3.1 製図 手書きする場合の記号も,機械によって記述する場合の記号も,4.1.2と同じとする。

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X 0131-1995 (ISO/IEC 11411 : 1995)
遷移を示す線は,出力結合子又は入力結合子によって切れていてもよい。結合子は,一意な識別子をも
つ。対応する出力結合子と入力結合子とは同じ識別子をもつ。
書き方を次に示す。
出力結合子 (識別子)
入力結合子 (識別子)
4.3.2 様式 この規格は,特別な様式の用紙及び定規を規定しない。
この規格で定義した状態遷移図を,普通の直線定規及び円形定規だけで記述することもできる。
5. 状態遷移表
5.1 概念
5.1.1 表 状態遷移は,表で表現してもよい。
状態及び条件は,行及び列で表現する。
遷移は,対応する行と列との交差部に記述する。
状態遷移表では,状態は,状態番号を状態の付加的な識別子としてもつ。状態番号は,状態の続き番号
などのように一意な番号とする。
5.1.2 記号
5.1.2.1 状態
(a) 初期状態 初期状態の表記法を,次に示す。
備考 この規格の5.では,記号及び記号の集合の任意の回数の繰返しを示すために省略符号(三
つの点···)を使用している。
(b) 終了状態 終了状態の表記法を,次に示す。

――――― [JIS X 0131 pdf 5] ―――――

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