JIS Z 8201:1981 数学記号

JIS Z 8201:1981 規格概要

この規格 Z8201は、鉱工業において用いる数学記号について規定。

JISZ8201 規格全文情報

規格番号
JIS Z8201 
規格名称
数学記号
規格名称英語訳
Mathematical symbols
制定年月日
1953年7月24日
最新改正日
2015年10月20日
JIS 閲覧
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対応国際規格

ISO

ISO 31-11:1978(MOD)
国際規格分類

ICS

01.075, 07.020
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
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改訂:履歴
1953-07-24 制定日, 1956-07-24 改正日, 1959-05-08 確認日, 1962-03-20 確認日, 1965-03-01 確認日, 1968-03-01 確認日, 1971-07-01 確認日, 1975-11-01 確認日, 1978-12-01 確認日, 1981-03-01 改正日, 1986-08-01 確認日, 1991-06-01 確認日, 2001-02-20 確認日, 2006-01-20 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認
ページ
JIS Z 8201:1981 PDF [6]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
Z 8201-1981

数学記号

Mathematical Symbols

1. 適用範囲 この規格は,鉱工業において用いる数学記号について規定する。
対応国際規格 :
ISO 31/XI Mathematical signs and symbols for use in the physical sciences and technology
2. 記号,用法及び意味 記号,用法及び意味は,次のとおりとする。
なお,参考のために対応国際規格ISO 31/XI (Mathematical signs and symbols for use in the physical sciences
and technology) による記号・用法を示す。
(1) 算術及び代数
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
1.1 + 加える,正 a+b
1.2 − 引く,負 a−b
1.3 ± +又は−
数の掛算の場合は×を
1.4 a・b, a×b, ab a掛けるb a・b, a×b, ab
用いるのが望ましい。
a a, a/b, ab-1
1.5 b,a/b, a÷b a割るb b
1.6 = 等しい =
1.7 ≠ 等しくない ,を用いてもよい。 ≠
1.8 ≒ ほとんど等しい を用いてもよい。
1.9 a>b aはbより大きい >
1.10 a<b aはbより小さい <
1.11 a≧b aはbより大きいか又は等しいを用いてもよい。
1.12 a≦b aはbより小さいか又は等しい を用いてもよい。
1.13 a≫b aはbより非常に大きい ≫
1.14 a≪b aはbより非常に小さい ≪
1.15 ≡ 常に等しい ≡
1.16 常に等しいとは限らない ,を用いてもよい。
1.17 a:b aとbとの比
1.18 a∝b aはbに比例する ,∝
1.19 ∞ 無限大 ∞
1.20 ap aのp乗 ap
1 1
1.21 a aの平方根 2
aを用いてもよい。 a
a,2 √ a,
a1/2,
1 1
na
1.22 aのn乗根 anを用いてもよい。 an
a1/n, , , na
1.23 n! nの階乗 n!
1.24 |a| aの絶対値 |a|

――――― [JIS Z 8201 pdf 1] ―――――

2
Z 8201-1981
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
nPr
1.25 n個からr個を取る順列の個数
rn n個からr個を取る組合せの個 pn,
1.26 nCr, Cp
数 n
1.27 P (E) , Pr (E)事象Eが起こる確率
a11 a1n a11 a1n A11 A1n A11 A1n
1.28 行列
am1
,
amn am1 amn Am1
,
Amn Am1 Amn
a11 a1n A11 A1n
1.29 行列式 Am1 Amn
am1 amn
, detA detA,
n n
ia ia
1.30 1 a1+a2+···+an
i i 1
n n
ai ai
1.31 i
1 a1・a2・···・an i
1
1.32 e 自然対数の底 いてもよい。 e
1.33 i, j 虚数単位 i, j
1.34 円周率
下の点,紛らわしくない
1.35 . 小数点 ときは中の点でもよい。
0.05を.05と略さない。
1.36 () 丸括弧
1.37 [ ] 角括弧
1.38 [{}] 波括弧
1.39 z,z* zの共役複素数 z*
1.40 % 百分率
(2) 幾何(1)
番号 記号・用法 意味 備考
2.1 AB 線分AB ABを用いてもよい。
2.2 ∠AOB, 角AOB
2.3 ⊥ 垂直
2.4 ∠R 直角
2.5 // 平行 ||を用いてもよい。
2.6 △ABC 三角形ABC
2.7 弧AB
2.8 ≡ 合同
2.9 ∽ 相似
注(1) SO 31/XIには,“幾何”の記号・用法の規定はない。
(3) 関数
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
3.1 f (x) 関数fのxにおける値 f (x) , f (x, y, ···)
3.2 logax aを底とするxの対数 logax
紛らわしくないときは
3.3 logex, lnx 自然対数 lnx, logex
logxを用いてもよい。
紛らわしくないときは
3.4 log10x 常用対数 lgx, log10x
logxを用いてもよい。
3.5 Rez 実部 Rez

――――― [JIS Z 8201 pdf 2] ―――――

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Z 8201-1981
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
3.6 Imz 虚部 Imz
3.7 argz 偏角 argz
3.8 ex, expx 指数関数 ex, expx
3.9 sinx 正弦 sinx
3.10 cosx 余弦 cosx
3.11 tanx 正接 tanx
1
3.12 cotx tan x cotx
1
3.13 secx cos x secx
1
3.14 cosecx sin x cosecx
(1) 紛らわしくないと
きはsin-1xを用いて
3.15 arcsinx 逆正弦 もよい。 arcsinx
(2) 他の逆三角関数も
同じようにする。
(1) 紛らわしくないと
きはSin-1xを用いて
もよい。
3.16 Arcsinx 逆正弦の主値 Arcsinx
(2) 他の逆三角関数の
主値も同じように
する。
他の双曲線関数も同じ
3.17 sinhx 双曲正弦 sinhx
ようにする。
(1) 紛らわしくないと
きはsinh-1xを用いて
3.18 arsinhx 逆双曲正弦 もよい。 arsinhx
(2) 他の逆双曲線関数
も同じようにする。
(4) 微分及び積分
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
4.1 x→a xがaに近づく x→a
lim f (x) 右からの極限はx→a+, lim f (x)
4.2 xa 極限 limx→af (x) ,
x a
左からの極限はx→a−
4.3 df 微分 df
4.4 変分
4.5 △f 差分 △x
dy df
4.6 dx , 導関数
y', f' (x) , Df dz ,
df/dx, f', Df, f' (x)
df
dx
4.7 f (a) 微分係数 , (df/dx) =a, f' (a) , Df
x a
(a)
n=2のときはf'', n=3の
dny dn f
4.8 dxn n階導関数
, y(n) , f(n) (x) , Dnf ときはf'''を用いてもよdxn, dnf/dxn, f (n), Dnf
い。
n=2のときはf'', n=3の
4.9 f (n) (a) n階微分係数 ときはf'''を用いてもよ
い。

――――― [JIS Z 8201 pdf 3] ―――――

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Z 8201-1981
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
y f
4.10 x, xに関する偏導関数
fx (x, y) , Dxf x,∂f/∂x, ∂xf, Dxf
4.11 fx (a, b) xに関する偏微分係数
z2 x, yに関するそれぞれ1階1
4.12 x y , fyx, zxyを用いてもよい。
階の偏導関数
4.13 f (x) x 不定積分 f (x) x
4.14 b
f (x) x 定積分 fb(x) x
f (x) x,
b
a a a
4.15 x
f (x, y) xdy
2重積分
(5) 空間ベクトル及び演算子
参考
番号 記号・用法 意味 備考
ISO 31/XIによる記号・用法
ex, ey, ez,
x, y, z軸についての単位ベク
5.1 i, j, k i, j, k,
トル
ei
a 爰 いてもよい。 a, a
5.2 a ベクトルa
5.3 |a| ベクトルaの大きさ a, |a|
(a, a) はa2を用いてもよ
5.4 a・b, (a, b) ベクトルa, bの内積 a・b
い。
5.5 a×b, [a, b] ベクトルa, bの外積 a×b
5.6 ▽ i j k ▽
x y z
5.7 ▽2 ,△ 2 2 2
▽2,△
5.8 ▽ grad 傾き ▽ grad
5.9 ▽・a, diva 発散 ▽・a, diva
5.10 回転
▽×a, rota, curla ▽×a, rota, curla
3. 記数法 区切りを付けるときは間をあけて記数し,通常の場合コンマ (, ) は付けない。
例 : 87 654 321
4. 循環小数 循環小数を示すときは,循環する箇所の初めと終わりの数字の上に点 (・) を付ける。
例 : .3123823.05
5. 印刷上の注意 印刷する場合の字体は,次のようにする。
(1) 数値が一般的に定められている定数の記号は,原則として立体とする。
例 : 円周率)
(2) 演算の記号は,原則として立体とする。
例 : log(対数)
dx(xの微分)
(3) 変数の記号は,斜体とする。
例 : x, y, z

――――― [JIS Z 8201 pdf 4] ―――――

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Z 8201-1981
JIS Z 8201数学記号改正原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 森 口 繁 一 電気通信大学工学部
伊 理 正 夫 オペレーションズリサーチ学会(東京大学工学部)
川 原 睦 人 社団法人土木学会(中央大学理工学部)
朽 津 耕 三 社団法人日本化学会(東京大学理学部)
駒 宮 安 男 社団法人電気学会(工業技術院電子技術総合研究所)
島 内 剛 一 社団法人情報処理学会(立教大学理学部)
関 口 修 文部省初等中等教育局
田 島 一 郎 社団法人日本数学教育学会(洗足学園大学)
田 村 忠 男 工業技術院標準部
土 屋 喜 一 社団法人日本機械学会(早稲田大学理工学部)
仲 威 雄 社団法人日本建築学会(東京大学名誉教授)
西 村 伸 二 財団法人日本規格協会
東 秀 彦 社団法人日本規格協会
一 松 信 社団法人日本数学会(京都大学数理解析研究所)
山 本 弘 工業技術院計量研究所
(事務局) 赤 崎 文比古 財団法人日本規格協会業務部標準課

――――― [JIS Z 8201 pdf 5] ―――――

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JIS Z 8201:1981の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 31-11:1978(MOD)

JIS Z 8201:1981の国際規格 ICS 分類一覧