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JIS B 6519:1990 規格概要
この規格 B6519は、のこ車の直径が1000mm以下のJIS B 0114に規定する木工帯のこ盤の機能,運転性能及び剛性に関する試験方法並びに静的精度及び工作精度の検査方法について規定。
JISB6519 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B6519
- 規格名称
- 木工帯のこ盤の試験及び検査方法
- 規格名称英語訳
- Test methods for performance and accuracy of band scroll saws
- 制定年月日
- 1990年7月1日
- 最新改正日
- 2017年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 7007:1983(NEQ)
- 国際規格分類
ICS
- 25.080.60, 79.120.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1990-07-01 制定日, 1997-08-20 確認日, 2003-02-20 確認日, 2008-03-20 確認日, 2012-10-22 確認日, 2017-10-20 確認
- ページ
- JIS B 6519:1990 PDF [6]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 6519-1990
木工帯のこ盤の試験及び検査方法
Test methods for performance and accuracy of band scroll saws
1. 適用範囲 この規格は,のこ車の直径が1 000mm以下のJIS B 0114に規定する木工帯のこ盤の機能,
運転性能及び剛性に関する試験方法並びに静的精度及び工作精度の検査方法について規定する。
備考1. この規格の引用規格を次に示す。
JIS B 0114 木材加工機械の名称に関する用語
JIS B 6507 木材加工機械の安全通則
JIS B 6521 木材加工機械の騒音測定方法
2. この規格の対応国際規格を次に示す。
ISO 7007 Woodworking machines−Table bandsawing machines−Nomenclature and acceptance
conditions
3. この規格の中で{}を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって,
参考として併記したものである。
2. 機能試験方法 木工帯のこ盤の機能試験は,表1による。
表1 機能試験
番号 試験項目 試験方法
1 電気装置 運転試験の前後に,各1回絶縁状態を試験する。
2 帯のこ調整操作 帯のこを張り,のこ車を手動で正転及び逆転させて,帯のこの張力
及び出入りを調整する装置の円滑さ及び確実さを試験する。
3 帯のこ緊張装置の操作 機能の円滑さ,敏感さ及び緊張度の表示の確実さを試験する。
4 せり装置の操作 せり装置の機能の円滑さ及び確実さを試験する。
5 上部のこ車傾斜装置の操作 のこ車を始動させ,帯のこ歯先出入りの調整機能の確実さを試
験する(1)。
6 のこ車の始動,停止及び制動装置の 帯のこを取り付け,始動及び停止の操作を数回繰り返し,制動
操作 装置を働かせ,その作動の円滑さ及び確実さを試験する。
7 主軸回転速度の変換操作 表示のすべての回転速度について主軸回転速度を変換し,操作
装置の作動の円滑さ及び指示の確実さを試験する。
8 定規の調整の操作 テーブルとの直角度及び送り方向との平行度の調整装置並び
にひき幅調整装置の円滑さ及び確実さを試験する。
9 安全装置 作業者に対する安全機能及び機械防護機能の確実さを試験す
る(JIS B 6507参照)。
――――― [JIS B 6519 pdf 1] ―――――
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B 6519-1990
番号 試験項目 試験方法
10 潤滑装置 油密性,油量の適正な配分など,機能の確実さを試験する。
11 附属装置 機能の確実さを試験する。
注(1) 帯のこは,加工仕上げの良好なものを使用する。
備考 その機能をもたない木工帯のこ盤では,表1中のこれに対応する試験項目を省略する。
3. 運転試験方法
3.1 無負荷運転試験 運転を継続して軸受温度が安定した後,表2の記録様式1に規定する各項につい
て測定し,記録するとともに,異常振動がないことを感触によって観察する。
なお,騒音の測定は,JIS B 6521による。
表2 記録様式1
備考1. 主軸回転速度の変速装置のあるものは,最大回転速度を含む少なくとも2水準の回転速度に
ついて記録する。
2. 騒音測定条件については,記事欄に記録する。
3.2 負荷運転試験 試験材の切削を行い,表3の記録様式2に規定する各項について測定し,記録する
とともに,異常振動がないこと及び切削面の状態を感触によって観察する。
なお,騒音の測定は,JIS B 6521による。
所要電力の測定は,送り速度を一定とし,ひき幅を変えるか,又はひき幅を一定とし,送り速度を変え
て試験を行う。
表3 記録様式2
備考1. 騒音測定条件については,記事欄に記録する。
2. 歯形は,図示して主要寸法を記入する。
4. 剛性試験方法 木工帯のこ盤の剛性試験は,表4による。
――――― [JIS B 6519 pdf 2] ―――――
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B 6519-1990
表4 剛性試験
番号 試験項目 測定方法 測定方法図
1 主軸系の 上下のこ車に取付けた帯のこに
曲げ剛性 適正緊張力(2)を加えた後,図のよ
うにテストインジケータを主軸
の先端部(側面)(3)に当てて,の
こ車の最上部に荷重 (P) を加え
て(4),主軸のたわみを測定する。
この測定は,上部のこ車及び下部
のこ車の主軸について行う。
注(2) 適正緊張力は,機械に使用可能な帯のこで,その帯のこに必要な緊張力とする。
(3) テストインジケータの測定子は,できるだけ主軸端に近い位置とし,その主軸
端からの距離を表5の記録様式3に記録する。
(4) 荷重 (P) は,製造業者の推奨する大きさとし,その値を表5の記録様式3に
記録する。
備考1. 同一設計の機械の剛性試験は,代表的な1台について行った試験結果で代表
させ,他のものについては省略してもよい。
2. 帯のこは,製造業者が推奨するものを用いる。
表5 記録様式3
5. 静的精度検査方法 木工帯のこ盤の静的精度検査は,表6による。
表6 静的精度検査
単位 mm
番号 検査項目 測定方法 測定方法図 許容値
1 テーブル テーブル上面に直定規を 500について
上面の真 対角線上,横方向及び縦 0.25
直度 方向に置き,すきまをす
きまゲージで測定し,そ
の最大値を測定値とす
る。
2 定規面の 定規面上に直定規を対角 500について
真直度 線上に置き,すきまをす 0.30
きまゲージで測定し,そ
の最大値を測定値とす
る。
――――― [JIS B 6519 pdf 3] ―――――
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B 6519-1990
単位 mm
番号 検査項目 測定方法 測定方法図 許容値
3 定規面と テーブル上面に直角定規 100について
テーブル を置き,これを定規面に 0.20
上面との 当てて,すきまをすきま
直角度 ゲージで測定する。
この測定は,送り方向の
前部,中部及び後部の3
か所において行い,その
うち最も大きい値を測定
値とする。
4 上下のこ 上下のこ車に測定方法図 のこ車の直径 (D) が
車の整列 に示すように直定規を当 600以下
度 てて,すきまをすきまゲ 0.30
ージで測定し,その最大 のこ車の直径 (D) が
値を測定値とする。 600を超えるもの
0.40
5 のこ車の のこ車の外周面にテスト のこ車の直径が600以
外周面の インジケータを当てて, 下
振れ のこ車を手動で回転し, 0.10
回転中におけるテストイ のこ車の直径が600を
ンジケータの読みの最大 超えるもの
差を測定値とする。 0.15
この測定は,上部のこ車
及び下部のこ車の外周面
について行う。
6 のこ車の のこ車外輪の側面にテス のこ車の直径が600以
軸方向の トインジケータを当て 下
振れ て,のこ車を手動で回転 0.20
し,回転中におけるテス のこ車の直径が600を
トインジケータの読みの 超えるもの
最大差を測定値とする。 0.30
この測定は,上部のこ車
及び下部のこ車の外輪の
側面について行う。
7 帯のこの 帯のこ(5)ののこ背にテス のこ車の直径が600以
出入り トインジケータを当て 下
て,のこ車を手動で回転 0.40
し,帯のこの1回転中に のこ車の直径が600を
おけるテストインジケー 超えるもの
タの読みの最大差を求め 0.60
る。
この測定は,3回以上行
い,そのうち最大値を測
定値とする。
――――― [JIS B 6519 pdf 4] ―――――
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B 6519-1990
単位 mm
番号 検査項目 測定方法 測定方法図 許容値
8 せりガイ せりアームに取り付けた のこ車の直径が600以
ド面と帯 テストインジケータを帯 下100について
のこ面と のこ面に当てて,せりア 0.30
の平行度 ームを上下し,テストイ のこ車の直径が600を
ンジケータの読みの最大 超えるもの100につい
差を測定値とする。 て
0.40
9 帯のこ面 テーブル上面に直角定規 200について
とテーブ を置き,これを帯のこ面 0.10
ル上面と に当てて,すきまをすき
の直角度 まゲージで測定し,その
最大値を測定値とする。
注(5) 帯のこは,製造業者が推奨するものとする。
6. 工作精度検査方法 木工帯のこ盤の工作精度検査は,表7による。
表7 工作精度検査
単位 mm
番号 検査項目 測定方法 測定方法図 許容値
1 幅の精度 試験材を定規に当てて, 500について
(6) こば面(7)を切削した後, 0.25
試験材の切削幅の最大差
をノギスで測定し,その
最大差を測定値とする。
注(6) 細帯のこ及び回しびきを専用に使用する木工帯のこ盤には適用しない。
(7) 幅が狭い材面
備考1. 試験材は,あらかじめ必要な前加工をする。
2. 帯のこは,製造業者が推奨するものを用いる。
関連規格 : JIS B 6501 木材加工機械の試験方法通則
JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方
――――― [JIS B 6519 pdf 5] ―――――
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- 規格番号
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- 木材加工機械の安全通則
- JISB6521:1978
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