JIS B 8042-8:2001 ガスタービン―調達仕様―第8部:検査,試験,据付及び完成 | ページ 3

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を据え付ける。これらの設備は,試験をしている間運転しておく。
被駆動機を接続する場合,納入用カップリングを用いた試験が必要である。運転試験後に,油圧で締め
て軸にはめたカップリングは,試験中にカップリングハブが軸から動いたかどうかを確認するために,ハ
ブと軸に付けた合印で検査する。
納入する振動プローブ,ケーブル,発振−復調器,及び/又は加速度計のすべてを,試験の間用いる。
可能であればどこでも,工場試験設備には,毎分回転速度,両振幅変位,加速度最大値,速度実効値及
び位相角度を連続的に監視,グラフの作成及び記録のできる計装を備える。すべての振動データは,合意
した内容で提出する。
振動合格基準を振幅値で指定した場合には,このことを試験方案に記載し,試験中に納入用の計器を用
いて得た実際の値を記録する。
6.3.11.2 速度制御 発電機駆動用では,速度制御装置は,承認された制御範囲すべてにわたって実証する。
機械駆動用途では,速度制御装置は,(許される場合に)ガバナ最低速度設定値から最高連続速度まで,お
よそ10%ずつ速度を増しながら運転する。いずれの場合にも,ガスタービン装置が,軸受及び潤滑油の温
度並びに振動が安定するまで,通常時最高連続速度で運転する。
出力軸速度をパッケージャの推奨に従って増加させ,トリップ設定速度の3%以内の速度で最長15分間,
ガスタービン装置の満足な運転を実証する。
過速度トリップ装置を検査し,トリップ設定値が目標値の1%以内の値となるように調節する。
速度ガバナも他のいかなる速度制御装置も,運転速度範囲全域で滑らかに動作することを試験する。無
負荷安定性及び制御信号に対する応答を検査する。
速度を最高連続速度に設定し,ガスタービン装置を4時間,合意すればより短い時間,運転する。
備考 危険速度又はその付近で運転する場合には,注意を払うこと。
6.3.11.3 試運転 無負荷運転試験の間,試験をしているすべての機器の機械的動作及び試験計器の動作は,
満足できるものであること。それぞれの要素機器の振動計測値のレベルは,指定の範囲を外れてはならず,
これを運転速度範囲全域で記録する。
装置を最高連続速度,及びその外に試験方案に指定されれば,その速度で運転しながら,周波数スペク
トラム分析を行い,同期速度以外の周波数での振動振幅を実証する。少なくとも,分析する周波数は,最
高運転速度に当たる周波数の0.25倍から8倍の範囲をカバーする。同期周波数以外で突出した振動の振幅
が規定振動レベルの20%を超えていれば,追加の試験を必要とするか,又は装置を出荷してよいかについ
て,受渡当事者間で合意する。
フレキシブル軸をもつ機械について指定された場合,無負荷運転試験では,ガスタービンの横方向危険
速度が,JIS B 8042-3の4.7.3(ねじり振動)に従うことを実証する。無負荷運転試験で決定した1次横方
向危険速度は,“試験”の語に続けて銘板に表示することが望ましい。減衰が大きくて1次横方向危険速度
を決定できない場合には,“計算”の語に続けて銘板に表示することが望ましい。
指定された場合,記録は,すべてのリアルタイム振動データで作成する。
6.3.11.4 最終試験 機械的又は性能上の欠陥を修理するために,軸受,軸シールの交換が必要であったり,
又は他の部品の交換や手直しのためにケーシングの開放が必要であれば,最初の試験を合格とせず,修理
作業後に,最終試験を実施する。
6.3.12 全圧力/全負荷/全速試験 全圧力/全負荷/全速試験の詳細は,受渡当事者間で合意する。この
試験は無負荷運転試験の代わりとしてよい。

6.4 オプション試験

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6.4.1 全般 指定された場合,6.4.2から6.4.7までから選択されたオプション試験は,工場又は現地のい
ずれかにおける設備によって,受渡当事者間で合意したように行う。
6.4.2 排気排出物試験 排気排出物試験は,JIS B 8043-1に従って行う。
6.4.3 ねじり振動試験 ねじり振動測定を,動力伝達系統のねじり振動分析を実証するために行う。試験
方案は,受渡当事者間で合意する。
備考 ねじり振動試験は,非常に複雑であり,高度に洗練された試験用セットアップを必要とす
る。
6.4.4 騒音試験 騒音レベル試験は,ISO 6190又は受渡当事者間で合意した方案に従って行う。
6.4.5 試験後の検査 主要な被駆動機,歯車装置及び駆動機のボアスコープ検査及び/又は分解検査並び
に再組立は,無負荷運転試験を完了し合格していれば,その後に行ってよい。受渡当事者は,パッケージ
装置をどの程度まで分解し,検査するかについて合意する。
ボアスコープ検査及び/又は主要な被駆動機,歯車装置及び駆動機の分解検査並びに再組立は,無負荷
運転試験を完了し合格していれば,その後に行ってよい。
6.4.6 予備ロータの試験 予備ロータの試験は,購入者の指定に従って行う。
6.4.7 耐久試験 購入者は,長期の運転(24時間以上)を指定してよい。目的及び合格基準は,受渡当
事者間で合意する。
備考 これに限定するものではないが,通常,これらの試験は,パッケージ又は特定の要素機器
又は装置の合意した最少限度の信頼性を実証するのに必要である。

7. 保管準備及び出荷準備

7.1 全般

 ガスタービン及びその関連機器は,輸送方法に適した方法で適切に出荷準備し,国際的に認
められた記号を用いて明りょうに識別する。
必要であれば,6か月間屋外で保管しても分解の必要がないように,適切に機器のこん包を行う。より
長期間の保管が指定される場合,購入者は,パッケージャに,購入者が行うのがよい処置について相談す
る。
購入者は,現地における保管について,パッケージャに通知する。パッケージャは,装置が現地に到着
した後始動の前までに,装置の保存処置の完全性を確実にするために必要な処置についての説明書を購入
者に提出する。
パッケージャは,健康及び人員の安全性又は装置の機械的な完全性を損なうのを避けるために必要な,
あらゆる注意事項を購入者に通知する。
輸送関係書類は,パッケージャの責任で作成し,荷物に附属させる。

7.2 出荷準備

 装置は,合意した試験及び検査が完了し,購入者が承認した後,出荷準備を行う。
ほかに指定されなければ,機械加工表面及び/又は耐食性表面以外の外表面を,下塗り及び少なくとも
1回の仕上げの塗装を施す。
機械加工した外表面には,適当な腐食防止剤を塗布する。
露出した軸及び軸継手は,防水で可塑性のワックス布,又は気相防せい(錆)紙で包む。継目は,耐油
性粘着テープで密封する。
回転機器の内面は,溶接スパッタのスケールを除き,スケールや外部物質の侵入を防いで,清浄にする。
軸受箱並びに油槽,容器,及び配管などの鋼製給油装置の構成機器の内面には,適切な溶油性の防食材
を塗布する。軸受の組立品は,湿気やごみが入らないように完全に保護する。

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ほこり及び腐食性物質が入らないように,フランジの開口及びねじの開口は,出荷及び保管の間適切に
ふさぐ。つり上げ点及びつり金具は,明りょうに識別する。質量,寸法及び重心位置は,容易に認識でき
るようにし,必要であれば,そのパッケージの安全な取扱い,積込み,及び荷下しに必要な手順も表示す
る。
装置は,項目番号と続き番号で見分ける。別送品には,それが用いられる機器と同じ項目番号と続き番
号を表示する。加えて,機器には,こん包の内部と外部に1通ずつ,2通のパッキンリスト(内容一覧表)
を附属する。
納入する機器の補助配管の接続部には,パッケージャの接続一覧表又は全体配置図に一致する符号を,
永久的な方法で表示する。
大きな空間の湿気を吸収するために袋詰めの気相防せい結晶を用いるのであれば,袋は容易に近付いて
撤去できるような場所に置く。可能であれば,袋はフランジ付きカバーに取り付けた針金のかごに入れて
もよく,袋の位置は,耐食性の荷札で表示する。

8. 据付け及び完成

 機器が現地に到着するのに先だって,受渡当事者は,据え付ける機器の据付け及び
コミッショニングの予定表について合意する。
購入者は,予定表に影響しかねないような,据付現地にあり得る(作業時間,立入り制限などの)いか
なる制約も,パッケージャに通知する。
現地関連のあらゆる活動の調整及びすり合わせにかかわる事柄は,受渡当事者間で協議する。
プロジェクトの据付段階及びコミッショニング段階に先立って,購入者は,現地でどのような便宜及び
/又は用役が利用できるかについて,パッケージャに通知する。
パッケージャは,その供給範囲内の機器及び役務に関する,すべての据付け及びコミッショニングの方
案を準備する責任がある。
機器は,据付マニュアル,チェックリストなどの形式の,パッケージャの要領書に従って据え付ける。
これらの活動は,記録を目的として日誌に記入し,将来の参考用として保存する。これらの要領書には,
ほかにもあるが,次の活動のいくつか又はすべてを含む。
− 機械関係の据付け
− 電気関係の据付け
− 制御機能試験
− モータ,発電機の相順検査
− 電気機器の据付試験
− 配線の導通検査
− 制御及び/又は計装回路のループ試験
− 配管組立のフラッシング
− 配管組立の加圧漏れ試験
− 心出し作業
− グラウト作業
− コミッショニング前検査
− 防災機器及び防災設備の試験
据付マニュアルに入れてなければ,パッケージャは,機器のコミッショニングのために,別冊のマニュ
アルにしてもよい。

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ほかに合意していなければ,購入者は,コミッショニング期間中適当な用役(圧縮空気及び/又は計装
空気,燃料,水,電力など)を用意し,現地受渡試験又は信頼性確認試験時に被駆動機装置への適切な負
荷を用意することに責任をもつ。
現地受渡し試験及び/又は耐久試験がパッケージャの責任外の事情で中断された場合には,問題が解決
され正常な状態が回復された後,中断がなかったものとして,試験を再開し,継続する。

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附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
ISO/DIS 3977-8 : 1999 ガスタービン−調達仕様−第8
JIS B 8042-8 : 2001 ガスタービン−調達仕様−第8部 : 検査,試験,据付
及び完成 部 : 検査,試験,据付及び完成
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格と
(IV) JISと国際規格との技術的
国際規 の技術的差異の理由
差異の項目ごとの評価及びその
格番号 内容 及び今後の対策
表示箇所 : 本体
表示方法 : 点線の下線
項目 内容 項目 内容 項目ごと 技術的差異の内容
番号 番号 の評価
1.適用範囲 ガスタービン又 ISO/DIS 1. 第8部は,検査,MOD/ 明確化のためで,実
明確化のために,第
はコンバインド 3977-8 追加
試験,据付及び完 1部にある各パート
質的には国際規格か
サイクルプラン 成作業に関する らの変更はない。
共通な適用範囲も記
トを調達すると 指針の規定 載した。
きに必要な技術
的な指針の規定。
第8部は,検査,
試験,据付及び完
成作業に関する
指針の規定。
2.引用規格 引用規格の規定 2. 引用規格の規定 MOD/ 用語規格の ISO ISOをJISに変え
JIS B 0128ほか ISO 11086ほか 変更 11086をJIS B 0128
た。対応規格ではな
に変えた。 いが,実質的な差異
はない。
3.定義 用語の定義に引 3. JISに同じ IDT −
用する規格
4.一般 試験・検査要領書 4. JISに同じ IDT −
の規定
5.検査 検査内容の規定 5. JISに同じ IDT −
6.試験 試験内容の規格 6. JISに同じ IDT −
7.保管準備 保管準備及び出 7. JISに同じ IDT −
及び出荷準 荷準備の規定

8.据付及び 据付及び完成作 8. JISに同じ IDT −
完成 業の規格
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : MOD
備考1. 項目ごとの評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− IDT ························技術的差異がない。
− MOD/変更···············国際規格の規定内容を変更している。
− MOD/追加···············国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
2. JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次のとおりである。
− MOD························国際規格を修正している。

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JIS B 8042-8:2001の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO/DIS 3977-8:1999(MOD)

JIS B 8042-8:2001の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8042-8:2001の関連規格と引用規格一覧