この規格ページの目次
8
B 8248-2 : 2015
に認定された材料及びISO規格など,a) に規定した規格材料以外の規格による材料も受渡当事者間
の協定によって,a) に定める規格材料と同等以上の性質をもつことを確認し,特別に認定された材料
は,多層容器の耐圧部分に使用してもよい。
e) 層成胴に使用する材料の要求事項 層成胴に使用する材料は,次の1)3) を満足する材料とする。
1) 標準化学成分が5 %9 %のニッケル鋼は,内層材だけに使用できる。
2) 層成材が複数の材料である場合,次の2.1) 及び2.2) を満足する材料を使用する。
2.1) 設計温度における複数の材料の設計応力強さが,複数の材料のうちで最も大きい設計応力強さに
対して,その差異が20 %以内である。
2.2) 設計温度における複数の材料の縦弾性係数及び線膨張係数は,同等である。
3) 外層材は,2) を満足しなくてもよい。
5.1.2 材料の厚さの許容差
材料の厚さの許容差は,JIS B 8266:2006の5.1 d) による。
5.1.3 材料の温度範囲
材料の温度範囲は,規格材料,同等材料及び特別認定材料についてはJIS B 8266:2006の5.1 e) に,特定
材料についてはASME Section II Part D:2004(2006 Addendaまでを含む。)のTable 2A,Table 2B,Table 3
及びTable 4の最高使用温度の欄の温度による。
5.1.4 材料の疲労特性
材料の疲労特性は,規格材料及び同等材料についてはJIS B 8266:2006の5.1 f) に,特定材料については
ASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addendaまでを含む。)Appendix 5のFIG.5-110.1M,FIG.5-110.1.1M,
FIG.5-110.2.1MFIG.5-110.2.3M,FIG.5-110.3M,FIG.5-110.4M及びFIG.5-120.1M(FIG.5-110.1,FIG.5-110.1.1,
FIG.5-110.2.1FIG.5-110.2.3,FIG.5-110.3,FIG.5-110.4及びFIG.5-120.1)を用いる。
5.1.5 JIS材料規格に対する検査の追加
JIS材料規格によっては,注文者の指定による非破壊検査及び特別品質規定が規定されており,多層容
器の製作者は,JIS B 8266:2006の5.3.4,5.3.5及び5.4.4の規定によって,追加の検査を指定して材料を注
文する。
5.1.6 内容物に対する材料の使用制限
内容物に対する材料の使用制限は,JIS B 8266:2006の5.1 h) による。
5.1.7 調質高張力鋼
調質高張力鋼は,JIS B 8266:2006の5.1 j) による。
なお,特定材料については,ASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addendaまでを含む。)のPART AM
のTable AQT-1による。
5.2 多層容器に用いる材料
5.2.1 多層容器の耐圧部分に用いる材料
多層容器の耐圧部分に用いる材料は,5.1による。
5.2.2 取付物及び支持構造物に用いる材料
多層容器に直接溶接するジャケット,支持構造物,取付物などの材料は,5.1による。
なお,溶接継手は箇条7による。
5.2.3 鉄鋼ボルトに用いる材料
フランジ,ボルト締めふた板及び管板を応力解析によって設計する場合の鉄鋼ボルト材料は,JIS B
8266:2006の付表3.1による規格材料,これらの同等材料又は特定材料とする。JIS B 8266:2006の附属書3,
――――― [JIS B 8248-2 pdf 11] ―――――
9
B 8248-2 : 2015
附属書4,附属書5及び附属書6によってフランジを,附属書7によってボルト締めふた板を設計する場
合の鉄鋼ボルト材料は,JIS B 8266:2006の付表3.2による規格材料,これらの同等材料又は特定材料とす
る。
5.3 鉄鋼材料
鉄鋼材料は,JIS B 8266:2006の5.3によるほか,次のa) 及びb) による。
a) 特定材料の試験材の採取方法,試験片の数,採取位置,試験方法及び判定基準は,適用する材料規格
及びASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addendaまでを含む。)のM-2又はM-3による。
b) 特定材料の非破壊試験は,適用する材料規格及びASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addenda
までを含む。)のAM-203による。
5.4 非鉄金属材料
非鉄金属材料は,JIS B 8266:2006の5.4によるほか,次のa) 及びb) による。
a) 特定材料の試験材の採取方法,試験片の数,採取位置,試験方法及び判定基準は,適用する材料規格
及びASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addendaまでを含む。)のM-4による。
b) 特定材料の非破壊試験は,適用する材料規格及びASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addenda
までを含む。)のAM-402による。
5.5 ボルト,ナット及び座金
フランジ,その他の取付け・取外しする部品に用いるボルト(植込みボルトを含む。),ナット及び座金
は,JIS B 8266:2006の5.5によるほか,次のa) 及びb) による。
a) SME規格によるボルト,ナット,座金及びねじの規格は,JIS B 8266:2006の5.5のa) d) の規定を
満足すれば使用できる。
b) 特定材料を用いる場合は,適用する材料規格及びASME Section VIII Division 2:2004(2006 Addenda
までを含む。)のM-5による。
6 設計
6.1 設計一般
6.1.1 設計に考慮すべき荷重
設計に考慮すべき荷重は,JIS B 8266:2006の6.1.1による。
6.1.2 設計圧力
設計圧力は,JIS B 8266:2006の6.1.2による。
6.1.3 設計温度
設計温度は,JIS B 8266:2006の6.1.3による。
6.1.4 最小制限厚さ
耐圧部分に使用する板の最小制限厚さは,JIS B 8266:2006の6.1.4による。
6.1.5 腐れ代
腐れ代及び摩耗代は,JIS B 8266:2006の6.1.5による。
6.1.6 複合容器
多層容器が複合容器の場合は,JIS B 8266:2006の6.1.6による。
6.1.7 クラッド鋼
クラッド鋼は,JIS B 8266:2006の6.1.7による。
6.1.8 ライニング
――――― [JIS B 8248-2 pdf 12] ―――――
10
B 8248-2 : 2015
ライニングは,JIS B 8266:2006の6.1.8による。
6.1.9 知らせ穴
知らせ穴は,JIS B 8266:2006の6.1.9による。
6.1.10 排液用穴
排液用穴は,JIS B 8266:2006の6.1.10による。
6.1.11 検査などに必要な穴
検査などに必要な穴は,JIS B 8266:2006の6.1.11による。
6.1.12 ベントホール
層成胴には,内層からの漏れを検知するとともに,層成部に密閉された空気を開放するために8.8に規
定するベントホールを設ける。
6.2 材料の設計応力強さ及び応力強さの許容限界
6.2.1 設計応力強さ
設計温度における材料の設計応力強さSmは,JIS B 8266:2006の6.2.1による。また,特定材料は,ASME
Section II Part D:2004(2006 Addendaまでを含む。)のTable 2A,Table 2B,Table 3及びTable 4による。
なお,設計温度における層成胴の設計応力強さは,内層材,層成材及び外層材に用いる複数の材料の設
計応力強さを厚さで相応配分し,次の式によって算定する。
n
Smiti
i1
Sm
t
n
it
ここに, t : 層成胴の全厚さ(mm)
i 1
ti : 複数の材料の厚さ(mm)
i : 複数の材料の通し番号(i=1n)
n : 複数の材料の総数
Sm : 設計温度における層成胴の設計応力強さ(N/mm2)
Smi : 設計温度における層成胴に用いる複数の材料の設計応
力強さ(N/mm2)
ただし,層成部に用いる複数の層成材の厚さ及び層数は,6.5.1による。
6.2.2 各種応力の許容限界
各種応力の許容限界は,JIS B 8266:2006の6.2.2による。
6.2.3 軸方向圧縮荷重に対する許容圧縮応力
設計温度における許容圧縮応力は,JIS B 8266:2006の6.2.3による。ただし,特定材料の場合は,JIS B
8266:2006の6.2.3 b) の附属書1付図2の代わりに,ASME Section II Part D:2010(2011a Addendaまでを
含む。)のSubpart 3の図から使用する材料に該当する図を選び使用する。
設計温度における層成胴の縦弾性係数Eは,6.2.1の設計温度における層成胴の設計応力強さSmの式に
おいて,SmをEに,Smiを設計温度における層成胴に用いる複数の材料の縦弾性係数Eiに置き換えて,得
られる値を用いる。
6.2.4 一次膜応力に対する設計応力強さの割増し
地震荷重又は風荷重,耐圧試験時に対する設計応力強さの割増しは,JIS B 8266:2006の6.2.4による。
6.3 材料の諸特性
材料の諸特性は,JIS B 8266:2006の6.3による。
――――― [JIS B 8248-2 pdf 13] ―――――
11
B 8248-2 : 2015
なお,特定材料の場合は,ASME Section II Part D:2010(2011a Addendaまでを含む。)に規定の諸特性
の値を用いる。
6.4 応力解析及び疲労解析
6.4.1 多層容器の応力解析及び疲労解析
多層容器の応力解析及び疲労解析は,JIS B 8266:2006の6.4.1によるほか,層成胴は,次のa) h) によ
る。
a) IS B 8266:2006の6.4.1に従い,層成胴を単肉胴として応力解析を行ってもよい。ただし,次の1)
3) の条件を満足する必要がある。
1) 層成材の間に滑りが生じない構造とする。
8.7の層間の密着度及び3) の層成胴と層成胴の周継手の溶接幅を満足すれば,層成材の間に滑り
が生じない構造とみなすことができる。
2) 層成部を構成する層成材は,同等の縦弾性係数をもつ。内層材及び外層材の縦弾性係数が層成部と
異なる場合は,内層材及び外層材の縦弾性係数を用いる。
3) 不連続性又は外部荷重による半径方向の力又は長手方向の曲げモーメントを受ける層成胴と層成胴
の周継手(図2参照)は,次の条件式を満足する。
Mo
W ≧.188
Smt
ここに, W : 溶接の深さの中央点において必要な溶接幅(mm)
Mo : 層成胴の単位長さ当たりの長手方向曲げモーメント
(N・mm)
t : 層成胴の厚さ(mm)
Sm : 設計温度における層成胴の設計応力強さで,6.2.1による
(N/mm2)。
図2−層成胴と層成胴の周継手
b) 応力解析によって,一次応力の評価を行う場合の設計温度における層成胴の設計応力強さは,6.2.1に
よる。
c) 一次応力に二次応力を加えた応力強さの評価には,対象部位の材料の設計応力強さSmを,また,一次
応力及び二次応力にピーク応力を加えた応力強さの評価には,設計繰返し数に対応する対象部位の材
料の許容応力振幅Saを用いる。
d) IS B 8266:2006の附属書8の2.5に基づく簡易弾塑性解析における係数Keの値には,対象部位の材料
の定数を用いる。
e) 内圧による層成胴の計算厚さを,JIS B 8266:2006の附属書1の2.2の算式によって算定した層成胴に
対して,JIS B 8266:2006の附属書8の2.5 b) を適用する場合には,内圧に対してはJIS B 8266:2006
の附属書8の2.3の許容限界を超えてもよい。ただし,一次一般膜応力以外の応力強さ及び内圧以外
の荷重に対しては,JIS B 8266:2006の附属書8の2.3による。
――――― [JIS B 8248-2 pdf 14] ―――――
12
B 8248-2 : 2015
f) 層成胴の疲労解析には,JIS B 8266:2006の附属書8の4.4及びJIS B 8266:2006の附属書8の6. を準
用し,a) の条件を満足する場合,層成胴を単肉胴として扱い,内層材,層成材及び外層材のそれぞれ
の位置におけるピーク応力を求めて疲労解析を行う。
g) 層成胴の熱応力は,a) の条件を満足する場合,層成胴を単肉胴として扱い,JIS B 8266:2006の附属書
8の4.6を準用して算定することができる。ただし,層成材の接触面において熱伝導率が低下すること
を考慮する。
h) −2継手(JIS B 8266:2006の表7.1参照)を使用し,応力解析が要求される場合には,応力集中係数
は膜応力に対して2.0,曲げ応力に対して2.7とする。ただし,先の層に溶接付けされている突合せ溶
接に対しては,これらの応力集中係数は適用されない。
6.4.2 応力解析の免除
応力解析の免除は,JIS B 8266:2006の6.4.2による。
6.4.3 疲労解析の免除
疲労解析の免除は,JIS B 8266:2006の6.4.3による。
6.5 胴及び鏡板
6.5.1 内圧を保持する胴
内圧を保持する胴の計算厚さは,JIS B 8266:2006の6.5.1による。
なお,層成胴の全厚さの計算厚さは,次のa) d) による。
a) IS B 8266:2006の附属書1の2.2の計算厚さの式に用いる層成胴の内径は,次の1) 又は2) による。
1) 設計温度における内層材の設計応力強さが,層成材の設計応力強さ(層成材が複数の材料である場
合は,複数の材料の設計応力強さのうちで最も小さい設計応力強さの値。)の50 %以上で,かつ,
内層の厚さを計算厚さに算入する場合は,内層の内径。
2) 内層の厚さを計算厚さに算入しない場合は,層成部の最小内径。
b) 層成胴の全厚さは,次の1)4) による。ここで,層成部を構成する層成材が複数の材料である場合に
は,設計温度における層成部の設計応力強さは複数の層成材のうちで最も大きい設計応力強さの値と
し,また,設計温度における層成材の設計応力強さは,複数の材料の個別の設計応力強さの値とする。
1) 内層の厚さは,a) 1) の場合に,全厚さに算入できる。ただし,算入できる有効厚さは,次の式によ
る。
SmI
tIefftI
SmL
ここに, tI : 内層の厚さ(mm)
tIeff : 内層の有効厚さ(mm)
SmI : 設計温度における内層材の設計応力強さ(N/mm2)
SmL : 設計温度における層成部の設計応力強さ(N/mm2)
2) 層成部の厚さは,5.1.1 e) の層成材の規定によって,全厚さに算入できる。層成材が複数の材料であ
る場合は,算入できる層成材の有効厚さは,次の式による。
SmLi
tLiefftLi
SmL
ここに, tLi : 層成材の厚さ(mm)
tLieff : 層成材の有効厚さ(mm)
SmLi : 設計温度における層成材の設計応力強さ(N/mm2)
SmL : 設計温度における層成部の設計応力強さ(N/mm2)
――――― [JIS B 8248-2 pdf 15] ―――――
次のページ PDF 16
JIS B 8248-2:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.020 : 流体貯蔵装備 > 23.020.30 : 圧力容器,ガスボンベ
JIS B 8248-2:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称