JIS X 25000:2017 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)―SQuaREの指針 | ページ 5

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X 25000 : 2017 (ISO/IEC 25000 : 2014)
ズを効果的に取り扱うために必要な測定プロセスの原則及び特性もまた識別している。
JIS X 0141の目的は,次のとおりである。
− 共通的に定義されているが修正可能な測定プロセスで,ソフトウェアエンジニアリング分野で必要と
される特定の測定量の実施を支援する測定プロセスを提供する。
− プロセス及び製品の測定データの集合を意味のある情報にすることを支援する測定プロセスの特性を
確立する。
− プロジェクトの見積り及び追跡,製品評価,並びにプロセスアセスメント及び改善要求事項を支援す
るために,プロジェクトの範囲を超えて,測定データを収集し使用する基準を定める。
− 全ての利用者及び全ライフサイクルに適用できる共通の測定用語を定義する。
A.5 JIS X 0170:2013との関係
JIS X 0170は,人が作ったシステムのライフサイクルを記述するための共通の枠組みを定める。一連の
プロセス及び関連する専門用語を定義する。これらのプロセスは,システム構造のどの階層レベルにも適
用できる。ここから選択した一式のプロセスは,システムのライフサイクルの段階の管理及び実行のため
に,全ライフサイクルにわたって適用できる。JIS X 0160とJIS X 0170との違いは,利害関係者要求事項
定義プロセスの重要性にある。特に技術プロセスでのJIS X 0170の目的は,次のとおりである。
− 定められた環境で,利用者及び他の利害関係者が必要とするサービスを提供できるシステムへの要求
事項を定義する。
− 希望するサービスの利害関係者の要求事項に基づく視点を,これらのサービスを提供できる要求され
た製品の技術的視点に変換する。
− 方式設計によってシステム要求事項を満足する解を作り出す。
− 明示されたシステム構成要素を生成する。
− 方式設計に整合するシステムを構築する。
− システムが明示された設計要求事項を満たしていることを確認する。
− 運用環境下で利害関係者の要求事項によって明示されたサービスを提供する能力を確立する。
− 利用時に,システムが提供するサービスが利害関係者の要求事項に適合していることの客観的証拠を
提供する。
− サービスを提供するためのシステムの能力を維持する。
JIS X 25030で品質要求事項を開発するために使用するプロセスは,JIS X 0170の技術プロセスに基づい
ている。一方,SQuaREシリーズで定義している品質要求事項及び評価プロセスは,JIS X 0170の“利害
関係者要求事項定義プロセス”及び“妥当性確認プロセス”を支援するために使用できる。
A.6 ISO/IEC/IEEE 29119シリーズとの関係
ISO/IEC/IEEE 29119の目的は,任意の形式でソフトウェアテストを実行するとき,任意の組織が使用す
ることができるソフトウェアテストのための国際的に合意された規格を定義することにある。現時点でシ
リーズは次のもので構成されている。
− ISO/IEC/IEEE 29119-1,Software and systems engineering−Software testing−Part 1: Concepts and
definitions
− ISO/IEC/IEEE 29119-2,Software and systems engineering−Software testing−Part 2: Test processes
− ISO/IEC/IEEE 29119-3,Software and systems engineering−Software testing−Part 3: Test documentation

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X 25000 : 2017 (ISO/IEC 25000 : 2014)
− ISO/IEC/IEEE 29119-4,Software and systems engineering−Software testing−Part 4: Test techniques
ISO/IEC/IEEE 29119-1は,他の部の用語定義,背景及び指針を提供する参考情報である。ISO/IEC/IEEE
29119-1は,ソフトウェアテストの概念の記述及びISO/IEC/IEEE 29119-1で定義したソフトウェアテスト
プロセスの適用方法を含む。
ISO/IEC/IEEE 29119-1が基礎としているテストプロセスモデルは,ISO/IEC/IEEE 29119-2で詳細に定義
する。ISO/IEC/IEEE 29119-2は,組織レベル,テスト管理レベル及び動的テストレベルにおけるソフトウ
ェアテストプロセスを扱う。
テストプロセスで生成されるテスト文書のテンプレート及び例をISO/IEC/IEEE 29119-3で定義する。テ
ストで使用できるソフトウェアテスト技術をISO/IEC/IEEE 29119-4で定義する。
ISO/IEC/IEEE 29119シリーズとJIS X 25000 SQuaREシリーズとの相互関係は,特にISO/IEC/IEEE
29119-4の品質特性のテストを議論している部分で見られる場合がある。より実用的なソフトウェア技術
の観点から,一般に,ソフトウェアテスト並びにソフトウェア品質測定及び評価を,理路整然として,か
つ,効果的な一つのテスト活動にまとめることを推奨する。

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X 25000 : 2017 (ISO/IEC 25000 : 2014)
附属書B
(参考)
JIS X 0129シリーズ及びJIS X 0133シリーズから
JIS X 25000 SQuaREシリーズへの規格の歴史及び変遷
B.1 歴史
ISO/IEC 25000 SQuaREシリーズは,WG 6金沢会議(1999年開催)で最初に作成され,マドリッドプレ
ナリ会議(2000年5月開催)で改正された。ソフトウェア品質領域での統一された規格シリーズのニーズ
は,既存のISO/IEC 9126シリーズ及びISO/IEC 14598シリーズの分析の中で確認し,幾つかの必要な改
善点の一覧を完成した。
JTC 1/SC 7マドリッドプレナリ会議(2000年5月開催)において,最初の調整及び必要な枠組みの更な
る構築後の提案書が承認された。WG 6プラハ会議(2000年11月開催)において,版を改訂し,より詳細
にわたる内容を定義した。
JTC 1/SC 7名古屋プレナリ会議(2001年5月開催)において,SQuaREシリーズに新しい規格番号を割
り振り,異なる手引同士の互換性を議論し,新しい版に取り上げた。この版をWD(作業原案)及びCD
(委員会原案)登録のために発行した。
JTC 1/SC 7釜山プレナリ会議(2002年5月開催)において,SQuaREシリーズの最終番号付けを承認し,
適用した。SQuaREシリーズ中の全ての規格の主要な改訂も開始した。シリーズの継続的な開発はこのと
きから始まり,既に出版した大部分の規格とともに現在まで継続している。
B.2 JIS X 0129シリーズ及びJIS X 0133シリーズとSQuaREシリーズとの関係
表B.1に提示した情報の目的は,JIS X 0129シリーズ及びJIS X 0133シリーズの経験豊かな利用者の今
までの経験をSQuaREシリーズに途切れなく,簡単に移行することを支援するために,明確な手引を提供
することにある。
表B.1−JIS X 0129シリーズ及びJIS X 0133シリーズとSQuaREシリーズとの関係及び変遷過程
JIS X 25000 SQuaREシリーズ JIS X 0129及びJIS X 0133シリーズ
JIS X 25000 SQuaREの指針 JIS X 0129-1,JIS X 0133-1
JIS X 25001 計画及び管理 JIS X 0133-2
JIS X 25010 システム及びソフトウェア品質モデル JIS X 0129-1
JIS X 25012 データ品質モデル 該当なし
ISO/IEC 25020 Measurement reference model and guide JIS X 0129-1,TS X 0111-2,TS X 0111-3,
TS X 0111-4
JIS X 25021 品質測定量要素 該当なし
ISO/IEC 25022 Measurement of quality in use TS X 0111-4
ISO/IEC 25023 Measurement of system and software product quality TS X 0111-2,TS X 0111-3
ISO/IEC 25024 Measurement of data quality 該当なし
JIS X 25030 品質要求事項 該当なし
JIS X 25040 評価プロセス JIS X 0133-1
JIS X 0133-3,JIS X 0133-4,JIS X 0133-5
JIS X 25041 開発者,取得者及び独立した評価者のための評価手引
ISO/IEC 25045 Evaluation module for recoverability 該当なし

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X 25000 : 2017 (ISO/IEC 25000 : 2014)
左列は,SQuaREシリーズの全規格を一覧表示し,右列には,それらに関連するJIS X 0129シリーズ及
びJIS X 0133シリーズの部を,(新しいSQuaREシリーズに組込まれる,又は完全に置換されるかのいず
れかによって)表示している。

――――― [JIS X 25000 pdf 24] ―――――

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X 25000 : 2017 (ISO/IEC 25000 : 2014)
附属書C
(参考)
SQuaREシリーズの適用の例
行に“利用者種別”,列に“作業種別”,交差した欄に“作業”の実行を支援する規格を記載した表C.1
を例示する。
表C.1−JIS X 25000 SQuaREシリーズの適用例
作業 利用者 : 開発者 利用者 : 取得者 利用者 : 評価者
一般の品質要求の定義 JIS X 25000 JIS X 25000 JIS X 25000
JIS X 25010 JIS X 25010 JIS X 25010
JIS X 25012 JIS X 25012 JIS X 25012
JIS X 25030 JIS X 25030 JIS X 25030
JIS X 25041(選択自由) JIS X 25041(選択自由) JIS X 25041(選択自由)
JIS X 25000
利用者品質要求の定義, JIS X 25000 JIS X 25000
品質要求定義の完全性 JIS X 25010 JIS X 25010 JIS X 25010
についての妥当性確認 JIS X 25012 JIS X 25012 JIS X 25012
ISO/IEC 25020 ISO/IEC 25020 ISO/IEC 25020
JIS X 25021 JIS X 25021 JIS X 25021
ISO/IEC 25022 ISO/IEC 25022 ISO/IEC 25022
ISO/IEC 25023 ISO/IEC 25023 ISO/IEC 25023
ISO/IEC 25024 ISO/IEC 25024 ISO/IEC 25024
JIS X 25030 JIS X 25030 JIS X 25030
JIS X 25041(選択自由) JIS X 25041(選択自由) JIS X 25041(選択自由)
開発時の製品の評価 JIS X 25000 該当なし JIS X 25000
JIS X 25001 JIS X 25001
JIS X 25010 JIS X 25010
JIS X 25012 JIS X 25012
ISO/IEC 25020 ISO/IEC 25020
JIS X 25030 JIS X 25030
JIS X 25040 JIS X 25040
JIS X 25021 JIS X 25021
ISO/IEC 25022, ISO/IEC 25022,
ISO/IEC 25023及び/又は ISO/IEC 25023及び/又は
ISO/IEC 25024 ISO/IEC 25024
JIS X 25041 JIS X 25041
開発後の製品の評価 JIS X 25000 該当なし JIS X 25000
JIS X 25001 JIS X 25001
JIS X 25010 JIS X 25010
JIS X 25012 JIS X 25012
ISO/IEC 25020 ISO/IEC 25020
JIS X 25030 JIS X 25030
JIS X 25040 JIS X 25040
JIS X 25021 JIS X 25021
ISO/IEC 25023 ISO/IEC 25023
ISO/IEC 25024 ISO/IEC 25024
JIS X 25041 JIS X 25041

――――― [JIS X 25000 pdf 25] ―――――

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JIS X 25000:2017の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/IEC 25000:2014(IDT)

JIS X 25000:2017の国際規格 ICS 分類一覧