JIS A 4303:1994 排煙設備の検査標準

JIS A 4303:1994 規格概要

この規格 A4303は、建築物に設置した排煙設備の性能について検査するための検査項目,検査器具,検査方法及び判定基準について規定。

JISA4303 規格全文情報

規格番号
JIS A4303 
規格名称
排煙設備の検査標準
規格名称英語訳
Inspection standard of smoke exhaust equipment
制定年月日
1976年11月8日
最新改正日
2019年10月25日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

91.140.40
主務大臣
国土交通
JISハンドブック
建築 I-1(材料・設備) 2021, 建築 I-2(材料・設備) 2021, 建築 II-1(試験) 2021, 建築 II-2(試験) 2021
改訂:履歴
1976-11-08 制定日, 1982-11-24 確認日, 1988-04-01 確認日, 1994-12-15 改正日, 2010-02-04 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
ページ
JIS A 4303:1994 PDF [27]
                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
A 4303-1994

排煙設備の検査標準

Inspection standard of smoke exhaust equipment

1. 適用範囲 この規格は,建築物に設置した排煙設備の性能について検査するための検査項目,検査器
具,検査方法及び判定基準について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS A 1311 建築用防火戸の防火試験方法
JIS B 8330 送風機の試験及び検査方法
JIS C 1102 指示電気計器
JIS C 1302 絶縁抵抗計
JIS K 1501 メタノール
2. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考値である。
3. 数値の換算 従来単位の試験機又は計測器を用いて試験する場合の国際単位系 (SI) による
数値への換算は,次による。
1kgf=9.80N
1kgf/m2=9.80Pa
2. 検査項目 検査項目は,次のとおりとする。
(1) しゅん(竣)工検査 しゅん工検査では,4.に規定する全項目について検査する。
(2) 定期検査 保守管理のための定期検査では,4.3.2の運転試験を除く,4.に規定する全項目について検
査する。
3. 検査器具 検査器具は,次のとおりとする。
(1) 電気系統の検査には,JIS C 1302に規定する500V,100M 百 抗計及びJIS C 1102に規定する2.5
級以上の精度をもつ電流計及び電圧計を用いる。
(2) 排煙口(又は給気口)の開放装置の操作力を測る計器は,計量法で規定されたばねばかり又はこれと
同等以上の精度をもつものを用いる。
4. 検査方法及び判定基準
4.1 書類による予備検査 書類による予備検査は,必要な書類(1)によって,あらかじめ次の各項の検査
を行うものとする。
注(1) ここでいう必要書類とは,下記の内容を記載したものとする。
(1) 建物の用途及び規模がわかるもの。

――――― [JIS A 4303 pdf 1] ―――――

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A 4303-1994
(2) 排煙設備,機器の形式,容量及び出力がわかるもの。
(3) 建物の平面及び立断面がわかるもの。
(4) 排煙計画がわかるもの。
(5) 排煙設備の系統(風道・制御用配線・動力配線)がわかるもの。
(6) 平面図上で,次の事項がわかるもの。
(a) 防火区画及び防煙区画(天井内の区画も記してあること。)
(b) 排煙風道の経路及び寸法,排煙口の位置,排煙風量,防火ダンパーの位置及び寸法,消防
法によって設置されたものを含めた煙感知器の位置及びその構成区画,煙感知器からの防
火戸,空調,排煙,エレベータ及びその他諸設備への指令,又は制御系統
(7) 排煙機の設置室の平面及び立断面(排煙諸設備を含めたもの。)がわかるもの。
(8) その他必要書類
(a) 確認申請書一式
(b) 空調,換気及び消火設備図面
(c) 予備電源関係書類
(d) 危険物使用の届出書
(9) 次の仕様がわかる書類及び図面
(a) 排煙口〔構造,材質,作動方法及び取付方法[ダクトからの接合部のフランジ,はぜなど
の詳細図(参考図1参照)],空気漏えい量〕
(b) 防煙壁(構造,材質,作動方法及び取付方法)
(c) 排煙風道(構造,材質,断熱方法及び材質)
(d) 防火ダンパー〔構造,材質,作動方法,点検口,空気漏えい量及び取付方法[特に火災に
際し,ダクトが脱落・落下しても防火ダンパーが確実に旧状を保つことがわかる詳細図(参
考図2参照)]〕
(e) 排煙機(構造,材質,設置方法及び性能)
(f) 中央管理室(制御及び監視方法)
(10) 計算書 各排煙口及びその風量の算定,風道の寸法及び長さ,排煙機の選定(最大排煙風量・
最大必要圧力・最大必要動力・排煙風量・風道)に必要な計算書。
4.1.1 排煙口 排煙口は,次のとおりとする。
(1) 材質は不燃材料であり,しゅう動部は火災時の熱による変形又は脱落,日常のさび,じんあいなどに
よって作動を阻害されない構造であること。
(2) 同一ダクト系統に設けてあるもので2番目以降の排煙口の開放に当たり,支障がなく,排煙運転中の
気流によって各部が振動などによる障害を生じないものであること。
(3) 排煙口周辺及び風道との接続部において,空気漏えいによって排煙性能の低下が生じるおそれがない
構造及び取付方法であること。
(4) 排煙計画に応じた用途,建物構成に応じた位置,形状及び取付間隔が適切であること。
(5) 煙感知器と連動するもの,又は中央管理室から制御・監視ができるものは,制御監視回路が適正であ
り,かつ,電気系統は耐熱処置が,なされていること。

――――― [JIS A 4303 pdf 2] ―――――

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A 4303-1994
参考図1 排煙口の取付図
参考図2 防火ダンパーの取付方法
4.1.2 防煙壁 防煙壁は,次のとおりとする。
(1) 材質は不燃材料であり,可動式防煙壁の場合は,しゅう動部は火災時の熱による変形又は脱落,日常
のさび,及びじんあいなどによって,作動を阻害されない材質,構造であること。
(2) 取付位置は適切であること。
(3) 防煙壁の高さは適切であること。
(4) 煙感知器に連動して作動する防煙壁(可動防煙壁)の煙感知器の取付位置は適切であること。作動す
る際,障害になるものがないこと。
(5) 煙感知器に連動して作動する防煙壁,又は中央管理室から制御・監視ができる可動防煙壁は,制御監

――――― [JIS A 4303 pdf 3] ―――――

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A 4303-1994
視回路が適正であり,かつ,電線は耐熱処理がなされていること。
4.1.3 排煙風道 排煙風道は,次のとおりとする。
(1) 材質は不燃材料であること。
(2) 製作工法は,排煙性能に著しい影響を及ぼす空気漏えいが微少であり,排煙性能の低下が生じるおそ
れがないこと。
(3) 断熱材は,熱によってはく離したり延焼のおそれがない工法・厚さの仕様であること。
(4) 防火区画及び防煙区画を貫通する場合は,そのすき間がモルタル又はその他の不燃材料で確実に埋め
戻されていること。
(5) 各排煙口(特に排煙機に近い排煙口)で過大な風速で吸引されるおそれがあるときは,空気抵抗バラ
ンスを考慮するなど適正な空気吸込量となるように考慮されていること。
4.1.4 防火ダンパー 防火ダンパーは,次のとおりとする。
(1) 材質は,1.5mm以上の鉄板であること。
(2) 閉鎖時における漏えい量は,20℃において1m2当たり19.6N [{2kgf}] の圧力で毎分5m3以下であること。
(3) しゅう動部は熱膨張,さび,じんあいなどによって,作動を阻害されない構造であること。
(4) 検査口・点検口は適正な位置にあること。
(5) 取付方法は,構造体に強固に取り付ける工法で,火災時にダクトが脱落,落下しても損傷を受けない
こと(参考図2参照)。
(6) 排煙機の圧力によって,防災上,有害な振動及びすき間を生じない構造であること。
4.1.5 排煙機 排煙機は,次のとおりとする。
(1) 排煙機の性能は,JIS B 8330に準拠した試験成績表によって,使用範囲が適正であり,開放する排煙
口の位置によりサージング現象及び過負荷現象が生じない性能をもっていること。
(2) 必要な耐熱性能をもつこと。
参考 おおむね560℃の温度で性能に著しい支障がなく運転できる材質及び構造であること。
(3) 通常の電源が切れた場合は,予備電源又は直結エンジンによって作動する方式であること。
(4) 回転部は火災時の熱によって熱膨張,溶断変形などによって回転に支障を生ぜず,また,日常のさび,
じんあいなどで著しく性能に影響を及ぼされない構造であること。
(5) 排煙機の内部の状態が検査できる点検口があること。設置区画は,JIS A 1311に規定する標準加熱温
度曲線で,30分以上の耐火性能をもっていること。
(6) 排煙機の前後のダクト形状によって,排煙機の排煙性能が著しく低下しないこと。
参考 排煙機前後に実際に取り付けられる形状又はこれにほぼ似た形状のダクトを取り付け,工場立
会試験を行ってあるものであることが望ましい。
(7) 電動モータに対して保護装置及び配線が適正であること。
備考 電気事業法 電気設備に関する技術基準を定める省令(昭和40年通商産業省令第61号)によ
る。
4.1.6 煙排出口 煙排出口は,次のとおりとする。
(1) 他への延焼のおそれがない位置にあること。
(2) 避難に影響を与えない位置にあること。
(3) 熱によって変形,脱落などで排煙に支障をきたすことがない取付方法であること。
4.1.7 予備電源
(1) 自家発電装置 自家発電装置は,次のとおりとする。

――――― [JIS A 4303 pdf 4] ―――――

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A 4303-1994
(a) 設置位置は,火災の影響を直接受けない耐火構造の室であること。
(b) 燃料に対する危険物の届出書が保管されていること。
(c) 換気装置があり,その風量が適正であること。
(d) 電気事業法に定める基準に適合していることが認められていること。
(e) 始動は自動的に行う方式であること。
(f) 発電容量が他の防災設備との関係も含め,十分な能力をもつものであること。
(g) 冷却水が必要なものは,30分以上の運転に必要な冷却水が貯留されているか又は再循環できること。
(h) 燃料は,30分以上,運転できる量であること。
(2) 蓄電池 蓄電池は,次のとおりとする。
(a) 蓄電池の種類及び容量が適正であること。
(b) 蓄電池室には換気装置を具備していること。
(c) 電池試験法が明示されていること。
(d) 減液警報装置があること。
(e) 10秒未満で自動的に切り替わるものであること。
(f) 充電方法が示されていること。
(3) 充電器 充電器は,次のとおりとする。
(a) 充電器の種類及び能力が適正であること。
(b) 設置室の換気状態等が適正であること。
(4) 直結エンジン 直結エンジンは,次のとおりとする。
(a) 容量及び能力は十分であること。
(b) 直接火災の影響を受けない区画にあること。
(c) 換気装置があり,風量は十分であること。
(d) 燃料及び冷却水は,30分以上の運転に支障なく供給されること。
4.1.8 煙感知器 煙感知器は,次のとおりとする。
(1) 煙感知器の種別がわかること。
(2) 設置位置と対象物との関係が正しいこと。
(3) 配線経路,種別及び電源が非常時有効に作動する方式であること。
4.1.9 電気配線 電気配線は,次のとおりとする。
(1) 火災の影響を受けない工法及び配線種別であること。
(2) 電気盤,分電盤,端子盤などは,火災の影響を直接受けない構造であり,火災の影響を直接受けない
取付位置にあること。
(3) 幹線,分岐線などの太さ及び遮断器容量が,適合していると認められていること。
備考 電気事業法 電気設備に関する技術基準を定める省令(昭和40年通商産業省令第61号)によ
る。
4.1.10 中央管理室 中央管理室は,次のとおりとする。
(1) 制御・監視方式の機能図がそろっていること。
(2) 予備電源があること。
(3) 中央管理室は耐火構造で囲まれていること。
(4) 管理体制の組織表が整っていること。
(5) 設置位置は避難階にあるか又はその上下階にあり,外部から容易に出入りすることができる位置にあ

――――― [JIS A 4303 pdf 5] ―――――

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JIS A 4303:1994の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 4303:1994の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISA1311:1994
建築用防火戸の防火試験方法
JISB8330:2000
送風機の試験及び検査方法
JISC1102:1981
指示電気計器
JISC1302:2018
絶縁抵抗計
JISK1501:2005
メタノール