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は,横軸上のデータ点の配置によって決まる。
一般的に,二つの方法の結果は,非常によく一致する。大きな差異が見られた場合,仮定の一つが無効
かどうかを調べる必要がある。そうでない場合は,どちらの係数がより適切か,用途に応じてユーザが判
断する必要がある。例えば,被験CPCによる測定は校正範囲の上限付近で行う場合,線形回帰がより適切
と思われる。
A.3.2 最小可測粒径
CPCの検出効率は,0から最大値(プラトー効率)へ向かうS字形の曲線になる。回帰の傾きの逆数で
補正すれば,プラトーを1にすることができる。
検出効率がプラトー効率の半分になる粒径(又はプラトー効率を1に正規化したときは検出効率50 %)
は,しばしばCPCの最小可測粒径又はカットオフ径と呼ばれる。上述の粒径は,実験的に決定したり,測
定した検出効率の傾きが急な領域に関数を当てはめたりして評価することができる。様々な単純化された
式が提案されている。文献[28],[45],[47],[59]のレビューを参照。
文献[33],[46],[55]に一つの例が紹介されている。
a1 d
ln 2
a2 a1
η(d) 1 e (A.3)
ここに, b : 傾き
a1,a2 : 自由パラメータ。a2の値は最小可測粒径を与える。
図A.7に,表A.1との検出効率の測定データと,式(A.3)とを当てはめた曲線を示す。当てはめによって,
a1=15.1 nm,a2=23.6 nmが得られた。
1
0.9
9 0.8
0.7
-)
検出効率(
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
d(nm)
1 当てはめた曲線
図A.7−粒径の関数として当てはめた被験CPCの検出効率曲線
――――― [JIS Z 8850 pdf 51] ―――――
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附属書B
(参考)
粒子表面特性がCPC検出効率に及ぼす影響
CPCの検出効率が試料粒子の化学組成等に依存していることを示すデータが文献で報告されている。
[8][9][23][26][28][29][33][34][47][50][54][57][58]以前の研究は,1-ブタノール型CPCについてのものであり,
主として塩化ナトリウム及び銀を用いて物質依存性の研究が行われた。最小可測粒径付近で二つの物質間
に検出効率の差が認められ,銀は塩化ナトリウムと比較して僅かに高い検出効率を示していた。1-ブタノ
ール型CPCを用いた最近の研究では,より広範な物質について調査され,検出効率は油脂類が最も高く無
機塩類が最も低いと報告されている(図B.1)。
%)
検出効率(
粒径(nm)
ポリアルファオレフィン(PAO) ○ ポリスチレンラテックス(PSL)
▼ 拡散火炎すす △ 酸化銀
■ スクロース □ 塩化ナトリウム
注1) lsevier社より許諾を得て参考文献[57]から転載
図B.1−1-ブタノール型CPCの検出効率の化学組成依存性を示す実測例1)
近年販売されている水型CPCについても検出効率の化学組成依存性の調査が行われ,文献に報告されて
いる。1-ブタノール型CPCの場合とは対照的に,水型CPCでは油脂類よりも無機塩類の方が検出効率が
高い。
CPC検出効率の化学組成依存性の背景となる理論については,参考文献[8],[9],[25]及び[42]で,溶解
性及び表面湿潤性,すなわち,CPC凝縮液と粒子間の相互作用の強さを示す二つの物理化学パラメータの
観点から検討されている。
文献に示されているこれらの結果から,同一CPCであっても化学組成の異なる粒子で校正した場合には,
特に検出下限に近い粒径において,検出効率が一致しない可能性があることが分かる。したがって,検出
効率を校正するときは,粒子の化学組成を明記しなければならない。また,化学組成の異なる粒子では,
――――― [JIS Z 8850 pdf 52] ―――――
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同等の校正結果が得られると考えることはできない。さらに,参照CPCについては,校正証明書に記載さ
れている物質と同じ物質の粒子を用いた場合にだけ,その参照CPCを用いた校正を有効とみなすことがで
きる(5.4.6参照)。
――――― [JIS Z 8850 pdf 53] ―――――
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附属書C
(参考)
校正証明書の例
C.1 一般
この附属書は,この規格において校正証明書の例を記載する。具体的には,次のとおりである。
− FCAEを用いて校正したCPCに対する校正証明書の記入例(C.2);
− 参照CPCを用いて校正したCPCに対する校正証明書の白紙例(C.3);
− FCAEに対する校正証明書の白紙例(C.4);
− 参照CPCに対する校正証明書の白紙例(C.5);
――――― [JIS Z 8850 pdf 54] ―――――
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C.2 FCAEを用いて校正したCPCに対する校正証明書の記入例
この項の証明書の例の校正結果は,附属書Iに使用されている。
校正証明書発行機関の名称及び所在地
CPC型式 : ABC2000
CPC識別/製造番号 : 35701
顧客名 : 〇 〇 〇株式会社
注文番号 : 2012/A/4235
記 : CPC 型式ABC2000の校正
校正日 : 2012年6月1日
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校正証明書の参照 :
発行日 : 署名 : (署名権者)
確認者 : 名前 :
――――― [JIS Z 8850 pdf 55] ―――――
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JIS Z 8850:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 27891:2015(IDT)
JIS Z 8850:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 19 : 試験 > 19.120 : 粒度分析.ふるい分け