JIS B 2401-2:2012 Oリング―第2部:ハウジングの形状・寸法 | ページ 10

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附属書JB
(参考)
油空圧用Oリングのハウジングの設計基準
JB.1 円筒面シール用のハウジングの寸法設定
JB.1.1 一般
Oリング用ハウジングの基本寸法については,表JA.3表JA.6を参照。ハウジング溝径d3(ピストン
シール)及びハウジング溝径d6(ロッドシール),並びにハウジング深さtは,有効Oリングのつぶし率
が図JB.1図JB.3のつぶし率範囲に納まるように設定する。
JB.1.2 装着面取り部
Oリングを装着するときに,Oリングの損傷を防ぐため,面取り部を設ける。図JA.1及び図JA.2を参
照。ロッドシール及びピストンシールの場合も,装着面取り部は角度15°20°とし,表JA.1のように,
線径ごとのZ寸法を確保し,端部は丸みを付けることが重要である。また,円筒面の一部に横穴が存在す
る場合,図8のように面取りを設ける必要がある。
JB.1.3 最大偏心量
円筒面シール用途向けの最大偏心量Yは,d1≦50 mmの場合は許容差0.025とし,d1>50 mmの場合は
許容差0.05とする。
JB.1.4 円筒面シール用途向けの有効つぶし率(C)の範囲
Oリングの太さに応じた有効つぶし率の上下限を,図JB.1図JB.3に示す。
最適なシール機能をもたせるためには,Oリングの太さに応じ適したつぶし率の範囲があり,その範囲
内につぶし率を設定する必要がある。
図JB.1−油圧動的用途の場合

――――― [JIS B 2401-2 pdf 46] ―――――

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図JB.2−空気圧動的用途の場合
図JB.3−油圧及び空気圧静的用途の場合
JB.1.5 有効つぶし率(C)の計算
有効つぶし率は,式(JB.1)式(JB.10)によって求める。
JB.1.5.1 内径伸張率(S)の計算
Oリングがハウジング内に設置されると,内径が伸長され,断面積は低減される。したがって,正確な
つぶし率を算出するためには,ハウジングへの装着によるOリングの細り(太さの低減率)を加味する必
要がある。太さの低減率は,内径伸張率Sに依存する。ピストンシール用途の場合の内径伸張率の最大値
及び最小値を,式(JB.1)及び式(JB.2)で示す。
d3 mind1 max
Smin 100 (JB.1)
d1 max
d3 maxd1 min
Smax 100 (JB.2)
d1 min
また,ロッドシール用途の場合の,内径伸張率の最大値及び最小値を,式(JB.3)及び式(JB.4)で示す。
d5 mind1 max
Smin 100 (JB.3)
d1 max
d5 maxd1 min
Smax 100 (JB.4)
d1 min
JB.1.5.2 Oリングの内径伸張による太さの低減率(R)の計算
太さの低減率(R)は,式(JB.5)及び式(JB.6)によって求める。

――――― [JIS B 2401-2 pdf 47] ―――――

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JB.1.5.2.1 内径が0 %3 %伸張される場合
太さの低減率(R)は,式(JB.5)によって求める。
R=0.01+1.06×S−0.1×S2 (JB.5)
なお,式(JB.5)は,SAE MAP 3440による。
例 内径が2 %伸張されるOリングの場合の太さの低減率(R)は,次の式のとおりである。
R=0.01+1.06(2)−0.1(4)=1.73 %
JB.1.5.2.2 内径が3 %以上25 %未満の範囲で伸張される場合
太さの低減率(R)は,式(JB.6)によって求める。
R=0.56+0.59×S+0.0046×S2 (JB.6)
JB.1.5.3 伸張されたOリングの有効断面d2*の範囲
伸張されたOリングの有効断面d2*の範囲は,式(JB.7)及び式(JB.8)によって求める。
d2*min=d2min−(Rmax/100)×d2min (JB.7)
式中,Rmaxは,式(JB.5)又は式(JB.6)によってSmaxを使用して求める。
d2*max=d2max−(Rmin/100)×d2max (JB.8)
式中,Rminは,式(JB.5)又は式(JB.6)によってSminを使用して求める。
JB.1.5.4 有効つぶし率の範囲
有効つぶし率の範囲Cは,式(JB.9)及び式(JB.10)によって求める。
Cmin=[(d2*min−tmax)/d2*min]×100 (JB.9)
Cmax=[(d2*max−tmin)/d2*max]×100 (JB.10)
ISO 3601シリーズには,これらの計算結果が盛り込まれている。
JB.1.6 ハウジングの寸法の算出
JB.1.6.1 油圧用途及び空気圧用途におけるピストンシール用のハウジング
JB.1.6.1.1 Oリングの内径d1の動的用途及び静的用途の伸長
Oリングの内径d1は,動的用途では2 %5 %,静的用途では2 %8 %の伸張が適している。ただし,
内径d1が20 mm未満のOリングの場合,より広範囲の伸張が生じる可能性がある。この範囲及び最大伸
張を最小限に抑えるためには,ハウジング溝径d3の許容差を最小限に管理し,Oリング伸張のばらつきを
より小さくする必要がある。動的用途では,シール性能に対する悪影響を回避するため,最大伸張率を5 %
以下に保つことが重要である。
JB.1.6.1.2 一般的なハウジングの寸法及び許容差,並びにハウジングの直径の許容差
一般的なハウジングの寸法及び許容差,並びにハウジングの直径の許容差は,表JA.1及び表JA.2によ
る。また,ハウジング深さtは,式(JB.11)によって求める。
d4 d3
t (JB.11)
2
JB.1.6.1.3 ピストンシール用のハウジングの寸法
ISO 3601-1に規定する標準Oリングに対応するピストンシール用のハウジングの寸法は,表JA.1によ
る。また,メートル表示のハウジングの寸法は,表JA.2による。表JA.1及び表JA.2にないハウジングの
寸法については,附属書Aに基づいて,ハウジングの寸法を求める。
JB.1.6.2 油圧用途及び空気圧用途におけるロッドシール用のハウジング
JB.1.6.2.1 Oリングの外径及びハウジング溝径
Oリングの外径(d1+2d2)は,ハウジング溝径に対してつぶし代をもたせるため,少なくともハウジン

――――― [JIS B 2401-2 pdf 48] ―――――

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グ溝径d6以上とする。ただし,Oリング外径は,Oリング内径d1が250 mmを超える場合はハウジング溝
径の3 %を超えないものとし,d1が250 mm未満の場合は5 %を超えないものとする。Oリング内径d1が
20 mm未満の場合に,許容差によっては,より大きなつぶし代となる可能性があるので注意する必要があ
る。
JB.1.6.2.2 一般的なハウジングの寸法及び許容差,並びにハウジングの直径の許容差
一般的なハウジングの寸法及び許容差,並びにハウジングの直径の許容差の計算は,Oリングの外径が
最小となる寸法及びハウジング溝径d6が最大となる寸法に基づく。一般的なハウジングの寸法及び許容差,
並びにハウジング溝径の許容差は,表JA.3及び表JA.4による。ハウジング深さtは,式(JB.12)によって
求める。
d6 d5
t (JB.12)
2
JB.1.6.2.3 ロッドシールに関連する汎用寸法
ロッドシールに関連する汎用寸法については,図JA.2を参照。
JB.1.6.2.4 ロッドシール用のハウジングの寸法
ISO 3601-1に規定する標準Oリングに対して,実際のロッドシールハウジング寸法は表JA.3に示され
るが,大径ロッドシールについては表JA.3には示されていない。これら大径品については,機器に対して
メートル基準の許容差を使い,シールに対してインチ基準の許容差を使うと,d6がOリングの外径よりも
大きくなることが生じる。この条件は,JB.1.3で述べたつぶして使うという考え方に対し,シールの装着
という観点から実用的ではない。したがって,大径ロッドシールを要求される場所の条件としては,特別
な許容差を考えなければならない。表JA.4には,幾つかのメートル単位の軸に対するハウジング径が,そ
れに対して推奨される標準Oリングとともに示されている。それ以外の軸サイズについては,表JA.4に
は示されていないので,機器の径を計算するためには附属書Aを参考として使うことが望ましい。
JB.2 一般
静的平面シール用途では,Oリングは,図JA.3及び図JA.4に示すとおり,軸方向につぶして使用され
る。ハウジング内でのOリングの配置は,加圧される方向によって決定される。Oリングが内部からの圧
力源によって加圧される場合,外側のハウジング壁と隙間を作らないようにハウジングを設計する必要が
ある。このハウジングの外径を,図JA.3にd7として示す。一方,Oリングが外部からの圧力源によって
加圧される場合,内側のハウジング壁と隙間を作らないようにハウジングを設計する必要がある。このハ
ウジングの内径を,図JA.4にd8として示す。また,ハウジング幅bxは,表JA.2に規定され,シールする
流体の種類によって分けられる。
JB.2.1 ハウジングの一般的寸法
ハウジング幅bx,ハウジング深さh及び溝底の丸みr1については,表JA.2を参照し,また,ハウジン
グの角部については,図JA.3及び図JA.4を参照。
JB.2.2 平面シール用途向けの有効つぶし率の範囲
最適なシール機能をもたせるために,Oリングの太さに応じ適したつぶし率の範囲があり,その範囲内
につぶし率を設定する必要がある。Oリングの太さに応じた有効つぶし率の範囲Cの上下限を,図JB.4
に示す。

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図JB.4−油圧及び空気圧軸方向(平面シール)用途
JB.2.3 平面シール用途向けの実際のハウジングの寸法
内圧及び外圧に対する軸方向シール用途に使用されるOリングのハウジングの寸法は,表JA.7による。
JB.3 その他の注意事項
JB.3.1 ハウジングの設計におけるOリングのハウジングへの占有率の考慮
シール性能に対する悪影響を回避するため,設置されたOリングのハウジングへの占有率を考慮するこ
とが重要である。設置されたOリングのハウジングへの占有率は,Oリングの熱膨張の可能性,油などに
よる体積膨潤などの影響を考慮し,85 %以下とすることが望ましい。
JB.3.2 ハウジングの設計における温度の考慮
Oリングに用いる材料とハウジングに用いる材料との間に,熱膨張係数に著しい差がある場合は,ハウ
ジングの設計に注意することが必要である。エラストマー材は,鋼などの金属の数倍の熱膨張係数をもつ
ため,この規格で使用される計算は,24 ℃の雰囲気温度に基づいている。
JB.3.3 特注ハウジングの寸法に対するOリングの寸法の決定
この規格に規定していないハウジングの寸法については,附属書Aで,特定のハウジングに使用される
適切なOリングの寸法を選定する手順を記述している。
参考文献
JIS B 0024 製図−公差表示方式の基本原則
注記 対応国際規格 : ISO 8015,Technical drawings−Fundamental tolerancing principle(IDT)
JIS B 0051 製図−部品のエッジ−用語及び指示方法
注記 対応国際規格 : ISO 13715,Technical drawings−Edges of undefined shape−Vocabulary and
indications(IDT)
JIS B 0401-1 寸法公差及びはめあいの方式−第1部 : 公差,寸法差及びはめあいの基礎
注記 対応国際規格 : ISO 286-1,ISO system of limits and fits−Part 1: Bases of tolerances, deviations and
fits(IDT)
JIS B 0401-2 寸法公差及びはめあいの方式−第2部 : 穴及び軸の公差等級並びに寸法許容差の表
注記 対応国際規格 : ISO 286-2,ISO system of limits and fits−Part 2: Tables of standard tolerance grades
and limit deviations for holes and shafts(IDT)
JIS B 2401-4 Oリング−第4部 : バックアップリング

――――― [JIS B 2401-2 pdf 50] ―――――

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JIS B 2401-2:2012の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3601-2:2008(MOD)

JIS B 2401-2:2012の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 2401-2:2012の関連規格と引用規格一覧