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5 原理
5.1 一般
対象とする波長域,及び反射光束の放射範囲において,標準白色板の分光反射率を100 %とし,これを
基準として,試料の各波長における分光反射率を測定し,日射の相対分光分布を示す重価係数を乗じ,対
象とする波長域にわたって加重平均して,反射率を算定する。ここで,分光反射率は,対象とする放射範
囲の反射光束だけを取り出して測定する。例えば,再帰反射側四分球を対象とする場合は,透過光束及び
鏡面反射側四分球の反射光束を吸収させる装置を設置して,測定する。
この規格が適用されるフィルムは,太陽の日周運動及び年周運動によって,様々な入射角度の日射の下
で使用されるが,この規格で規定する測定方法は,特定方向の入射面内において入射角を変化させる場合
だけを想定したものである。鉛直面の窓ガラスの場合には,太陽高度だけが変化し,方位は変化しない想
定である(図2参照)。
入射光束(日射)
再帰反射側四分球
境界面(水平面)
鏡面反射側四分球
反射光束
鏡面反射光束
入射面
図2−鉛直面の窓ガラスにおける測定方法の適用概念図
5.2 再帰性日射反射性能
再帰性日射反射性能は,表3に示す反射光束の放射範囲,及び波長域ごとに求める反射率を指す。
――――― [JIS A 1494 pdf 6] ―――――
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表3−再帰性日射反射性能の項目
再帰性日射反射性能 細分箇条
半球反射率a) 半球日射反射率 9.2.1
半球紫外域反射率 9.2.2
半球可視域反射率 9.2.3
半球近赤外域反射率 9.2.4
再帰反射側四分球反射率a)
再帰反射側四分球日射反射率 9.3.1
再帰反射側四分球紫外域反射率 9.3.2
再帰反射側四分球可視域反射率 9.3.3
再帰反射側四分球近赤外域反射率 9.3.4
鏡面反射側四分球反射率b)
鏡面反射側四分球日射反射率 9.4.1
鏡面反射側四分球紫外域反射率 9.4.2
鏡面反射側四分球可視域反射率 9.4.3
鏡面反射側四分球近赤外域反射率 9.4.4
注a) 半球反射率及び再帰反射側四分球反射率は,箇条8に規定する半球分
光反射率及び再帰反射側四分球分光反射率の測定を基に,9.29.3に
規定する手順によって算定する。
注b) 鏡面反射側四分球反射率は,9.4に規定する手順によって,半球反射
率と再帰反射側四分球反射率との差から算定する。
6 装置
6.1 分光測光器
分光測光器は,分光光度計,積分球及び光源で構成し,次による。積分球内で多重反射した光束を,光
ファイバで分光光度計に導入する分光測光器の装置構成例を,図3に示す。
積分球
光源
制御用PC
光ファイバ
分光光度計
入射光束 試料台
図3−分光測光器の装置構成例
a) 分光光度計 分光光度計の波長目盛の範囲は,300 nm2 500 nmを満たすものが望ましい。ただし,
波長目盛の範囲が300 nm2 500 nmを満たさない場合,少なくとも300 nm2 100 nmを含まなけれ
ばならない。
分光光度計の分解能,測光精度及び波長精度は,JIS R 3106の5.3.1 b) d) による。
b) 積分球 積分球は,積分球上部,積分球下部,及び積分球下部に水平に設置した円形の試料台で構成
し,それぞれ積分球上部及び積分球下部の内面,並びに試料台上面に硫酸バリウムなどの反射材を塗
布する。積分球の構成及び基準寸法を,図4に示す。また,積分球は,図5に示すように,積分球上
部,積分球下部及び試料台を密着して取り付け,積分球内を上下に仕切った状態で用い,試料台上側
の積分球内で多重反射した光束を測定する。
――――― [JIS A 1494 pdf 7] ―――――
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積分球上部には,試料台上の中心に,入射角10°70°で入射光束の照射が可能な,スリット状開
口部を設ける。スリット状開口部は,積分球外への光束の散失を防ぐため,入射光束を導入する入射
開口部を除き,シート状の反射材などで遮蔽する。試料台上側の積分球内面の表面積に対する,入射
開口部の面積の比から求める開口率は,0.3 %以下とする。一方,積分球下部には,試料台に近い位置
に,分光光度計に光束を導入するための受光開口部を設ける。
なお,積分球内径は,基準寸法を超える寸法であってもよい。積分球内径が基準寸法を超える場合
は,附属書Aに規定する基準寸法の比率に応じ,積分球の各部の寸法を変更する。
単位 mm
反射材
スリット状開口部
入射開口部 c
積分球上部
積分球上部
a c
積分球下部 d 積分球下部
b
e
受光開口部 受光開口部
g
f
試料台 試料台
a) 正面図 b) 側面図
名称 記号 基準寸法 備考
積分球内径 a φ200 −
試料台外径 b φ170 −
入射開口部寸法 c 14 −
受光開口部径 d φ8 −
受光開口部高さ e 37 −
試料台設置高さ1 f − 任意
試料台設置高さ2 g 48 −
図4−積分球装置の構成図
――――― [JIS A 1494 pdf 8] ―――――
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←B C→
A A
↓ ↓
←B C→
a) 正面図 b) 側面図
注記 A-A,B-B及びC-Cは,図13及び図16図18に示す概略図における断面方向を示している。
図5−積分球装置の外観図
c) 光源 光源は,300 nm2 500 nmの波長域において,見込み角0.5°以下とし,試料台までの距離にお
ける入射光束径が,基準寸法φ14 mm以下であって,時間的に安定したものを用いる。また,光源は,
入射角の調整機能をもち,試料台上の中心に,入射角10°70°で入射光束の照射が可能なものとす
る。図6に光源装置の例を示す。なお,積分球内径が基準寸法を超える場合は,附属書Aに規定する
基準寸法の比率に応じ,入射光束径を変更してもよい。
単位 mm
回転アーム 光源 光源 回転アーム
h
入射光束 入射光束
i
回転軸
a) 正面図 b) 側面図
名称 記号 基準寸法 備考
入射光束径 h φ14以下 −
回転軸高さ i − 図4に示す試料台設置高さ1と
同じ(i=f)
注記 この図は,積分球の試料台と一致する高さを回転中心とする,光源の回転機構をもつ装置の例である。
図6−光源装置の例
6.2 標準白色板
標準白色板は,公的機関によって校正された,300 nm2 500 nmの波長域の分光反射率が目盛定めされ
ている,ふっ素樹脂系標準白色板を用いる。また,標準白色板は,高さ24 mmの円筒形とする。一方,標
準白色板の外径は,基準寸法φ62 mm以下であって,ふっ素樹脂表面に入射角10°70°で入射光束の照
射が可能な寸法とする。積分球内の光束の吸収ロスを低減するため,ふっ素樹脂部を除き,積分球内に露
――――― [JIS A 1494 pdf 9] ―――――
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出する標準白色板の外面には,300 nm2 500 nmの波長域で高反射性をもつシート状の反射材を貼り合わ
せる。なお,標準白色板の外径は,附属書Aに規定する基準寸法の比率に応じて変更してもよい。
ふっ素樹脂系標準白色板を用いて基準寸法の標準白色板とする構成例を,図7に示す。標準白色板は,
ふっ素樹脂系標準白色板及び設置台で構成する。設置台は,標準白色板の高さ調整に用いるもので,同じ
外径とする。
注記 市販のふっ素樹脂系標準白色板としては,米国ラブスフェア(Labsphere)社製の標準反射板スペ
クトラロン(Spectraron)反射標準[米国国立標準技術研究所(National Institute of Standards and
Technology,NIST)によって校正された標準板]がある。
この情報は,この規格の利用者の便宜を図って記載するものである。
単位 mm
ふっ素樹脂
ふっ素樹脂系標準白色板
k
設置台
j
(正面図)
名称 記号 基準寸法
外径 j φ62以下
高さ k 24
図7−基準寸法の標準白色板の構成例
6.3 透過側光トラップ
6.3.1 一般
透過側光トラップは,試料を透過した光束を吸収し,積分球内への混入を防ぐことを目的とし,300 nm
2 500 nmの波長域で97 %以上の吸収率とする。図8に透過側光トラップの概念図を示す。透過側光トラ
ップは,上面の一部に試料を取り付ける開口部を設け,内面に吸収体を配した箱状の装置である。試料は,
透過側の面を吸収体で覆うよう,開口部に下向きに取り付ける。また,透過側光トラップは,60°以上の
入射角において,試料を透過した光束が,透過側光トラップ底面での鏡面反射によって試料に再入射せず
に,透過側光トラップの上面及び側面の吸収体に入射するよう,十分な高さとする。
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JIS A 1494:2021の国際規格 ICS 分類一覧
- 83 : ゴム及びプラスチック工業 > 83.140 : ゴム及びプラスチック製品 > 83.140.10 : フィルム及びシート
JIS A 1494:2021の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA5759:2016
- 建築窓ガラス用フィルム
- JISR3106:2019
- 板ガラスの透過率・反射率・放射率の試験方法及び建築用板ガラスの日射熱取得率の算定方法
- JISR3202:2011
- フロート板ガラス及び磨き板ガラス