JIS B 6327:1985 数値制御パートプログラム用言語 | ページ 29

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B 6327-1985
附属書1 図11
許容誤差は,TOLER,OUTTOL及びINTOLによって指定する。OUTTOLは,許容誤差の層を指定の面
の外側に作る。したがって,工具の縁が接触するすべての点は面の外側とする。INTOLは,許容誤差の層
を面の内側に作る。したがって,工具の縁が接触するすべての点は面の内側とする。TOLERは,以前の
INTOL及びOUTTOLの指定を取り消すと同時に,新たに許容誤差の層を面の外側に作る。もし,INTOL
とOUTTOLを一緒に指定すると,その効果が組み合わされる。
なお,いずれの文も,三つの制御面に対してそれぞれ別の許容誤差を与えることができる。指定の例を
附属書1図12に示す。
附属書1 図12
工具の制御面に対する修飾語としてONを指定した場合は,工具の基準点が作る工具経路は指定の許容
誤差の層の内側に,TO又はPASTを指定した場合は,工具の外円が作る面は指定の許容誤差の層の内側に
なければならない。

――――― [JIS B 6327 pdf 141] ―――――

3.3 連動の向き

 直前の工具運動文による工具運動に続いて,連続運動中間文や連続運動終了文
(GOFWD,GOBACK,GORGT,GOLFT,GOUP又はGODOWNをメイジャワードにもつ文)による工
具運動を続けるとき,工作物の形状によって決まる工具の運動の向きに応じて,メイジャワードを正しく
選択しなければならない。附属書1図13に,工具が工作物の形状に沿い運動すべき向きと選択するメイジ
ャワード(GOFWD,GOBACK,GORGT又はGOLFT)との関係を示す。
附属書1 図13
GOUP及びGODOWNは,それぞれ工具端から工具の根本の向きへの工具の運動及びその逆向きの工具
の運動を指令する。GOUP又はGODOWNに続く連続運動中間文のメイジャワード(GOFWD,GOBACK,
GORGT又はGOLFT)を選択するときは,GOUP又はGODOWNによる工具運動の方向に,工具軸以外の
動きがあればその最終の向きに対して選択し,工具軸以外の動きがなければGOUP及びGODOWNの直前
の運動の向きに対して選択する。

3.4 チェックサーフェスの省略

 連続運動中間文及び連続運動終了文が連続してプログラムされている
場合,ある文でチェックサーフェスを省略すると,それより前の文で指定されているチェックサーフェス
を想定する。これを暗黙のチェックサーフェスと呼ぶ。このとき暗黙のチェックサーフェスの修飾語は,
想定可能でなければならない。このため,工具のドライブサーフェスに対する関係文(TLLFT,TLRGT
又はTLON)を暗黙のチェックサーフェスを使用する連続運動中間文及び連続運動終了文の前に宣言しな
ければならない。附属書1表1に,工具とドライブサーフェスに対する関係文,後続する次の連続運動文
及び暗黙のチェックサーフェスに対する面の修飾語の関係を示す。

――――― [JIS B 6327 pdf 142] ―――――

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B 6327-1985
附属書1 表1
(n+1) 番目の連続運動 n番目の連続運動中間
工具とドライブサーフ
中間文又は連続運動終文の暗黙のチェックサ
ェスの関係文
了文 ーフェスの修飾語
TLLFT GOLFT TO
TLRGT GORGT TO
TLLFT GORGT PAST
TLRGT GOLFT PAST
TLON GOLFT又はGORGT ON
任意 GOFWD又はGOBACK TANTO
GOUP又はGODOWN 暗黙のチェックサーフ
任意
ェス不可
GOUP文及びGODOWN文は,暗黙のチェックサーフェスを使用できない。
またGOUP文及びGODOWN文の前の連続運動中間文は,暗黙のチェックサーフェスを使用してはなら
ない。GOBACK文及びGOFWD文は,暗黙のチェックサーフェスを使用した連続運動中間文のつながり
の中でだけ,前の文の暗黙のチェックサーフェスに対してTANTOを想定する(附属書1図14参照)。
附属書1 図14

3.5 多重交差

 チェックサーフェスがドライブサーフェスと多重交差をもつとき,その文による工具の
移動の終点は,チェックサーフェスに対する修飾語の後に交点の番号とINTOFを指定して示す(附属書1
図15参照)。
附属書1 図15

――――― [JIS B 6327 pdf 143] ―――――

3.6 多重チェックサーフェス

 工具が運動しているとき,工具が二つの面のどちらに接触するかを決定
することが困難な場合がある。この場合,チェックサーフェスを二つ指定することができる。計算された
工具経路は,二つのチェックサーフェスのどちらに先に到達するかによって変わる。それぞれのチェック
サーフェスには,名札を指定することができる。この名札は,それぞれのチェックサーフェスに工具が到
達したときに進むべき文に付けられ,この名札が付いている文は,多重チェックサーフェスを含む文より
後に現れなければならない。多重チェックサーフェス使用の例として,異なる大きさの工具で荒削りと仕
上げ削りを行うことを一つのプログラムで実現する場合がある。例えば,附属書1図16のような工作物を
切削する場合,直線L1,円C1及び直線L2が作る切込み部分の円C1の半径より大きな半径の工具で荒削
りをし,次に円C1の半径より小さな半径の工具で仕上げ削りを行うことができる。
附属書1 図16

――――― [JIS B 6327 pdf 144] ―――――

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B 6327-1985
附属書2 数値制御パートプログラム用言語の
媒体上での記述規則

1. 文の記述

 パートプログラムの文は,文を記録する媒体の行方向に完全に自由形式で記述できる。行
は,第1文字で始まり,第72文字で終わる。
例 :

2. 行の継続

 一つの文は,複数行にまたがって記述することができる。一つの行の途中に円記号又はド
ル記号を一つ記述することにより,その行を終了させ,次の行に継続させることができる。この方法は,
一つの文が1行に入らない場合や複数行にまたがって記述したほうが見やすい場合に用いる。
例 :

3. 文の多重記述

 複数の文を,一つの行に記述することができる。各文は,記号;により分離する。
例 :

4. 注釈

 パートプログラムを媒体上に記述しているとき,注釈文によらずに注釈を記述することができ
る。注釈行は,行の先頭に又は$$を記述した形とする。この又は$$の後には,第72文字まで任意の文
字の列が記述でき,注釈となる。
また,文の記述が完結した後に又は$$を書いて,第72文字までに任意の文字の列を記述すれば,注釈
となる。更に,一つの文を次の行に継続するために記述した又は$の後も,第72文字までが注釈のために
利用できる。
例 :

5. 空白

 空白は,文字列を除いて意味をもたない。

――――― [JIS B 6327 pdf 145] ―――――

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JIS B 6327:1985の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 4342:1980(MOD)

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