この規格ページの目次
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Z 0130-4 : 2015
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供給者(supplier)
包装又は包装された製品を市場に投入する責任主体。
注記1 一般的に使われる“供給者”という用語は,サプライチェーンの各種の段階で関係し得る。
この規格では,それは包装又は包装された製品が取引されるサプライチェーンの全ての場面
での関係者を指す。
注記2 一般に使われる“使用者(user)”は,サプライチェーンの各種の段階で包装又は中味入り包
装を使う主体(消費者,事業者などの主体)を,“最終使用者(end user)”はサプライチェー
ンの各種段階で最後に包装又は中味入り包装を使う主体を指す。
3.8
包装の部品(packaging component)
手又は簡単な物理的手段によって分離可能な包装の一部。
3.9
ケミカルリサイクル(chemical recovery)
加水分解,グリコリシス,メタノリシス,触媒反応,熱反応,その他の化学処理によって,使用済み包
装から有用な化学物質を回収するプロセス−天然資源を使用済み包装によって置き換えるプロセス。ケミ
カルリサイクルの例を,附属書JAに示す。
注記 “グリコリシス,メタノリシス”は,JA.6参照。
4 要求事項
4.1 適用
個々の包装に対する一般的な要求事項は,JIS Z 0130-1の規定によらなければならない。
4.2 評価
供給者は附属書A及び附属書Bで規定した手順に従って,包装材料の一定のパーセンテージがリサイク
ル可能であることを宣言できるよう,包装の最終設計に到達するまでの手順を踏んだことを証明しなけれ
ばならない。
4.3 リサイクル可能なパーセンテージの宣言
包装は,ラベル及びクロージャに代表される小さな割合の部分から,複合材包装による大きな割合の部
分に至るまで多様であり,複数の部品,材料及び成分を使うことがある。
供給者は,意図した包装のマテリアルリサイクルの流れにおいて,リサイクル可能な質量パーセンテー
ジを,包装単位ごとに宣言しなくてはならない。宣言のための書式例を,附属書Cに示す。
4.4 この規格の要求事項への適合宣言
供給者は,4.2及び4.3への適合を宣言する文書を作成することが望ましい。
4.5 補助文書
評価の結果は,文書化しなければならない。文書の例を,附属書Cに,記入例を,附属書Dに示す。
附属書DはISO 18604に準じ,海外の事例もそのまま記載している。
――――― [JIS Z 0130-4 pdf 6] ―――――
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附属書A
(規定)
マテリアルリサイクルによって再生可能な包装の評価手順
A.1 目的
この附属書は,マテリアルリサイクルに対する包装の適合性を評価する際に考慮する基準について定め
る。これらの基準は,マテリアルリサイクルによって再生に至るまでの設計,製造及び使用と同様に,リ
サイクル技術の開発といった全ての関連した側面について考慮することが望ましい。
この視点は,マテリアルリサイクルという形で再生可能な包装の要求事項について規定する表A.1によ
って表されている。
表A.1中の“該当”と記載がある欄は,リサイクル可能な包装のためのライフサイクルステップと基準
との相互関係を表す。
A.2 包装の構造,構成及び加工に関する管理
a) 包装の設計が,包装材料のリサイクルのための重要な側面に配慮をしていることを確認する。
b) 一連の包装のプロセスで用いられる原材料を選択及び管理し,実際のリサイクルプロセスに悪影響を
与えていないことを確認する。
A.3 利用可能なマテリアルリサイクル技術に対する適合性
a) 包装の設計は,表A.1に記載するように,標準の相互関係を認識しつつ,既知の適切かつ利用可能な
リサイクル技術に適合する適切な材料が使用され,又は組み合わされていることを確認する。
注記 一般的に機能及び環境的な利点を与える新しい包装材,システムの開発及びマーケティング
は,適切なリサイクルプロセスの実導入に先行することがある。そのようなリサイクルプロ
セスの開発及び展開には時間がかかると認識されており,既存の収集及びリサイクルのプロ
セスへの影響について適切に考慮するのがよい。
b) 包装に使われた材料のリサイクルに関連した新しい技術開発に注意を払ってこれを記録し,情報が設
計段階で利用できるようなシステムが確立していることを確認する。
A.4 使用後の包装のマテリアルリサイクルによる環境への放出
リサイクルプロセスにおいて,使用済み包装又は製品の残留物の環境への放出によって発生する,潜在
的な影響を考慮したことを確認する。
――――― [JIS Z 0130-4 pdf 7] ―――――
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Z 0130-4 : 2015
表A.1−マテリアルリサイクル可能な包装のためのライフサイクルステップと基準との相互関係
ライフサイクルステップ マテリアルリサイクル可能な包装のための基準
包装の構造,構成及び 利用可能なマテリアルリサ使用後の包装のマテリアルリ
加工に関する管理 イクル技術に対する適合性サイクルによる環境への放出
A.2 a) A.3 a) A.4 a)
設計 該当 該当 該当
製造 該当 該当 該当
利用 該当 − 該当
最終使用者による分離 該当 − 該当
収集及び/又は分別 該当 該当 該当
注a) 附属書Aの箇条を参照
――――― [JIS Z 0130-4 pdf 8] ―――――
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附属書B
(規定)
リサイクル可能性を評価するための手順
B.1 目的
この規格の箇条4を補完する附属書Aを評価するための詳細を,B.2B.5に示す。
B.2 設計基準
関連したリサイクル技術の仕様に適合し,材料の一定の質量パーセンテージがリサイクル可能であり,
それを考慮していることを保証するように,次の事項を把握し,部品の構造,構成及び分離性を含む包装
設計を行う。
− リサイクルプロセスにおいて技術的な問題を生じやすい物質又は材料
− マテリアルリサイクル前の収集及び分別において問題を生じやすい材料,材料の組合せ,又は包装設
計
− リサイクルされた材料の品質に負の影響を生じやすい物質又は材料の存在量
リサイクル可能なパーセンテージの宣言のための書式を,附属書Cに示す。書式及び包装単位又は部品
の材料が,収集,分別及びリサイクルに関する,国家,国際若しくは商業上の標準又は仕様に適合してい
る場合は,リサイクル性の証明の根拠としてよい。
リサイクルプロセスの仕様への適合性に影響する注意点を,次に示す。
a) 効率的なリサイクルを達成するためには,一次原料(バージン材)の有無にかかわらず,製造工程に
適した所定の品質基準を満足する材料の投入が必要である。
b) 複合材包装として取り扱う方法は,リサイクルされる材料,リサイクルプロセス及び3.1で定義され
る“空の包装”への残留内容物の多寡に依存し,大きく変わる。
c) 包装の仕様は,次を考慮することが望ましい。また併せて,関連したリサイクルプロセスへの材料投
入のための配送及び供給に関する技術的要求に適合することが望ましい。
1) 部品の適切な分離性
2) 材料の組成又はその組合せが,リサイクルプロセス及び収集の仕組みに対し,機械的にも化学的に
も適合しているか。
d) 次のようなリサイクル性に影響する他のいかなる設計特性も,包装設計の最終段階まで考慮すること
が望ましい。
1) IS Z 0130-2で扱う環境に有害な物質
2) .4.2で扱う設計の影響を受ける空の包装の特性
B.3 製造基準
B.3.1 原材料,製造,加工及び充における材料構成
供給者は,包装に関わる,原料の調達,製造,加工及び充作業におけるいかなる変更又はばらつきも,
リサイクルプロセスに悪影響を与えることがないよう,生産の運用が管理されていることを保証しなけれ
――――― [JIS Z 0130-4 pdf 9] ―――――
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ばならない。
B.3.2 加工中の変更管理
供給者は,設計段階において選択された材料が,リサイクル技術に重大な問題のないよう保証しなけれ
ばならない。また,リサイクルプロセスへの適合に悪影響を与える変更がされないことを保証しなければ
ならない。
注記 これは,接着剤,印刷インキ,コーティングなどの成分,ラベル,キャップ,その他の密封材
などの部品の変更にも適用できる。
B.4 利用基準
B.4.1 他の要求事項との整合
供給者は,包装の構成が安全,衛生及び消費者が必要とする他の要求事項を満たしていることを保証し
なければならない。
B.4.2 最終使用者によって包装が空になるための基準
供給者は,一次包装の設計(例 包装の形状,開け口の設計,位置など)が,3.1“空の包装”で定義す
る一般的な手段によって空にすることができ,使われた包装がリサイクルプロセスに適合することを保証
しなければならない。
注記 包装システムは,製品と接触する一次包装,二次包装,及び/又は輸送包装で構成される。二
次及び輸送包装は,通常容易に分離可能で,製品によって汚されることなく,リサイクル可能
であることが望ましい。
B.4.3 最終使用者による分離基準
供給者は,包装を複数の材料からなる部品で構成する場合,そのリサイクルプロセスにとって適切な収
集システムに適合するよう分離できるようにする必要があり,最終使用者がそのように容易に分離できる
ように,包装を構成していることを保証しなければならない。
B.5 収集及び分別のための基準
供給者は,実施可能な限り,予測される収集及び分別に関するいかなる要求事項についての情報をも収
集し,かつ,包装の設計及び構造にこれらを考慮していることを保証しなければならない。
表B.1−マテリアルリサイクル可能な包装のライフサイクルステップ及び判定基準
ライフサイクル マテリアルリサイクル可能な包装に関する判定基準
ステップ 包装の構造,成分及び 利用可能なマテリアルリサ使用後の包装のマテリアルリ
加工に関する管理 イクル技術に対する適合性サイクルによる環境への放出
A.2 A.3 A.4
設計 B.2及びB.4.2 B.2 B.2
製造 B.3 B.3 B.3
利用 B.4.2 − B.4.1
最終使用者による分離 B.4.3 − B.4.3及びB.5
収集及び分別 B.5 B.5 B.5
注記 表中の番号は,附属書A及び附属書Bの各箇条を表す。
B.6 材料の識別に対する注釈
いかなる材料の識別表示であっても,使用しているときには,その表示は対象となるグループが明確に
――――― [JIS Z 0130-4 pdf 10] ―――――
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JIS Z 0130-4:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 18604:2013(MOD)
JIS Z 0130-4:2015の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 0130-4:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ0108:2012
- 包装―用語
- JISZ0130-1:2015
- 包装の環境配慮―第1部:一般的要求事項