JIS X 5721:1991 開放型システム間相互接続―ファイルの転送,アクセス及び管理(FTAM)―第1部 通則 | ページ 6

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X 5721-1991 (ISO 8571-1 : 1988)
15.1 FTAM動作有効期間初期化フェーズ FTAM動作有効期間初期化フェーズは,すべてのファイルサ
ービスインスタンスの最初のフェーズとする。このフェーズは,応用コンテキスト及びFTAM動作有効期
間の初期状態を確立して,動作有効期間の基礎となる応用アソシエーションに正しいアドレスを結合し,
使用可能なサービスクラス及び機能単位の折衝を行う。このフェーズは,また,この後に行うファイルス
トアの操作のために必要な認証,課金情報などのFTAM独自の情報を設定する。
15.2 ファイルストア管理フェーズ ファイルストア管理フェーズにおける操作については,将来規格が
追加されるかもしれない。
15.3 ファイル選択フェーズ ファイル選択フェーズは,ファイル選択動作有効期間を確立する。このフ
ェーズは,その後のフェーズにおける操作に適用する固有のファイルを識別又は作成する。選択は,解放
フェーズ又は終了フェーズによって明示的に解除するまで継続する。したがって,これ以降のフェーズで
行われる操作は,選択されたファイルを参照し,明示的なファイル識別を含まない。選択フェーズは,指
定した性質を備えた新しいファイルの作成を含む。
この規格群におけるファイル選択は,ファイル名によって行う。ファイル選択要求は,ファイル特有の
アクセス制御情報を含まなくてよい。
備考 この規格群の将来の追加規格では,ファイル選択を,ファイル名以外のファイル属性(JIS X
5722参照)に対する一連の制約として表現し,その値を必要なファイルの識別に使用すること
もできる。
15.4 ファイル管理フェーズ ファイル管理フェーズにおける操作によって,ファイルサービス利用者は,
選択したファイルについてのファイル管理動作を行うことができる。例えば,ファイル属性の幾つかを読
み出し又は更新することができる。
15.5 ファイルオープンフェーズ ファイルオープンフェーズは,ファイルアクセスデータ単位の転送が
行えるファイルオープン動作有効期間を確立する。ファイルオープン動作有効期間は,データ転送に必要
などんな特殊なプレゼンテーションコンテキストを包含してデータ転送機能を確立する。
15.6 データアクセスフェーズ ファイル全体は,一つのファイルアクセスデータ単位とし,その中には
より小さい複数のFADUがあってもよい。ファイルの内容に対する動作は,FADUに作用する。一般に,
データ単位は,一連のデータ要素から構成するが,これらのデータ要素を独立して要求又は更新すること
はできない。
データアクセスフェーズは,幾つかの操作が実行されている期間で構成する。転送クラスでは,一つだ
けの操作を実行している期間とする。これらの操作は,大量データ転送操作又は制御操作とする。各大量
データ転送操作は,次のものから構成する。
(a) 実行される操作の指定,操作の型の指定,及び適用されるファイルアクセスデータ単位の識別。
(b) 必要なデータ転送。
(c) 終了交換。
制御操作は,単純な指令及び応答とする。定義する操作は,次のとおりとする。
(d) 位置付け ファイル構造内の節点を指定する。この節点は,ファイルアクセスデータ単位の根とする。
(e) 消去 FADUをファイル構造から取り除く。

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15.7 ファイルクローズフェーズ ファイルクローズフェーズは,オープンフェーズで確立したファイル
オープン動作有効期間を終了する。これによってデータ転送できる期間が終了する。クローズフェーズで
は,ファイルオープン動作有効期間の終わりの状態情報の交換を行うことができる。このフェーズは,要
求されたすべてのデータ転送が,成功又は失敗して終了したことの確認を行う。成功した場合には,これ
までの動作を無効にすることはない。成功したクローズの後には,その後の通信又は応用が失敗したとし
ても,ファイルをデータ転送フェーズ中に行われたすべての動作結果を保持する。オープン後からクロー
ズが成功するまでに誤りが生じた場合には,ファイルは不定状態となる。ファイルの状態は,誤り回復手
順によって再び確立することができる。
15.8 ファイル解放フェーズ 解放フェーズは,選択フェーズで確立したファイル選択を解除する。解放
フェーズには,標準課金順序を含めてもよい。このフェーズは,ファイル選択フェーズの前に確立した認
証又は課金識別を有効なままにしておく。解放フェーズは,選択したファイルの削除を含む。
15.9 FTAM動作有効期間終了フェーズ このフェーズは,認証動作有効期間及び課金動作有効期間を解
放して,起動側と応答側が共有する動作有効期間を解消する。このフェーズの後には,ファイル関係の動
作有効期間は存在しない。ファイルサービスアクティビティは,終了する。
16. ファイルプロトコルにおける機構
16.1 プロトコル状態機械 基本プロトコルの主要動作は,一連の入れ子構成の動作有効期間の確立及び
終了に関わる。最も内側の動作有効期間では,データ転送は,チェックポイントの確認を伴う単純な一方
向の流れとする。したがって,プロトコル実装は,JIS X 5724で規定する有限状態記述で厳密にモデル化
する簡明な状態機械によって正確に記述することができる。
実装の経費及び複雑さは,実装が対応する状態機械の複雑さと密接に関連する。したがって,サービス
クラス及び機能単位は,機能単位間の相互依存をできるだけ少なくした,単純な状態遷移機械が実現する
ように選択する。
16.2 プロトコルデータ単位のグループ化 状態機械を単純化する一つの方法として,転送サービスクラ
スでは必ずグループ化する方法を採用する。実装が適合性をもつには,ファイル選択とオープン動作有効
期間を確立するプロトコルデータ単位の連結を行わなければならない。同様の制約をそれらの動作有効期
間を終了するプロトコルデータ単位に対しても適用する。連結を開始するに際して,要求された動作を実
行する前に,連結が完了しておかなければならない個数を,しきい値パラメタによって制御する。更に,
転送サービスクラスの実装は,要求したすべての動作有効期間が確立できるか,又はすべての確立要求が
失敗する(すなわち,動作がロールバックする)かのいずれかになるようにグループ化にしきい値パラメ
タを設定する。
このグループ化を行うことによって選択,属性管理及びファイルオープンに関係するプロトコルデータ
単位を,実装の点から単一のデータ転送の一部分とみなすことができる。ファイル動作有効期間初期化の
ための状態遷移機械は,初期化済み及びオープン済みの二つの安定状態並びに二つの処理中状態だけをも
つ。
しかし,アクセスクラス及び無制約クラスでグループ化を任意選択として,上位互換性を確保している
ので,種々の応用に対して十分柔軟に対応できる。

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16.3 透過性 プレゼンテーションサービス提供者にとって,ファイル利用者データ及びFTAMプロトコ
ル制御情報は,ともに一連のプレゼンテーションデータ値とする。一般に,利用者データとPCIとの間で
あいまいさのない任意のファイルを行う能力を必要とする。すなわち,ファイル利用者データ内に構文的
にPCIと解釈されるようなプレゼンテーションデータ値が連続するのを防ぐための対策を必要とする。
FTAMプロトコルで選択した解決法は,プレゼンテーションコンテキストを使用して,これら二つを分
離する。FTAM動作有効期間で使用する最初のプレゼンテーションコンテキストを,FTAM PCIプレゼン
テーションコンテキストとみなし,他のプレゼンテーションコンテキストのプレゼンテーションデータ値
は,同じ抽象構文から取り,構文的に整然としたプロトコルデータ単位の場合でも,プレゼンテーション
プロトコル機構によってFTAM PCIとは別のものと明確に識別する。
透過性機構は,使用する抽象構文のインスタンスであるプレゼンテーションコンテキストに基づいてい
るので,ファイル利用者データがFTAM PCI抽象構文である場合にも,透過性は維持できる。この抽象構
文に対応する2種のプレゼンテーションコンテキストをもつ。
16.4 チェックポイント挿入 再開機能及び回復機能の操作を行うため,ファイル利用者データの流れの
中に送信側が選んだ位置にチェックポイントを挿入する。送信側及び受信側は,ともにファイル内の使用
中のチェックポイントの位置にある情報を保持しなければならない。使用中のチェックポイントは,送信
又は受信したが,まだ後のチェックポイントの受信通知によって取り替えられていないチェックポイント
を意味する。
一般に,ファイル構造においてチェックポイントを挿入する位置についての情報を保持することを必要
とする。これを,次の2種類に分ける。
(a) ファイルアクセス構造における位置,ポインタと識別子参照のようなデータ単位間の他の関係などの
ファイル内容の暗黙的意味情報。これらは,ファイルとともに既に維持していない補助的情報を必要
としない。
(b) 抽象構文及び転送構文の解釈状態についての情報。チェックポイントを,任意な箇所に設定すること
を認めた場合,対応する転送構文の解釈状態も保持しなければならなくなる。これは,ファイルの暗
黙的な情報ではなく,付加情報となる。理由は,プレゼンテーションサービスは,それが管理する局
所的な構文変換(応用向けレコードのフィールドの再順序付けなど)によって,格納した状態から受
信状態を導き出すことができなくなるか,又は構文単位が終了する前に情報を記憶することが実際で
きなくなるからである。
(b)の情報に対して,実装で特別な措置をとることを避けるため,抽象構文で定義した完全な単位で
ある意味の区切りにチェックポイントを置くようにチェックポイントの位置付けを制限する。
FTAMファイル構造情報に対するこの制限は,ファイル構造及びファイルコンテンツを,一連の連結デ
ータ要素(それぞれ独立して符号化できる)として表現し,ASN. 1記法で表す。プロトコル抽象構文は,
これらの要素を単一の記号によって参照する。その記号の拡張は,使用可能なデータ要素のCHOICEとす
る。構造の点から見た意味関係は,ASN. 1を用いて,完全な階層ファイルモデルを表すデータ型によって
定義する。このデータ型は,プロトコルの抽象構文では参照することはないので,符号化されない。
これらを制約条件として,送信側が決定した位置にチェックポイントを置くが,これは,いずれかのシ
ステムにおける格納域境界に関連していても,関連していなくてもよい。受信側は,ファイルの正当な位
置であればどこでもチェックポイントを受け入れる準備を行わなければならない。
16.5 診断及び結果 プロトコルは,要求された操作の成功又は失敗について二つの水準の情報をもつ。
第1の情報源は,プロトコル機械そのものの動作を決定するための,全般的な水準の指示とする。これ

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は,次のものを示す一組の結果パラメタによって通知する。
(a) 要求されたプロトコル機械遷移の成功
(b) 要求されたファイルストア動作の成功
例えば,ファイル削除においては,解放のプロトコル遷移は常に成功するが,削除のファイルストア動
作は失敗してもよい。
動作結果パラメタの値は,成功,誤り回復プロトコルを起動する回復可能な失敗又は完全な失敗を示す。
第2の情報源は,診断パラメタとする。このパラメタは,詳しい説明及び複雑な構造を与え,より利用
者向けの情報を保持する。このパラメタの分析は,プロトコルの進行のためには不要とする。
16.6 回復用情報処理及び不揮発性格納域 この規格群は,支援するプレゼンテーションコネクション及
び応用アソシエーションを切断する通信障害又はシステム障害の後にデータ転送アクティビティを続行す
るための誤り回復手順を定義する。しかし,回復を行うには,アクティビティ及びデータ転送の現在の状
態を記述する情報の本体を,そのまま保存する必要がある。通信相手及び理由に関するシステムの情報を
破壊する障害は,回復することはできない。
保存しなければならない情報の本体を,この規格群では回復用情報という。この用語の定義は,実装で
その情報を1箇所に集中させる必要があることを意味するものではなく,単に,その情報の集合全体が一
定の永続性の水準にあることを示すにすぎない。
回復用情報を保持するために使用する格納域の種類は,サービスの利用者が設定する信頼性の目標によ
って決まる。
支援装置の物理的損傷だけを考えてみても,どの種類の格納域にも,何らかの障害の可能性がある。分
散型応用の設計者は,システム全体にわたる信頼性の目標に合った何らかの不揮発性の記憶域を選べる。
16.7 誤り回復機構 この規格群で規定する誤り回復手順は,利用者に異常が発生したことを気付かせず
に,プロトコル機械間の交換によって誤りを訂正し,外部ファイルサービス利用者に途切れることのない
ファイルサビスを提供することを目的とする。
誤りによって,支援している通信が破壊されたり,終端システムの一方が失敗して,再開されることが
ある。いずれの場合にも,両方とも一致した回復用情報を保持しているため,通信している応用間のアソ
シエーションを維持する。
誤り回復プロトコルは,回復用情報に記録された情報に基づいて,支援するコネクション及び失敗の前
のデータ転送状態を復元し,通信を続ける。
ファイルサービス利用者は,ファイル誤り回復プロトコル機械にサービス品質パラメタ,及び局所的な
方法で表される機構を選択するのに必要な情報を渡す。ファイル誤り回復プロトコル機械は,内部ファイ
ルサービス利用者として動作し,特定のアソシエーションで使用するための回復機能単位又はデータ転送
再開機能単位と折衝する。

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附属書A(参考) FTAMの使用例
A.1 序文 この附属書では,FTAMを使用する幾つかの環境を設定し,誤りがない場合に実施するプロ
トコル交換を示す。FTAMの応用分野は広く,ここに示す単純な例以外にも,多くの使用方法がある。
A.2 遠隔システムへの完全なファイルの伝送 システムの利用者が,公衆データ網を介して,別のシス
テムを使用している他の利用者にファイルを転送する場合は,次の段階に従って実行される(図11参照)。
図11 遠隔システムへのファイル送信
(a) 起動側の利用者は,応用アソシエーションを要求する。利用者は,遠隔システムのアドレス指定に必
要な情報及び自分自身を識別する情報を提供する。プロトコル実装は,システム制御情報に基づいて
必要なサビス品質及びプレゼンテーションコンテキストを選び,書き込み機能単位及び限定ファイル
管理機能単位を含む転送クラスを選択する。回復及び再開機能単位の選択は,経費上の選択に基づい

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JIS X 5721:1991の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8571-1:1988(MOD)

JIS X 5721:1991の国際規格 ICS 分類一覧

JIS X 5721:1991の関連規格と引用規格一覧