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他の媒体の最終文書の線はいずれも,当該媒体に適した太さの要求事項に従ったほうがよい。二つ以上
の線の太さを用いる場合には,いずれか二つの太さの比率は,ISO 128によって最低2 : 1とするのが望ま
しい。
4.1.4.3 線の間隔 ISO 128に従って,平行線の端部間の間隔は,2本の線の太いほうの太さの2倍以上
とする。すなわち,2本の平行線が同じ太さの場合には,それらの中心間隔は,線の各々の太さの3倍以
上とする(A.1.4を参照)。
線図の平行接続線については,中心間隔は,レタリングの高さ以上とする。情報を補足する接続線につ
いては,例えば,信号指示では,その間隔はレタリングの高さの2倍以上とするのが望ましい。
4.1.5 レタリング及びレタリングの位置決め 電気製図では,ISO 3098-1のレタリングタイプBを用い
るようにすることが望ましい。直立体の文字を通常用いることが望ましい。ただし,実際には,IEC 60027-1
にあるように,量に対する文字記号に対し斜体文字を用いることもある。
文字の高さは,文字列を構成するうえで用いる線の厚みを含め,文字列を構成するうえで用いる線の太
さの10倍以上とするのがよい。
縮小複写する文書の文字もまたISO 6428に従うことが望ましい(A.7.2を参照)。
最終形態の文書の文字はすべて(実際の機器の表示の図示又は余白の識別は除き)底部と右端部から,
すなわち,90°離れた二つの方向から認識できるのが望ましい。
4.1.6 矢印及び引出線 図記号の中の矢印の形式は,IEC 60617で次のように説明している。
− 02-03-01 変動性
− 02-04-01 力又は動きの方向
− 02-05-01 エネルギーと信号の流れの方向
− 03-01-10 接続線への引出線の終端
液体の流れの方向を示す矢印の形式については,ISO 1219に規定している(図40を参照)。
引出線は継続した細い線で,注又は参照を適用する箇所を示すことが望ましい。また,ISO 128の規定
に従って終端させるのがよい(A.1.5を参照)。ただし,接続線で終わる引出線は,接続線及び引出線の双
方に対し斜めのストロークで終わりにするか,又は矢印で終わりにすることが望ましい(図41を参照)。
複数の終端も可能である。
4.1.7 寸法線終端及び原点指示 寸法線はISO 129に従って作成することが望ましい(A.2.1を参照)。原
点指示の直径は,線の太さの約10倍とするのがよい。
4.1.8 投影図 正投影図を用いる図表については,二つの方法のいずれかを用いることができる(A.1.1
を参照)。製図の設定ではいずれも,一つの投影法に限って使用することが望ましい。
建築分野での製図については,ISO 2594を参照。
4.1.9 尺度 尺度を決めて製図をするときは,例えば,装置の配置を示す図面の製図などでは,その尺度
はISO 5455に従って選択することが望ましい(A.5を参照)。
図面寸法を測る(測定する)ことで各寸法を求める際は,長い尺度目盛を製図に加えることが望ましい。
4.2 線図のレイアウト
4.2.1 一般事項 線図を作成するうえで最も考慮すべき点は,理解を容易にするはっきりとしたレイアウ
トを採用することである。
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4.2.2 信号の流れの方向 全体図,機能図及び回路図について,基本的な流れの方向は左から右であり,
また,上から下ということが望ましい。ただし,信号処理のためのほとんどのブロック記号,また,二値
論理素子及びアナログ素子は,左から右への信号の流れで設定してある。したがって,このような記号を
もつ回路は,以上に則するように配置したほうがよい(図42を参照)。
個々の信号の流れの方向がはっきりしない場合,接続線に矢印を付けることが望ましい(IEC 60617,
記号02-05-01)(図43を参照)。これらの矢印は構成部品の記号には触れてはならない。
4.2.3 記号の配置 2.1.4に規定するレイアウト方法に従って,記号と回路は,機能的関係又は物理的位
置を強調するように配置することが望ましい。
機能的レイアウトを示す線図では,機能上関連する記号はまとめ,注釈の要求に合わせ,かつ,過密と
ならないよう配置することが望ましい。
回路図は適宜,回路の動作順序に沿った形で配置するようにすることが望ましい。
制御システムを表す線図では,制御を行う機能をもつグループは,被制御の機能をもつグループの左又
は上に位置させるようにしたほうがよい(図43を参照)。
トポグラフ(地形的)レイアウトを示す線図においては,各記号は関連する構成部品の物理的位置付け
を示すようにまとめて配置させることが望ましい(図17及び図32を参照)。
4.3 線図の図記号
4.3.1 一般事項 図記号はIEC 60617のシリーズに適合しなければならない。希望する記号がない場合は,
IEC 60617のシリーズに基づく規格から別の記号を一つ作ってもよい。例として,図44及び図45を参照。
IEC 60617のシリーズの適用範囲外の項目については,ISOの図形記号を参照することが望ましい。
必要な記号が標準化されていず,また,この規格を適用する人にとって自明でない場合には,その使用
記号は,図面の注又は補足文書で説明しなければならない。
4.3.2 記号の選択 IEC 60617のシリーズにおいて異なる様式の記号が示される場合には,選定する記号
は :
a) 適用に即して,望ましい形式とするか,又は
b) 線図の使用目的に適した記号の形式でなければならない。
例
− 全体線図については,特に単線表示を採用するなら,多くの場合,一般的又は簡略化形式の記号を用
いることで十分である。変圧器については,図46を参照。
− 詳細な検討をすすめる目的の線図については,一般的な記号では十分でない。例えば,変圧器につい
ては,IEC 60076-4の巻線と角変位を示すコードを示す適切な記号を補足する一般的な記号を増す必
要がある(図47を参照)。
− 巻線,端子及びそれらの指定物といった各パーツを示す必要のある回路図では,完全な形式の記号を
用いなくてはならない(図48を参照)。
4.3.3 記号サイズ 記号のもつ意味についてはその形状と内容によって定義されている。記号のサイズと
線の太さは通常記号の意味とは無関係である。
記号の最小サイズは,線の太さ,線の間隔,レタリングなどの規定を適用しなければならない。
以上の条件において,IEC 60617-11にある記号を据付け図及び線図又はネットワークマップに適用する
場合,その図面及びマップの尺度に合うよう,拡大したり縮小したりすることができる。
読みやすさについて,IEC 60617及びISO 3461-2(A.4参照)にある記号配分を規定するために用いる
モジュールMは,文字の高さと同じか又はそれ以上にしなければならない。
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次のような場合では,記号の各種サイズを使用することが必要な場合,又は利点がある場合もある。
− 入力又は出力の数を増やす場合
− 情報の追加をしやすくする場合
− 強調する場合,また
− 説明用記号として,記号を使用する場合
記号の一般的形状を保持することが望ましい,また適宜,相対的な比率も保持することが望ましい。
例
− 図49では,機械セットの励磁機の記号は,主発電機の記号より小さく表示する。これは,その補助機
能を示す目的のためである。
− 図50では,否定出力をもつ論理積素子の記号を大きく書いている。これは,追加情報の記入を可能に
するためである。
4.3.4 記号の向き 4.2.2で既に述べているように,IEC 60617の多くの記号は,左から右への単一の流れ
に則して設定している。この原則は,主要規則としてすべての線図に,また,IEC 60617に示される望ま
しい形での記号として記載することが望ましい。
記号の基本的向きを変更する必要のある場合もある(4.2.2参照)。したがって,その記号は,意味合い
をそれによって変えない場合には,回転したり鏡像にしたりすることもできる。また,それ以外の場合で
は,別の目的に合うように記号を再設定する必要がある場合もある。
ブロック記号,二値論理素子記号及びアナログ素子記号−文字,的確な説明記号,図形又は入力/出力
ラベル−は,下端又は右端から線図の全体を見る際に,そのような要素を読むために,位置決めしなけれ
ばならない(図51を参照)。
結果として,左から右への流れをもつIEC 60617に示す記号については,線図での望ましい信号の流れ
は次による。
− 左から右。その記号はIEC 60617と同じ方法で示さなければならない。
− 下から上。その記号はIEC 60617と同じ方法で示すが,時計と逆回りに90°回転させなければならな
い。
− 右から左。右に入力とそれらの表示(ラベル)を,左に出力とそれらの表示を示すように,新しい記
号を作成しなければならない。
− 上から下。右から左の流れに対して新しい記号を一つ作成し,続いて,その記号を時計と逆回りに90°
回転させなければならない。
信号の流れの四つの可能な方向を満たすためには,記号セットが二組だけ必要であることを意味する。
例えば,図52では,多数の典型的なケースが選択されている。
4.3.5 端子の表示 IEC 60617では,記号はほとんどの場合,端子に対する記号がない状態で示している。
通常,構成部品の記号に対して,端子,ブラシなどの記号を追加する必要はない。端子記号を記号の一部
として示さなければならない場合も若干ある(図53を参照)。
4.3.6 接続の表示 IEC 60617では,各構成部品及び装置の記号は通常接続状態で示す。ほとんどの場合,
接続記号は例示に限って用いる。接続記号に対して他の位置も許されるが,これは,記号全体に意味が変
わらないことが前提である(図54を参照)。
接続の位置が構成部品の記号の意味に影響をあたえる場合がある。この場合IEC 60617に示すように製
図しなくてはならない。例として,図55を参照。
4.4 接続線
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4.4.1 一般記号 トポグラフ(地形的)レイアウトを示す図面以外については,接続線は直線で,曲線及
び交差はできるだけ少なくしなければならない(図56及び図57を参照)。接続線は水平又は垂直でなけ
ればならないが,斜線で線図をより明確にできる場合−例えば,構成部品の対称なレイアウトを示すか,
又は相順の変更がある場合−は例外とする(図58を参照)。
4.4.2 線の接続 線の接続は,IEC 60617の記号03-02-04,-05及び-06を用いて“T−接続”として表示
することが望ましい。レイアウトの関係上,T−接続が適用できない場合,二重接続を記号03-02-07に示
すように用いてもよい(図59を参照)。
多くのCADシステムでは,各接続にドットを必要とすることが知られている。
この規格では,図示はほとんどドットなしの接続を示している。
4.4.3 主要な回路 主要な回路−例えば,電力回路−を強調又は識別するうえで,太線を用いることもで
きる。2本分以上の太さを必要とする線図も若干ある。図60及び図61,また4.1.4.2も参照。
4.4.4 将来計画接続 将来計画接続は,破線で示すこともできる。
4.4.5 識別 接続線には識別をつけることが必要な場合がある。例えば,分断されて接続された場合であ
る(4.4.6を参照)。この識別は,水平接続線上に,また,垂直接続線の左に当該の線にそうか線の中間部
内に,置かなければならない(図62を参照)。
信号指定の文字列の簡略化表示については,4.9を参照。
4.4.6 分断線 接続線が線図上の大部分又は密集部分に交差する場合には,この接続線を分断することも
できる。この場合,また,接続線がシート上で分断され,別のシートに続く場合,この分断線の各端部は
どちらからでも分かるようにしておく。
分断線の各端部は,相互に分かるように参照されなければならない。
参照は次のうち一つ又はそれ以上の内容を示さなければならない。
− 4.4.5に従った信号の明示又はほかの識別
− アースへの接続,枠又はほかのいずれかの共通ポイントへの接続に対する記号は,IEC 60617-2の15.
の記号を参照
− 挿入表,又は
− 他の確かな手段
明確にするうえで必要な際は,関連終端末の位置(線図上で)に対し,4.8.2に従って参照を提示しなけ
ればならない。
例として,図63,図64及び図65を参照。
4.4.7 平行接続線
4.4.7.1 グループ化 6本以上の平行接続線がある場合には,それらをグループ化して配置するのが望ま
しい。全体図,機能図,回路図におけるグループにはそれらの機能に基づくのが望ましい。それが不可能
な場合には,線は5本以下のグループに配置するようにする(図66を参照)。
4.4.7.2 束ね 複数平行接続線は,次の方法のうち一つを用いて,1本の線(接続線の束ね)として表す
ことができる。
a) 平行接続線を分断する。短い間隔の後の交差線はその束ねを表す[図67,図68及び図69a)を参照]。
b) 個々の接続線は,個々の線の他の端末(複数)の方向にこう配をもちながら束ね線に合流する[図69b),
図70及び図71を参照]。束ね線の接合は,こう配なしに合流する(図71を参照)。
接続線の順序が同じであるが,順序が示されていない場合には,例えば,図68にあるように束ねが曲が
っている際,最初の接続線は,各端末で,例えば,ドット(点)を付けて,指示しなければならない。
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各端末での順序が異なる場合,各接続線は各端末で識別しなければならない(図69,図70及び図71を
参照)。
束ね線で表す接続線の数は,適宜指示しなければならない。IEC 60617-3では,これについて二つの様
式を示している。図72は様式2を用いた例を示している。
4.4.8 情報バス 接続線が幾つかの情報を伝達するバス(同時又は時間多重 : simultaneously or
timemultiplexed)を表す場合,これは図73に示すように,IEC 60617-12の記号12-53-01又は12-53-02に
よって示すことができる。
4.5 境界枠とエンクロージャ
4.5.1 境界枠 機能ユニット又はグループ,又は構成ユニット(例えば,装置又は部品のグループ,リレ
ーセット,又はキュービクル)は,IEC 60617の境界線,記号07-01-06を用いて製図されなければならな
い。境界線は一定の形状をもち,いずれの構成部品の記号とも交差しないほうがよい(図74を参照)。た
だし,一定の形状が回路のレイアウトを複雑にするなら,その境界は不規則な形状にしてもよい。
複雑な線図では,ユニットを表す境界枠は,ユニットに属さない部分の記号も含むことは避けられない。
このような記号は,2番目に組み込まれた境界枠(窓)内に示すことが望ましい。この枠は,IEC 60617
の注2,02-01-06の記号並びに二点鎖線で製図しなければならない。図75では,制御スイッチS1及びS2
はユニットQ1の部分ではない。
ユニットの集積部分である端子ブロックが示される場合には,それは図75及び図56に示すように枠の
内側にきちんと位置させなければならない。
コネクタの記号は,コネクタ対の部分がユニットに属することを示すように配置しなければならない[図
78a)を参照]。コネクタ対の両部分がユニットの集積部分なら,両コネクタ記号は,境界枠の内側に示す[図
78b)参照]。
境界枠並びに関連する参照指定の簡略化表示に関しては,4.10を参照。
4.5.2 導電枠,導電エンクロージャ及び仕切り 工事ユニットに組み込まれる,導電枠(シャーシ),導
電エンクロージャ及び仕切りに対する接続は,IEC 60617の次の記号を活用し明確に示すことが望ましい。
− 02-15-04,枠(シャーシ)
− 注1を含む02-01-04又は02-01-05,エンクロージャ
− 02-01-07 仕切り及び適宜
− 03-02-01 導線の接続
図79,図80及び図81を参照。図80はエンクロージャ状態,図81では,仕切りは構成ユニット全体を
囲んでおり,このことから,境界線は省略される。
図82は,導電エンクロージャを含む二つのリードスルーコンデンサの構成を示す。
二つの端子をもつコンデンサとしてのIEC 60617の記号04-02-03は,記号の一部としてエンクロージャ
(又はスクリーン)を含む。
4.6 簡略化技法
4.6.1 一般事項 例えば,各シートに示す情報の量を増やしたり,又は反復情報を避けることで混雑を少
なくするために簡略化を用いることができる。一般的に,簡略化の方法はいずれも,製図の理解度を損な
わない範囲で用いることができる。この規格に示される以外の他の簡略化の手法を用いる場合には,それ
らが自明でない限り,製図上又は補助文書で説明しなくてはならない。
文字列の簡略化表示については4.9を参照。
参照指定の簡略化表示に関しては,4.10を参照。
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JIS C 1082-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61082-1:1991(MOD)
- IEC 61082-1:1991/AMENDMENT 1:1995(MOD)
- IEC 61082-1:1991/AMENDMENT 2:1996(MOD)
JIS C 1082-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 1082-1:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC1082-2:1999
- 電気技術文書―第2部:機能図