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2) 重ね継手の場合,薄い方の母材の厚さ。ただし,中間鏡板の場合は鏡板の厚さとする。
3) 管,管台,フランジなどを取り付ける溶接部の場合,これらを取り付ける部分の厚さ。
10.8 圧力容器の溶接部の試験
10.8.1 一般
圧力容器の溶接部の試験は,10.8.210.8.5によるか,又は別途定められている規定4) による。
この規定は,1日の冷凍能力が20トン以上に使用する圧力容器に適用する。ただし,JIS B 8285:2010
による溶接施工方法の確認試験を行い,当該溶接部の試験と同等の試験と認められた場合,この機械的試
験を省略することができる。
なお,密閉圧縮機,ポンプ,溶液ポンプなど及びバルブ類で溶接構造の耐圧部を構成する容器には適用
しない。
10.8.2 溶接母材の確認
溶接する母材は,設計圧力並びに最高設計温度及び最低設計温度に対し,適切な材料とする。
なお,次の各項に該当するものは,超音波探傷試験を実施し,合格したものを使用する。
a) 厚さが50 mm以上の炭素鋼
b) 厚さが38 mm以上の低合金鋼
c) 厚さが19 mm以上の鋼(オーステナイト系ステンレス鋼を除く。)で次に該当するもの
1) 最小引張強さが,570 N/mm2以上である鋼
2) 0 ℃未満の低温で用いられる鋼で,アルミニウムで脱酸処理した鋼
d) 厚さが13 mm以上の2.5 %ニッケル鋼及び3.5 %ニッケル鋼
なお,当該超音波探傷試験は,JIS G 0801:2008に規定する方法によって行い,その結果が重欠陥の個数,
欠陥1個の最大指示長さ,欠陥の密集度及び占積率の数値が,当該材料の欠陥の程度に応じて規定された
数値以下であるとき,これを合格とする。
10.8.3 溶接部の機械試験
10.8.3.1 試験板の作成
試験板の作成は,次による。
a) 胴の長手継手を溶接する場合には,胴全体について1個の試験板を作る。ただし,胴各節の長手継手
の溶接が同一条件で行われない場合には,各節ごとに1個の試験板を作る。この試験板は,胴端に取
り付け,かつ,溶接線が胴の長手継手と同一直線上にあるようにして,胴の長手継手と同時に溶接を
行う(図46参照)。
b) 胴の周継手又はドームなどの取付け部を溶接する場合には,胴全体に対して1個の試験板を作る。た
だし,a) の試験板がこれと同一条件で溶接され,その試験を行う場合には,この試験板を省略するこ
とができる。b) の試験板は,胴,ドームなどとは別に準備して,これらの溶接に引き続いて同一条件
によって溶接する。
c) 試験板は,胴と同じ種類及び同じ厚さの材料で作り,溶接によって反りを生じないようにする。溶接
によって試験板に反りを生じた場合は整形する。ただし,溶接継手に後熱処理を行う場合には,溶接
後熱処理前に整形する。
d) 試験板は,溶接継手と同一の熱処理を行う。ただし,同等と認められる熱処理の方法によって,熱処
理を行うこともできる。
10.8.3.2 機械試験の種類
試験板について行う機械試験は,次による。
――――― [JIS B 8240 pdf 116] ―――――
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a) 試験の種類及び数は,表38による。
b) 機械試験に用いる試験片は,図46に示す試験板から採取する。
表38−機械試験の種類及び数
機械試験の種類 試験片の数 適用
引張試験 1
厚さ 表曲げ試験 1 母材相互又は母材と溶接金属の曲げ性能が著しく異なるときは,板
19 mm未満 裏曲げ試験 1 厚に関係なく,縦表曲げ試験及び縦裏曲げ試験各1個とすることが
厚さ 裏曲げ試験a) 1 できる。
19 mm以上 側曲げ試験 1
溶接金属部 3 衝撃試験は必要に応じて行う。
衝撃試験
熱影響部 3
注a) 両側突合せ溶接においては,表曲げ試験とすることができる。
図46−機械試験に用いる試験板
10.8.3.3 引張試験
引張り試験は,次による。
a) 試験片の形状・寸法 引張試験片の形状及び寸法は,JIS Z 3121:2013の1号試験片による。
b) 試験方法 引張試験の方法は,JIS Z 3121:2013による。ただし,試験機の能力が不足で,試験片の板
の厚さのままで試験ができない場合には,薄いのこぎりで所定の厚さに切り分けた試験片の全部につ
いて引張試験を行い,その全部が判定基準を満足しなければならない。
c) 判定基準 引張試験の判断基準は,次による。
1) 試験片の引張強さが,当該試験材の規定最小引張強さ(規定最小引張強さが異なる母材の組合せの
ときは,いずれか小さい値)以上でなければならない。ただし,試験片が母材で破断した場合,そ
の引張強さが母材の引張強さの最小値の95 %以上で,かつ,溶接部に欠陥がなければ,その試験片
は合格とする。
2) アルミニウム及びアルミニウム合金,銅及び銅合金,チタン及びチタン合金又は9 %ニッケル鋼を
母材とする場合であって,母材の許容引張応力の値以下の値を許容引張応力として使用する場合は,
当該許容引張応力の値の4倍の値以上であれば合格とする。ただし,試験片が母材で破断した場合,
その引張強さが母材の引張強さの最小値の95 %以上で,かつ,溶接部に欠陥がなければ,その試験
片は合格とする。
――――― [JIS B 8240 pdf 117] ―――――
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3) 分割して引張試験を行った場合は,その全部が1) 又は2) の基準以上でなければならない。
10.8.3.4 曲げ試験
曲げ試験は,次による。
a) 試験片の形状・寸法 曲げ試験片の形状・寸法は,次による。
1) 表曲げ試験片の形状・寸法は,図47 a) による。
2) 裏曲げ試験片の形状・寸法は,図47 b) による。
3) 側曲げ試験片の形状・寸法は,図47 c) による。
単位 mm
a) 表曲げ試験片 b) 裏曲げ試験片
c) 側曲げ試験片
r≦1.5
溶接部表面は,母材と同一面まで仕上げる。
厚さtが10 mm未満の場合は,試験片の厚さをt mmとする。
図47−曲げ試験片の形状・寸法
b) 試験方法 表曲げ試験,裏曲げ試験及び側曲げ試験は,いずれもJIS Z 3122:2013による。いずれの方
法においても曲げ半径は,表39に掲げる母材の区分に応じたものとする。
表39−曲げ試験の曲げ半径
単位 mm
母材の区分(P番号) 曲げ半径
P-1,P-3,P-4,P-5,P-6,P-7,P-8A,P-8B,P-9A,P-9B 20 (2t)
P-21,P-22,P-31,P-32,P-34, P-42,P-43,P-45
P-11A,P-11B,P-25 a) 10
33 t
3
P-51 40 (4t)
P-27 a),P-52,P-61,P-62 50 (5t)
P-23 a),P-2X b),P-35 80 (8t)
――――― [JIS B 8240 pdf 118] ―――――
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表39−曲げ試験の曲げ半径(続き)
− 曲げ半径の括弧内は,試験片の厚さtが10 mm未満の場合に適用する。
− 曲げ半径が5t以上の場合は,試験片の厚さを薄くできる。ただし,下限値は3.2 mmとする。
− 母材の区分のP番号は,JIS B 8265:2010の表B.1表B.3に示す母材の区分による。
− 母材のP番号が指定されていない場合又は曲げ半径2tの区分で,母材又は溶接材料の伸びの
規定値が20 %未満の場合には,次の式によって曲げ半径を求めてもよい。
100
R
2
ここに, R : 曲げ半径(mm)
t : 試験片の厚さ(mm)
ε : 延びの規定値(%)
注a) 異材継手の場合を含む。
b) IS B 8285:2010の表B.2に示すY-23の溶接材料を用いて溶接するP-21,P-22,P-25及び
P-27の材料を示す。
c) 判定基準 曲げ試験の結果,外側にした溶接金属に次の割れ及びブローホールがあってはならない。
1) 長さ3 mmを超える割れ(へりのかどに生じる割れを除く。)
2) 長さ3 mm以下の割れで長さの合計が7 mmを超えるもの。
3) 割れ及びブローホールの個数の合計が10個を超えるもの。
10.8.3.5 衝撃試験
衝撃試験は,その使用温度が0 ℃未満の場合の突合せ溶接部について,JIS Z 2242:2005によって行う。
試験温度は,表41による。
a) 試験片の形状・寸法及び採取方法 突合せ溶接継手の衝撃試験片は,JIS Z 2242:2005のVノッチ試験
片とし,図48によって採取する。
a) 熱影響部
b) 溶接金属部
t : 試験材の厚さ(mm)
t1 : 試験材表面から1 mm以上とする(サブサイズの場合を除く。)。
t2 : 0.25tとするが,t1が1 mm未満になる場合は1 mmとなるようにt2をとる。
図48−衝撃試験片の採り方
――――― [JIS B 8240 pdf 119] ―――――
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b) 判定基準 3個の試験片について最低設計温度以下で衝撃試験を行った結果,それらの吸収エネルギ
ー値が,表40に示す最小吸収エネルギー値以上でなければならない。
なお,板の厚さが11 mm未満の場合は,サブサイズ試験片を使用し,使用した試験片の寸法に応じ
て表40に示す最小吸収エネルギー値以上でなければならない。
c) 衝撃試験温度の補正 b) の合格基準の適用において,次に掲げる材料を使用した圧力容器のうち,最
低使用温度における使用圧力が設計圧力の1/2.5以下で,当該温度における使用応力が30 N/mm2以下
であるものについては,表41の衝撃試験温度表の板厚の区分及び最低使用温度に応じて得られる試験
温度を衝撃試験の温度とすることができる。
1) IS G 3101:2010
2) IS G 3106:2008(SM570を除く)
3) IS G 3126:2009のうちSLA235B及びSLA325B
4) IS G 3131:2011
5) IS G 3141:2011のうちSPCD及びSPCE
6) IS G 3201:2008
7) IS G 3452:2010
8) IS G 3454:2012
9) IS G 3457:2012
10) IS G 3460:2013のうちSTPL380
11) IS G 4051:2009
12) IS G 5101:1991
13) IS G 5102:1991
表40−最小吸収エネルギー値
試験片の高さ×幅 材料の最小引張強さσ 最小吸収エネルギー値(J)
(mm) (N/mm2) 3個の平均値 1個の最小値
σ ≦450 18 14
フルサイズ 450<σ ≦520 20 16
10×10 520<σ ≦660 27 20
660<σ 27 27
σ ≦450 14 11
サブサイズ 450<σ ≦520 15 12
10×7.5 520<σ ≦660 20 15
660<σ 20 20
σ ≦450 9 7
サブサイズ 450<σ ≦520 10 8
10×5 520<σ ≦660 14 10
660<σ 14 14
σ ≦450 5 4
サブサイズ 450<σ ≦520 5 4
10×2.5 520<σ ≦660 7 5
660<σ 7 7
――――― [JIS B 8240 pdf 120] ―――――
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JIS B 8240:2015の国際規格 ICS 分類一覧
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