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図1 試料ガス吸引採取方式の例
1) 計測システムの校正
2) 計測器の校正
3) 分析計の校正
b) 試料ガス希釈方式 吸引した試料ガスを大量の計装空気又は希釈用ガスで希釈することによって,吸
引ガスの露点を下げ,加熱保温せずにそのまま試料ガスを分析計に連続供給する方法(ISO 10396を参
照する)。
5.3 試料ガス吸引方式の試料採取部
排ガス中のダストを除去し,必要に応じて水分を除去又は一定量に
保つ機能をもち,対象成分の損失を可能な限り抑制しつつ必要な試料ガスの一定量を連続的に分析計に供
給するものであって,採取管,一次フィルタ,導管,除湿器,二次フィルタ,吸引ポンプ,流量計,切換
弁,絞り弁,校正用ガス導入管などで構成する。
a) 採取管 煙道壁などに取り付けて試料ガスを採取する管で,ステンレス鋼管,セラミックス管,石英
ガラス管などを用いる。
b) 一次フィルタ 排気ガス中のダストを除去するためのもので,水分が凝縮しない温度で用いる。フィ
ルタの材質としては,石英ガラス繊維,ステンレス鋼製の網などを用いる。
c) 導管 排ガスを一次フィルタから試料導入口に導入する管で,一般に四ふっ化エチレン樹脂製のもの
を用いる。二酸化硫黄が吸引経路の途中で減損することによる測定誤差を防止するため,サンプル導
入管を試料ガスの酸露点温度以上に加熱する。
d) 除湿器 排ガス中の水分を除去する装置で,空冷,電子冷却などの方式又は水蒸気の選択浸透による
半透膜気相除湿方式などを用いる。
e) 二次フィルタ 試料ガス中の微細ダストを除去するためのもので,シリカ繊維,四ふっ化エチレン樹
脂などの材料を用いる。
f) 吸引ポンプ 試料ガスなどを吸引するポンプで,一般にダイアフラムポンプを用いる。接ガス部は,
耐食材料,例えば硬質塩化ビニル樹脂などの材料を用いる。
g) 流量計 耐食性を考慮する。フロート形面積流量計などを用いる。
h) 切換弁 手動弁又は電磁弁を用い,その材質は耐食性のあるものとする。
i) 絞り弁 ニードル弁などを用い,その材質は,耐食性のあるものとする。
5.4 分析計
5.4.1 溶液導電率分析計 図2に示す比較電極,ガス吸収部,測定電極,吸収液送液ポンプ,吸収液タン
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ク,増幅器,排液タンクなどで構成する。この分析方法では,硫黄酸化物の全量が測定されることに注意
する。
備考 比較電極と測定電極との内部吸収液の間に温度差を生じないように構成する。
図2 溶液導電率分析計の構成例
a) 比較電極 試料ガス通気前の吸収液の導電率を検出するための電極で,吸収液によって侵されず,吸
収液を変質させない材料を用いる。
b) ガス吸収部 吸収液と試料ガスをそれぞれ設定流量で導入し,試料ガス中の二酸化硫黄を吸収液中に
捕集するためのもので,吸収液によって侵されず,吸収液を変質させない材料を用いる。
c) 測定電極 試料ガス中の二酸化硫黄吸収後の吸収液の導電率検出するための電極で,吸収液によって
侵されず,吸収液を変質させない材料を用いる。
d) 吸収液送液ポンプ 吸収液タンクからガス吸収部に吸収液をほぼ一定流量で送液するためのもので,
接液部は,吸収液によって侵されず,吸収液を変質させない材料を用いる。
e) 吸収液タンク 吸収液によって侵されず,吸収液を変質させない材料を用いる。
f) 吸収液 取扱説明書に記載された濃度の,硫酸酸性の過酸化水素水とする。
5.4.2 赤外線ガス分析計 赤外線ガス分析計は,JIS K 0151による。
この赤外線ガス分析計は,波長非分散,正フィルタ方式で,図3 a)及び図3 b)に示すように,光源,回
転セクタ,光学フィルタ,試料セル,比較セル,測光部,増幅器などで構成する。
――――― [JIS B 7981 pdf 7] ―――――
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a) 複光束形
b) 単光束形
図3 赤外線ガス分析計の構成例
a) 光源 一般にニクロム線,炭化けい素などの抵抗体に電流を流して加熱したものを用いる。
b) 回転セクタ 試料セルを通る光と比較セルを通る光を一定周期で断続し,光学的に変調を行うもので,
断続周期が120 Hzの交互断続方式又は同時断続方式とする。
c) 光学フィルタ 試料ガス中に含まれる干渉成分の吸収波長域の赤外線を吸収除去できるもので,ガス
フィルタ,固体フィルタのいずれか,又はその組み合わせたもの。
d) 試料セル 試料ガスを連続的に流通する構造であり,両端のセル窓には赤外線を透過するもの。
e) 比較セル 試料セルと同じ形状のもので,アルゴン又は窒素を封入したもの。
f) 測光部 赤外線の吸収を,指示記録に必要な大きさの電気信号に変換するもので,光電変換部分及び
増幅回路などからなる。
5.4.3 紫外線吸収分析計 図4 a)及び図4 b)に示すように光源,分光器又はフィルタ,試料セル,測光部,
増幅器などで構成する。
――――― [JIS B 7981 pdf 8] ―――――
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a) 分散形
b) 非分散形
図4 紫外線吸収分析計
a) 光源 重水素放電管又は中圧水銀灯など。
b) 分光器 プリズム,回折格子分光器などによって,紫外線又は可視光線の単色光が得られるもの。
c) 光学フィルタ 特定波長域の吸収又は多層薄膜の光学的干渉を利用して,紫外線又は可視光の特定の
波長帯域の光が得られるもの。
d) 試料セル 試料ガスが連続的に流通する構造であり,セル窓は石英ガラス板のように紫外線及び可視
光を透過するもの。
e) 測光部 紫外線の吸収を電気信号に変換するもので,紫外線に検出感度をもつ光電管,光電子増倍管,
又は半導体検出器など。
5.4.4 紫外線蛍光分析計 図5に示すように,蛍光室,光源部,測光部,増幅部などで構成する。
図5 紫外線蛍光分析計の構成例
――――― [JIS B 7981 pdf 9] ―――――
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a) 蛍光室 試料ガスが導入され,光源部から集光レンズ,励起波長選択用光学フィルタを介して入射し
た紫外線によって試料ガス中の二酸化硫黄が励起され,蛍光を効率的に発する構成となっているもの
を用いる。
b) 光源部 放電などによって紫外線を放射するもの。
c) 測光部 励起光を通さず,二酸化硫黄の蛍光を選択的に透過させる光学フィルタを介して蛍光室に接
し,蛍光を受光して必要なレベルの電気信号に変換するもの。
5.4.5 干渉分光方式を用いた分析計 図6に示すように,光源,干渉計,試料室,増幅部などで構成され
る。
図6 干渉分光方式の構成例
赤外領域の干渉分光方式(FTIR)は,多成分同時·高感度測定が可能である。光源は炭化けい素棒抵抗発
熱体などを用いたものが使われている。干渉計では光源からの光がインターフェログラムとして,試料部
へ送られる。試料室ではガス中の各成分の固有な波長吸収特性に応じて,光が吸収され,検出器で電気信
号に変換される。信号はA/D変換され,フーリエ変換によって,スペクトルが得られる。得られたスペク
トルから,各種の演算がなされ,各測定成分の濃度信号が出力される。
5.5 指示記録計
指示記録計は,一般に,二酸化硫黄の濃度を等分目盛りで指示記録するものとする。
ディジタル表示方式のものは,測定単位が印字されるものとする。
6. 表示
計測器には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。
a) 名称及び製造業者が指定する形名
b) 測定対象成分
c) 測定濃度範囲
d) 使用温度範囲
e) 電源種別及び容量
f) 製造業者名又はその略号
g) 製造年月
h) 製造番号
備考 これらの表示は,1か所にまとめて表示しなくてもよい。
7. 取扱説明書
取扱説明書には,少なくとも次の事項を記載しなければならない。
a) 設置場所
b) 試料ガスの温度,流量,ダスト濃度及び干渉成分のそれぞれの許容範囲
c) 試料ガスの前処理方法
d) 配管及び配線
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JIS B 7981:2002の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 7935:1992(MOD)
JIS B 7981:2002の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
JIS B 7981:2002の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1302:2018
- 絶縁抵抗計
- JISK0003:1998
- 標準物質 ― 標準ガス ― 二酸化炭素
- JISK0004:1998
- 標準物質 ― 標準ガス ― 二酸化硫黄
- JISK0055:2002
- ガス分析装置校正方法通則
- JISK0103:2011
- 排ガス中の硫黄酸化物分析方法
- JISK0151:1983
- 赤外線ガス分析計