この規格ページの目次
- 11. 現地条件
- 11.1 周囲大気温度
- 11.2 高度
- 11.3 湿度
- 11.4 砂じん
- 11.5 海上の環境
- 11.6 衝撃及び振動
- 11.7 化学汚染
- 11.8 放射線
- 11.9 冷却水/冷却液
- 12. 大気条件に適合した出力調整
- 13. 出力の定格の定義
- 13.1 概要
- 13.2 出力の表示
- 13.3 出力の種類
- 14. 運転性能
- 14.1 始動温度
- 14.2 負荷の投入
- 14.3 回転不整率
- 14.4 発電機の温度上昇
- 14.5 燃料及び潤滑油の消費量
- 14.6 最低運転時間
- 14.7 変動率
- JIS B 8009-1:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS B 8009-1:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS B 8009-1:2001の関連規格と引用規格一覧
8
B 8009-1 : 2001
− 屋内設置の場合の相対湿度については次による。
24時間の平均相対湿度95%以下
月間の平均相対湿度90%以下
11. 現地条件
発電装置を運転するために必要な現地条件は,装置にある種の特性に影響を及ぼすことが
ある。したがって,受渡当事者はこれらの条件も考慮する。
注文者は,これらの条件について明確に定義しなければならない。また特定の危険な条件,例えば,爆
発の恐れのある環境又は引火性ガスについても説明しなければならない。このような特性を,11.1から11.9
に示す。ただし,これらに限定されるものではない。
備考 現地条件が不明の場合又は特に指定がない場合には,標準的な現地条件,
− 大気圧 : 89.9kPa(又は海抜1000m)
− 周囲温度 : 313 K (40℃)
− 相対湿度 : 60%
又は10.1の標準大気条件を用いる。
11.1 周囲大気温度
注文者は,発電装置が運転される周囲大気温度の上限値と下限値を,製造業者に明
示する。
11.2 高度
注文者は,発電装置が運転される海抜高度を製造業者に明示する。できれば,現地の大気圧
の正確な数値を測定することが望ましい。
11.3 湿度
注文者は,現地の気温及び気圧の相対湿度を,製造業者に明示する(11.1及び11.2参照)。
11.4 砂じん
発電装置の運転を砂じんのある環境又はその他物理的に汚染された環境で行う必要がある
場合,満足のいく性能及び運転を確保するためには特別な要件が必要となるので,注文者は製造業者にそ
のことを明示する。これらの条件によって保全の頻度が増える場合も,注文者はそのことを明示する必要
がある。
11.5 海上の環境
発電装置の運転を海上で行う必要がある場合,特別な配慮が必要である。このような
配慮は,陸上の海岸沿いの場所での運転にも適用される。注文者は,その環境について,明示する。
11.6 衝撃及び振動
衝撃及び/又は振動が発生する(例えば,地震又は隣接する往復動機械から外的に
受ける振動)条件下で発電装置を運転する必要がある場合,注文者はそのことを明示する。
11.7 化学汚染
化学的に汚染している条件下で発電装置を運転する必要がある場合,注文者は,そのよ
うな汚染の性質及び程度について明示する。
11.8 放射線
種々の放射線は,発電装置の構成部品に影響を及ぼすことがあるので,そのような構成部
品は,特別な保護措置及び/又は特別な保全内容が必要となることがある。このような運転条件がある場
合は,注文者はそのことを明示する。
11.9 冷却水/冷却液
発電装置に水冷式又は,液冷式熱交換器が付いている場合,注文者は,二次(外
部)冷却液の最低温度及び最高温度(必要に応じて,化学成分及びその量)について明示する。
12. 大気条件に適合した出力調整
発電装置の適切な定格を決定するため,注文者は,現地での通常の運
転条件を提供する。
a) 現地の大気圧(最大及び最低の値,又は気圧のデータがない場合は,海抜)
b) 一年を通して気温が最高及び最低の月における,月間の平均,最低及び最高の気温
c) 機関の最高及び最低の周囲温度
――――― [JIS B 8009-1 pdf 11] ―――――
9
B 8009-1 : 2001
d) 最高温度条件での相対湿度(代わりに水蒸気分圧,又は乾湿球温度)
e) 使用可能な冷却水の最高及び最低の温度
運転条件が10.で指定された標準大気条件と異なる場合は,往復動内燃機関,発電機又は開閉装置の
定格に必要な調整を行って,定格出力を決定しなければならない。
国際船級協会連合 (IACS) の規定に従って発電装置を船に取り付け,航路に制限なく用いる場合,
定格出力は,JIS B 8002-1の8.4a)の大気条件を使用する。
13. 出力の定格の定義
13.1 概要
発電装置の出力とは,その発電装置の出力端子で使用できる電力出力であり,発電機の出力
端子の出力から重要独立補機によって消費される電力を差し引いた値とする(JIS B 8009-2 5.1及びISO
8528-3 5.参照)。
13.2 出力の表示
発電装置についての出力の定格の表示は,特に記載がない場合,定格周波数及び力率
[(cos 0.8遅れ]での出力 (kW) とする。
規定の運転条件で,発電装置が発生する出力に関する機関製造業者の公称値は,出力の定格の分類が必
要である。
13.3 出力の種類
発電装置製造業者は責任をもって,13.3.1から13.3.3(図1から図3参照)に従って,
出力を決定しなければならない。この出力を定格出力という。その際,内燃機関,発電機,並びに制御装
置及び開閉装置の製造業者が指定する整備及び保全間隔に従うものとする。
13.3.1から13.3.3で規定するすべての出力では,調速目的だけで(例えば,過渡負荷条件及び急激な負
荷投入),追加機関出力を提供する必要がある。この追加機関出力は,通常発電装置の定格出力の10%で
あるが,電力消費装置の電源供給に使用してはならない。
この追加機関出力は,JIS B 8002-1で規定する往復動内燃機関の過負荷出力とは同じものではない。
発電装置の出力限度(図1から図3参照)は,往復動内燃機関の出力限度,例えば,発電機の効率を考
慮した全負荷出力によって異なる。
13.3.1 連続出力 (COP) 連続出力とは,発電装置が,規定の保全間隔及び規定の大気条件下で,年間に
わたり,時間単位の運転に制限がなく連続的に発電できる出力のことである。保全は,機関製造業者の指
定に従って実施する(図1参照)。
13.3.2 プライム出力 (PRP) プライム出力とは,発電出力がいろいろ変動するとき,規定の保全間隔及
び規定の大気条件下で,年間にわたり,時間単位の運転に制限がなく使用できる最大出力である。保全は,
機関製造業者の指定に従って実施する。
このとき,24時間を単位とする許容平均出力 (Ppp) (図2参照)は,プライム出力のある割合を超えて
はならない。この割合は,機関製造業者によって規定される。運転したときの,実際の平均出力Ppa´を算
定するときは,プライム出力の30%未満の出力で運転したときは,30%として算定しなければならず,そ
して停止時間は計算に含めてはならない。
実際の平均出力Ppaは,次式によって求められる。
――――― [JIS B 8009-1 pdf 12] ―――――
10
B 8009-1 : 2001
ここに, P1,P2···Piは, 時間t1,t2···tiの出力である。
備考1. これらの条件のいずれかが満たされない場合,往復動内燃機関の寿命が短縮されることにな
ることを,注文者に理解させる必要がある。
2. 停止時間は,式には含まれていない。
3. プライム出力での運転時間は,発電機が熱的に安定した状態に達するために十分な長さとす
ることが求められる。
13.3.3 制限時間出力 (LTP) 機関製造業者の指定した保全間隔及び規定の大気条件下で,年間500時間,
その内300時間定格出力で連続運転されても,装置の寿命について問題ない出力である(図3参照)。
備考1. 制限時間出力での運転時間は,発電機が熱的に安定した状態に達するために十分な長さとす
ることが求められる。
2. これらの条件のいずれかが満たされない場合,往復動内燃機関の寿命が短縮されることにな
ることを,注文者に理解させる必要がある。
図1 連続出力
――――― [JIS B 8009-1 pdf 13] ―――――
11
B 8009-1 : 2001
図2 プライム出力(寸法は比例していない)
図3 制限時間出力
14. 運転性能
14.1 始動温度
機関製造業者は,発電装置が始動装置及び始動補助装置を用いて始動される最低の温度
を明示する。
14.2 負荷の投入
発電装置に突然負荷がかかる場合,電圧及び周波数が瞬間的に変動する。これらの変
動幅の大きさは,有効電力 (kW) と無効電力 (kvar) の変化の大きさによって異なるが,これらは,発電
装置の使用可能な全容量及びその動的特性に比例している。(JIS B 8009-2及びJIS B 8009-5参照)
負荷投入特性が重要な要件である場合,注文者はそのことを明示する。
14.3 回転不整率
往復動内燃機関の燃焼過程によって,発電機の回転に回転不整がある場合には,電圧
の変調が発生することがある(ISO 8528-3参照)。
14.4 発電機の温度上昇
発電装置の発電機巻線の温度が上昇する場合,発電装置の長期的信頼性に影響
を及ぼす重要な要因となることがある。
発電装置が時間を限定して使用する場合,許容値を越える温度上昇が許されることがある。
――――― [JIS B 8009-1 pdf 14] ―――――
12
B 8009-1 : 2001
14.5 燃料及び潤滑油の消費量
機関製造業者は,燃料及び潤滑油の消費量を規定しなければならない。
燃料消費量の検証が必要な場合,測定方法については,JIS B 8002-1によって,受渡当事者間で合意して
決める。
燃料消費量の指定は,出力端子で使用可能な電力で行わなければならない。その際,重要独立補機(JIS
B 8002-1参照)で必要とする電力,所定の出力及び力率の発電機の出力損失を考慮する必要がある。燃料
については,真発熱量を明示する。
14.6 最低運転時間
燃料及び潤滑油タンクの容量によって,発電装置の運転時間が限定されることがあ
る。機関製造業者は,このようなタンクが取り付けられている場合,タンクへの補給を行わずに,発電装
置から出力される出力量と併せて,最低運転時間を明示する。
14.7 変動率
14.7.1 周波数変動率 発電装置の性能の指定を行う場合,定常及び過渡周波数の変動率が重要な要件とな
ることがある。このような場合,注文者は明示する。
14.7.2 電圧変動率 発電装置の指定を行う場合,定常及び過渡電圧の両方の変動率を考慮することが必要
である。発電装置に課される負荷電流波形の内容によっては,電圧波形及び定常電圧の精度にも影響があ
ることに注意する。
電圧変動率が重要な要件である場合,注文者は明示する。
――――― [JIS B 8009-1 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS B 8009-1:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8528-1:1993(MOD)
JIS B 8009-1:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.020 : 内燃機関
JIS B 8009-1:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8002-1:2005
- 往復動内燃機関―性能―第1部:出力・燃料消費量・潤滑油消費量の表示及び試験方法―一般機関に対する追加要求事項
- JISB8009-2:2001
- 往復動内燃機関駆動発電装置―第2部:機関
- JISB8009-5:2017
- 往復動内燃機関駆動発電装置―第5部:発電装置
- JISC4034-1:1999
- 回転電気機械―第1部:定格及び特性