この規格ページの目次
JIS Z 4121:2009 規格概要
この規格 Z4121は、医療診断及び放射線治療に用いるX線管装置の固有ろ過の測定方法について規定。
JISZ4121 規格全文情報
- 規格番号
- JIS Z4121
- 規格名称
- X線管装置の固有ろ過の測定
- 規格名称英語訳
- Determination of the permanent filtration of X-ray tube assemblies
- 制定年月日
- 2009年4月25日
- 最新改正日
- 2019年10月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- IEC 60522:1999(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 11.040.50
- 主務大臣
- 経済産業,厚生労働
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2009-04-25 制定日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
- ページ
- JIS Z 4121:2009 PDF [8]
Z 4121 : 2009 (IEC 60522 : 1999)
pdf 目 次
ページ
- 序文・・・・[1]
- 1 適用範囲及び目的・・・・[1]
- 1.1 適用範囲・・・・[1]
- 1.2 目的・・・・[1]
- 2 引用規格・・・・[1]
- 3 用語及び定義・・・・[2]
- 3.1 要求度・・・・[2]
- 3.2 用語の用い方・・・・[2]
- 3.3 用語の定義・・・・[2]
- 4 固有ろ過の測定・・・・[2]
- 4.1 概要・・・・[2]
- 4.2 試料・・・・[3]
- 4.3 測定用X線ビームの発生・・・・[3]
- 4.4 放射線検出器(X線検出器)・・・・[3]
- 4.5 基準物質の組成・・・・[3]
- 4.6 測定方法・・・・[3]
- 5 固有ろ過の表示及び表明・・・・[3]
- 附属書A(規定)定義された用語の索引・・・・[5]
(pdf 一覧ページ番号 1)
――――― [JIS Z 4121 pdf 1] ―――――
Z 4121 : 2009 (IEC 60522 : 1999)
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)
及び財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,
日本工業標準調査会の審議を経て,厚生労働大臣及び経済産業大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権又は出願公開後の実用新案登録出願に
抵触する可能性があることに注意を喚起する。厚生労働大臣,経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,
このような特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権及び出願公開後の実用新案登録出願にかかわる確
認について,責任はもたない。
(pdf 一覧ページ番号 2)
――――― [JIS Z 4121 pdf 2] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
Z 4121 : 2009
(IEC 60522 : 1999)
X線管装置の固有ろ過の測定
Determination of the permanent filtration of X-ray tube assemblies
序文
この規格は,1999年に第2版として発行されたIEC 60522を基に,技術的内容及び対応国際規格の構成
を変更することなく作成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で点線の下線を施してある参考事項は,対応国際規格にはない事項である。
1 適用範囲及び目的
1.1 適用範囲
この規格は,医療診断及び放射線治療に用いるX線管装置の固有ろ過の測定方法について規定する。
注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
IEC 60522:1999,Determination of the permanent filtration of X-ray tube assemblies (IDT)
なお,対応の程度を表す記号(IDT)は,ISO/IEC Guide 21に基づき,一致していることを示
す。
1.2 目的
この規格は,医療診断及び放射線治療に使用するX線管装置の固有ろ過の概念を定義し,その決定方法
について規定する。これには,X線管装置への表示及び附属文書において適合表明するための要件を含む。
任意の総ろ過を得るための適切な付加ろ過を提供できるように,十分な精度でX線管装置の固有ろ過を
求める方法についても規定する。
注記1 この規格には,固有ろ過又は総ろ過の値に関する要件は規定しない。診断目的で使用するX
線管装置及びX線装置に関しては,適切な要件をJIS T 0601-1-3に規定している。
注記2 この規格に規定する固有ろ過の測定方法は,形式試験に適している。
2 引用規格
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格のうちで,西暦年を付記してあるものは,記載の年の版を適用し,その後の改正版(追補を含む。)
は適用しない。西暦年の付記がない引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS T 0601-1:1999 医用電気機器−第1部 : 安全に関する一般的要求事項
注記 対応国際規格 : IEC 60601-1:1988,Medical electrical equipment−Part 1: General requirements for
safety並びにAmendment 1:1991及びAmendment 2:1995 (MOD)
JIS Z 4005 医用放射線用語
注記 対応国際規格 : IEC 60788:1984,Medical radiology−Terminology (MOD)
ISO 2092:1981,Light metals and their alloys−Code of designation based on chemical symbols
――――― [JIS Z 4121 pdf 3] ―――――
2
Z 4121 : 2009 (IEC 60522 : 1999)
3 用語及び定義
3.1 要求度
この規格では,次のように特定の語について要求事項の記載を明確にしている。
− ···(し)なければならない。 ···する。 ···とする。 ···による。(“shall”)
適合が必す(須)である要求事項を示す文章の末尾。
− ···することが望ましい。 ···するのがよい。(“should”)
適合が必すでない強い勧告を示す文章の末尾。
− ···(し)てもよい。 ···差し支えない。(“may”)
要求事項に適合する方法又はその代わりの方法を記載する文章の末尾。
− 規定の,規定した(“specific”)
この規格だけに記載された情報又は他の規格における,通常特定の作動条件,試験配置又は適合値
の参照を示す値。
− 指定の,指定した(“specified”)
通常,期待する目的,パラメータ又はその使用若しくは適合試験条件に関して,機器の附属文書又
は他の文書に製造業者によって明記された限定的な情報を示す語。
3.2 用語の用い方
この規格では,本文中の太字は,この規格及びJIS T 0601-1又はJIS Z 4005で定義した用語である。
注記 前記の規格で定義した用語が,太字で表記されていない場合,定義は適用されず意味は文脈に
そって解釈する。
この規格で使用した定義された用語の索引を附属書Aに示す。
3.3 用語の定義
この規格で用いる主な用語の定義は,次を除きJIS Z 4005による。
3.3.1
固有ろ過
すべての用途での正常な使用において,X線ビームが透過する部分の取り外しできない物質によるX線
管装置の線質等価ろ過。
4 固有ろ過の測定
4.0A 一般
箇条5の規定によって,固有ろ過を実際に使用している透過物質の名称(例えば,ベリリウム)で表す
場合は,その種類及び厚さを検査によって決定又は検証しなければならない。他の場合は,この規格によ
って表示又は表明するX線管装置の固有ろ過を,次の試験によって決定しなければならない。
4.1 概要
固有ろ過は,X線ビームが透過するX線管装置の構造体で,取り外しできない物質による試料の線質等
価ろ過を測定して求める。測定する場合には,この構造体で実際に使用されている物質と厚さとの組合せ
を再現した複合試料で試験することができる。または,次の二つの条件に合えば,上記の線質等価ろ過の
測定に代えて,各試料の個別の測定値から固有ろ過を算出することもできる。
− 各試料の測定に使用した基準物質が同一である。
− 測定に用いたX線ビームの線質は,調整している。
注記1 通常は,固有ろ過構成物質として測定対象試料と焦点との間に別の試料(例えば,絶縁油,
――――― [JIS Z 4121 pdf 4] ―――――
3
Z 4121 : 2009 (IEC 60522 : 1999)
ガラスなど)が存在する。したがって,単一物質だけを測定する場合は,X線ビームの線質
の違いを合わせるように調整する必要がある。
注記2 測定の結果は,試験を行った特定の複合物質だけに有効である。製造においては,固有ろ過
の表明値の適合を常に維持するために,実際に使用している物質の材質,及び厚さのばらつ
きを適正な範囲内に管理する必要がある。
4.2 試料
試料は,4.1に従ってX線管装置の構造体に使用されて固有ろ過の全体若しくは一部を構成している各
物質の層の完全な組合せ,又は単一物質の層を再現した試料のいずれかを用いる。
4.3 測定用X線ビームの発生
測定用X線ビームの発生には,被測定のX線管装置と同じターゲット物質のX線管を,リプル百分率
が10 %以下の次に示すいずれかの管電圧を選択して用いる。
a) 吸収端エネルギーが19 keV以上の物質による固有ろ過のX線管装置は,その物質のK吸収端エネ
ルギーに相当する管電圧。例えば,19.99 keVにK吸収端をもつモリブデンでは20 kVを用いる。
b) 狭い範囲の管電圧で用いるX線管装置(例えば,CT用途)では,その公称最高管電圧。
c) 公称最高管電圧が65 kV以下のX線管装置では,その公称最高管電圧。
d) 公称最高管電圧が65 kVを超えるX線管装置では,75 kV又は公称最高管電圧の約半分の値のいずれ
か高い方を用いる。タングステンの吸収端に近い管電圧は避けるのが望ましい。
複合試料で試験するときは,総ろ過を無視できる(例えば,ベリリウム窓を用いたX線管装置)X線ビ
ームを用いる。単一物質の試料で試験するときは,試験する物質と焦点との間に適切な厚さの基準物質を
挿入する。これは,実製品とのX線ビームの線質の違いを補償するためである。
4.4 放射線検出器(X線検出器)
測定に必要なエネルギーの範囲で特性が大きく変動しない放射線検出器(X線検出器)を使用する。
4.5 基準物質の組成
この規格によって決定する半価層及び線質等価ろ過の値は,次のいずれかの組成の基準物質を使用する
(ISO 2092では,純度99.9 %の銅が指定されている。)。
− 純度99.9 %以上,密度2.70 g/cm3のアルミニウム
− 純度99.9 %以上,密度8.90 g/cm3の銅
4.6 測定方法
試料を焦点に接近させて配置し,ナロービーム条件でX線ビームの第1半価層を測定する。同一のビー
ム条件で,同じ半価層を得るのに必要な基準物質の厚さを求める。得られた基準物質の厚さが,試料の線
質等価ろ過になる。
試料が複合試料で,固有ろ過を構成するすべての物質を表している場合は,この測定結果もまた当該X
線管装置の固有ろ過の値になる。また,固有ろ過を構成している各単一物質を表す試料すべての,個別の
(同一の基準物質及び一次ビーム条件での)線質等価ろ過の値を合算して求めてもよい。
これらの試験で得た固有ろ過の値が,表明値(公称値)の100 %130 %である場合に,適合している
とする。
5 固有ろ過の表示及び表明
この規格との適合を表明する場合は,X線管装置の固有ろ過の値を,次に示す物質の厚さをミリメート
ル(mm)で表示する。
――――― [JIS Z 4121 pdf 5] ―――――
次のページ PDF 6
JIS Z 4121:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60522:1999(IDT)
JIS Z 4121:2009の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4121:2009の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ4005:2012
- 医用放射線機器―定義した用語
JIS ハンドブックから規格の検索、規格番号や名称が調べて探すことができます。
JIS ハンドブック 一覧 規格 種類別