JIS B 2409:2002 油圧―密封装置―油圧用往復動シールの性能評価標準試験方法 | ページ 2

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B 2409 : 2002 (ISO 7986 : 1997)
7.2.1 荷重変換器 荷重変換器を駆動装置と試験ロッドの中間に配置し,シールの摩擦で生じる引張力及
び圧縮力の測定を行う。シールの摩擦抵抗の記録を残すため,荷重変換器を計測器及び記録計に接続する。
記録計は,適切な周波数応答性をもち,スティックスリップによる抵抗の振幅を記録できるものを使用す
る。
7.2.2 シ−ルのしゅう動摩擦抵抗の測定方法
7.2.2.1 ウェアリングと漏れ収集用ワイパシールの摩擦抵抗Fiを試験開始時に測定する(4.1,4.2.4.1参
照)。
7.2.2.2 試験シールの摩擦抵抗は,記録計の波形(付図8及び付図9参照)から,次の式で求める。
FS= F −F
T i
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ここに, FS : 前進ストロークと後退ストロークにあるシールについて,ストロ
ーク中央部のシールの平均摩擦抵抗 (N)
Fi : ストローク中央部の試験装置固有の摩擦抵抗 (N)(7.2.2.1参照)
FT : 前進ストロークと後退ストロークにあるシールについて,ストロ
ーク中央部の試験装置全体の摩擦抵抗 (N)
備考 FSは,平均値であり,どちらかのストロークに対する一つのシールの摩擦抵抗とすることはで
きない。
7.2.3 始動摩擦抵抗の測定手順
7.2.3.1 試験回路を放置時間加圧する。
7.2.3.2 放置時間が終了したら,駆動回路の圧力がゼロであることを確認する。
7.2.3.3 駆動ポンプを試験速度に設定する。
7.2.3.4 試験シールAに対してロッドが前進するように方向を決める。
7.2.3.5 記録計を起動する(7.2.1参照)。
7.2.3.6 駆動回路の圧力を徐々に上げ,軸を作動させる。
7.2.3.7 試験用紙に軸が動き出す瞬間の抵抗を記録する(付図9参照)。
7.2.3.8 摩擦抵抗の増加に耐えるように,駆動回路圧をさらに上げ,作動試験を継続する。

7.3 圧力の測定

7.3.1  圧力計 圧力計は,測定に適した圧力範囲のものを使用する。また,周期的に変化する圧力条件に
対し信頼性のあるものを使用する。
7.3.2 圧力変換器 試験圧力サイクルを記録するため,測定に適した圧力変換器を付図2に示すシールハ
ウジングに装着する。使用する圧力変換器は,温度65 ℃において±0.5 %の測定精度をもつ温度補償機能
付きのものとする。

7.4 表面粗さ

 表面粗さの測定は,JIS B 0651に準拠して行い,測定器は,周波数フィルタ付きのもの
を使用する。

7.5 温度測定

 熱電対は,付図2に規定するとおりに装着する。また,最大回路圧力[すなわち,31.5 MPa
(315 bar)]に耐えるものとする。繰り返し精度が±0.25 ℃になるように熱電対を校正する。

8. 校正

 試験に使用する次の計器及び測定装置は,経歴の記録を規定した国家規格に基づき,年に一度
校正する。また,関連する校正証明書及び校正値をすべての試験記録用紙に記録する。
− 試験用熱電対
− 試験用圧力計

――――― [JIS B 2409 pdf 6] ―――――

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B 2409 : 2002 (ISO 7986 : 1997)
− 試験用圧力変換器
− 試験用荷重変換器
− 表面粗さ測定器

9. 試験手順

9.1 試験計画

9.1.1  JIS B 0651に定められた手順を用いて,試験ロッドの軸方向の表面粗さRa及びRtを測定する。測
定の基準長さは0.8 mm,評価長さを4 mmとする。
9.1.2 0.02 mmの読み取りができる適切で,かつ異常のない測定具を用いて,新しい試験シールのd,dh,
Sl,Sh及びE寸法を測定する。
9.1.3 新しい試験シール(6.参照)及び2個の新しいワイパシール(4.2.4.1参照)を組み付ける。
9.1.4 作動油を試験温度まで上げる(5.2参照)。
9.1.5 一定の試験圧力ptest及び試験速度v(5.5参照)で1時間,往復作動させる。
9.1.6 この試験終了時に1サイクル中の最小限1回の摩擦抵抗線図を記録し,摩擦抵抗FTを記録する。
9.1.7 往復作動を停止し,試験圧力ptest及び試験温度で16時間保持する。
9.1.8 7.2.3によって,始動抵抗の測定を行う。
9.1.9 前述の9.1.5に用いた条件で往復作動試験を継続する。ただし,圧力は,試験圧力ptestとpreturnの間
を変動する。すなわち,5.6に規定した試験サイクルに従う。
9.1.10 試験速度vで総計20万サイクルまで,ただし,0.05 m/sの場合は,6万サイクルまで中断すること
なく9.1.5によって試験を継続する。試験が中断したときは,試験の条件が安定するまで,再開時の漏れ
は計測から除外する。
9.1.11 9.1.10の試験中は,24時間ごと及び20万回終了時に各シールからの漏れを収集し,測定,記録す
る。
9.1.12 9.1.10の終了後に,9.1.5及び9.1.6(一定圧力での摩擦抵抗測定)による手順を繰り返す。
9.1.13 9.1.12の終了後に,9.1.9に規定する圧力サイクルによる作動試験を継続する。
9.1.14 中断なく合計30万サイクルが達成されるまで,9.1.13の試験手順を続ける。試験速度が0.05 m/s
の場合は,合計10万サイクルとする。
9.1.15 9.1.14の終了後に,9.1.5及び9.1.6による試験を繰り返す(一定圧での摩擦抵抗の測定)。
9.1.16 試験機を止め,9.1.7及び9.1.8による始動摩擦抵抗測定を繰り返す。
9.1.17 始動摩擦抵抗測定(7.2.3参照)の完了によって,試験を終了する。
9.1.18 試験シ−ルを取り外し,試験後のシ−ルについて9.1.2の測定を繰り返す。また,シールを写真に
撮り,状態を記録する。

9.2 試験の繰り返し

 シールの特性は不安定であるので,許容できるデータを得るには,個々のシール
の形式に対し,繰り返し試験を最低6回行う。

10. 試験結果の表示

 9.1によって得られた各試験の結果は,次のように記録する。
a) 各試験で用いたシールとハウジングの寸法は,附属書Aに示すシール及びハウジングデータ様式に従
って,個別に記録する。
b) 個別のシールの試験結果は,附属書Bに従って記録する。
c) 個々のシール形式に対する繰り返し試験の報告は,附属書Cに示すように編集する。

――――― [JIS B 2409 pdf 7] ―――――

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11. 規格適合表示(この規格に関連して)

 この規格に適合することを,供給者及び購入者の契約書・最
終資料並びに適切なカタログ,販売資料及び見積書に記述する場合には,次の表現を使用する。
“この性能試験手順は,JIS B 2409に適合する。”
単位 mm
番号
1 駆動装置 10 漏れ測定口
2 ワイパシール 11 Оリングとバックアップリング
3 荷重変換器 12 流体入口
4 試験ロッド 13 ロッド用軸受
5 前進ストローク 14 試験シールB
6 後退ストローク 15 スペーサ
7 漏れ収集部(付図10参照)16 漏れ測定口
8 試験シールA 17 試験シールハウジング
9 流体出口 18 駆動装置と荷重変換器の選択位置
付図 1 試験装置(断面図)

――――― [JIS B 2409 pdf 8] ―――――

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B 2409 : 2002 (ISO 7986 : 1997)
単位 mm
0
注(1) 掘り込みの深さ(=シールハウジング幅+スペーサ幅) : 寸法許容差は, とする。
−0.2
(2) 呼びシールハウジング溝径 : 寸法許容差は,H7とする。
番号
1 熱電対
2 試験用油 ― 入口(底部に開口)
出口(上部に開口)
3 圧力変換器
付図 2 シールハウジングの詳細(水平断面図)

――――― [JIS B 2409 pdf 9] ―――――

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B 2409 : 2002 (ISO 7986 : 1997)
単位 mm
表面粗さ
材質 : 鋼
付図 3 ウェアリング用ハウジングの詳細
材質 : りん青銅
付図 4 ハウジングスペーサ

――――― [JIS B 2409 pdf 10] ―――――

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  • ISO 7986:1997(IDT)

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