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JIS B 1301:1996 規格概要
この規格 B1301は、一般の機械に用いる平行キー,こう配キー及び半月キー,並びにこれらに対応するキー溝について規定。
JISB1301 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B1301
- 規格名称
- キー及びキー溝
- 規格名称英語訳
- Keys and their corresponding keyways
- 制定年月日
- 1959年3月30日
- 最新改正日
- 2018年10月22日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 3912:1977(MOD), ISO/R 773:1969(MOD), ISO/R 774:1969(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 21.120.30
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- 機械要素(ねじを除く) 2021, ポンプ 2019
- 改訂:履歴
- 1959-03-30 制定日, 1962-03-20 確認日, 1965-03-01 確認日, 1968-03-01 確認日, 1971-10-01 確認日, 1972-06-01 改正日, 1975-07-01 確認日, 1976-03-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1984-01-01 確認日, 1989-04-01 確認日, 1994-02-01 確認日, 1996-03-01 改正日, 2001-09-20 確認日, 2005-07-20 確認日, 2009-03-20 改正日, 2013-10-21 確認日, 2018-10-22 確認
- ページ
- JIS B 1301:1996 PDF [17]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 1301-1996
キー及びキー溝
Keys and their corresponding keyways
1. 適用範囲 この規格は,一般の機械に用いる鋼製の平行キー,こう配キー及び半月キー(以下,これ
らを総称してキーという。),並びにこれらに対応するキー溝について規定する。
備考1. この規格の引用規格を,次に示す。
JIS B 0651 触針式表面粗さ測定器
JIS Z 2241 金属材料引張試験方法
2. この規格の対応国際規格を,次に示す。
ISO/R 773-1969 Rectangular or square parallel keys and their corresponding keyways
ISO/R 774-1969 Taper keys with or without gib head and their corresponding keyways
ISO 3912-1977 Woodruff keys and keyways
2. キーの種類及び記号
2.1 キー キーは,その形状によって,表1に示す6種類とする。
表1 キーの種類及び記号
形状 記号
平行キー ねじ用穴なし P
ねじ用穴付き PS
こう配キー 頭なし T
頭付き TG
半月キー 丸底 WA
平底 WB
2.2 キーの端部 平行キーの端部は,その形状によって図1に示す3種類とする。
なお,指定がない場合には,両角形とする。
図1 キーの端部
備考 丸形の端部は,受渡当事者間の協定によって大きい面取りとしてもよい。
3. キーの品質
――――― [JIS B 1301 pdf 1] ―――――
2
B 1301-1996
3.1 外観 キーの外観には,割れ,及び有害なきず・まくれ・さびなどがあってはならない。
3.2 強度 キーの引張強さは,7.1によって測定し,600N/mm2以上でなければならない。
4. キーの形状及び寸法 キーの形状及び寸法は,次による。
(1) 平行キー 平行キーの形状及び寸法は,付表1による。
なお,端部の形状は,図1による。
(2) こう配キー こう配キーの形状及び寸法は,付表2による。
(3) 半月キー 半月キーの形状及び寸法は,付表3による。
5. キーと軸・ハブとの関係 キーは,軸及びハブのキー溝の寸法許容差を選択することによって,表2
に示す3種類の結合に用いる。
表2 キーによる軸・ハブの結合
形式 説明 適用するキー
滑動形 軸とハブとが相対的に軸方向に滑動できる結合 平行キー
普通形 軸に固定されたキーにハブをはめ込む結合 (1) 平行キー,半月キー
締込み形 軸に固定されたキーにハブを締め込む結合 (1) ,又は組み付けられ
平行キー,こう配キー,半月キー
た軸とハブとの間にキーを打ち込む結合
注(1) 選択はめあいが必要である。
6. キー溝の形状・寸法 キー溝の形状及び寸法は,次による。
(1) 平行キー用 平行キーに用いるキー溝の形状及び寸法は,付表4による。
(2) こう配キー用 こう配キーに用いるキー溝の形状及び寸法は,付表5による。ただし,ハブの溝には,
1のこう配を付けるのがよい。
100
(3) 半月キー用 半月キーに用いるキー溝の形状及び寸法は,付表6による。
7. 測定方法
7.1 引張強さ キーの引張強さは,JIS Z 2241によって測定する。
7.2 表面粗さ キーの表面粗さは,JIS B 0651に規定する測定器,又は同等以上の性能をもつ測定器を
用いて測定する。
7.3 寸法・幾何偏差
7.3.1 平行キー 平行キー及びキー溝の寸法及び幾何偏差の測定方法は,次による。
(1) キーの幅 (b) 及び高さ (h) の測定箇所は,長さ (l) が20mm以下のものは任意の1か所,20mmを超
え100mm以下のものは任意の2か所,100mmを超えるものは任意の3か所とする。
(2) キーの真直度は,長さ (l) が幅 (b) の5倍を超えるものについて,幅方向及び高さ方向において,両
端部に対する中央付近の出っ張り又はへこみを測定する。
(3) 軸のキー溝の幅 (b1) 及び深さ (t1) の測定箇所は(1)と同じとし,ハブのキー溝の幅 (b2) 及び深さ (t2)
については両端部付近とする。
7.3.2 こう配キー こう配キー及びキー溝の寸法の測定方法は,次によるほか,7.3.1による。
(1) キーの高さ (h) の測定箇所は,頭なしこう配キーでは大端部,頭付きこう配キーでは頭部からf離れ
た箇所とする。
(2) ハブのキー溝の深さ (t2) は,大端部で測定する。
――――― [JIS B 1301 pdf 2] ―――――
3
B 1301-1996
(3) キー及びキー溝のこう配は,1001のこう配をもつ測定用ブロックをキー又はキー溝のこう配面に当てて,
両端部の付近の高さを測定して求める(図2参照)。
図2 こう配の測定
7.3.3 半月キー 半月キー及びキー溝の寸法の測定方法は,7.3.1に準じる。
8. 検査 キーの検査は,品質及び形状・寸法について行い,それぞれ3.及び4.の規定に適合しなければ
ならない。
9. 製品の呼び方 キーの呼び方は,規格番号,種類(又はその記号)及び呼び寸法×長さ(半月キーで
は呼び寸法だけ)による。ただし,ねじ用穴なし平行キー及び頭なしこう配キーの種類は,それぞれ単に
“平行キー”及び“こう配キー”と記してもよい。
なお,平行キーの端部の形状を示す必要がある場合には,種類の後にその形状(又は短線を挟んでその
記号)を記す。
例1. JIS B 1301 ねじ用穴なし平行キー 両丸形 25×14×90
又は,JIS B 1301 P−A 25×14×90
例2. JIS B 1301 頭付きこう配キー 20×12×70
又は,JIS B 1301 TG 20×12×70
例3. JIS B 1301 丸底半月キー 3×16
又は,JIS B 1301 WA 3×16
10. 表示 キーの包装には,次の事項を表示する。
(1) 種類又はその記号
(2) 呼び寸法×長さ(半月キーの場合には呼び寸法だけ)
(3) 端部の形状又はその記号(平行キーの場合)
(4) 材料記号
(5) 製造業者名又はその略号
――――― [JIS B 1301 pdf 3] ―――――
4
B 1301-1996
付表1 平行キーの形状及び寸法
――――― [JIS B 1301 pdf 4] ―――――
5
B 1301-1996
単位 mm
キーの キー本体 ねじ用穴
呼び寸法 b h ねじの
b×h 基準 許容差 基準 許容差 呼び
寸法 (h9) 寸法 c(2) l (1) d1 d2 d3 g
2×2 2 0 2 0 h9 0.160.25 620 − − − −
3×3 3 −0.025 3 −0.025 636 − − − −
4×4 4 0 4 0 845 − − − −
5×5 5 −0.03 5 −0.030 0.250.40 1056 − − − −
6×6 6 6 1470 − − − −
(7×7) 7 0 7 0 1680 − − − −
−0.036 −0.036
8×7 8 7 0 h11 1890 M3 6.0 3.4 2.3
10×8 10 8 −0.090 0.400.60 22110 M3 6.0 3.4 2.3
12×8 12 0 8 28140 M4 8.0 4.5 3.0
14×9 14 −0.043 9 36160 M5 10.0 5.5 3.7
(15×10) 15 10 40180 M5 10.0 5.5 3.7
16×10 16 10 45180 M5 10.0 5.5 3.7
18×11 18 11 0 50200 M6 11.5 6.6 4.3
20×12 20 0 12 −0.110 0.600.80 56220 M6 11.5 6.6 4.3
22×14 22 −0.052 14 63250 M6 11.5 6.6 4.3
(24×16) 24 16 70280 M8 15.0 9.0 5.7
25×14 25 14 70280 M8 15.0 9.0 5.7
28×16 28 16 80320 M10 17.511.0 10.8
32×18 32 0 18 90360 M10 17.511.0 10.8
(35×22) 35 −0.062 22 0 1.001.20 100400 M10 17.5 11.0 10.8
−0.130
36×20 36 0 20 0 h11 1.001.20 − M12 20.0 14.0 13.0
(38×24) 38 −0.062 24 −0.130 − M10 17.5 11.0 10.8
40×22 40 22 − M12 20.014.0 13.0
(42×26) 42 26 − M10 17.511.0 10.8
45×25 45 25 − M12 20.014.0 13.0
50×28 50 28 − M12 20.014.0 13.0
56×32 56 0 32 0 1.602.00 − M12 20.014.0 13.0
63×32 63 −0.074 32 −0.160 − M12 20.014.0 13.0
70×36 70 36 − M16 26.018.0 17.5
80×40 80 40 2.503.00 − M16 26.018.0 17.5
90×45 90 0 45 − M20 32.0 22.0 21.5
100×50 100 −0.087 50 − M20 32.0 22.0 21.5
注(1) は,表の範囲内で,次の中から選ぶのがよい。
なお,lの寸法許容差は,h12とする。
6, 8, 10, 12, 14, 16, 18, 20, 22, 25, 28, 32, 36, 40, 45, 50, 56, 63, 70, 80, 90, 100, 110, 125, 140, 160,
180, 200, 220, 250, 280, 320, 360, 400
(2) 45°面取り (c) の代わりに丸み (r) でもよい。
備考 括弧を付けた呼び寸法のものは,対応国際規格には規定されていないので,新設計には使用しな
い。
参考 付表1に規定するキーの許容差よりも公差の小さいキーが必要な場合には,キーの幅bに対する
許容差をh7とする。この場合の高さhの許容差は,キーの呼び寸法7×7以下はh7,キーの呼
び寸法8×7以上はh11とする。
――――― [JIS B 1301 pdf 5] ―――――
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JIS B 1301:1996の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3912:1977(MOD)
- ISO/R 773:1969(MOD)
- ISO/R 774:1969(MOD)
JIS B 1301:1996の国際規格 ICS 分類一覧
- 21 : 一般的に使用される機械的システム及び構成要素 > 21.120 : 軸及び継手 > 21.120.30 : キー及びキー溝,スプライン
JIS B 1301:1996の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0651:2001
- 製品の幾何特性仕様(GPS)―表面性状:輪郭曲線方式―触針式表面粗さ測定機の特性
- JISZ2241:2011
- 金属材料引張試験方法