JIS A 8307:2006 土工機械―ガード―定義及び要求事項 | ページ 2

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A 8307 : 2006 (ISO 3457 : 2003)

8. サーマルガード

8.1   運転操作位置から手の到達範囲内において通常の運転条件で温度が75 ℃を超える金属表面(塗装又
は塗布)への接触防止のためにサーマルガードを備えなければならない(JIS A 8407参照)。
8.2 運転員・整備員の乗降,移動用経路及び製造業者が推奨する日常点検箇所に近づくときに,意図し
ないで高温の表面に接触するのを防止するためのサーマルガード又は他の類似手段を考慮しなければなら
ない。

9. ホースガード

9.1   通常の運転位置にいる運転員から 1 m 以内に位置するもので,圧力5 000 kPa又は温度60 ℃ を超
える流体を内蔵するホースは,破損したときに,吹き出した流体が運転員に届かないようにガードしなけ
ればならない。
9.2 ホースガードは,柔軟性のあるホースカバーを含め,十分に頑丈で,(吹き出した)流体が運転員に
直接触れないように,止めるか又は向きを反らさなければならない。
備考 機械の作業中に開けることのできるキャブドア及び窓には,9.1及び9.2の要求事項を適用しな
い。

10. 安全距離による保護

10.1 基本的仮定

 表2に示す安全距離は,次の仮定をすることによって導く。
a) 危険に対する保護構造物及びその開口部は,その形状及び位置が変化しない。
b) 安全距離は,身体又はその一部の動きを制限する保護構造の表面から測定する。
c) 人が,身体の一部を保護構造物を超え,又は開口部を通して、身体の一部を危険区域に届く方向に動
かし得る。
d) 基準面は,人が通常立つ面であるが,必ずしも床である必要はない。例えば,作業床が基準面となる
こともある。
e) いす又ははしごのような補助によって基準面を変更しない。
f) 上肢が自然に届く範囲を延長するために,さお又は工具のような補助が使用できない。

10.2 要求事項

 危険な構成部品は,ガードを設けていない場合,安全距離の範囲外とする。(ガードの)
開口部の寸法は,ガードと危険部品との間隔に応じて定まる適切な寸法を超えてはならない。

10.3 上方への到達距離

 直立姿勢の人が頭上の危険に届かないようにするための安全距離は,基準面か
ら2.5 m とする。

10.4 乗越え障壁

10.4.1 保護構造物と危険区域との距離を決定するための原則を,図1に示す。
安全距離は,表2に示す危険区域への水平距離と,保護構造物の高さとの組み合わせで得られる。危険
区域の高さ,保護構造物の高さ又は危険区域への水平距離が,表2の二つの値の中間である場合は,より
高い安全レベルを提供する値とする。
10.4.2 保護構造物の高さは,1 m以上でなければならない。

――――― [JIS A 8307 pdf 6] ―――――

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A 8307 : 2006 (ISO 3457 : 2003)
記号
A : 危険区域の高さ
B : 保護構造物の高さ
C : 危険区域への水平距離
1 : 基準面
2 : 危険区域
3 : 保護構造物
備考 JIS B 9707:2002の図2を適用。
図 1 保護構造物と危険区域との距離を決定するための原則
表 2 下方及び水平方向への安全距離
単位 mm
危険区域 保護構造物の高さ(a)
の高さ 1 000 1 200 1 400 1 600 1 800 2 000 2 200 2 400 2 500
危険区域への水平距離
2 500 − − − − − − − − −
2 400 100 100 100 100 100 100 100 100 −
2 200 600 600 500 500 400 350 250 − −
2 000 1 100 900 700 600 500 350 − − −
1 800 1 100 1 000 900 900 600 − − − −
1 600 1 300 1 000 900 900 500 − − − −
1 400 1 300 1 000 900 800 100 − − − −
1 200 1 400 1 000 900 500 − − − − −
1 000 1 400 1 000 900 300 − − − − −
800 1 300 900 600 − − − − − −
600 1 200 500 − − − − − − −
400 1 200 300 − − − − − − −
200 1 100 200 − − − − − − −
0 1 100 200 − − − − − − −
備考 JIS B 9707:2002の表2を適用。
注(a) 高さ 1 000 mm 未満の保護構造物は含まない。この場合,身体の動作を十分に拘束できない。

――――― [JIS A 8307 pdf 7] ―――――

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A 8307 : 2006 (ISO 3457 : 2003)

10.5 障壁周囲への到達

10.5.1 人の身体の一部が障壁の周囲に届く範囲は,開口部の寸法及び他の介在物を考慮して,表3に示す。
120 mm以上の開口寸法に対しては,表2に示す安全距離を適用する。
10.5.2 表3及び表4に示す。指,手及び腕の届く寸法は,障壁の下側から届くかどうかを検討するときに
用いる。
表 3 到達範囲の安全距離
単位 mm
動作の制限 安全距離 図示
dS
≧ 850
肩及びわき(脇)の下においてだけの
動作の制限
a
()
120
ひじ(肘)まで支えられる腕 ≧ 550
a
()
120
手首まで支えられる腕 ≧ 230
a
()
120
指の関節まで支えられる腕及び手 ≧ 130
a
()
120
番号
1 腕の動作の範囲
備考 JIS B 9707:2002の表3を適用。
注(a) これは円形開口部の直径,又は正方形開口部の辺,若しくは長方形開口部の幅を示す。

――――― [JIS A 8307 pdf 8] ―――――

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10.6 開口を通しての到達

10.6.1 ファンガード 7.参照。
10.6.2 長方形開口部,正方形開口部又は円形開口部 開口部を通して届くかどうかの安全距離を表4に示
す。開口の寸法eは,正方形開口部の辺,円形開口部の直径及び長方形開口部の最も狭い寸法に相当する。
120 mm以上の開口寸法に対しては,表2に示す安全距離を適用する。
表 4 開口部を通しての到達安全距離
単位 mm
身体の部分 図示 開口部e 安全距離 dS
長方形 正方形 円形
指先 e≦4 ≧2 ≧2 ≧2
4<e≦6 ≧ 10 ≧5 ≧5
指の関節までの 6<e≦8 ≧ 20 ≧ 15 ≧5
指又は手 8 < e ≦ 10 ≧ 80 ≧ 25 ≧ 20
10 < e ≦ 12 ≧ 100 ≧ 80 ≧ 80
12 < e ≦ 20 ≧ 120 ≧ 120 ≧ 120
20 < e ≦ 30 ≧ 850 (a) ≧ 120 ≧ 120
肩の起点までの 30 < e ≦ 40 ≧ 850 ≧ 200 ≧ 120
腕 40 < e ≦ 120 ≧ 850 ≧ 850 ≧ 850
備考 JIS B 9707:2002の表4を適用。
注(a) 長方形開口部の長さが 65 mm 以下なら,親指はストッパとして働くので,安全距離は 200 mm まで減らすこ
とができる。
10.6.3 異形開口部 不規則な形状の開口部の安全距離については,まず,その異形開口部が完全にはまり
こむような次の寸法を求める(図2参照)。
a) 最小の円形開口部の直径
b) 最小の正方形開口部の一辺
c) 最狭長方形開口部の幅
次に表3又は表4に従って,該当する三つの安全距離を選択する。選択された三つの値の最短安全距離
を使用する。

――――― [JIS A 8307 pdf 9] ―――――

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A 8307 : 2006 (ISO 3457 : 2003)
記号
S : 辺
W : 幅
D : 直径
図 2 異形開口部

10.7 挟まれ

 表5に人体が物体に挟まれるのを防止するための安全距離(最小すき間)を示す。
表 5 押しつぶされることを回避するための最小すき間(a)
単位 mm
人体部位 開口すき間a 図示
人体 500 a
頭(最悪の位置) 300
a
脚 180
a
注(a) 押しつぶされることを回避するための最小すき間の使い方は,
JIS B9711に記載されている。

――――― [JIS A 8307 pdf 10] ―――――

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JIS A 8307:2006の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3457:2003(IDT)

JIS A 8307:2006の国際規格 ICS 分類一覧

JIS A 8307:2006の関連規格と引用規格一覧