JIS C 1082-1:1999 電気技術文書―第1部:一般要求事項 | ページ 10

44
C 1082-1 : 1999
4.6.2 端子 構成部品の複数の端子を一つの端子として,特に全体図の中で示している[図76a)を参照]。
端子の名称は,コンマによって分けて示すことができる[図76b)を参照]。
端子が連続番号になっている場合には,混乱が生じないことを条件に点線 (...) で分け,番号順で最初と
最後の端子を示すだけでよい[図76c)を参照]。
端子指定の文字列の簡略化表示については,4.9を参照。
二つ以上の構成部品を相互接続し,図76b)又は図76c)に示す方法を用いる場合には,端子指定の番号順
序は,一方の構成部品の左から右へと,そして,もう一方の構成部品(複数)は左から右又は上から下の
順序で対応させる(図77を参照)。
4.6.3 グループの同一記号 一つのグループ内には,単独記号で表す多数の同一記号があるが,この単独
記号には,短い斜線と,単独記号要素で表す記号要素と,その数を指定する数字を添える。
もう一つの方法は−これは方形の記号で特に用いるが−,まず数字で単独要素の数を表し,続いて,角
括弧の中に複数の記号を,例えば, [2×] のように入れて表示する(図83を参照)。
複数の記号接続は,同一の要素の中では,等しく示すようにする。
4.6.4 繰返し表示 繰返し表示は,接続を示さない記号の部分を省略することで簡略化することもできる。
図84及び図85を参照,また,図8と比較参照。各記号が完全な装置又は機能を表さない指定を追加す
ることもできる。
4.6.5 境界枠内のコネクタ又は端子ブロック 境界枠内で示すユニットの集積部分である,コネクタ又は
端子ブロックの記号は省略してもよい[図86を参照。図78b)及び図79と比較参照]。
4.6.6 境界枠で表すユニツト内の回路構成 境界枠で表すユニット内の回路構成は,簡略化形式で表すこ
とができるが,これには,表現に対する参照など,例えば,端子図記号のようなものが加えられる。
この方法は,機能を表現する線図で広く用いられているため,JIS C 1082-2に規定されている。

4.7 品目並びに端子の指定

4.7.1  一般事項 品目並びに端子の指定は,IEC 60750に従って適用しなければならない。
備考 この規格の目的にそって,品目指定に次の慣例を用いている。電力回路の接触器には,文字コ
ードQを選定,また,保護継電器には文字コードKを選定している。該当規格に従う他の慣例
を,実際の適用に際して用いてもよい。
品目及び端子の指定の簡略化表示については,4.9を参照。
参照指定の簡略化表示に関しては,4.10を参照。
現場における試験及び故障点標定 (fault location) において接続に用いる接続装置の各接合(端子,端子
ブロック,コネクタ)は,指定しなければならない。
4.7.2 品目指定の位置と位置決め 品目指定は,構成部品又はその部分を表す各記号で示す(図4図11
を参照)。
品目指定の位置は一括した文章内では一貫しなければならない。
どの場合にも,品目指定は当該記号に隣接するようにする。また,水平接続線をもつ場合には記号の上
に,また,垂直接続線をもつ場合には記号の左に,位置させるようにしなければならない。
これを実行しない場合には,適宜,品目指定は当該記号に隣接するいずれかの場所,又は記号の外形内
に位置させるようにする。
品目指定は,可能な限り水平に配置しなければならない。
例えば,図87c)では,単一レベル参照指定=W1が文書のページ内のどこか他に見出されるものと思わ
れる(4.10.4.4参照)。

――――― [JIS C 1082-1 pdf 46] ―――――

                                                                                             45
C 1082-1 : 1999
参照指定の簡略化表示に関しては,4.10を参照。
4.7.3 端子指定の位置並びに位置決め 端子指定の位置は,文書全体で一貫しなければならない。
端子指定は当該端子の表示に隣接して位置させなければならないが,水平接続線の上,及び垂直接続線
の左も望ましい。
端子指定は,図87に示すように,接続線にそって記載するのが望ましい。
構成部品又は装置の端子指定は,また適宜その外形又は境界枠の外側に位置させなければならない(図
19及び図87を参照)。
ユニットの内部にある構成部品の端子指定は,そのユニットの外形又は境界枠の内側に示さなければな
らない(図20及び図86を参照)。

4.8 位置参照,技術データ及び説明表示

4.8.1  文字記号 量と個数に対する文字はIEC 60027,又は文字記号を規定した他の適切なIEC規格に適
合する。IECの適用範囲外の品目についてはISO 31に基づくことが望ましい。
値については,IEC 60027にある規定に従って示すこと,例えば,6.3k 0.6pF,5mHなど。
ただし,物理的量を意味する図形記号で明白な場合には,値は前述の例のように,抵抗には6.3k,コン
デンサには0.6p,また,インダクタには5mと簡略化することもできる。
4.8.2 位置参照 図面上の位置を示す方法には数種の方法がある。区分参照システム(4.1.2.5を参照)に
ついて次に記述する。製図の特定タイプに適用する他の方法についてはこの規格の当該部分による。
図面上の位置はいずれも文字表現された行,数字表現された列又は,文字と数字の組み合わされたゾー
ンによって指示することができる。これらの指示は,シート番号,図面識別番号又は図面名称で置き換え
ることができる(IEC 61355参照)。
区分参照は,他の呼称とははっきりと区分する。これは,参照を一貫して置くか,又は括弧で参照をく
くるかして行う。
4.8.3 構成部品類についての技術データ 構成部品についての技術データを示すこともできるが,当該記
号に隣接して位置させるようにしなければならない(図88を参照)。電気データ,例えば抵抗値について
は,リレーコイル及び二値論理素子に示すように方形の記号内に記載することができる。
記号の外に示すデータについては,適宜,品目指定の下に置くのが望ましい。
4.8.4 信号についての技術データ 波形についても,必要に応じ,通常オシロスコープスクリーンに示さ
れる波形で記載するのが望ましい。それらは統一された様式で示すことができる(図89を参照)。必要に
応じて,波形の軸,電圧などを示す。
技術データは,接続線にそって,水平線の上に,又は,垂直線の左に位置させるようにするが,その際,
接続線に触れたり交差させたりしてはいけない。接続線に隣接して情報を示すことができない場合には,
接続線から離して示すこととするが,その際,接続線への引出線を添え,囲むようにする(できれば丸で)
(図90を参照)。これはまた,適用する接続線に関して線図のいずれかの場所に位置させることができる。
例えば,信号を明示するか又は品目と端子の指定を行う(図91を参照)。
4.8.5 説明注並びに表示 該当する意味が通じない場合には,注釈を付けるのが望ましい。これは,適用
する場所に隣接して位置させるようにするか,又は参照を図面枠の端に近く置いた注に説明を加えるよう
にするのがよい。複数シートの文書の場合,共通事項についての記載は最初のシートに示すのがよい。
マンマシンコントロール機能に対する情報表示(例えば,IEC 60417に従って)が,機器のパネルに示
されるなら,これらと同じ表示は,対応する図形記号に隣接して図面に示すようにするのがよい。

――――― [JIS C 1082-1 pdf 47] ―――――

46
C 1082-1 : 1999
4.8.6 二値論理回路の記号に含まれる情報 一般的情報は記号の外形線内に示すことができる(図50を
参照)。IEC 60617-12の4.2と比較されたい。
一般的な修飾記号に関連する情報を,角括弧内に示すのがよい。同様の措置を,規格化されていない入
力/出力ラベル及びラベルへの追加情報にも適用する(図92を参照)(IEC 60617-12の4.3を参照)。

4.9 品目,端子及び信号の指定を表示する文字列の簡略化表示

4.9.1  一般事項 品目,端子及び信号の明示の簡略化された文字列を正しく判読するために,次の規則が
適用される。
この規格で規定するもの以外の記号法は使用しないほうがよい。もし他の記号法を使う場合は,文書の
中で又は補助資料を使ってその説明をしなければならない。
備考1. IEC 60445,IEC 61346-1及びIEC 61175は関連する文章記号列で使用される予定の文字
を規定する。
2. 先行する品目指定を含む信号明示の簡略化表示は,IEC 61175の5.2.3.3に規定される。
3. 端子指定の簡略化表示には,IEC 60445に規定されている端子マーキングの可能性も含
まれている。
4.9.2 連続及び範囲の指示
4.9.2.1 一般事項 範囲は下限及び上限の間に水平省略記号 (···) を用いることによって規定されなけれ
ばならない。範囲の下限と上限は両方とも表示されなければならない。もし計算機支援システムが文書の
作成に使われる場合は,この増分表示法は次のいずれかで実現しなければならない。
− 1列に並んだ3個の終止符号で
− 又はIEC 61286に規定されるような1個の水平省略符号で (···) で
4.9.2.2 数値で表した範囲 数値で表した範囲は,定められた下限及び上限をもち,定められた増分をも
つ,増分的に上昇する数字の連続した列である。例えば,1···4は1,2,3及び4を意味する。この規格に
従って範囲を表示する場合は,増分は1でなければならない。負の下限及び/又は負の上限は許されてい
ない。
4.9.2.3 アルファベットで表した範囲 アルファベットで表した範囲は,定められた下限及び上限をもつ,
ローマ字の増分的に上昇する文字の連続した列であって,例えば,C···GはC,D,E,F及びGを意味し,
又はa···eはa,b,c,d及びeを意味する。列は下限(はじめの文字)及びこれに続くローマ字の次の文
字が到達する上限(最後の文字)によって限定される。範囲について大文字と小文字の組合せ,例えば,
A···cは,誤解を招くおそれがあるため,使用してはならない。
備考 大文字I及びOは,IEC 61346-1に従う品目指定においても,またIEC 60445に従う端子
指定においても使用されない。このことは,このような場合大文字Hの後には大文字Jが
続き,また,大文字Nの後には大文字Pが続くことを意味している。
4.9.2.4 アルファベット及び数字で表した範囲の組合せ 誤解を招くおそれがあるため,アルファベット
及び数字を組み合わせた簡略化表示は許されない。例えば,A1···B6のように組み合わせた表示。
4.9.3 異なる対象のグループ 異なる対象が単一の文字列の中で表示されることがある。この場合には,
異なる対象の表示はコンマ符号 (, ) を使って,例えば1, 3, 6のように分離されなければならない。グルー
プは,他の情報とはっきり分けて表示されていない場合は,括弧でくくって(省略なし)としなければな
らない。
4.9.4 範囲を含むグループ 異なる対象のグループ化された表示の中で,範囲の表示が現れる場合がある。
例えば, (1, 8···12, 14, A···D) は,1,8,9,10,11,12,14,A,B,C及びDを意味する。

――――― [JIS C 1082-1 pdf 48] ―――――

                                                                                             47
C 1082-1 : 1999
4.9.5 品目指定の簡略化表示 品目指定の簡略化表示のためには,次のものが適用される。
− 簡略化表示は,同じ対象の直属の構成要素である対象に対してだけ行うことができる
− 同じ文字符号をもつ対象は,数値上の範囲で表示される場合がある。例えば,−F1···−F4は,−F1,
−F2,−F3及び−F4を意味する
− 範囲の場合には,完全な単一レベルの品目指定は下限及び上限で完全に表示されなければならない。
例えば,+10···+15は,+10,+11,+12,+13,+14及び+15を意味する
− グループの場合には,すべての単一レベルの品目指定はグループで完全に表示されなければならない。
例えば,=A1,=C2,=D4
− 簡略化表示は,複数レベルの品目指定の中の最後の単一レベルの品目指定に対してだけ行うことがで
きる
− もし複数レベルの品目指定の共通部分も文字列の中で表示される場合には,指定される範囲又はグル
ープは共通部分の後ろで括弧でくくられなければならない。
例1. −A2C4 (−F1···−F4) は,−A2C4F1,−A2C4F2,−A2C4F3及び−A2C4F4を意味する。
例2. =B2 (−C1,−D3,−F5) は,=B2−C1,=B2−D3及び=B2−F5を意味する。
例3. =Q3 (=1···=4) は,=Q3=1,=Q3=2,=Q3=3及びQ3=4を意味する。
異なる品目指定の簡略化表示の例が図93に示される。
図93 単一の文書記号列で表示される4個の別々の品目指定の例
4.9.6 端子明示の簡略化表示 端子明示の簡略化表示のためには,次のものが適用される。
− 簡略化表示は,同じ引用対象に属する端子に対してだけ行うことができる。
− 範囲の場合には,完全な端子指定は下限及び上限で完全に表示されなければならない。
− グループの場合には,すべての端子指定はグループ内で完全に表示されなければならない。
− 同じ文字をもち各々異なる数字をその前又は後ろに付けた端子指定が,数字で表した範囲として表示
される場合がある。例えば, (1U···4U), (R2···R5)。
− 同じ数字をもち各々異なる文字をその前又は後ろに付けた端子指定が,アルファベットで表した範囲
として表示される場合がある。例えば, (11U···11W), (R2···Z2)。
− もし端子指定のグループ又は範囲が品目指定ともに表示されている場合には,グループ又は範囲は品
目指定の後ろで括弧でくくられなければならない。
異なる端子及び品目の指定の簡略化表示の例が図94に示される。

――――― [JIS C 1082-1 pdf 49] ―――――

48
C 1082-1 : 1999
図94 単一の文字列で表示される別々の端子指定の例
図39 表題欄の記載区域の内容例
図40 液体の流れの方向指示 図41 接続線に対する引込み線

――――― [JIS C 1082-1 pdf 50] ―――――

次のページ PDF 51

JIS C 1082-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61082-1:1991(MOD)
  • IEC 61082-1:1991/AMENDMENT 1:1995(MOD)
  • IEC 61082-1:1991/AMENDMENT 2:1996(MOD)

JIS C 1082-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 1082-1:1999の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1082-2:1999
電気技術文書―第2部:機能図