JIS Z 8767:2006 臨界ベンチュリノズル(CFVN)による気体流量の測定方法 | ページ 4

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Z 8767 : 2006 (ISO/DIS 9300 : 2003)

9. 計算方法

9.1 質量流量qm

 実際の質量流量は,次のいずれかの式を用いて計算しなければならない。
qm A*CdC*po
1
R M To
又は,
1
qm A*CdCR po o
A*は,保証されたdの値から計算する。
9.2 流出係数 Cd
9.2.1 流出係数は,CFVNの形状に大きく依存する。ノズルのスロート直径が小さい場合は,その製作と
測定が非常に難しくなることに注意しなければならない(7.2.2.6参照)。
9.2.2 CFVNの流出係数は,次の式から求めてもよい。
n
Cd a bRed (10)
係数a,b 及びnは,それぞれの形状に対し,使用可能なレイノルズ数範囲とともに,表 2に示す。
表 2 係数 a,b及びn
トロイダルスロート 精密加工トロイダルスロート シリンドリカルスロート
ベンチュリノズル ベンチュリノズル ベンチュリノズル
2.1×104 < Red <a = 0.995 9 2.1×104 < Red <a = 0.998 5 3.5×105 < Red < 1.1×107
a = 0.997 6
3.2×107 b = 2.720 1.4×106 b = 3.412 b = 0.138 8
n = +0.5 n = +0.5 n = +0.2
9.2.3 9.2.2に示した式(10)を用いて求めた流出係数の95%の信頼度における相対不確かさは,普通加工
ベンチュリノズルでは両形状ともに0.3%,精密加工ベンチュリノズルでは0.2%である。
流出係数の値を附属書Aに示す。
9.3 臨界流れ関数 C* 及び実在気体臨界流れ係数 CR 気体の質量流量の計算に用いるC*の値は,不確
かさの計算ができるのであれば,いかなる方法で計算してもよい。
様々な気体におけるC*を附属書Bに示す。これを用いて計算したC*の不確かさは,95%の信頼度にお
いて0.1 %である。
C*及びCRの計算は,AGA Report No. 8 (1992)(参考文献の [2]参照)に示す状態方程式を,R.C. Johnson
の方法(参考文献の [4]及び[5]参照)に適用して行うこともできる。この方法よって得られたC*の相対不
確かさは,95%の信頼度において0.05%である。
混合天然ガスのC*の臨界質量束に基づいた計算方法を,附属書Cに示す。この方法で得られたqm /(A*Cd)
の不確かさは,95%の信頼度において0.1%である。

9.4 圧力及び温度の測定値のよどみ点状態への変換

 入り口よどみ点圧力poは,次の式で計算してもよ
い。
1
po 1 2
1 1 Ma1 (11)
p1 2
入り口よどみ点温度Toは,次の式で計算してもよい。
To 1 2
1 1 Ma1 (12)
T1 2
直径比d/Dが0.25に等しいか又はそれ以下の場合(8.2参照),よどみ点温度が測定値に等しいとしても
有意な誤差は発生しない。

――――― [JIS Z 8767 pdf 16] ―――――

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9.5 下流側に許される最大圧力

 円すい(錐)ディフューザ長さがd以上であるCFVNをスロートレイ
ノルズ数2×105以上で用いる場合,下流側に許される最大圧力は,次の式で求める。
p2 po max 0.8 p2 poi r* r* (13)
ここに,
1
*r 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                1
‰ 適切な状態方程式から決定してもよい。
は,ディフューザの面積比の関数として,理想気体の等エントロピー関係式から求める。
p2 / po
p2 / po愀は,図6から求めてもよい。流れが臨界していることが証明できるのであれば,下流側をこれ
以上高い圧力としてもよい。ディフューザの出口面積がスロート面積の4倍以上の場合,すなわち,ディ
フューザの半頂角が4°である場合に,ディフューザ長さがスロート直径の7倍以上であれば,その長さ
を更に長くしても p2 / po愀はほとんど変わらない。
スロート及び拡大部を非常に注意深く製作することによって,0.95の圧力比を得ることもできる。
2×105以下のスロートレイノルズ数でCFVNを用いる場合は,圧力比を0.25以下とするか,簡単な非臨
界試験(参考文献の[15]参照)を行うことが望ましい。

――――― [JIS Z 8767 pdf 17] ―――――

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参考1. レイノルズ数が2×106以上の場合
2. A2/A*は,ベンチュリノズルの形状に依存し,次の式で求められる。
a) トロイダルスロートベンチュリノズルの場合
2
A2 2ltan 2rc
1 cos a
A* d d
b) シリンドリカルスロートベンチュリノズルの場合
2
A2 2ltan
1
A* d
ここに,lは拡大部の長さであり, ‰ である。
1 許容される最大背圧比,p2 op 愀
A*
2 円すい(錐)ディフューザ面積比, A2
図 6 CFVNに許容される最大背圧比

10. 流量測定の不確かさ

10.1 一般

10.1.1 この項に対する有用な一般的情報は,ISO/TR 5168による。
10.1.2 この規格に従って流量測定が行われたと表記する場合には,その流量測定の不確かさを計算し,
報告しなければならない。
10.1.3 不確かさは,絶対値又は相対値として記載することができ,次のいずれかの形で表記する。
− qm
− qm [ 1 U'(qm)

――――― [JIS Z 8767 pdf 18] ―――――

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− qm 不確かさ[ 100 U'(qm) %以下
ここで,絶対不確かさ qm と同じ次元でなければならない。相対不確かさU'(qm) = 一
次元である。
10.1.4 この規格で定義する流量測定の不確かさ(3.5参照)は,標準偏差の2倍に等しい。この標準偏差
に関しては,流量の計算に用いる各量のもたらす部分不確かさを組み合わせることによって得られる。こ
のとき,この部分不確かさをもたらす要素の数が多く,また,それぞれの部分不確かさが小さく,互いに
独立であると仮定する。単一測定器しか用いない場合及び測定において係数として用いられるものの中に
は,実際には,系統的誤差をもたらすもの(誤差の絶対値の最大値しか評価できない。)もあるが,それら
が組み合わせられる場合には,あたかもラプラス−ガウス分布に従ってランダムに分布する偶然誤差のよ
うに組み合わせることができる。

10.2 不確かさの実際の計算

10.2.1 質量流量qmを計算する基礎式は,次のいずれかである。
1
qm A*CdC*po R MTo
又は,
1
qm A*CdCR po o
実際には,右辺に現れる様々な量は,互いに独立ではない。したがって,厳密にいえば,これらの量の
不確かさを組み合わせて直接qmの不確かさを求めることは正しくない。
しかし,ほとんどの応用例において,右辺に現れる各量は互いに独立であるとしても十分である。
10.2.2 質量流量qmの相対不確かさを計算する実用的な式は,次の式となる。
1
U' qm U'2 Cd U'2 C* U'2 A* U'2 po 1 4U'2 M 1 4U'2 To (15)
又は,
1
U' qm U'2 Cd U'2 CR U'2 A* 1 4U'2 o 1 4U'2 po (16)
入り口気体密度が直接測定されるのではなく,9.に示した式に従って計算するのであれば,その 湶
対不確かさは次の式となる。
U
'
o U'
2 d 1 Z p d pd Zd U'
2
pd 1 Z po po Z U'
2
po
1 Z
2
T o To Zo U' To 1 Z T d Td Zd U'
2
Td
1

(pdf 一覧ページ番号 )

  この式は,次の式に単純化することもできる。
1
U' o U'2 d U'2 pd U'2 po U'2 To U'2 Td (18)

――――― [JIS Z 8767 pdf 19] ―――――

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附属書A(規定)ベンチュリノズルの流出係数
附属書A表 1 トロイダルスロートベンチュリノズル
レイノルズ数Red 流出係数Cd
2.1 104 0.977 1
3 104 0.980 2
5 104 0.983 7
7 104 0.985 6
1 105 0.987 3
2 105 0.989 8
3 105 0.990 9
5 105 0.992 1
7 105 0.992 6
1 106 0.993 2
3 106 0.994 3
7 106 0.994 9
1 107 0.995 0
3.2 107 0.995 4
附属書A表 2 精密加工トロイダルスロートベンチュリノズル
レイノルズ数Red 流出係数Cd
2.1 104 0.975 0
3 104 0.978 8
5 104 0.983 2
7 104 0.985 6
1 105 0.987 7
2 105 0.990 9
3 105 0.992 3
5 105 0.993 7
7 105 0.994 4
1.4 106 0.995 6
附属書A表 3 シリンドリカルスロートベンチュリノズル
レイノルズ数Red 流出係数Cd
3.5 105 0.989 8
5 105 0.990 9
7 105 0.992 1
1 106 0.992 6
3 106 0.993 2
7 106 0.994 3
1.1 107 0.995 4

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