JIS B 8606:2021 冷媒用圧縮機の試験方法 | ページ 7

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B 8606 : 2021
附属書A
(規定)
油循環量の測定方法
A.1 基本的事項
この附属書は,油循環量の測定方法について規定する。
A.2 量記号及び単位記号
この附属書で用いる主な量記号及びその意味並びに単位記号は,表A.1による。
表A.1−量記号及びその意味並びに単位記号
量記号 意味 単位記号
WE 空のときの質量(容器及びフラスコ装置一式) kg
Wo 最終の質量(容器及びフラスコ装置一式並びに最終的に残った油) kg
Ws kg
全質量(容器及びフラスコ装置一式並びに冷媒と油との混合液からなる試料)
x 油循環率 −
A.3 測定方法の一般事項
油循環量測定方法の一般事項は,次による。
a) この測定方法は,5.2で規定されている油分離器をもたない試験装置において,装置を循環する油の全
質量流量を決定するのに使用する。
b) 油循環率は,圧縮機の運転が,5.6に規定した方法で測定した値が表3の定常状態に到達したときに,
冷媒と油との混合物の中の油の質量の割合を測定することによって決める。
A.4 測定の正確さ
WE,Ws及びWoの質量測定の正確さは,油循環率を算定したとき1 %を識別できなければならない。
A.5 測定の手順
油循環量の測定の手順は,次による。
a) 冷媒と油との混合物からなる試料を受け入れるための容器は,空にする。口に綿の栓と容器とを結ぶ
ための管の付いた清浄な空のフラスコ装置などの一式と容器とを一緒にして,質量を測定する。
b) 容器を試験装置の液管に結合し,接続管内の空気を排出する。試験装置が表3に規定された試験条件
で作動している状態で,冷媒と油との混合物の試料を採取する。試験装置が冷媒の充量に敏感で,
試料の採取が試験装置の過冷却度を減少させたり,なくしてしまう場合には,試験のための測定が終
わってから試料の採取を行わなければならない。
c) 試料の入っている容器,フラスコ装置などの一式の質量を測定する。
d) 容器から冷媒と油との混合液を徐々にフラスコに移す場合には,綿の栓を貫いてフラスコの口の下側
に突き出た管を使用する。
e) フラスコから徐々に冷媒の蒸気を迫い出す。次に,再び,容器,フラスコ装置などの一式の質量を測
定する。

――――― [JIS B 8606 pdf 31] ―――――

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A.6 油循環率の算定方法
油循環率は,次の式によって算定する。
Wo−WE
xWW
=
s− E

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B 8606 : 2021
附属書B
(規定)
附属の油分離器による油循環量の測定方法
B.1 基本的事項
この附属書は,5.2の要求事項に従って,圧縮機の吐出し系統に補助的に油分離器が装備されている場合
に,その油分離器を使用して圧縮機の油の質量流量を決定する方法について規定する。
B.2 量記号,量記号の意味及び単位記号
この附属書で用いる主な量記号,量記号の意味及び単位記号は,表B.1による。また,油分離器の流れ
に関する用語の定義は図B.1による。
表B.1−量記号,量記号の意味及び単位記号
量記号 意味 単位記号
Fosep 油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される冷媒を含まない油の質量割合 −
Frsep 油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される油を含まない冷媒の質量割合 −
Mrsep 油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される冷媒の質量流量 kg/s
Mrsys 試験装置を循環する冷媒の質量流量 kg/s
Mrtot 圧縮機を循環する冷媒の全質量流量 kg/s
Mosep 油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される油の質量流量 kg/s
Mseptot 油分離器によって捕捉されて圧縮機に戻される混合液の全質量流量 kg/s
Mosys 試験装置を循環する油の質量流量 kg/s
Motot 圧縮機を循環する油の全質量流量 kg/s
WE 空のときの質量(容器及びフラスコ装置一式) kg
Wo 最終の質量(容器及びフラスコ装置一式並びに最終的に残った油) kg
Ws 全質量(容器及びフラスコ装置一式並びに冷媒と油との混合液からなる試料) kg
x 圧縮機を循環する油循環率 −
xosys 試験装置を循環する油循環率 −
B.3 測定の正確さ
油分離器によって取り除かれる油の質量流量の正確さは,油循環率を算定したとき1 %を識別できなけ
ればならない。

――――― [JIS B 8606 pdf 33] ―――――

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図B.1−油分離器の流れに関する用語の定義
B.4 測定方法及び算定方法
B.4.1 試験装置における油の循環率算定
油分離器によって捕捉されないで試験装置を循環する油については,附属書Aの方法によって分離され
た油の循環率xosysを求める。
B.4.2 試験方法及び試験装置
6.16.5に規定する試験方法のいずれかの試験装置を用いて,冷媒の質量流量を決定する。
B.4.3 試験装置における油の質量流量算定
試験装置における油の質量流量は,試験装置の油の循環率とB.4.2による冷媒の質量流量とから,次の
式によって算定する。
xosysMrsys
Mosys=
1−xosys
B.4.4 測定方法
油分離器によって捕捉された混合液の全質量流量Mseptotは,校正された液体流量計で測定する。この流
量計における液体の流れはガスの発生を伴うことなく,均一な液相状態でなければならない。流れの状態
を確認するために測定点の後にサイトグラスを設けなければならない。
B.4.5 算定方法
A.6の方法を用いて,油分離器で分離し,圧縮機の吸込み側へ取り込まれる試料から冷媒を含まない油
の質量割合を算定する。
B.4.6 冷媒を含まない油の質量割合算定
試料からの冷媒を含まない油の質量割合Fosepは,次の式によって算定する。
Wo−WE
Fosep=
WWs− E
B.4.7 油を含まない冷媒の質量割合算定
油分離器からの油とともに圧縮機に戻される液のうちの油を含まない冷媒の質量割合は,次の式によっ
て算定する。
1 Fosep
Frsep=−
B.4.8 油分離器で捕捉された油の質量流量算定
油分離器で捕捉された油の質量流量は,次の式によって算定する

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B 8606 : 2021
Fosep
Mosep=Mseptot
B.4.9 油分離器で捕捉された冷媒の質量流量算定
油分離器で捕捉された冷媒の質量流量は,次の式によって算定する。
Frsep
Mrsep=Mseptot
B.4.10 油の全質量流量算定
油の全質量流量は,次の式によって算定する。
Motot=Mosys+Mosep
B.4.11 冷媒の全質量流量算定
冷媒の全質量流量は,次の式によって算定する。
Mrtot=Mrsys+Mrsep
B.4.12 全体の油循環率算定
圧縮機を循環する全体の油循環率は,次の式によって算定する。
Motot
xM
=
otot+Mrtot
参考文献 AHRI Standard 540:2015,Standard for Performance Rating Of Positive Displacement Refrigerant
Compressors and Compressor Units

JIS B 8606:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8606:2021の関連規格と引用規格一覧