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Z 8792 : 2011
附属書C
(参考)
二光束干渉によるホログラムの干渉じまと入射角度との関係
C.1 透過型ホログラム
図1 a) に示すように,二光束が記録材料の表面の垂線に対してθ1及びθ2で,更に記録材料の表面に対
して同じ側から入射する方法で記録したホログラムは,透過型ホログラムとなる。この光学系で記録され
る記録材料の表面の干渉じま間隔(d)は,式(C.1)で表される。
d (C.1)
(sin1 sin2)
ここに, d : 干渉じま間隔(μm)
λ : 空気中の波長(μm)
なお,厚いホログラムのときのホログラム中の干渉じま間隔aは,ホログラムの屈折率を考慮すること
が望ましい。式(C.2)で表される。
P
a (C.2)
1' '
2
2 sin( )
2
泰
P
n
ここに, λP : 記録材料中の波長(μm)
λ : 空気中の波長(μm)
n : 記録材料の平均屈折率
θ1' : 記録材料中の参照波の入射角度(rad)
θ2' : 記録材料中の物体波の入射角度(rad)
また,スネルの法則によって,
sin 1' sin1/n
sin 2' sin2/n
の関係がある。
ここで,二光束が垂線に対して対称に入射,すなわち,θ1=θ,θ2=2π−θで入射したとすると,式(C.1)
は,式(C.3)で表される。
d )
/(2 sin (C.3)
このときの干渉じまは,記録材料の表面に対して垂直方向の細かいしまとなる。
式(C.3)を空間周波数(ν)で表すと,式(C.4)になる。
2 sin/ (C.4)
なお,透過型ホログラムの記録特性の測定では,記録材料の膨張,収縮などによる影響をできるだけ排
除するため,二光束が垂線に対して対称に入射,すなわち,θ1=θ,θ2=2π−θで入射させて記録を行うこ
とが望ましい。ただし,例えば,実際の使用環境での光線角度を利用したいとき,膨張,収縮などが生じ
ることを特徴とする記録材料の評価をするようなときなどには,入射角度は対称でなくてもよい。
――――― [JIS Z 8792 pdf 16] ―――――
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Z 8792 : 2011
C.2 厚い反射型ホログラム
図1 a) の試験片ホルダを反時計方向に90度回転すると,図1 b) に示す光学配置となる。このように二
光束が記録材料に対して表裏両方向から入射する方法で記録したホログラムは,厚い反射型ホログラムと
呼ばれる。この方法で記録される干渉じまは,記録材料の表面に対してほぼ平行な(条件によっては完全
に平行な)層状のしまとなる。
厚い反射型ホログラムに記録される干渉じま間隔は,次に示す手順によって求められる。
図C.1のように,二光束は,表面から参照波がθ1,裏面から物体波がθ2の角度で入射し,材料中では,
それぞれθ1',θ2' の角度で入射する。
式(C.1)と同様に,記録材料の表面の干渉じま間隔(d)は,隣り合うしまの間の最短距離であり,式(C.5)
で表される。
d / sin1 sin 2 P / sin1'sin 2' (C.5)
泰
P
n
ここに, λP : 記録材料中の波長(μm)
λ : 空気中の波長(μm)
n : 記録材料の平均屈折率
θ1' : 記録材料中の参照波の入射角度(rad)
θ2' : 記録材料中の物体波の入射角度(rad)
図C.1−厚い反射型ホログラムの記録における干渉じまの形成
記録される干渉じまの傾き角は, 懿 (θ1'+θ2')/2で与えられるので,記録材料中の干渉じまの間隔(a)
は,式(C.6)で表される。
d P
a (C.6)
cos '
1 2'
2 sin( )
2
式(C.4)と同様に空間周波数(ν)で表すと,式(C.7)になる。
――――― [JIS Z 8792 pdf 17] ―――――
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Z 8792 : 2011
1
' '
2
2 sin( ) (C.7)
2 P
なお,記録材料の位置における空気中(n=1.0)での空間周波数(νair)は,式(C.8)で表される。
1 2
air2 sin( ) (C.8)
2
なお,反射型ホログラムの特性測定では,記録材料の表面での正反射光と回折光とを分離するため,二
光束のうちの一方を記録材料の表面に対して垂直に入射させて記録することが望ましい。そのときは,図
C.2に示すように,ミラー2からの光束(参照波)を垂直に入射(θ1=π)させ,ミラー3からの光束(物
体波)を任意の角度θ2で入射させる方法が用いられる。
図C.2−厚い反射型ホログラムの記録光学系
C.3 二光束干渉によるホログラムの干渉じまの空間周波数と入射角度との関係
ホログラムの記録によく使われるレーザの波長に関して,空気中で代表的な空間周波数を与える入射角
度θを,表C.1及び表C.2に示す(透過型のとき : θ1=θ,θ2=2π−θ,反射型のとき : θ1=π,θ2=θ)。
――――― [JIS Z 8792 pdf 18] ―――――
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Z 8792 : 2011
表C.1−干渉じまの空間周波数(ν)と入射角度(θ)との関係(透過型ホログラムのとき)
単位 rad
空間周波数
波長
レーザの種類 (本/mm)
(μm)
500 1 000 2 000 3 000
0.101 0.204 0.417 0.653
半導体レーザ 0.405
(5.81) (11.68) (23.89) (37.41)
ヘリウムカドミウム 0.111 0.223 0.457 0.724
0.441 6
(He-Cd)レーザ (6.34) (12.76) (26.21) (41.48)
半導体励起固体(DPSS) 0.119 0.239 0.493 0.789
0.473
レーザ (6.79) (13.68) (28.23) (45.19)
アルゴンイオン(Ar+) 0.122 0.246 0.510 0.821
0.488
レーザ (7.01) (14.12) (29.21) (47.05)
0.129 0.260 0.540 0.882
0.514 5
(7.39) (14.91) (30.96) (50.51)
半導体励起固体(DPSS) 0.133 0.269 0.561 0.924
0.532
レーザ (7.64) (15.43) (32.14) (52.94)
ヘリウムネオン(He-Ne) 0.159 0.322 0.685 1.25
0.632 8
レーザ (9.10) (18.45) (39.26) (71.66)
クリプトンイオン(Kr+) 0.162 0.329 0.704 1.33
0.647 1
レーザ (9.31) (18.88) (40.32) (76.08)
注記 表中下段の括弧内数値の単位は,度(°)である。
表C.2−干渉じまの空間周波数(ν)と入射角度(θ)との関係(反射型ホログラムのとき)
単位 rad
空間周波数
波長
レーザの種類 (本/mm)
(μm)
3 000 4 000
− 1.25
半導体レーザ 0.405
(−) (71.62)
ヘリウムカドミウム − 0.976
0.441 6
(He-Cd)レーザ (−) (55.92)
半導体励起固体(DPSS) − 0.660
0.473
レーザ (−) (37.82)
アルゴンイオン(Ar+) 1.50 0.439
0.488
レーザ (85.94) (25.15)
1.38 −
0.514 5
(79.07) (−)
半導体励起固体(DPSS) 1.29 −
0.532
レーザ (73.91) (−)
ヘリウムネオン(He-Ne) 0.640 −
0.632 8
レーザ (36.67) (−)
クリプトンイオン(Kr+) 0.486 −
0.647 1
レーザ (27.85) (−)
注記 表中下段の括弧内数値の単位は,度(°)である。
JIS Z 8792:2011の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.180 : 光学及び光学的測定 > 17.180.20 : 色及び光の測定
JIS Z 8792:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8120:2001
- 光学用語
- JISZ8791:2011
- ホログラムの回折効率及び関連する光学特性の測定方法