JIS Z 8813:1994 浮遊粉じん濃度測定方法通則 | ページ 3

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(6.1) 装置 図11に示す構成例のように,加熱部,粉じんの捕集部・検出部,演算制御部などからなる。
加熱部は,試料空気を適当な温度に加熱して水分の影響を除く。粉じんの捕集は,16.7l/minで吸入
しインパクタで10 上の粉じんを除去した後,分留し,3l/minを検出部へ導入する。残り16.7l
はフィルタ捕集し,分析などに使用する。
図11 フィルタ振動法の装置の構成例
(6.2) 測定方法 捕集部とともに固有の振動数で振動している振動素子の振動数の減衰量を,計測し捕集
量を求める。分岐した後,検出部に導入した粉じんをテーパー形振動素子に固定したろ過材で捕集
する。このろ過材とともに固有の周波数で振動している振動素子の周波数の減衰量を,計測して自
動的に連続して測定する。
6.2.3 粉じん濃度の計算 粉じん濃度の計算は,次による。
(1) 粉じん濃度の求め方 ひょう量法及び計数法によって得た粉じんの質量,又は粒子数を吸引流量で除
して,粉じんの質量濃度,又は粉じんの個数濃度を次によって求める。
(a) ひょう量法の場合
W2 W1
粉じん濃度= (mg/m3) (1)
V
ここに, W2 : 捕集後のろ過材の質量 (mg)
W1 : 捕集前のろ過材の質量 (mg)
V : 吸引流量 (m3)
(b) 計数法の場合
N
m
n
粉じん濃度= (個/cm3) (2)
V
ここに, N : 計画した区画の全計測粉じん数(個)
n : 測定した区画の面積 (cm2)
m : 粉じんを捕集した全面積 (cm2)
V : 吸引流量 (cm3)
(c) 相対濃度から質量濃度への変換係数 測定値を相対濃度として得る方式の測定器では,相対濃度を
質量濃度に変換するための変換係数をあらかじめ決定しておき,相対濃度にこれを乗じて質量濃度
の値に変換する。換算係数を求めるには,捕集測定装置と相対濃度計とを吸引口の方向及び高さを
同一にして,同時並行測定を行う。捕集装置で得られた質量濃度 (C) と相対濃度計で得られた相対
濃度 (R) とから,質量濃度変換係数 (K) を,次の式によって求める。

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K=RC (3)
(2) 吸引量の求め方 吸引量は,次によって求める。
(2.1) フロート形面積流量計を用いる場合 JIS Z 8761に規定する方法で吸引流量を求め,得られた吸引
流量と捕集時間との積から吸引量を求める。
(2.2) 絞り流量計を用いる場合 JIS Z 8762に規定する方法で吸引流量を求め,得られた吸引流量と捕集
時間との積から吸引量を求める。
(2.3) 積算流量計を用いる場合 湿式又は乾式ガスメータによって次によって求める。
(a) 湿式ガスメータを使用した場合
293 Pa Pm PV 3
V' 20 =Vm 10 (4)
273 m 1013.
(b) 乾式ガスメータを使用し,その前で空気を乾燥させた場合
293 Pa Pm 3
V' 20 =V'm 10 (5)
273 m 1013.
ここに, V'20 : 20℃における吸引した乾き空気量 (m3)
Vm : 吸引した湿り空気量(湿式ガスメータの読み) (l)
V'm : 吸引した乾き空気量(乾式ガスメータの読み) (l)
ガスメータにおける吸引空気の温度 (℃)
Pa : 大気圧 (kPa)
Pm : 積算流量計における空気のゲージ圧 (kPa)
Pv : 溘 和水蒸気圧 (kPa)
7. 濃度測定の際の注意事項
7.1 光学的測定方法による場合
7.1.1 測定対象以外の粒子による誤差 光学的に粉じん濃度を測定する場合には,空気中に浮遊している
もの(例えば,水滴,煙)をすべて測定することに注意しなければならない。
7.1.2 質量濃度への変換による誤差 吸光度,又は散乱光の強さを質量濃度に換算する際には,粉じんの
色,比重,大きさ,形,凝集状態などの影響を受ける。このために,相対濃度値及び質量濃度値の換算係
数が適当でないと誤差を生じる。
7.2 捕集測定方法による場合
7.2.1 捕集率の変動 捕集測定方法による測定器の捕集率は,機種によって異なるほか,取扱方法,ろ過
材の種類,粉じんの比重,大きさ,形,凝集状態など,又はそのときの環境条件(例えば,湿度,風速)
によって変動することがある。ろ過捕集の場合では,JIS K 0901の5.(性能試験方法)に規定する方法に
よって0.3 用粒子によって捕集率の測定を行ったろ過材を使用するもので,この捕集率が通常
99%以上では一般的な用途には問題はないが,測定対象の粉じんがさらに細かい粒子を多く含む場合など
には,より適切なろ過材を使用することが必要である。
7.2.2 採気による誤差 流量計には,いろいろの形式があるが,主としてフロート形面積流量計,絞り流
量計及び積算流量計が使われる。これらの流量計は,気体の圧力,温度によって測定値に変動を生じるか
ら注意を要する。
また,排気側に流量計がある場合には,流路に温度変化があれば気体体積が変化するから入気状態に換算
しなければならない。

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7.2.3 計数誤差 計数時には,次のような誤差を生じる。
(1) 計数者間の差。
(2) 計数する粒径範囲によって測定値が異なる。
(3) 粉じんを部分計数することによって,全粉じん数を求める場合には統計誤差が入る。
7.2.4 ひょう量の誤差 ひょう量は,一般には0.01mgが測定できる天びんを用いるが,次のような誤差
が考えられる。
(1) 試料粉じんが少ないと,ひょう量の誤差が大きくなるので,試料粉じんの質量は天びんの感量の20
倍以上あることが望ましい。
(2) ひょう量に際して,試料粉じんの質量及びろ過材の質量は,湿度によって変化を生じるから,注意を
しなければならない。
(3) ろ紙の種類によっては,静電気の影響を受けるものがあるから,注意しなければならない。例えば,
ふっ素樹脂系メンブランろ紙。
(4) ろ紙の種類によっては,二酸化硫黄などのガスを吸着するものがあるから,注意しなければならない。
例えば,ガラス繊維製ろ紙。
7.3 その他の誤差 その他の誤差には,次のようなものがある。
(1) 測定器の取扱い及び保全の良否 測定器の取扱い及び保全が不適切であると,測定値に誤差を生じや
すいので,具体的には,流量計,検出部の校正をするなどの注意が必要である。
(2) 粉じんの時間的及び空間的変動による誤差 粉じん濃度は,時間的にも空間的にも絶えず変動するか
ら,測定の目的に応じた測定計画を立て,これに適した測定を行わなければならない。
(3) 導管による誤差 必要とする測定位置で直接測定できない場合は,導管によって含じん空気を導かな
ければならない。この場合には,管壁への付着などのため誤差を生じるから,やむを得ない場合に,
導管を使用しない(使用するときは,できるだけ長さが短く,曲がりの少ないものを使用)。
8. 測定結果の記録 測定結果には,次の事項を記録する(例)。
(1) 測定年月日及び測定者名
(2) 測定場所又は地点
(3) 測定方法の種類
(4) 測定装置の名称,製造業者名及び形式
(5) 測定装置の特性及び校正方法
(6) 採取条件(吸引流量,吸引時間)
(7) 環境条件(天候,風向風速,気温,気圧,湿度など)
(8) 分粒の有無及び測定対象粒径範囲
(9) 試料導入管の使用の有無
(10) その他(換気の有無,喫煙のような発生源の有無など)

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JIS Z 8813 原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 本 間 克 典 労働省産業医学総合研究所
名古屋 俊 士 早稲田大学
片 岡 哲 雄 労働省労働基準局
○ 高 木 譲 一 通商産業省工業技術院
○ 入 江 建 久 国立公衆衛生院
田 森 行 男 資源環境技術総合研究所
○ 朝来野 国 彦 東京都環境科学研究所
村 野 健太郎 環境庁国立環境研究所
○ 大 歳 恒 彦 財団法人日本環境衛生センター
○ 木 村 啓之介 社団法人日本作業環境測定協会
山 本 和 義 中央労働災害防止協会
末 富 宏 日本鋼管株式会社
岡 村 勝 郎 集塵装置株式会社
○ 森 正 樹 電気化学計器株式会社
○ 紀 本 岳 志 紀本電子工業株式会社
○ 星 名 民 雄 リオン株式会社技術統括部
○ 渡 辺 幸 吉 柴田化学器械工業株式会社
○ 佐 藤 行 成 日本科学工業株式会社
○ 白 井 忠 東京ダイレック株式会社
○ 三 上 圭 二 社団法人日本保安用品協会
備考 ○印を付けた委員は,小委員を兼ねる。

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