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Z 8823-1 : 2001 (ISO/FDIS 13318-1 : 1999)
図3 ラインスタート光透過遠心沈降法による減衰光量とストークス径の関係
粒子径が照射光の波長とほぼ等しくなると,幾何光学が成立しなくなるので,補正が必要となる。この
補正には,次の式で定義される吸光係数Kmを用いる。
xの粒子によって実際にさえぎられた光量
径i
Km (5)
幾何光学が成立するときに粒子がさえぎる光量
この補正は一般に,ソフトウェアの形で装置に組み込まれている。そして,Kmの値は大きな粒子では1
であるが,ミー散乱域(おおよそ0.5 柿 で2まで大きくなる。その後レイリー散乱域で急激に減少
する。
5.3.3 一様沈降区分法 同一径の二つの球形粒子を,半径の20倍離して,液界面から同時に重力沈降さ
せると,粒子は,相対位置関係を保って沈降する。しかし,遠心沈降装置内では,粒子は半径方向に沈降
するので,粒子間間隔は沈降とともに広がる。したがって,外周部ほど粒子は希釈される。
沈降開始時に半径Siで,粒子が 椰騰 塗 していたものが,測定ゾーンMで,厚みが
たとすると,xiより小さな粒子の質量分率Fiと測定濃度Cの間には,次の関係が成立する。
2
0C M
Fi dC (6)
S
この場合の一般解(カマックの式)は,次の式で与えられる。
i l
1 yi yil,i yi yil,i
Fi yi yi ,1i C1 Fj (7)
2 j l
yj l,iyji yji yj l,i
2
ここで,yi (8)
2
xi
yi, jyi xj (9)
Fi=1,2,3,4.....m : y0,i=1yii=yi
式(7)はFiを求めるための連立一次方程式であり,測定され濃度Ciを陽に含んでいる。式中の係数は,
測定時間での粒子径xiの比によって定まる。
したがって,比が等比級数的に変化するとすれば,係数は容易に計算でき,方程式そのものも簡単化と
なる。係数は,また,遠心容器の形状と懸濁液量によっても変化する(参考文献[1]参照)。
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5.3.4 走査型一様沈降区分法 この場合,Mは連続的に変化する。
6. 測定可能粒子径範囲
6.1 測定上限粒子径 遠心沈降法による測定可能上限粒子径は,ほとんど最初の1分間の測定精度に依
存している。重力沈降では,測定可能上限粒子径は2 度,遠心沈降法では5 度である。しかし,
高粘度の分散媒又は回転速度を低くすれば,更に粒径の粗い粒子径の測定も可能である。
6.2 測定下限粒子径
6.2.1 熱拡散効果(ブラウン運動) 温度が一定で変動がなければ,測定下限粒子径 (xSt,L) は,次のよ
うに求められる。
時間tにおける粒子の熱拡散(ブラウン運動)による平方根平均変位は,次の式のようになる。
K2t
ΔrTB,t (10)
xSt
ここで,係数K2は
2kT
K2 (11)
3
正確な結果を得るには, tは粒子が測定ゾーンまで沈降する距離 (M−S) の10%よりも小さく保つ
べきである。したがって,式(10)のtを消去するには, tに0.1 (M−S),tに式(3)を代入すれば次の式が
得られる。
M
100K1K2 ln
3 S
SSt,L,TB 2
(pdf 一覧ページ番号 )
M S
例1. 測定温度293.15Kで,球形のクオーツ(密度 : 2 650kg/m3)の粒子をイソプロパノール(密度 :
804kg/m3,粘度 : 2.256mPa・s)中に懸濁させ,回転スピードを750rpm (78.54rad/s),K1=3.57×
10−9m2/s,K2=3.81×10−19m3/sで測定した際,Sを40mm,Mを50mmとすると信頼できる粒子
の下限は67 転スピードを倍にした際は42
6.2.2 測定ゾーン幅の影響 測定ゾーンの内側M− 硬袖 地彼鉛 外側Mへ沈降した粒子の直
径より小さいから,スキャンの分解能は測定ゾーン幅の影響を受ける。ゾーン−高さ−限界分解能は次の
式のように定義できる。
xst ,M
Zzone (13)
xst ,Mxst ,M
ΔM
そして,ある時間tにおいて,式(4)から
1
Zzone (14)
ln M ΔM ln S
1
ln M ln S
式(14)はS, びZzoneの関数としてMを逐次計算すれば求めることができる。許容最小分解能は30
である。実験室用程度の装置では,距離Mmin p=S+15 湧慎 を満足する。検出器がMmin zpを通過
する時間 (tlimit) は個々の装置のスキャン機能によって定まる。その時間にSからMmin zにちょうど到達し
た粒子が,その条件での測定可能下限粒子径のものであり,次の式で与えられる。
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Mmin z
K1 ln
S
xst,L,z (15)
t1imit
例2. 例1.において, ヰ 式(14)は解け,Mmin z=40.75mmとなる。また,tlimit=1 800s (30min)
では,式(15)は,xSt,L,p=0.129
7. 試料のサンプリング 沈降による測定では正確な結果を得るために,精密な試料の採取が必要な条件
である。試料は,JIS Z 8816に従ってサンプリングしなければならない。
8. 沈降試験の前処理
8.1 液及び粒子密度 密度が未知の場合,JIS Z 8804に従い,測定温度で液体の密度を決め,そしてJIS
K 0061に従って粒子の密度を決める。
8.2 懸濁助剤 粉体は,懸濁液だけでは良好な分散状態になるとは限らないので,適切な分散剤が必要
な場合がある。この分散剤は懸濁液と混合したり,直接粉体に加えることによって用いられる。懸濁媒液
は,次のような条件を満たさなければならない。
a) 液体の粘度は,測定が長くなりすぎないように,また最大粒子が早く沈降しすぎないように選択しな
ければならない。
b) 液体は,沈降中にフロック又は凝集の形成を抑制することが望ましい。これは,しばしば湿潤又は分
散剤の添加によってだけ達成される。
c) 固体は,液体中で溶解したり化学的に変化せず,また膨張及び収縮もしないことが望ましい。
8.3 試料の分散法 もし,粒子が液体中で容易にならないなら,又は静止した状態でフロックを形成す
るなら,その系に分散剤を添加しなければならない。適切な分散剤の特定又は適用の助けにするため,JIS
Z 8820を参照。
9. 試験条件
9.1 温度 測定温度は,ストークス式の液体密度及び粘度の値を決める。したがって,測定の間試料の
温度を狭い範囲に保つことが重要である。幾つかの液体の粘度は温度によって相当変化するので,沈降容
器の温度は±1K以内の一定に保つことが推奨される。もし,温度変化が±1Kより大きいなら,測定の初
めと終わりの温度を記録し,粘度の計算にその平均値を用いることを推奨する。
対流を最小にするには,温度の変化速度を±0.05Kmin−1より小さくすることが推奨される。
9.2 懸濁液濃度 ストークスの式は,無限媒体中を非常にゆっくりと沈降する単一球形粒子に対して適
用されるものである。しかし,有限距離内に粒子が存在し,相互に影響し合い,更に近接する壁の影響を
受ける実際の沈降測定では,この条件は満たされない。できるだけこれらの影響を小さくするため,低い
濃度を用いることが望ましい。推奨される最大濃度は0.2vol%であり,容器の壁効果を許容限界以下に減
らすには壁間距離は最低5mmとすることが望ましい。もし,最大濃度を超えなければならない場合には,
濃度の影響が無視し得るかどうか決めるため二つ又はそれ以上の異なる濃度で測定を行うことが望ましい。
10. バリデーション 試験結果のバリデーションにおいては,測定手順と装置の性能の双方を一定間隔で
チェックすることが重要である。チェックの頻度は,それぞれの試験室で決めてもよい。
標準物質,例えば,BCR (Bureau Community of Reference),又はthe U. S. National Institute of Standards and
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Technology (NIST) から入手できる標準物質によるバリデーションを推奨する。すべてのバリデーション結
果の記録は保存しておき,その結果を測定ごとに参照しなければならない。
11. 測定結果の報告 データは,グラフ,又はグラフと表の形で表現される。次の事項とともに,JIS Z
8819-1を参照。
プロットする場合,粒子直径を横軸,縦軸にふるい下又はふるい上質量パーセントとする。
報告には,次の事項が含まれていることが望ましい。
・ 測定を行った組織名
・ 測定者名
・ 測定の日付と特記事項
・ 関連する規格
・ 試験資料を特定するのに必要な情報
・ 試料の処理方法(乾燥,解砕)もしあれば
・ 懸濁液,温度,密度,粘度及び使用量
・ 分散剤とその濃度
・ 粉体,質量及び密度
・ 懸濁液の分散法
・ この規格に規定されていないその他の操作
参考文献 [1] Allen, T. (1997) , Particle Size Measurement, Fifth edition, Chapman and Hall
社団法人日本粉体工業技術協会編 (1994),粒子径計測技術,日刊工業新聞社
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原案作成委員会 構成表
氏名 所属
(委員長) 金 岡 千嘉男 金沢大学大学院
(副委員長) 伊 串 達 夫 株式会社堀場製作所
(副委員長) 遠 藤 茂 寿 工業技術院資源環境技術総合研究所
(副委員長) 竹 内 和 株式会社島津製作所
鈴 木 昇 宇都宮大学
増 田 弘 昭 京都大学大学院
内 海 良 治 工業技術院名古屋工業技術研究所
日 高 重 助 同志社大学
藤 田 昌 宏 通商産業省機械情報産業局
淺 川 敏 郎 工業技術院標準部
山 村 修 蔵 財団法人日本規格協会
山 崎 芳 巳 社団法人日本粉体技術協会
細 谷 俊 夫 社団法人セメント協会研究所
鈴 木 裕 介 塩野義製薬株式会社製剤研究所
山 崎 保 研削材工業会
南 孝 和 ホソカワミクロン株式会社粉体工学研究所
一 条 和 夫 リオン株式会社
岡 宏 一 大塚電子株式会社
河 田 憲 男 日機装株式会社
木 村 淳 株式会社ニレコ
橋 本 邦 弘 新東工業株式会社
福 島 信 彦 日本カノマックス株式会社
藤 本 敬 二 シスメックス株式会社
寶 田 馨 シスメックス株式会社
松 野 秀 彦 株式会社日本レーザー
岩 崎 和 宏 株式会社ベックマンコールター
仲 井 和 之 日本ベル株式会社
朝 木 美 保 ユアサアイオニクス株式会社
(事務局) 小 川 恵 右 社団法人日本粉体工業技術協会
JIS Z 8823-1:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/FDIS 13318-1:1999(IDT)
JIS Z 8823-1:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 19 : 試験 > 19.120 : 粒度分析.ふるい分け
JIS Z 8823-1:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISK0061:2001
- 化学製品の密度及び比重測定方法
- JISZ8804:2012
- 液体の密度及び比重の測定方法
- JISZ8816:2001
- 粉体試料サンプリング方法通則
- JISZ8819-1:1999
- 粒子径測定結果の表現―第1部:図示方法
- JISZ8820:1990
- 液相沈降法による粉体の粒子径分布測定方法通則