JIS X 6319-3:2011 ICカード実装仕様―第3部:共通コマンド | ページ 2

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X 6319-3 : 2011
単位の集合(JIS X 6320-4参照)。
3.1.12
ファイル制御パラメタ(file control parameters)
ファイルの論理,構造及びセキュリティ属性
3.1.13
ファイル識別子(file identifier)
ファイルを指定するために使用される2バイトのデータ要素(JIS X 6320-4参照)。
3.1.14
内部基礎ファイル(internal elementary file)
カードが解釈実行するデータを格納するEF(JIS X 6320-4参照)。
3.1.15
主ファイル(master file)
DFの階層構造を用いているカードでファイル構成の根幹となる唯一のDF(JIS X 6320-4参照)。
3.1.16
ネイティブ形ICカード(native type IC card)
ICカード内の全てのソフトウェア(OSを含む。)がICチップに依存するプログラムコードで記述され
たICカード。
3.1.17
OS(Operating System)
多くのアプリケーションから共通して利用される基本的な機能を提供し,ICカード全体を管理するソフ
トウェア。基本ソフトウェアともいう。
3.1.18
ORテンプレート(OR template)
満足すべき少なくとも一つのセキュリティ条件を内容とするテンプレート。
3.1.19
親ファイル(parent file)
DF階層構造において,そのファイルの直上にあるDF(JIS X 6320-4参照)。
3.1.20
パスワード(password)
接続装置側のアプリケーションによって要求される照合用データであって,カードに対し提示されるも
の。
注記 JIS X 6320-4の定義を変更している。
3.1.21
パス(path)
区切り符号のないファイル識別子の連結(JIS X 6320-4参照)。
3.1.22
プラットフォーム形ICカード(platform type IC card)
外部からカードアプリケーションをダウンロードすることが可能なOSをもつICカード。代表的なもの
として,JavaCardTM,MULTOSTMがある。
注記1 JavaCardはSun Microsystemsの登録商標。

――――― [JIS X 6319-3 pdf 6] ―――――

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X 6319-3 : 2011
注記2 MULTOSはStepNexusの登録商標。
3.1.23
レコード(record)
レコード形式のEFで,カードによって参照され取り扱われるバイト列(JIS X 6320-4参照)。
3.1.24
レコード識別子(record identifier)
レコード形式のEFで,一つ以上のレコードを参照するために使用される数値(JIS X 6320-4参照)。
3.1.25
レコード番号(record number)
レコード形式のEFで,一意に各レコードを識別する連続する数(JIS X 6320-4参照)。
3.1.26
セキュアメッセージング,SM(secure messaging)
コマンド及びそのレスポンスに対してその一部又は全体を暗号によって保護するための方法。
注記 JIS X 6320-4の定義を変更している。
3.1.27
セキュリティ属性(security attributes)
格納されたデータ及びデータ処理機能を含むカードのオブジェクトの使用条件。それは,一つ以上のア
クセス規則を含んでいるデータ要素として表す情報(JIS X 6320-4参照)。
3.1.28
セキュリティ環境(security environment)
セキュアメッセージング又はセキュリティ操作のために,カードのアプリケーションが要求する構成要
素の集合(JIS X 6320-4参照)。
3.1.29
セション鍵(session key)
主にセキュアメッセージングを行うときに使用する鍵。共通鍵又は公開鍵を用いて生成される。
3.1.30
テンプレート(template)
構造化BER-TLVデータオブジェクトの値フィールドを形成するBER-TLVデータオブジェクトの集合
(JIS X 6320-4参照)。
3.1.31
作業用基礎ファイル(working elementary file)
カードが解釈しないデータを格納するEF(JIS X 6320-4参照)。

3.2 略語及び表記法

 AM          アクセスモード(access mode)
AM-DO アクセスモードデータオブジェクト(access mode data object)
APDU アプリケーションプロトコルデータ単位(application protocol data unit)1)
BER 抽象構文記法1の基本符号化規則(basic encoding rules of ASN.1)2)
CLA クラスバイト(class byte)2)
CRT 制御参照テンプレート(control reference template)2)
DF 専用ファイル(dedicated file)2)

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DO データオブジェクト(data object)
DO-EF データオブジェクト基礎ファイル(data object elementary file)
EF 基礎ファイル(elementary file)2)
FCI ファイル制御情報(file control information)2)
FCP ファイル制御パラメタ(file control parameter)2)
IEF 内部基礎ファイル(internal elementary file)
IFD 接続装置(外部端子なしICカードの場合もここではIFDと表記する。)(interface device)1)
INS 命令バイト(instruction byte)2)
MF 主ファイル(master file)2)
P1-P2 パラメタバイト(parameter byte)2)
PK 公開鍵(public key)3)
PSO PERFORM SECURITY OPERATIONコマンド(perform security operation command)3)
RFU 将来利用のために留保(reserved for future use)
SC セキュリティ条件(security condition)2)
SCDO セキュリティ条件データオブジェクト(security condition data object)
SE セキュリティ環境(security environment)2)
SE# セキュリティ環境番号(security environment number)
SK 秘密鍵(secret key)
SM セキュアメッセージング(secure messaging)2)
SW1-SW2 状態バイト(status bytes)2)
TLV タグ・長さ・値(tag,length,value)2)
TPDU 伝送プロトコルデータ単位(transmission protocol data unit)1)
WEF 作業用基礎ファイル(work elementary file)
注1) : JIS X 6320-3参照。
2) : JIS X 6320-4参照。
3) : JIS X 6320-8参照。
この規格では,次の表記を適用する。
“0”“F” 16進数
(B1) B1の値
B1-B2 B1(上位のバイト)とB2(下位のバイト)との連結
(B1-B2) B1とB2との連結の値
# 番号

4 基本構造

4.1 ファイル構造

  ファイルの分類として次の二つを規定する。
− 専用ファイル(DF)
− 基礎ファイル(EF)
カード内に格納されたデータの論理構成は,次に示す専用ファイルの階層構造とする。
− DFの根幹は,主ファイル(MF) とする。

――――― [JIS X 6319-3 pdf 8] ―――――

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X 6319-3 : 2011
− DFの階層の深さは,少なくとも1レベルを具備することを必須とする。
カード内の論理ファイル構成例を図1に示す。
MF
EF
DF DF
EF EF EF EF EF EF
図1−論理ファイル構成例
注記 ネイティブ形ICカードの場合には,MF及びDFが階層的に構成されたファイル構造が一つだ
け存在する。プラットフォーム形ICカードの場合には,カードアプリケーションごとに,MF
とは独立したある一つのDFを根幹とするファイル構造が存在してもよい(図A.3参照)。

4.2 ファイルの選択方法

  ファイルは,少なくとも次の方法で選択可能としなければならない。
4.2.1 DF名による選択
DF名は,116バイトで符号化された完全DF名によって選択する。この完全DF名は,カード内で唯
一でなければならない。また,DFは,部分DF名でも選択可能とする。
プラットフォーム形ICカードの場合には,アプリケーションDF名はカード内で唯一でなければならな
い。また,アプリケーションDF内のDF名は,唯一でなければならない。
なお,完全DF名及び部分DF名とは,次のことを意味する。例えば,次のDF名がICカード内に格納
されているとする。
JICSAP01
JICSAP02
この場合には,完全DF名は,“JICSAP01”,“JICSAP02”を示す。また,部分DF名とは,完全DF名に
対する上位桁からの部分桁で構成する。したがって,上記の“JICSAP01”の部分DF名は,次に示すように
複数存在する。
−J
− JI
− JIC
:
− JICSAP0
DF名による選択において,常に指定されたファイル名の完全一致のファイルを優先的に選択する。完
全一致のファイル名がない場合には,部分名のいずれかのDFを選択する。部分DF名の選択において当
該DFが目的のものかどうかの判断は,SELECT コマンドのレスポンス(FCI)で完全なDF名が返答され
ることで確認可能とする。選択が正常終了した場合には,そのDFは,カレントDFとする。

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注記1 ネイティブ形ICカードの場合には,完全DF名及び部分DF名によるDFの選択は,カード
内の全てのDFを対象として検索処理が行われる。
注記2 プラットフォーム形ICカードの場合において,階層の深さが1レベルのDFの選択は,カー
ドアプリケーションを選択状態(カレント状態)にすることを意味する。カードアプリケー
ション内にはDFの階層構造を構成してもよい。このため,カードアプリケーション内にお
けるDFの階層構造の存在を考慮したDFの選択方法が必要となる。次にプラットフォーム
形ICカードにおけるDFの選択方法を示す。
a) カレントのカードアプリケーションが存在しない場合
手順1 階層の深さが1レベルのDFを対象として,指定されたDF名を検索する。
手順2 該当するDFが存在するとき,そのDFをカレントDFにする(該当するカー
ドアプリケーションをカレント状態にする。)。
該当するDFが存在しないとき,カレントDFが存在しない状態にとど(留)
まる[カレントのカードアプリケーションが存在しない状態にとど(留)ま
る。]
手順1の検索範囲
AP1 (DF1) AP2 (DF2) AP3 (DF3)
DF1.1 DF2.1 DF3.1
下位のDF
アプリケーションDF
図2−カレントアプリケーションが存在しない場合
b) カレントのカードアプリケーションが存在する場合
手順1 階層の深さが1レベルのDFを対象として,指定されたDF名を検索する。
手順2 該当するDFが存在するとき,そのDFをカレントDFにする(該当するカー
ドアプリケーションをカレント状態にする。)。
該当するDFが存在しないとき,カレントのカードアプリケーション内の
DFを対象として指定されたDF名を検索する。
手順3 カレントのカードアプリケーション内に該当するDFが存在するとき,その
DFをカレントDFにする(カードアプリケーションのカレント状態は,変化
しない。)。
カレントのカードアプリケーション内に該当するDFが存在しないとき,
カレントDFは,変化しない(カードアプリケーションのカレント状態は,
変化しない。)。

――――― [JIS X 6319-3 pdf 10] ―――――

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