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A 8316 : 2010 (ISO 13766 : 2006)
3.2
電磁妨害(Electromagnetic disturbance)
土工機械,構成部品,電気・電子系又は電子サブアセンブリの性能を低下させるおそれのあるあらゆる
電磁現象。
例 電磁妨害は,電磁雑音,不要信号,伝搬媒質自体の変化である場合がある。
注記 JIS C 60050-161:1997の161-01-05に基づく。
3.3
電磁的イミュニティ(Electromagnetic immunity)
特定の電磁妨害が存在しても性能を低下させずに動作する土工機械,構成部品,電気・電子系又は電子
サブアセンブリの能力。
注記1 JIS C 60050-161:1997の161-01-20に基づく。
注記2 土工機械の外部電磁界に対する耐性について評価する上で,基準とすべき外部電磁界は一概
に明確に決定されるものではないが,放送(テレビジョンなど),各種無線交信などを考慮す
る必要があると考えられる。
3.4
電磁環境(Electromagnetic environment)
ある場所に存在する電磁現象のすべて(JIS C 60050-161:1997の161-01-01参照)。
3.5
基準限度値(Reference limit)
製品が適合しなければならない限度値。
3.6
基準アンテナ(Reference antenna)
校正データの存在する測定用のアンテナで,他のアンテナで測定した信号レベルと比較して差異がある
場合に,優先して適用すべきアンテナ。
3.7
広帯域エミッション(Broadband emission)
特定の測定器具又は受信機の帯域幅より広い帯域幅をもつエミッション。
注記 機器から外部に影響を与える広帯域エミッションに関して,何が重要かは一概に明確に決定さ
れるものではないが,圧縮着火機関を装着するものが多い土工機械では,火花点火機関を使用
する機械のように原動機が主要発生源となる可能性は低く,通常,ワイパの使用などが問題と
なる。
3.8
狭帯域エミッション(Narrowband emission)
特定の測定器又は受信機の帯域幅よりも狭い帯域幅をもつエミッション。
注記 機器から外部に影響を与える狭帯域エミッションに関して,何が重要かは一概に明確に決定さ
れるものではないが,機械の制御系のマイクロプロセッサなどの使用に起因する狭帯域電磁障
害などを考慮する必要がある。
3.9
電気・電子系(Electrical/Electronic system)
土工機械の一部として設計され,電気的接続を伴う電気・電子構成部品又は一組の構成部品。
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3.10
電気・電子サブアセンブリ,ESA(Electrical/Electronic sub-assembly)
一つ以上の特定の機能を遂行するため,土工機械の一部として設計され,電気的接続及び配線を伴う電
気・電子構成部品又は一組の構成部品。
3.11
機械タイプ(machine type)
次のような本質的様相が異なっていない土工機械。
− 構造的形状
− 電気・電子構成部品の全般的配置及び全般的配線構成
− 機械の設計を構成する主な材料(例えば,鋼,アルミニウム又はガラス繊維被覆部品)
3.12
ESAタイプ(ESA type)
次のような点で本質的様相が異なっていないESA。
− ESAによって遂行される機能
− 電気・電子構成部品の配置(適用可能な場合)
− ケーシングの主な材料
3.13
静電気放電,ESD(Electro-static discharge)
静電気電位が異なる物体同士が近接又は直接接触することによって物体間に起こる電荷の移動(JIS C
60050-161:1997の161-01-22参照)。
3.14
過渡電気伝導(conducted transients)
機械の電源配線を導体として伝導される発生源と受信側との間の過渡的な電圧又は電流。
4 要求値の達成
この規格の要求事項に,土工機械又は電気・電子サブアセンブリが適合するのは,この最終の目的を満
足しつつ機械が作業を行えるときである。この規格の利用者は,次のいずれかを選択することによって,
この規格に対する適合を証明することができる。
a) 電気・電子系又は電子サブアセンブリが,この規格の対応する箇条の基準に適合し,電子サブアセン
ブリが関連規定を遵守して装着されるときに,この規格の性能要求事項に適合している。
b) 完成機が,この規格の対応する箇条の基準に適合するときに,この規格の性能要求事項に適合してい
る。完成機がこの規格の性能要求事項を満足するときは,電気・電子系又は電子サブアセンブリに対
する測定は,不要である。
5 全般的試験要求事項
5.1 試験供試体
供試体は,機械タイプ及び/又はESAタイプであればよい。
一つの供試体だけの試験を用いて,同じ土工機械の母集団の性能を判断しなければならないので,機械
タイプ又はESAタイプの製造上の変動及び試験要因によるイミュニティの変動を考慮して,エミッション
及びイミュニティの基準限度値は,エミッション限度値を比例的に20 %減少させ,イミュニティ限度値を
――――― [JIS A 8316 pdf 7] ―――――
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比例的に25 %増加させて,より制限しなければならない。
同等の供試体に関する,それ以降の試験については,基準限度値を遵守していれば,この規格の要求事
項を満足していると認めなければならない。
静電気放電及び過渡電気伝導については,その基準限度値は,供試体に対するすべての試験に対して有
効である。
5.2 イミュニティ試験の追加要求事項
試験供試体が5.5.2及び5.8.2に規定する水準のイミュニティにさらされたときに,試験全期間を通じて
機械に対する運転者の制御に影響するような妨害が発生してはならない。操縦装置はかじ取り,制動,加
減速操作などの点に関して評価しなければならない。これは,機械各部の動作及び各機能状態の変化によ
って機械が制御困難となるような操作(例えば,機械の危険な作動)とも関連する。
機械制御系又はESAに加えられた変更が,再試験が必要なほど重大な変更かどうかを判断するために,
附属書F又は類似の評価方法を適用する。これにはイミュニティ及び電磁エミッションに関して,この規
格への適合に影響する電気・電子系へのいかなる変更も含まれ得る。
モニタ,警報装置,計器,灯火類及びワイパのように機械の運転上補助的で機械操作を変化させること
のないESAは,5.5.3及び5.8.3に規定する緩い方のイミュニティ要求,又は5.5.2及び5.8.2に規定する厳
しい方のイミュニティ要求のいずれによって試験してもよい。
ソレノイド,リレーなどのような在来方式の(能動半導体によらない)操作系統は,5.5.3及び5.8.3に
規定する緩い方のイミュニティ要求にだけ適合すればよい。
5.3 土工機械から放射される広帯域電磁エミッション
5.3.1 測定方法
電磁放射は,規定されたアンテナ距離のいずれかで附属書Bの方法を用いて測定する。
その選択は,規格の利用者が行う。
5.3.2 広帯域基準限度値
10 m±0.2 mの土工機械−アンテナ間間隔を使用し,附属書Bの方法を用いて測定を行う場合は,エミ
ッション基準限度値は,図A.1に示すように,30 MHz75 MHzの周波数帯では34 dB(μV/m)(すなわち
50 μV/m),75 MHz400 MHzの周波数帯では34 dB(μV/m)45 dB(μV/m)(すなわち50 μV/m180 μV/m)
でなければならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなければな
らない。400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,45 dB(μV/m)(すなわち180 μV/m)で一定の
ままである。
3 m±0.05 mの土工機械−アンテナ間間隔を使用し,附属書Bの方法を用いて測定を行う場合は,エミ
ッション基準限度値は,図A.2に示すように,30 MHz75 MHzの周波数帯では44 dB(μV/m)(すなわち
160 μV/m),75 MHz400 MHzの周波数帯では44 dB(μV/m)55 dB(μV/m)(すなわち160 μV/m562
μV/m)でなければならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなけ
ればならない。400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,55 dB(μV/m)(すなわち562 μV/m)で
一定のままである。
供試体に対しては,dB(μV/m)(又はμV/m)単位で表す測定値は,基準限度値より少なくとも2 dB低
くなければならない。
5.4 土工機械から放射される狭帯域電磁エミッション
5.4.1 測定方法
電磁エミッションは,附属書Cの方法を用いて,規定されたアンテナ距離のいずれかで測定しなければ
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ならない。
その選択は,規格の利用者が行う。
5.4.2 狭帯域基準限度値
10 m±0.2 mの土工機械−アンテナ間間隔を使用し,附属書Cの方法を用いて測定を行う場合は,エミ
ッション基準限度値は,図A.3に示すように,30 MHz75 MHzの周波数帯では24 dB(μV/m)(すなわち
16 μV/m),75 MHz400 MHzの周波数帯では24 dB(μV/m)35 dB(μV/m)(すなわち16 μV/m56 μV/m)
でなければならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなければな
らない。400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,35 dB(μV/m)(すなわち56 μV/m)で一定の
ままである。
3 m±0.05 mの土工機械−アンテナ間間隔を使用し,附属書Cの方法を用いて測定を行う場合は,エミ
ッション基準限度値は,図A.4に示すように,30 MHz75 MHzの周波数帯では34 dB(μV/m)(50 μV/m),
75 MHz400 MHzの周波数帯では34 dB(μV/m)45 dB(μV/m)(すなわち50 μV/m180 μV/m)でなけ
ればならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなければならない。
400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,45 dB(μV/m)(すなわち180 μV/m)で一定のままであ
る。
供試体に対しては,dB(μV/m)(又はμV/m)単位で表す測定値は,基準限度値より少なくとも2 dB低
くなければならない。
5.5 電磁エミッションに対する土工機械のイミュニティ
5.5.1 試験方法
土工機械の電磁エミッションに対するイミュニティは,ISO 11451-1及びISO 11451-2の垂直面及び水平
面に従って試験しなければならない。イミュニティ試験は,ISO 11451-1によって試験するのがよい。た
だし,対象とする系の定在波比にかかわらず進行波電力を参照基準として用いる。
試験は,電波無響室の内部で実施するか,同レベルの他の方法で行ってもよい。
機械に応じた基準点及び動作モードは,この規格の規定による。代替方法及び1 kHz正弦波の80 %振幅
変調(AM)(ISO 11451-1参照)が,試験方法として定められている。試験は,表1の基準を用いて20 MHz
1 000 MHzの周波数帯で実施しなければならない。
少なくとも2か所のアンテナ位置を適用する。アンテナ位置は,お互いにおおよそ直角に機械の中で最
も電子制御機器の密集した場所に指向する二つの場所とする。それぞれの場所でアンテナは,まず最初は
垂直又は水平に偏波され,その後90度回されてもう一方の偏波で再試験される。
表1−周波数間隔最大値
周波数帯 周波数間隔 対数間隔
MHz MHz %
20を超え 200以下 5 5
200を超え 400以下 10 5
400を超え 1 000以下 20 2
5.5.2 土工機械の機械動作制御系のイミュニティ基準限度値
基準限度値80 V/m(非変調波の実効値)を適用する。変調された試験信号の最大値は,非変調の試験信
号の最大値と整合していなければならない。イミュニティ要求事項は,(基準限度値より25 %高い)
100 V/mの電磁界強度によって満たされる。5.2によるイミュニティ試験の一般要求事項を満足しなければ
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ならない。適切なアンテナ及び試験設備の適用が困難な場合は,20 MHz60 MHz間で電磁界強度を低く
してもよい。電磁界強度が24 V/m(単一の供試体に対しては,30 V/m)未満となるときは,この周波数帯
域ではESAの試験に他の方法を用いなければならない。
5.5.3 土工機械の機械動作制御系以外(及び能動半導体不使用の制御系)のイミュニティ基準限度値
基準限度値24 V/m(非変調波の実効値)を適用する。変調された試験信号の最大値は,非変調の試験信
号の最大値と整合していなければならない。イミュニティ要求事項は,(基準限度値より25 %高い)30 V/m
の電磁界強度によって満たされる。5.2によるイミュニティ試験の一般要求事項を満足しなければならない。
24 V/m又は30 V/mでの試験は,80 V/m又は100 V/m の試験で不具合が認められた帯域に関してだけ実施
すればよい。
5.6 ESAから放射される広帯域電磁エミッション
5.6.1 試験方法
電磁障害は,附属書Dによって測定しなければならない。
5.6.2 ESA広帯域基準限度値
附属書Dの方法を適用して測定を行う場合は,エミッション基準限度値は,図A.5に示すように,30 MHz
75 MHzの周波数帯では64 dB(μV/m)54 dB(μV/m)(すなわち1 600 μV/m500 μV/m)でなければ
ならず,この限度値は,30 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)減少しなければならない。75 MHz
400 MHzの周波数帯では54 dB(μV/m)65 dB(μV/m)(すなわち500 μV/m1 800 μV/m)でなければ
ならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなければならない。
400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,65 dB(μV/m)(すなわち1 800 μV/m)で一定のままで
ある。
供試体に対しては,dB(μV/m)(又はμV/m)単位で表される測定値は,基準限度値より少なくとも2 dB
低くなければならない。
5.7 ESAから放射される狭帯域電磁エミッション
5.7.1 試験方法
電磁障害は,附属書Eによって測定しなければならない。
5.7.2 ESA狭帯域基準限度値
附属書Eの方法を用いて,測定を行う場合は,エミッション基準限度値は,図A.6に示すように,30 MHz
75 MHzの周波数帯では54 dB(μV/m)44 dB(μV/m)(すなわち500 μV/m160 μV/m)でなければな
らず,この限界は,30 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)減少しなければならない。75 MHz
400 MHzの周波数帯では44 dB(μV/m)55 dB(μV/m)(すなわち160 μV/m562 μV/m)でなければ
ならず,この限度値は,75 MHzを超える周波数では対数的に(直線的に)増加しなければならない。
400 MHz1 000 MHzの周波数帯では,限度値は,55 dB(μV/m)(すなわち562 μV/m)で一定のままであ
る。
供試体に対しては,dB(μV/m)(又はμV/m)単位で表される測定値は,基準限度値より少なくとも2 dB
低くなければならない。
5.8 電磁エミッションに対するESAのイミュニティに関する規定
5.8.1 試験方法
電磁場におけるESAのイミュニティ試験については,ISO 11452-2,ISO 11452-3,ISO 11452-4又はISO
11452-5の試験方法を適用する。イミュニティ試験はISO 11452-1によって行うのがよいが,ただし,対象
とする系の定在波比にかかわらず進行波電力を参照基準として用いてもよい。選択した試験方法の組合せ
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JIS A 8316:2010の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13766:2006(IDT)
JIS A 8316:2010の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.01 : 電磁両立性一般
JIS A 8316:2010の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISA8308:2003
- 土工機械―基本機種―用語