JIS Z 8462-2:2003 測定方法の検出能力―第2部:検量線が直線である場合の方法 | ページ 4

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Z 8462-2 : 2003
附属書B(参考)式の誘導
この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

B.1 ケース1―標準偏差が一定の場合

 本体5.1の仮定を設け,標準偏差が一定であると仮定する場合,
回帰係数の推定値a及びbは,次の期待値の正規分布に従う。
E a a ; E b
また,分散は次の式で表される。
1 x2 2
Va 2
; V b
I J sxx sxx
ここで,2 潔 製試料に対するL回の繰返し測定の平均値からの残差の分散である。基底状態(z=0z,
x= 0)において,応答変数をK L回測定すると,K L個の値の平均値
0yと切片aの推定値の差は,次の期
待値の正規分布に従う。
E y0 a E y0 E a a a 0
また,分散は次の式で表される。
2
1 x2 2 1 1 x2
V y0 a
V y0 Va 2
K I J sxx K I J sxx
( 0y−a)は正規分布に従うため,次の確率変数は標準正規分布に従う。
0
y a
U
diff
また,次の不等式が成り立つ確率は0.95となる。
y0 a
u.095
diff
2diff
は未知なので,その値は次のように推定される。
2 1 1 x2
diff 2
K I J sxx
2 は代わりに使用する回帰分析の残差分散の推定値である。
ここで,

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 16] ―――――

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y0 a
T
diff
次の確率変数は自由度 J−2のt分布に従う。また,次の不等式が成り立つ確率は0.95となる。
y0 a
t.095
diff
すなわち
1 1 x2
y0 a
t.095 diff a t.095
K I J sxx
.0t
ここで, 95
は自由度 布の95%点である。
この不等式の右辺が次の式で表される応答変数の限界値を与える。
2
1 1 x
yc a t.095
K I J sxx
また,正味状態変数の限界値は次の式で表される。
2
yc a 1 1 x
xc t.095
b b K I J sxx
これらの値は,t分布の他の分位点を用いるのが適切な場合にも,同様な式で表すことができる。
検出可能な最小正味状態変数値dxを求めるためには,正味状態変数の真の値xが正味状態変数 x dxの
検出可能な最小値dxに等しい場合に, y a の分布を調べる必要がある。この状態は確率1− 戰
diff
出しなければならない。すなわち,次の式が成立しなければならない。
y a
P t.095 x xd 1
diff
言いかえれば
y a
P t.095 x xd
diff
x dx の場合,yの期待値は次の式から得られる。
Ey a bxd
したがって

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 17] ―――――

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Ey a bxd
となる。また,
Vy a 2
となるが,これは,= 0の場合にも成立する。以上から,次の式が成立
diff
する。
y a
P t.095 x xd
diff
y a
bxd bxd
P t.095 x xd
diff
y a
bxd bxd
diff diff
P t.095
diff /diff
U
P t.095
2
/
PT ; t.095
U y a bxd は標準正規分布に従い,
diff diff はUとは独立に
diff
2x
の分布に従うため,
確率変数T は自由度 滿 非心度 幟 t分布に従う。必要な場合は,α= 0.05又は適切なその他のα
の値に対して,次の式を満足させる自由度 幟 t分布の非心度の値として ; ; を求めること
ができる。
PT ; 1t
bxd
また, から,検出可能な最小正味状態変数値に対する次の表現が導かれる。
diff
2
diff 1 1 x
xd
b b K I J sxx
検出可能な最小値の推定値を得るためには,この式にb及び 定値を代入する。すなわち,
1 1 x2
d
x
b K I J sxx
応答変数cyの限界値はaと の定数倍の和であり,正味状態変数の限界値は /bの定数倍である。推奨
に従って,参照状態の正味状態変数値が最小値をゼロとして等間隔に配置され,かつ,α= 0.05とし,K
が次の値のいずれかである場合,
― K = 1(実際の状態の測定に対する試料調製1個),又は

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 18] ―――――

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― K = J(参照状態に対する試料調整と同じ回数の試料調整を実際の状態の測定に対して行う)
限界値の式中の次の乗数は,参照状態の数Iと,各参照状態に対する試料調製数Jだけの関数となる。
2
1 1 x
M t.095
K I J sxx
各変数の値を変えた場合のMの値を附属書B表1に掲げる。
附属書B表1 乗数Mの値
K = 1の場合
2
1 x
I J I J 1 .0t
95 M
I J sxx
3 1 3 1.35 6.31 8.52
3 2 6 1.19 2.13 2.54
5 1 5 1.26 2.35 2.97
5 2 10 1.14 1.86 2.12
5 4 20 1.07 1.73 1.86
K = Jの場合
I 1 x2
I J I J .0t
95 M
I J sxx
3 1 3 1.35 6.31 8.54
3 2 6 0.96 2.13 2.04
5 1 5 1.26 2.35 2.97
5 2 10 0.89 1.86 1.66
5 4 20 0.63 1.73 1.09

B.2 ケース2―正味状態変数と直線関係となる標準偏差

 本体5.1の仮定の下で,標準偏差が正味状態変
数と直線関係にある場合には,回帰係数推定値a及びbは,次の期待値の正規分布に従う。
E a a ; E b
また,分散は次の式で表される。
2
T3 2 1 xw 2
V a
T1T3 T22 T1 sxxw
2
T1
V b 2
T1T3 T22 sxxw
2 各試料調整iに対するL回の繰返し測定の平均値からの残差の分散がi 2
ここで w
する。
基底状態(Z=0z,X= 0)において,応答変数をK L回測定すると,K L個の値の平均値yと切片aの推
定値の差は,次の期待値の正規分布に従う。

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 19] ―――――

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Z 8462-2 : 2003
Ey a Ey E a a a 0
また,分散は次の式で表される。
20 2
1 xw 2 2
Vy a Vy V a diff
K T1 sxxw
2diff
は未知だが,その値は次のように推定される。
w
2 20 V a 20 1 x2
diff 2
K K T1 sxxw
20 2
の値は等式(20)から得られ, は重み付き回帰分析の残差分散の推定値である。ここではこ
ここで,
れらの値を使用する。
ケース1の場合と同じく,応答変数の限界値は次の式から得られる。
20 1 xw2
yc a
t.095 diffa
t.095 2
K T1 sxxw
そして,正味状態変数の限界値は次の式から得られる。
diff t.095 20 1 xw2
xc t.095 2
b b K T1 sxxw
これらの値は,t分布の他の分位点を用いるのが適切な場合にも,同様な式で表すことができる。
w= 1とし,T1
これらの式はi= 1,...Iに対して重み値をすべて1,すなわちi I J ,xw x sxxwsxx
20 2= とすれば,標準偏差が一定の場合の式となる。
及び
検出可能な最小正味状態変数値は次の式から得られる。
diff
xd
b
ここで,x=dxについては,次の式が成り立つ。
2
Vy
diffx,d ax xd V yx xd V
2 の推定値,すなわちbと次の値
bと ,d
diffx
2 xd 1 xw2
2
diff
,xd V yx xd V a 2
K T1 sxxw
をこの式に代入すれば,次のとおり検出可能な最小正味状態変数値が得られる。

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 20] ―――――

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JIS Z 8462-2:2003の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11843-2:2000(IDT)

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規格名称