JIS Z 8462-2:2003 測定方法の検出能力―第2部:検量線が直線である場合の方法 | ページ 5

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w
2 xd 1 x2
xd 2
b K T1 sxxw
2 dx は計算されていないdxの値によって決まるため,本体5.3.5の反復計算を実施する必要がある。

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附属書C(参考)例
この附属書は,本体及び附属書(規定)に関連する事柄を補足するもので,規定の一部ではない。

C.1 例1

 食品又は医薬品中の水銀含有量(ng/g)1)を原子吸光分析法によって測定する。各サンプルを
マイクロ波(MLS-1200)法によって分解し,硝酸/二クロム酸カリウム溶液に溶かす。これらの溶液をバ
リアンVGA-76還元気化システムから金メッキ箔濃縮システム(MCA-90)に導き,繰返し原子吸光測定
に供する。校正関数(検量線)を推定し,検出能力を求めるため,ブランク濃度(x= 0)と正味濃度x= 0.2ng/g,
0.5ng/g,1.0ng/g,2.0ng/g,3.0ng/gの標準サンプル6個を3回調製し,各調製された試料を1回ずつ測定す
る。したがって,I = 6,J = 3,L = 1である。
校正関数(検量線)は直線であり,標準偏差一定及び応答変数の正規分布の仮定が成立するものとする;
慓 び 戰 堰愀 戀 者騰 析対象物質中の水銀濃度を定量するために,二
たアプローチを検討することにする。
a) 1回測定を行う(K = L = 1)。
b) 測定用のサンプルを3個調製し,それぞれについて1回測定を行い(K = 3,L = 1),観測値の平均
yを測定結果として使用する。
値a
校正実験(検量線作成実験)の結果を附属書C表1に示す。
附属書C表1
食品又は医薬品中の水銀含有量の定量を行うための校正(検量線作成用)実験校正実験の結果
標準サンプル 正味水銀濃度 吸光度
i ix yij
1 0 0.003 −0.001 0.002
2 0.2 0.004 0.005 0.005
3 0.5 0.011 0.011 0.012
4 1.0 0.023 0.023 0.023
5 2.0 0.048 0.047 0.048
6 3.0 0.071 0.072 0.072
統計的解析によって次の値が得られる。
x .11167 ng/g
sxx 20.425
1) 1ppb = 10-9g/g = 1ng/g。ppbは使用しない。
参考 計量法ではppbの使用は認められている。

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a .99959 10
b .0 02374
3
.11099 10
2 = 16であるため
t.095 16
.095 .1746
; ; 16.0;05.0;05 .3440
2t.095 .3492
アプローチ a)の結果は次のとおりである。
応答変数の限界値(式(5)参照) cy=0.00215
正味濃度の限界値(式(6)参照) cx=0.086ng/g
検出可能な最小正味濃度(式(9)参照) dx=0.173ng/g
― 正味水銀濃度がブランク濃度より高いサンプルであると解釈される吸光度の最小値は,cy= 0.00305
(応答変数限界値)である。
― (確率1− 戀 柿 ブランク濃度から識別可能なサンプル中の正味水銀濃度の最小値は,dx
0.173ng/g(検出可能な最小正味濃度)である。
アプローチ b)の結果は次のとおりである。
応答変数の限界値(式(5)参照) cy=0.00140
正味濃度の限界値(式(6)参照) cx=0.055ng/g
検出可能な最小正味濃度(式(9)参照) dx=0.110ng/g
参考1. ycの計算結果を,原国際規格ではそれぞれ,0.00305及び0.00230としているが,共に
4
a .99959 10 を用いて計算された結果である。正しくは前に示すように,
5
a .99959 10 を用いて計算しなければならない。
2. 検出可能な最小正味濃度について,原国際規格では式(7)を参照すると誤記している。

C.2 例2

 2) 抽出液100     汎      のトルエンの量をガスクロマトグラフィー/質量分析法(GC/MS)によって
測定する。サンプル100 一 ステムに注入する。6種類の標準サンプルを使用する。トルエンの
含有量は4.6pg/100 最一 ヰ 囲にあることが分かっている。各サンプルを4個用
回ずつ注入,測定を行う(I = 6,J = 4,L = 1,N = 24)。測定結果を附属書C表2に示す。
測定結果をグラフに表すと,トルエンの量と応答変数(ピーク面積)は十分直線関係にあり,ピーク面
積の標準偏差とトルエンの量も直線関係にある。さらに,応答変数が正規分布に従うものと仮定すれば,
本体5.3の方法によって検出能力を求めることができる。
2) .M. Rocke and S. Lorenzato,A Two-Component Model for Measurement Error in Analytical Chemistry,
Technometrics,1955,37,pp. 181-182

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附属書C表2 抽出液100 汎 のトルエン量に関する校正実験の結果
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7)
標準サンプル正味トルエン量 ピーク面積 経験的 反復計算における標準偏差の予測値
標準偏差
i ix yij is 1 2 3
pg/100 1i 2i 3i
1 4.6 29.80 16.85 16.68 19.52 6.20 4.56 5.17 5.15
2 23 44.60 48.13 42.27 34.78 5.65 7.07 7.93 7.92
3 116 207.70 222.40 172.88 207.51 21.02 19.73 21.87 21.88
4 580 894.67 821.30 773.40 936.93 73.19 82.91 91.43 91.57
5 3000 5350.65 4942.63 4315.79 3879.28 652.98 412.46 454.22 455.02
6 15000 20718.14 24781.61 22405.76 24863.91 2005.02 2046.54 2253.14 2257.23
c及びdを推定するため,本体5.3.2の反復再重み付き線形回帰分析を行うと,次の推定線形回帰式が得
られる。
反復計算1 : 1i 3.93323+0.136174ix
反復計算2 : 2i 4.48284+0.149911ix
反復計算3 : 3i 4.46228+0.150185ix
附属書C表2の(5)から(7)欄に,対応する標準偏差の予測値を掲げる。3回反復計算を行えば結果が安定
するため,第3回目の反復計算の結果の式を推定手順の前半の最終結果として使用することができる。す
なわち,
x
σ .446228 .0150185x
0
σ .446228
yを従属変数値,(2)欄のixを独立変数値とし,次の重み付け値
検量線のパラメータa及びbは,(3)欄のij
を用いて,本体5.3.3の重み付き線形回帰分析を行って推定する。
1 1
wi 2
xi .446228 .0150185xi
回帰分析の結果次の値が得られる。
I
T1 J wi =0.223306
i 1
xw =15.5669
sxxw =606.224
a =12.2185
b =1.52727
2 =1.05954
ν =N−2=22
.0t
95 =.0t95 (22)=1.717

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したがって,K = 1の場合次の値が得られる。
参考 丸めの誤差によって,下1けたの数値が上記の計算結果と異なる場合がある。
応答変数の限界値(式(24)参照) cy= 20.82
抽出液100 汎 の正味トルエン量の限界値(式(25)参照) cx= 5.63pg
検出可能な最小値は反復計算を行って求める。
愀 戀 ; ; = 22; 0.05; 0.05) = 3.397(本体表1参照)及び
xd 0 0 の場合,1回目のdxの
dx = 11.139である。したがって,
値(等式(29)参照)は 0 dx =6.1352, 1dx=14.553となる。
dx 15.627pg/100
=6.6479であるから,2回目の計算によって dx2 = 及び
dx =6.8092であり,最終的にdx= dx=
3
15.967pg/100 霰
正味トルエン濃度がブランク濃度より高いサンプルであると解釈される最小ピーク面積は,cy= 20.82
(応答変数の限界値)である。
(確率1− 戀 0.95で)ブランク濃度から識別可能な抽出液100 ンプル中の最小正味トルエン量は,
dx= 15.97pg/100 検出可能な最小正味トルエン濃度)である。

――――― [JIS Z 8462-2 pdf 25] ―――――

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  • ISO 11843-2:2000(IDT)

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