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JIS B 8001:1990 規格概要
この規格 B8001は、自動車用及び航空機用を除くすべての往復動内燃機関の回転方向,シリンダ,列及びシリンダヘッドに設ける弁の呼び方,並びに機関における右勝手・左勝手及び本体各面の定義について規定。
JISB8001 規格全文情報
- 規格番号
- JIS B8001
- 規格名称
- 往復動内燃機関の構造に関する呼び方及び用語の定義
- 規格名称英語訳
- Vocabulary and designation for construction of reciprocating internal combustion engines
- 制定年月日
- 1979年12月1日
- 最新改正日
- 2016年10月20日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 1204(MOD), ISO 1205(MOD), ISO 2276(MOD), ISO 3249(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 01.040.27, 27.020
- 主務大臣
- 経済産業
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 1979-12-01 制定日, 1985-02-01 確認日, 1990-03-01 改正日, 1995-06-01 確認日, 2001-08-20 確認日, 2006-10-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
- ページ
- JIS B 8001:1990 PDF [12]
日本工業規格(日本産業規格) JIS
B 8001-1990
往復動内燃機関の構造に関する呼び方及び用語の定義
Vocabulary and Designation for Construction of Reciprocating Internal Combustion Engines
1. 適用範囲 この規格は,自動車用及び航空機用を除くすべての往復動内燃機関(以下,機関という。)
の回転方向,シリンダ,列及びシリンダヘッドに設ける弁の呼び方,並びに機関における右勝手・左勝手
及び本体各面の定義について規定する。
引用規格,対応国際規格及び関連規格 : 11ページに示す。
2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,JIS B 0108[往復動内燃機関用語(一般)]による
ほか,次のとおりとする。
(1) 回転方向 機関の出力取出軸の軸端における回転の方向[JIS Z 8907(方向性及び運動方向通則)参
照]。
なお,機関に増減速の歯車装置又は逆転装置が組み込まれている場合には,その装置の軸端の回転
方向。
(2) 弁のならび(横ならび,縦ならび) 機関に装着された吸気弁及び排気弁の配列を規定するための機
関に対する各弁の相対的な位置関係。
(3) 機関本体各面 機関に対する装着部品の関係位置を示すための機関外側面及びその面側の周辺空間。
(4) 多列機関 複数のシリンダ列をもつ機関。
(5) 水平機関 シリンダ列を水平に配置した機関。
(6) 垂直クランク軸機関 クランク軸が垂直な機関。
3. 基礎条件
3.1 回転方向 図1に示すとおり,時計回り及び逆時計回りの二つとする。
――――― [JIS B 8001 pdf 1] ―――――
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B 8001-1990
図1 回転方向
3.2 観測者の位置及び目視の方向 観測者の位置は,図2に示すとおり,出力取出軸端の延長線上にあ
り,目視の方向は,観測者の位置から機関を見ることを想定する。
備考1. 機関に増減速の歯車装置又は逆転装置が組み込まれている場合には,その装置の出力取出軸
端で3.2の規定を適用する。
2. 多クランク軸機関の場合には,全シリンダの合計出力取出軸端で3.2の規定を適用する。
3. 二つ以上の出力取出軸端をもつ機関の場合には,製造業者は,出力取出軸端の一つを指定し
なければならない。
4. 機関の両端から出力を取り出せる場合には,製造業者は出力取出軸端の一つを明確に指定し
なければならない。
図2 観測者の位置と目視方向
3.3 シリンダヘッドの弁番号の呼び方を定めるための観測者の位置及び目視の方向
3.3.1 直列機関 直列機関の場合,観測者の位置は,排気マニホールドの反対側で,視線は図3に示すと
おり,シリンダの弁の方向に向ける。
図3 直列機関の場合の観測者の位置及び目視方向
――――― [JIS B 8001 pdf 2] ―――――
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B 8001-1990
3.3.2 多列機関 多列機関の場合,観測者の位置は,どれか一つの列に対して排気マニホールドの反対側
とし,目視の方向は図4に示すとおり,観測者に最も近い列の一つのシリンダの弁の方向に向ける。
備考1. 水平機関の場合は,シリンダがクランク軸の上方で垂直になるまで,仮想的に回転させた後
に,3.3.2を適用する。
2. クランク軸が水平で,シリンダ列が傾斜した機関(傾斜機関)及び対向シリンダ機関の場合
も,これに準じる。
3. 垂直クランク軸機関又はクランク軸が傾斜した機関の場合は,まず,クランク軸が水平にな
る位置まで回転させた後に,水平機関の規定を適用する。
図4 V形機関の場合の観測者の位置
4. 回転方向などの呼び方
4.1 回転方向 3.2に示した観測者の位置から見た場合を想定して,3.1に従って機関の回転方向を“時
計回り”又は“逆時計回り”と呼ぶ。
備考 軸がいずれの方向にも回転できる場合には,製造業者は主として使用する回転方向を指定しな
ければならない。
4.2 シリンダ番号及び列番号
4.2.1 直列機関 直列機関の各シリンダ番号は,3.2に示した観測者に近いシリンダから順に連続した数
字 (1,2,3······) を用いて1,2,3······と呼ぶ(図57参照)。
――――― [JIS B 8001 pdf 3] ―――――
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B 8001-1990
図5 直列機関 図6 対向ピストン機関
図7 対向ピストン機関
4.2.2 多列機関 多列機関の各シリンダ番号は,アルファベット文字 (A,B,C······) 及び連続した数字
(1,2,3······) との組合せを用いてA1,B6,C6······のように呼ぶ。各列におけるシリンダ番号1,2,3,···
···は,4.2.1に示す方法と同じである。列番号A,B,C······についてはクランク軸を中心として回転する
仮想面Pを考え,この場合,クランク軸は水平にあると仮定し,この仮想回転面Pを3.1で示した定義に
よって時計の9時の位置から時計回りに回転させて最初に出会う列をA列以下順次B列,C列······と呼ぶ
(図811参照)。
備考1. 多列で多クランク軸をもつ機関では,仮想回転面Pの回転軸はすべてのクランク軸をまとめ
た一つの出力軸の中心線となる(図1215参照)。
2. クランク軸が垂直な機関では,仮想回転面Pの9時の位置を決めることができないので,P
面の回転始めの位置は,製造業者で特徴がある点を明示する。
例 : 燃料制御装置 図16参照
――――― [JIS B 8001 pdf 4] ―――――
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B 8001-1990
図8 多列機関(W形機関)
図9 V形機関 図10 水平機関
図11 W形機関 図12 ツィンバンク機関
図13 H形水平機関 図14 H形機関
――――― [JIS B 8001 pdf 5] ―――――
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JIS B 8001:1990の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 1204(MOD)
- ISO 1205(MOD)
- ISO 2276(MOD)
- ISO 3249(MOD)
JIS B 8001:1990の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.020 : 内燃機関
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.27 : エネルギー及び熱伝達工学(用語集)
JIS B 8001:1990の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0108:1984
- 往復動内燃機関用語(一般)
- JISZ8907:2012
- 空間的方向性及び運動方向―人間工学的要求事項