JIS B 8312:2022 歯車ポンプ及びねじポンプ―試験方法 | ページ 2

           4
B 8312 : 2022
6.2.4 回転速度の測定
回転速度の測定は,JIS B 8301のD.2(回転速度の測定)による。
6.2.5 軸動力の測定
軸動力の測定は,JIS B 8301のD.4(軸動力の測定力)による。
6.2.6 吸込状態の試験
吸込状態の試験は,必要がある場合だけ行い,規定全圧力における吐出し量でキャビテーション発生時
に見られるような吐出し量の減少及び異常騒音の有無を確認する。特に,協定によって必要有効吸込ヘッ
ドを求める場合には,規定全圧力における吐出し量が正常運転時のそれに対して3 %減少したときの有効
吸込ヘッドの値をもって,必要有効吸込ヘッドとする。試験回転速度が規定回転速度と異なる場合でも,
規定全圧力における吐出し量において試験を行う。

6.3 継続試験

  継続試験は,必要がある場合に行い,性能試験を含めて規定最高回転速度,規定吐出し圧力で1時間程
度し,その運転状態を確認する。その運転状態(振動,騒音及び軸受温度)の確認方法を,附属書Bに示
す。

6.4 特殊試験

6.4.1 一般
性能試験及び継続試験に加え特殊試験として,逃し弁の作動状態確認,自吸性能及び耐水圧試験を実施
する。
6.4.2 逃し弁の作動確認
逃し弁の作動状態は,逃し弁を備えるポンプが規定状態(規定吐出し量,規定全圧力及び規定回転速度)
で運転中,吐出し弁を開閉して,逃し弁の作動が確実に行えることを確かめる。また,吐出し弁を全閉し
たときの圧力上昇及び原動機の負荷についても調べる。
なお,調圧弁を備えるものは,その調圧機能を確かめる。
6.4.3 自吸性能
自吸性能は,自吸性能を必要とするものについて,吸込側配管及び吐出し側付近の配管を規定状態に近
い状態にして,吸込側及び吐出し側の液を落としてから協定による最低回転速度(規定最低回転速度)で
始動し,揚液の上がることを確かめるか,又は吸込弁を絞り,規定最低回転速度で運転し,30秒間,異常
なく運転できることを確かめる。
6.4.4 耐水圧試験
耐水圧試験は,耐水圧が必要な部品に最高吐出し圧力1)の1.5倍の圧力を3分間以上負荷する。
注1) 最高吐出し圧力とは,使用状態において逃し弁が作動したときの締切吐出し圧力である。

――――― [JIS B 8312 pdf 6] ―――――

                                                                                             5
B 8312 : 2022

7 回転速度,密度及び動粘度が異なる場合の換算

7.1 回転速度の換算

  規定回転速度以外のポンプ回転速度で試験した場合,試験回転速度における吐出し量及び軸動力を,次
の式によって規定回転速度の値に換算する。
Qsp=Q×nspn
Psp=P×nspn
ここで, Qsp : 規定回転速度における吐出し量(m3/min)
Q : 試験回転速度における吐出し量(m3/min)
Psp : 規定回転速度における軸動力(kW)
P : 試験回転速度における軸動力(kW)
nsp : 規定回転速度
n : 試験回転速度

7.2 密度の換算

  規定揚液と試験揚液との密度が異なるときは,試験揚液における吐出し量及び軸動力を,次の式によっ
て規定揚液における値に換算する。
Qmsp=Qm×
Qsp=Q
Psp=P
ここで, Qmsp : 規定揚液における吐出し量(kg/min)
Qm : 試験揚液における吐出し量(kg/min)
Qsp : 規定揚液における吐出し量(m3/min)
Q : 試験揚液における吐出し量(m3/min)
Psp : 規定揚液における軸動力(kW)
P : 試験揚液における軸動力(kW)
規定揚液の密度(kg/m3)
試験揚液の密度(kg/m3)

7.3 揚液の動粘度の換算

  規定揚液の動粘度と試験揚液の動粘度とが異なる場合,又は試験中に揚液の動粘度が変化する場合の動
粘度の換算は,協定による。

8 試験結果の判定

8.1 性能試験

8.1.1 全圧力及び吐出し量
箇条9に基づいて作成された性能曲線図において,規定全圧力における吐出し量は,規定吐出し量か又
はそれより大でなければならない。

――――― [JIS B 8312 pdf 7] ―――――

           6
B 8312 : 2022
8.1.2 軸動力
軸動力は,規定全圧力において,原動機の協定による動力を超えてはならない。
8.1.3 ポンプ効率
ポンプ効率は,次の式によって求める。保証点におけるポンプ効率が保証ポンプ効率 の
許容値は,−0.05 ┰
η=PhP×100
Ph=103
60Qp
ここで, ポンプ効率(%)
P : 軸動力(kW)
Ph : 水動力(kW)
Q : 吐出し量(m3/min)
p : 全圧力(MPa)
8.1.4 吸込状態
吸込状態は,6.2.6によって試験を行い,キャビテーションによる吐出し量の減少,異常騒音などがあっ
てはならない。

8.2 特殊試験

8.2.1 逃し弁作動確認
逃し弁作動確認は,6.4.2によって試験を行い,逃し弁の作動は確実で,その最大逃し圧力は規定値以下
とする。
なお,吐出し弁を全閉にしたときの圧力上昇限度は,規定吐出し圧力の132 %以下になるのがよく,原
動機は過負荷にならないのがよい。ただし,規定圧力が0.5 MPa未満のものでは,規定吐出し圧力+0.16
MPaまでよい[JIS F 0504(機関部逃し弁の装備及び設定圧力)参照]。
8.2.2 自吸性能
自吸性能は,6.4.3によって試験し,自吸性能に異常があってはならない。
8.2.3 耐水圧試験
耐水圧試験は,6.4.4によって行い,水漏れなどの異常があってはならない。

9 試験成績表

  試験成績表には,試験回転速度及び試験揚液で測定した数値を記入する。試験回転速度,試験揚液の密
度又は動粘度が規定状態と異なる場合には,7.1,7.2又は7.3によって換算した数値も記入する。
試験成績表には,成績表番号,注文主,ポンプの形式,製造番号,規定要目,原動機·減速機などの伝
達装置に関する事項,試験年月日及び試験責任者名を記入する。

――――― [JIS B 8312 pdf 8] ―――――

                                                                                             7
B 8312 : 2022
性能曲線図は,換算した数値を用いて横軸に全圧力を,縦軸に吐出し量,軸動力,回転速度及びポンプ
効率をとる。参考として,一例を附属書Cに示す。

――――― [JIS B 8312 pdf 9] ―――――

           8
B 8312 : 2022
附属書A
(参考)
試験装置
ポンプの性能を試験する際に用いる試験装置の参考として,質量法及び容積法による例を,図A.1に,
流量計使用の例を,図A.2に示す。
図A.1−質量法又は容積法による試験装置の例
図A.2−流量計を使用する試験装置の例

――――― [JIS B 8312 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS B 8312:2022の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8312:2022の関連規格と引用規格一覧