JIS A 1470-1:2014 建築材料の吸放湿性試験方法―第1部:湿度応答法 | ページ 2

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d) 湿度測定器 湿度測定器は,JIS Z 8806に規定するものとし,±2 %の精度をもつものとする。
単位 mm
注記 温湿度調整装置からの気流が測定結果に影響を及ぼす場合は,風防を設置することが望ましい。
図1−装置の構成例

6 試験体表面湿気伝達抵抗の設定

  試験体表面の湿気伝達抵抗は附属書Aに従って測定し,表面湿気伝達抵抗が(13±2)×10−6 m2・h・Pa/μg
となるように,試料表面の気流を槽内かくはん用ファンなどによって調整する。

7 吸放湿性試験方法

  吸放湿性試験方法は,次による。
a) 試験体の断湿 試験体の吸放湿面以外は,図2に示すようにアルミテープなどによって断湿する。
単位 mm
図2−試験体の断湿
b) 試験体養生の設定条件 試験体養生の設定条件は,次による。
1) 養生時の雰囲気温度は,23±0.5 ℃とする。
2) 養生時の雰囲気相対湿度は,表2に示す養生時の湿度条件に対して±2 %とする。

――――― [JIS A 1470-1 pdf 6] ―――――

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3) 養生時の雰囲気中で試験体を吸湿させ,恒量となるまで養生する。
注記 養生における恒量とは,24時間ごとに行う質量測定において,その前後の試験体の質量差
が0.1 %以下となった時点とする。
表2−吸放湿試験の設定相対湿度
単位 %
吸湿過程 放湿過程
湿度条件 養生時 相対湿度差
ステップ1 ステップ2
低湿域 30±2 55 30 25±2
中湿域 50±2 75 50 25±2
高湿域 70±2 95 70 25±2
広範域 40±2 80 40 40±2
c) 試験手順 試験手順は,次による。
なお,試験時の恒温恒湿槽内の雰囲気温度は,23±0.5 ℃とする。
1) 表2に示す湿度条件から,湿度領域を選択する。
2) 養生した試験体を,附属書Aの湿気伝達抵抗調整時の試験体測定と同じ状態の下で速やかに設置し,
試験体の質量(m0)を測定する。
3) 表2に示す湿度条件に基づいて,槽内の雰囲気相対湿度をステップ1の設定相対湿度に至るように
速やかに加湿制御し,その状態を12時間保持する。その後,槽内の雰囲気相対湿度をステップ2
の設定相対湿度に至るように速やかに除湿制御し,その状態を12時間保持する。
なお,ステップ1への変化及びステップ1からステップ2へ変化させた場合の相対湿度差は,広
範域40±2 %,それ以外25±2 %とする。試験時の槽内の雰囲気相対湿度は,ステップ1及びステ
ップ2の設定相対湿度に対して±2 %の精度で制御する。
4) 試験体の質量測定は,ステップ1開始時から連続して行う。測定の間隔は10分を標準とし,質量は
0.01 gまで測定する。
5) ステップ1終了後の試験体の質量をmaとし,ステップ2終了後の質量をmdとする。
6) ステップ2終了時の蓄湿量がステップ1の吸湿量の30 %を上回る材料は,附属書JAに規定する周
期定常吸放湿試験を行う。このとき,周期定常吸放湿試験終了時の蓄湿量が終了時のサイクルでの
吸湿量の30 %以下となるまでサイクルを繰り返す。ただし,サイクル数は3以上とする。
7) )で規定する試験体養生において4週間の養生後も恒量とならない材料は,恒量となる前に附属書
JAに規定する周期定常吸放湿試験を行うことができる。このとき,サイクル数は3サイクルを基本
とするが周期定常吸放湿試験終了時の蓄湿量が終了時のサイクルでの吸湿量の30 %以下となるま
でサイクルを繰り返す。

8 結果の算出

  結果の算出は,次による。参考として,湿気浸透率を求める方法を,附属書Cに示す。
a) 吸湿量,放湿量及び蓄湿量 吸湿量は式(1),放湿量は式(2),蓄湿量は式(3)によってそれぞれ小数点
以下1桁まで算出する。また,測定結果を図3及び図4に示すようにグラフで表す。
ma m0
wa (1)
A

――――― [JIS A 1470-1 pdf 7] ―――――

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ma md
wd (2)
A
ws wa wd (3)
ここに, wa : 吸湿過程終了時の吸湿量(g/m2)
wd : 放湿過程終了時の放湿量(g/m2)
ws : 蓄湿量(g/m2)
ma : 吸湿過程終了時の試験体の質量(g)
md : 放湿過程終了時の試験体の質量(g)
m0 : 養生後の試験体の質量(g)
A : 吸放湿面積(m2)
図3−吸湿過程及び放湿過程における試験体質量の変化(例)
a) 吸湿過程 b) 放湿過程
注a) 12時間吸湿させたときの吸湿量を,試験体の吸放湿面積で除した値。
b) 注a)の値をゼロとして,放湿量と放湿時間との関係をグラフ化したもの。
図4−吸湿量及び放湿量の測定結果(例)
b) 吸湿勾配及び放湿勾配 箇条7 c)における吸湿量及び放湿量の測定結果から,1時間ごとの吸湿勾配

――――― [JIS A 1470-1 pdf 8] ―――――

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及び放湿勾配を式(4)によって小数点以下1桁まで算出する。
mT mT 1
GT (4)
A
ここに, GT : T時点における吸湿勾配及び放湿勾配[g/(m2・h)]
mT : T時点における試験体の質量(g)
mT−1 : T−1時点における試験体の質量(g)
A : 吸放湿面積(m2)
吸湿勾配及び放湿勾配の経時変化を,図5に示すようにグラフで表す。
図5−吸湿勾配及び放湿勾配の経時変化(例)

9 報告

  次の項目について報告する。
a) 試験体の名称,種類及び商品名
b) 試験体の大きさ(mm)及び厚さ(mm)
c) 試験体の見掛け密度(試験開始前)
d) 試験条件 温度(℃),湿度条件(低・中・高・広範域の区別)(%),養生条件,吸湿過程の相対湿度
(%)及び放湿過程の相対湿度(%)
e) 試験結果
1) 試験体質量(g),吸湿量及び放湿量の経時変化(g)
2) 吸湿勾配及び放湿勾配[g/(m2・h)]の経時変化
f) 試験期間
g) 試験機関名

――――― [JIS A 1470-1 pdf 9] ―――――

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附属書A
(規定)
試験体表面湿気伝達抵抗の測定方法
A.1 測定
試験体表面湿気伝達抵抗の測定方法は,次による。
a) 校正試料 試験体表面での気流による湿気伝達抵抗を設定するための校正試料は,次の条件を満たす
もので同一のものを2枚用意する。
1) 透湿抵抗が6.726.7×10−6 m2・h・Pa/gのもの。
2) 表面が平滑なもの。
注記 これらの条件に合うものとしては,紙(厚さ0.5±0.2 mm)がある。
b) 取付け用カップ 校正試料を取り付けるカップは,図A.1に示す形状とし,その材質など1)はJIS A
1324による。また,カップ内にはJIS A 1324に規定する吸湿剤を,図A.1に示すように充する。
注1) カップの材質の透湿抵抗が校正試料に対して十分に大きなものとして,塩化ビニル樹脂,ア
クリル樹脂などがある。
c) 校正用試験体の取付け 図A.1に示すように,a)で規定する校正試料をb)に規定するカップに取り付
ける。また,透湿面以外からの透湿がないようにJIS A 1324に規定するシール材で断湿し,校正試料
の透湿面積は試験体の面積と同じにする。
単位 mm
a) 1枚の試料
b) 2枚の試料
図A.1−湿気伝達抵抗設定用校正試料
d) 湿気伝達抵抗の測定 湿気伝達抵抗の測定は,次による。
1) )で作成した1枚の試料及び2枚の試料を,吸放湿試験の試験体設置状態と同様な水平状態に保持
する。
2) IS A 1324に規定するカップ法の測定手順によって,湿気貫流抵抗を測定する。測定終了後,式(A.1)
によって試料の表面湿気伝達抵抗を算出する。ただし,このときの吸湿剤側の湿気伝達抵抗は,反

――――― [JIS A 1470-1 pdf 10] ―――――

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JIS A 1470-1:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 24353:2008(MOD)

JIS A 1470-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 1470-1:2014の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA0202:2008
断熱用語
JISA1324:1995
建築材料の透湿性測定方法
JISZ8704:1993
温度測定方法―電気的方法
JISZ8806:2001
湿度―測定方法