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JIS B 7098:1988 規格概要
この規格 B7098は、デイライトタイプカラーフィルムを用いて,使い捨てせん光光源又はエレクトロニックフラッシュの光で撮影した写真の色と,同じデイライトタイプカラーフィルムを用いて,昼光下で撮影したときの写真の色の違いを数値化する分光分布指数(SDI)の算出方法について規定。
JISB7098 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B7098
- 規格名称
- 写真―写真撮影用せん光イルミナント―ISO分光分布指数(ISO/SDI)の求め方
- 規格名称英語訳
- Photography -- Camera flash illuminants -- Determination of ISO spectral distribution index (ISO/SDI)
- 制定年月日
- 1988年7月1日
- 最新改正日
- 2019年1月21日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 3028:1984(IDT)
- 国際規格分類
ICS
- 37.040.10
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1988-07-01 制定日, 1994-02-01 確認日, 1999-10-20 確認日, 2006-03-25 確認日, 2010-10-01 確認日, 2015-10-20 確認日, 2019-01-21 改正
- ページ
- JIS B 7098:1988 PDF [11]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 7098-1988
(ISO 3028-1984)
写真−写真撮影用せん光イルミナント−ISO分光分布指数 (ISO/SDI) の求め方
Photography−Camera Flash Illuminants− Determination of ISO Spectral Distribution Index (ISO/SDI)
日本工業規格(日本産業規格)としてのまえがき
この規格は,1984年第2版として発行されたISO 3028 [Photography−Camera flash illuminants−Determination
of ISO spectral distribution index (ISO/SDI) ] を翻訳し,技術的内容及び規格票の様式を変更することなく作
成した日本工業規格(日本産業規格)である。
なお,この規格で下線(点線)を施してある箇所は,参考であって原国際規格にはない事項である。
0. 序文 ISO 3028は,写真撮影用せん光イルミナントの色の質を数値化する方法について規定する。ISO
3028-1974を改正する必要が生じたのは,最近製造されているデイライトタイプカラーフィルムの分光感
度がISO 3028の制定時と変わってきたためである。
また,この規格は,最近制定されたISO標準カメラレンズの分光透過率(ISO 6728参照)の値を新たに
採用した。したがって,この規格のこの版によって求めた分光分布指数 (SDI) と,1974年版ISO 3028に
よって求めた分光分布指数とは比較できない。
写真撮影用せん光光源は,屋外の昼光下で撮影したときに最も良い写真が撮れるように設計されたフィ
ルム(デイライトタイプカラーフィルム)を用いて,室内でせん光撮影するときに用いるのが普通である。
したがって,せん光光源によって撮影する場合にも,昼光(ISO 7589参照)下で撮影するのと同じカラー
バランスの写真が撮れることが理想的である。この規格によるせん光イルミナントのISO/SDIは,せん光
光源を使用して撮影するカラー写真の色が,通常の屋外で撮影したカラー写真の色からどの程度ずれるか
を数値化したものである。この規格は,せん光光源の製造業者が,写真用せん光イルミナント光源の設計
及び管理を行うときに用いるべきものである。
この規格は,せん光電球などの使い捨て光源及びエレクトロニックフラッシュの光を数値化することが
目的である。しかし,デイライトタイプカラーフィルム露光用であれば,どのようなイルミナントに適用
してもよい。
1. 適用範囲 この規格は,デイライトタイプカラーフィルムを用いて,使い捨てせん光光源又はエレク
トロニックフラッシュの光で撮影したときの写真の色と,同じデイライトタイプカラーフィルムを用いて,
昼光下で撮影したときの写真の色の違いを数値化する分光分布指数 (SDI) の算出方法について規定する。
引用規格 :
ISO 5/1 Photography−Density measurement−Part 1 : Terms, symbols, and notations
――――― [JIS B 7098 pdf 1] ―――――
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B 7098-1988 (ISO 3028-1984)
≡JIS K 7651 (ISO 5/1-1984) 写真−濃度測定−第1部 用語,記号及び表記方法
ISO 6728 Photography−Camera lenses−Determination of ISO colour contribution index (ISO/CCI)
=JIS B 7097 ISO色特性指数 (ISO/CCI) による写真撮影用レンズの色特性の表し方
ISO 7589 Photography−Illuminants for sensitometry−Specifications for daylight and incandescent tungsten
=JIS K 7602 写真感度測定用イルミナント
CIE Publication No.15 Colorimetry, Official Recommendations of the International Commission of
Illumination
対応国際規格 :
ISO 3028 Photography−Camera flash illuminations−Determination of ISO spectral distribution
index (ISO/SDI)
2. 引用規格
ISO 5/1 写真−濃度測定−第1部 : 用語,記号及び表記方法
ISO 6728 写真−写真撮影用レンズ−ISO色特性指数 (ISO/CCI) の求め方
ISO 7589 写真−センシメトリー用イルミナント−昼光及び白熱タングステンの仕様
CIE Publication No.15 測色,国際照明委員会 (CIE) 公式勧告集
3. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,ISO 5/1によるほか,次のとおりとする。
3.1 放射源 (Source) エネルギーの放射体
参考 原国際規格では“source : A physical emitter of energy”となっている。規格の中で“Source”は光
源という意味で使われているが,光源という翻訳では,エネルギーの放射体という語の定義か
らは,狭くなりすぎるので,より広い言葉ということで,放射源とした。したがって,この規
格中においては,光源と考えても誤りはない。JIS K 7602(写真感度測定用イルミナント)で
は,“光源”を電球のような人工のエネルギー放射体又は太陽及び天空のような天然のエネルギ
ー放射体”と定義している。
3.2 イルミナント ある分光分布をもつ光。イルミナントは,放射源(光源)から直接放射される光で
ある必要はなく,また,放射源を使って現実に作ることができなくともよい。
3.3 相対分光分布 放射量(放射束,放射強度)の相対分布を用いて,放射の分光特性を表したもの。
3.4 写真レスポンス (R)写真感光材料の放射束に対する有効的なレスポンス。次の式で表す。
R= 21
S s( ) ( ) d (1)
ここに, R : 写真レスポンス
S 放射束の相対分光分布
s( 写真感光材料の相対分光感度
カメラレンズ(又は光学系)の光軸上での相対分光透過率
波長
廰 写真感光材料が感光性をもつ波長範囲
参考 S ISO 31/6によれば,S ( ‰ されるべきものである。
3.5 フィルムの分光感度 フィルムの現像後の濃度を,特定の濃度にするために必要な各波長ごとの放
射エネルギーの逆数。
――――― [JIS B 7098 pdf 2] ―――――
3
B 7098-1988 (ISO 3028-1984)
3.6 重み付き分光感度 分光分布指数の算出を簡単にするために用いられる値で,カラー感光材料の相
対分光感度にISO標準カメラレンズの相対分光透過率を乗じて求めたもの。
3.7 分光分布指数 (SDI) ある光源からの光を用いて撮影した写真の全体的な色が,その感光材料の設
計基準にしたイルミナントを用いて撮影した写真の色と,どのように異なっているかを予測するための3
個一組の数値。この規格では,基準となるイルミナントとして写真昼光を用いる。
3.8 写真昼光 相関色温度が約5 500Kの,代表的な昼光。この光は,晴天の日に,太陽が地平線から約
40度の高度にあるときの,太陽光と天空光とが合わさった光の分光分布をもち,D55で表す。
4. 試験方法
4.1 試験方法 あるせん光イルミナントのSDIは,そのせん光イルミナントの相対分光分布と,この規
格に規定する重み付き分光感度値とを用いて算出する。
4.2 イルミナント
4.2.1 写真昼光 大部分のカラーフィルムは,写真昼光の下で撮影したときに,最もよい写真が写るよう
に設計している。昼光の分光分布は,時刻,地球上での(撮影地点の)位置,及び照射の向きによって異
なる。
通常に現れ得る五つの相関色温度の昼光について、広範囲にわたって放射測定が行われた。その結果,
相関色温度5 500K付近の昼光のイルミナントが写真撮影に最も適しているとして選ばれ,D55と命名され
た1)。写真昼光は,カラーフィルムに日光下での撮影に推奨されている時間帯の温帯地方における太陽光
及び天空光の状態を示すものである。D55の相対分光分布を表1に示す。この規格では,この値を基準に
用いる。
参考文献1) udd, D. B., MacAdam, D. L., Wyszecki, G. Special distribution of typical daylight as a function of
correlated color temperature. Journal of the Optical Society of America 54 (8) 1964 : 1031-1040
参考 下線部分(実線)は,ISO 3028を翻訳したものであるが,事実関係は,“1962年初めにアメリ
カで,写真撮影に最も適した状態の昼光の分光分布の測定が行われた。また,これとほぼ同時
期に,アメリカとカナダの測色の技術委員会が,昼光の分光分布の調査を始めた1)。この二つ
の研究・調査の結果は,写真撮影に最適な昼光の分光分布が,相関色.温度5 500Kの光に対応
することを強く示唆していた。この相関色温度5 500Kの昼光は,後に,国際照明委員会 (CIE)
によって,D55と命名された。”ということである。
4.2.2 せん光イルミナント デイライトタイプカラーフィルム露光用せん光光源は,全波長域で写真昼光
(D55) と同じ相対分光分布をもつものであることが望ましい。このような光源は,元のせん光光源に何枚
かのフィルタをかけても実現できない。しかし,D55の照明で撮影したのと同等の写真を写せるようなイ
ルミナントを設計することはできる。どのような写真が写るかについて評価するときは,フィルムの分光
感度及びカメラレンズの分光透過率についても考慮しなければならない。
通常,せん光イルミナントは,波長選択性がない(灰色の)被写体を撮影したとき,写真昼光下で撮影
したときと同じ写真を得られるように設計する。このような設計をすれば,通常は,映りのよい写真が撮
れる。しかし,この場合においても,写真撮影に用いるせん光の分光分布のD55からのずれが大きくなる
と,波長選択性がある(有色の)被写体を撮影する場合には,色再現性に欠陥がでる可能性が大きくなる。
波長選択性がない被写体に対して,デイライトタイプ平均カラーフィルムに写真昼光下で撮影したときと
同じ写真を得られるようにせん光光源を調整しておいたとしても,この規格によるデイライトタイプ平均
カラーフィルムの相対分光感度と大幅に異なる分光感度をもつ特殊なフィルムに撮影する場合には,波長
――――― [JIS B 7098 pdf 3] ―――――
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B 7098-1988 (ISO 3028-1984)
選択性がない被写体であっても,カラーバランスに大きなずれが生じる可能性がある。
4.2.2.1 時間に関する考慮 せん光光源の分光特性は,時間の関数である。フィルムの露光時間は,カメ
ラのシャッターが閉じるまでの時間,又は光電素子が露光に十分なエネルギーの光が照射されたことを検
出してエレクトロニックフラッシュを消灯するまでの時間である。特に近接撮影のような場合では,露光
時間がせん光時間よりも極端に短いこともあり得る。したがって,この規格の適用に当たっては,せん光
のスペクトルの時間的な変化を考慮する必要がある。
4.2.2.2 分光分布の測定 せん光光源の相対分光分布は,360680nmの波長範囲にわたって,波長幅10nm
以下で,正確に測定しなければならない。ISO/SDIを求めるために使用するデータは,この規格(の表)
に規定する波長で測定したものでなければならない。
4.3 重み付き分光感度値
4.3.1 レンズの透過率 イルミナントの評価を行う場合には,撮影に用いるデイライトタイプカラーフィ
ルムが感光性をもつ全波長範囲にわたって,カメラのレンズ,鏡,フィルターなどの,光がフィルムに至
るまでの,全光学系(撮影光学系)の分光透過率を考慮しなければならない。しかし,大部分のカメラで
は,撮影光学系はレンズだけで構成されているので,レンズの分光透過率を明らかにすることが,重要と
なる。しかし,撮影光学系内に,レンズ以外に鏡などがある場合は,それらの分光特性も考慮しなければ
ならない。
1979年に,中級及び高級カメラ用の代表的なレンズ57本について,光軸上での相対分光透過率を求め,
この平均値をISO標準カメラレンズの相対分光透過率と呼ぶこととなった。この相対分光透過率を表1に
示す。この規格では,この値を基準として用いる。
表1 分光データ
ISO標準カメラ
写真昼光の相対
波長 レンズの相対分
分光分布2)
nm 光透過率
D55
350 0.00 28
360 0.07 31
370 0.23 34
380 0.42 33
390 0.60 38
400 0.74 61
410 0.83 69
420 0.88 72
430 0.91 68
440 0.94 86
450 0.95 98
460 0.97 100
470 0.98 100
480 0.98 103
490 0.99 98
500 0.99 101
510 1.00 101
520 1.00 100
――――― [JIS B 7098 pdf 4] ―――――
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B 7098-1988 (ISO 3028-1984)
ISO標準カメラ
写真昼光の相対
波長 レンズの相対分
分光分布2)
nm 光透過率
D55
530 1.00 104
540 1.00 102
550 1.00 103
560 1.00 100
570 1.00 97
580 1.00 98
590 0.99 91
600 0.99 94
610 0.99 95
620 0.98 94
630 0.98 90
640 0.97 92
650 0.97 89
660 0.96 90
670 0.95 94
680 0.94 90
690 0.94 80
参考文献 2) IE Publication No.15 (E-3.1.3)
4.3.2 カラーフィルムの分光感度 カラーフィルムは,それぞれ独自の分光感度をもつ複数の感光層から
なる。
そのうちの幾つかの層は,主に青い光に感じ(この層を青感層という。),他の層は,主に緑又は赤の波
長領域に感光性をもっている。カラーフィルムは種類によって相対分光感度が異なるので,イルミナント
を用いて撮影したときの写真の色は,試験に用いるカラーフィルムによって異なってくる。
1977年に,世界中のカラーフィルム製造業者に対し,各社の写真撮影用デイライトタイプカラーフィル
ムの平均的な分光感度データの提出を求めた。その結果,4社からデータが提供され,これらのデータを
平均した。この規格では,この平均値のデータを用いる。青,緑,赤のそれぞれの感光層に対する,それ
ぞれの分光感度の最大値を100として求めた平均相対分光感度s ( ‰ 歹
表2 デイライトタイプ平均カラーフィルムの相対分光感度s (
(各層の分光感度の最大値を100に基準化した。)
波長 青感層 緑感層 赤感層
nm Bs ( Gs ( Rs (
350 2
360 5
370 12
380 26
390 49 1
400 71 1
410 87 1
420 97 1
430 100 1
440 87 1
――――― [JIS B 7098 pdf 5] ―――――
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JIS B 7098:1988の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3028:1984(IDT)
JIS B 7098:1988の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 7098:1988の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7097:1986
- ISO色特性指数(ISO/CCI)による写真撮影用レンズの色特性の表し方
- JISK7602:1984
- 写真感度測定用イルミナント
- JISK7651:1988
- 写真―濃度測定―第1部 用語,記号及び表記方法