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h) リスト (list) 横又は縦方向にデータ項目を列挙した表示。
備考 ときによっては項目をリストから選ぶことはあるものの,リスト中の項目が選択に最適である
ように構成・配置されている場合だけ,そのリストはメニューであるとみなす。さらに,表示
領域の範囲を超えるようなリスト(しばしばスクロール可能メニューと呼ぶ。)はリストであり,
メニューとはみなさない。
参考 その表示内容はアプリケーションの状態によって普通変化する。
i) メニュー (menu) 選択可能な選択肢の集まり。
備考 メニューの選択肢は,利用者に対して視覚表示装置を用いて(文章又は記号で)表示するか又
は音声で与える。メニューは,複数の選択肢グループを含む場合は,それらグループ全体で,
一つの選択しか許されないのでなければ,各グループをそれぞれ一つのメニューと考える。文
章中の強調表示された単語,記号など(ときに“暗黙のメニュー”とか“埋め込まれたメニュ
ー”と呼ばれる。)は,この規格ではメニューとは考えない。
j) メニューアクセス (menu access) 利用者がメニューを得るための方法。
参考 メニューにアクセスするための典型的な手段は,次のものがある。
− キーワード,コマンド語又はそれらの省略形を,キー入力する(例えば,コマンド行入力で。)
− 該当するキーやボタンを押す(例えば,機能キー,マウスボタン)。
− ポインティングデバイスを用いて(又は指先で直接に),画面上の特定位置や対象を探し,それを
選択する。
− 音声による要求。
k) メニューバー (menu bar) 水平方向に並ぶ選択肢の集まり。
参考 画面作業領域又はウィンドーの上部に配置することが多い。その選択肢には下位のプルダウン
メニューを開くものも,具体的な動作を引き起こすものもある。
l) メニュー地図 (menu map) メニュー構造の図的表現。
m) 選択肢 (menu option) メニューパネル内に(文章で,記号で又は音声で)提示する選択可能な項目。
n) メニューパネル (menu panel) ある時点で利用者に対して提示するメニュー構造の部分。
参考1. メニューパネルは,利用者にある時間区間提示する音声メニュー(一連の選択肢)の部分を
指すこともある。
2. 図1では,メニュー構造の二つのレベルを一つのメニューパネル上に表示している。図2で
は,図1と同一構造の最上位レベルの全部と,分類Bの下位レベルだけを表示している。
メニュータイトル
分類A 分類B 分類C
A1選択肢 B1選択肢 C1選択肢
A2選択肢 B2選択肢 C2選択肢
A3選択肢 B3選択肢 C3選択肢
A4選択肢 B4選択肢 C4選択肢
A5選択肢 C5選択肢
図1 メニュー階層の二つのレベルを表すメニューパネル
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分類A 分類B 分類C
B1選択肢
B2選択肢
B3選択肢
B4選択肢
図2 “分類B”選択肢を選択した状態を表示したプルダウンメニューパネル
o) メニュー構造 (menu structure) 各メニュー間相互の関係。
例 階層木構造又はネットワーク構造。
p) 複数選択 (multiple selection) 実行する前に,メニューから複数の選択肢を選択すること。
q) メニュー操作 (navigation) メニュー構造内での移動案内。メニューパネル間の移動及び同一メニュ
ーパネル内での選択肢間の移動の両者を含む。
r) ネットワークメニュー (network menus) ネットワーク(ノードの集まりと,それらノード同士を結
ぶリンクの集まりから成るもの)として構成された一連のメニューで,構造内のメニュー間を結ぶ経
路が必ずしもすべて一つだけとは限らないもの。
例 ある金融情報システムのメニューでは,“消費者支出区分”メニューへ,上位の“金融”及び“消
費者”メニューの両方から移動できる。
s) 選択肢指示子 (option designator) メニューにおいて,各選択肢を一つの意味に指定するのに用いる
符号,略号又は選択肢名の一部。
参考 指示子には,明示的なものと暗示的なものがある。
− 明示的指示子 (explicit designator) とは,選択肢名と離して(普通は左に)表示する選択肢の符号
又は略号で,選択にはこれをキー入力する。
例 P Print
− 暗示的指示子 (implicit designator) とは,キーボードを用いた選択に利用する選択肢名の一部(例
えば,その部分が強調して示される。)。
例 print
t) 選択肢実行 (option execution) 選んだ選択肢を実行する動作(すなわち,求められた機能が遂行され
る。)。
参考 選択肢の選択と実行が,利用者の一つの動作(例えば,キーの押し下げ)で行われる場合もあ
る[“w) 選択肢選択”をも参照]。
u) 選択肢グループ (option group) メニュー中の選択肢のまとまり。
備考 メニュー及びメニューパネルが,複数の選択肢グループを含む場合もある。
v) 選択肢ラベル (option label) 各選択肢を識別するためにメニュー中に表示される名前。
w) 選択肢選択 (option selection) 利用者が,メニューから一つ又は複数の選択肢を選ぶための動作[“t)
選択肢実行”をも参照]。
x) ポップアップメニュー (pop-up menu) ある特定の条件が生じたとき,ボタンが押されたとき,又は
あるコマンドを実行したときに,画面のある位置(例えば,対象の近くやポインタの隣)に出現する
メニュー。
y) プルダウンメニュー (pull-down menu) 画面又はウィンドー上部にある横方向のメニュー(代表例に
は,メニューバー)の選択肢を選択することで(下に引き出すように)表示されるメニュー。
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備考 プルダウンメニューは,多段にわたる場合もある。
z) 画面ボタン (screen button) ラベルの付いた画面上の図形で,操作ボタンを表現したもの。
備考 画面ボタンは,メニューの選択肢を表す場合にも,コマンドを表す場合にも用いる。
参考 ポインティングデバイス又はカーソルキーを用いて選択し,ポインティングデバイス上のボタ
ン又はEnterキーを押すことで実行するのが,典型的な操作法である。
4. この規格の適用
4.1 メニュー対話が適切な場合
参考 メニュー対話は,利用者,仕事及びシステムに関して分類してある次の条件に該当する場合に
(該当件数が多ければそれだけ)特に適している。
a) 利用者及び組織上の特性
1) 訓練を最小限にすることを必要とする。
2) 利用者は,タイプ技能をほとんど又は全くもたない。
3) 利用者は,そのアプリケーションを使った経験をほとんど又は全くもたない。
b) 仕事の特性
1) そのアプリケーションの利用が頻繁ではなく,利用者は使える選択肢についての手引きを通常必要
とする。
2) その仕事を遂行するのに,ある状況では必要な選択数をある範囲に限定できる(しかし,別の仕事
の手順ではメニュー対話が適さない状況も起こることがある。)。
3) 主に行う仕事で,キーボードの他にポインティングデバイスを使う必要がある。
4) 仕事を効果的に行ううえで,既定の又は現行の選択肢を表示する必要がある。
5) アプリケーション全体でコマンドの種類が多すぎて,そのすべては記憶できそうもない。
c) システム能力
1) システムには,特殊なキーボードしかない。
2) システムのメニュー選択を受け入れる応答時間が,仕事に対して適切である(例えば,2秒以内)。
4.2 推奨事項の適用
5.のメニュー構造から8.のメニューの提示のそれぞれで,全般的な人間工学上の設
計目標を与える。この目標を達成するための個々の推奨事項は,該当する具体的な状況(例えば,具体的
な利用者,仕事,環境,技術)に応じて適用することが望ましい。各推奨事項の記述形式は,推奨事項,
例(もしあれば),及び備考(もしあれば)とする。さらに,7.の選択肢選択及び実行では,具体的な各選
択方法に関する推奨事項を与えるが,各細分箇条の先頭部分に,それら選択方法を適用する妥当性に関す
る備考を含む。推奨事項に対して与えている例は,大体はその推奨事項を具体的に実現した例とし,ある
ものは望ましい解決法を示す。
個々の推奨事項が,適用可能かを評価し,適用可能の場合は,該当するメニュー対話中で,その推奨事
項内容を具体化することが望ましい。ただし,結果として設計目標から外れたり,全体としての使いやす
さを低下させないという確証があれば,必ずしも推奨事項に従い具体化しなくてもよい。
適用可能かを決定する際,推奨事項は,一般には該当する箇条における記載順で評価するとよい。適用
可能な推奨事項に従っているかを判定する場合,メニューシステムを用いて仕事を行っている状況下で製
品を評価する,又は製品の代表的利用者を観察することが望ましい。適用可能性を決定する場合及び推奨
事項に従っているかを決定する場合の助けとなる見本の手順を,附属書Aに与える。
――――― [JIS Z 8524 pdf 8] ―――――
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4.3 製品の評価
ある製品を,この規格中の適用可能な推奨事項に適合していると主張するには,その
メニューの要求事項を設定する際に用いた手順,並びにそのメニューを開発及び/又は評価する際に用い
た手順を明確に指定しなければならない。手順指定の詳細度は,関係者間の協議事項とする。
この規格を使用する者は,附属書Aに与える手順を活用してもよいし,それぞれの開発及び/又は評価
環境に合わせた別の手順を作り上げてもよい。
5. メニュー構造
選択肢の数は,一つのメニューパネル中に効果的に提示するには多すぎるのが普通で
あるので,メニュー構造を工夫し(階層状の,ネットワーク状の,その他の論理構造として),選択肢を分
類して配置する。ある選択肢の分類が設計者にとって合理的に見えたとしても,必ずしも利用者に明白と
は限らないことに留意するのがよい。
5.1は全体の構造にかかわる,5.2はメニューパネル内の選択肢の区分けとその提示にかかわる,及び5.3
はグループ内の選択肢の並べ方にかかわる推奨事項を規定する。
5.1 レベル及びメニューの組立て
メニューの構造は,利用者の期待に添うものであり,行おうとする
仕事に対して適切なメニュー選択肢を利用者が容易に見付け,かつ,選択できるようにするものであり,
利用者の作業進行を支援するものがよい。
5.1.1 慣習的分類 利用者が知っている慣習的又は自然なグループに選択肢を配置できる場合には,その
慣例に合わせて,選択肢をレベルやメニューに配置するのがよい。
備考 在庫管理の場合,第1レベルの選択肢をオフィス機器,じゅう(什)器,消耗品とし,それぞ
れを更により具体的なその種類の在庫品目を表す選択肢へと細分する。
例 オフィス機器の場合,さらにコンピュータ,タイプライタ,プリンタ,複写機に分ける。
5.1.2 論理的分類 選択肢を慣習的分類では分けにくいが,あいまいさのない,かっ,利用者が学習しや
すい方法で,区分けする又は並べることができる場合には,レベル数を少なく,かつ,レベル当たりの選
択肢数を多くするように,選択肢を編成するのがよい。
例 “対象”を表す選択肢を一つのグループに,“動作”を表す選択肢を別のグループに配置すること
は,機能的関係に基づいた論理的分類の例である。
備考 一つのメニューに配置すべき選択肢の数は,表示の余地及び各選択肢相互の区別の付けやすさ
によって決める。
5.1.3 し(恣)意的区分け 利用者にとってあいまいさのない又は明らかな分類に選択肢を区分けできな
い(代表例として,求める選択肢がどのように記述されているかが利用者には確信がない。)場合は,選択
肢はレベル当たり4個8個の,一貫したグループ分け(アルファベット順,数値順)で,配置するのが
よい。選択肢の比較に時間がかかる(例えば,選択肢がかなり長い,又は求める選択肢がどう記述されて
いるかが利用者には確信がない。)場合には,選択肢を小さなグループに分けると探索が容易になる。
例 関心をもつ情報がどのように記述されているかが,利用者には確信がない情報システム(例えば,
ビデオテックスでの情報検索システム)。
参考 結果としてこの区分け法ではレベル数が多くなることもあるが,レベル数が多いことの影響は,
し意的グループ分けのほうが論理的グループ分けよりも少ない。
5.1.4 探索時間の配慮 探索時間の速さを重視する場合,できるだけ多くの選択肢やレベルを一つのメニ
ューパネルに含めるのがよい。個々の選択肢や選択肢グループを見分けやすくするのがよい(8.2参照)。
備考 スクロール可能なリスト(スクロール可能メニューと呼ぶこともある。)は探索時間を増加させ
るので,速く探索する必要があるところには使わない。
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5.2 メニュー内での選択肢の区分け
利用者の期待を反映し,選択肢の探索を容易にするように,メニ
ュー内の選択肢を区分けするのがよい。
5.2.1 論理的グループ メニューが多数(8以上)の選択肢をもち,それらの選択肢を論理的に区分けで
きる場合,選択肢を機能別に区分けするか,利用者にとって意味のある他の論理的分類で区分けするとよ
い。
例 ワードプロセッサーのコマンドを,“カスタマイズ”,“文章作成”,“編集”,“印刷”などの機能別
にまとめる。
5.2.2 し意的グループ 8以上の選択肢を一つのメニューパネルにし意的に配置する場合は,次の式に従
って,それぞれほぼ同数の選択肢を含むグループとなるように選択肢を配置するのがよい。
g n
ここに, g : グループ数
n : パネル上にある選択肢数
例 あるメニューパネルに19個の選択肢がある場合,一グループそれぞれ約5個ずつの選択肢にして,
四つのグループに配置する。
5.3 選択肢グループ内の選択肢の並べ方
選択肢は,一つのグループ内では選択肢の探索や作業遂行が
容易になるような順に並べるとよい。
参考 一貫性 (5.3.1) については別として,メニューシステムを利用すると想定する利用者や仕事に
適しているかに関して,各並べ方を相対的に比較検討する(すなわち,トレードオフする。)必
要が生じることもある。
5.3.1 一貫性 選択肢は,選択肢グループ内で一貫して同じ相対的順序で配置することが望ましい(5.2.1
参照)。
例 あるメニューパネル中の選択肢を,“ファイル,編集,挿入,印刷”の順としたときは,再び同じ
選択肢グループを表示する場合には,各選択肢は同じ順番で表示する(同じ選択肢グループを含
む他のメニューパネルを表示する場合も同様にする。)。
参考 利用者に選択肢の並べ替えが許されている場合,利用者が新たに並べ直したり,既定の順序に
戻すまでは,利用者の選んだ選択肢の並びを維持することは重要である。
5.3.2 重要度 ある選択肢が特に重要な場合,この選択肢はグループの先頭に置くのがよい。
例 ファイルの保存
備考 意図しない偶発的な選択肢の実行を防止する必要があるときは,この推奨事項を適用しなくて
もよい。
5.3.3 慣習的順序 慣習にならった選択肢の並べ方(すなわち,一般用法)がある場合,選択肢はその順
序で配置するのがよい。
例 曜日,数量,物理的特性
5.3.4 既存の順序 典型的利用者に広く使われている(すなわち,ある具体的な状況下)既存の並べ方が
ある場合,選択肢はその順番に配置するのがよい。
例 会計年度は,国によっては,1月ではなく7月から始まる。
5.3.5 操作順 選択肢の使用順序が判明している場合は,その順番に配置するのがよい。
例 編集メニューでは,“コピー”を“はり付け”の前に置く。
――――― [JIS Z 8524 pdf 10] ―――――
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JIS Z 8524:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9241-14:1997(IDT)
JIS Z 8524:1999の国際規格 ICS 分類一覧
- 35 : 情報技術.事務機械 > 35.180 : IT端末設備及びその他の周辺設備
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.180 : 人間工学
JIS Z 8524:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8518:1998
- 人間工学―視覚表示装置を用いるオフィス作業―表示色の要求事項