JIS C 1731-1:1998 計器用変成器―(標準用及び一般計測用) 第1部:変流器 | ページ 5

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2.1.2 変流器 (current transformer)通常の使用状態において,二次電流は一次電流に実質的に比例し,
適切な接続をすれば,その位相差がほぼ零である計器用変成器。 [IEV 321-02-01]
2.1.3 一次巻線 (primary winding) 変成される電流を通電する巻線。
2.1.4 二次巻線 (secondary winding)測定装置,計器,保護継電器及びその他の類似装置の回路に電流
を供給する巻線。
2.1.5 二次回路 (secondary circuit)変流器の二次巻線から電流が供給される外部回路。
2.1.6 定格一次電流 (rated primary current)変流器の性能の基準となる一次電流の値[IEV 321-01-11
の修正]
2.1.7 定格二次電流 (rated secondary current) 変流器の性能の基準となる二次電流の値。[IEV
321-01-15の修正]
2.1.8 真の変流比 (actual transformation ratio) 真の二次電流に対する真の一次電流の比。[IEV
321-01-17の修正]
2.1.9 定格変流比 (rated transformation ratio) 定格二次電流に対する定格一次電流の比。[IEV
321-01-19の修正]
変流器を用いて電流を測定する場合に,真の変
2.1.10 電流誤差(比誤差) [current error (ratio error) ]
流比が定格変流比に等しくないことから生じる誤差。[IEV 321-01-21の修正]
電流誤差は百分率で表し,次の式によって与えられる。
KnIs Ip
1 100
Ip
ここに, 攀 電流誤差 (%)
Kn : 定格変流比
Ip : 真の一次電流 (A)
Is : Ipを流したときの真の二次電流 (A)
2.1.11 位相角 (phase displacement) 一次電流ベクトルと二次電流ベクトルとの位相差。ベクトルの方向
は理想変流器の位相角が零となるように選ぶ。[IEV 321-01-23の修正]
位相角は,二次電流ベクトルが一次電流ベクトルより進むときを正であるといい,通常,分又はセンチ
ラジアンで表す。
備考 この定義は,厳密には,正弦波電流に限り正しい。
2.1.12 確度階級 (accuracy class)指定された使用状態の下で,規定の限度内の誤差をもつ変流器に割り
当てられた階級。
2.1.13 負担 (burden) オームと力率で表した二次回路のインピーダンス。一般に,規定の力率と定格二
次電流における皮相電力として,ボルトアンペアで表す。
2.1.14 定格負担 (rated burden)規定の誤差特性の基準となる負担の値。
2.1.15 定格出力 (rated output)変流器に定格負担を接続し,定格二次電流を流したとき,二次回路に供
給される皮相電力の値。規定の力率におけるボルトアンペアで表す。
変流器の絶縁設計に使用される線間の最大実効値電圧。
2.1.16 最高電圧 (highest voltage for equipment)
変流器の耐電圧性能を表す電圧値の組合せ。
2.1.17 定格絶縁レベル (rated insulation level)
2.1.18 中性点非接地方式 (isolated neutral system)保護や計測の目的で高インピーダンスを接続する以
外に,中性点が大地に接続されない方式。 [IEV 601-02-24]

――――― [JIS C 1731-1 pdf 21] ―――――

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2.1.19 中性点直接接地方式 (solidly earthed neutral system) 中性点が直接接地される方式。 [IEV
601-02-25]
中性点が,地絡電流を抑制
2.1.20 中性点インピーダンス接地方式 [impedance earthed (neutral) ystem]
するために,インピーダンスを介して接地される方式。 [IEV 601-02-26]
1か所以上の中性点が,1線
2.1.21 中性点消弧リアクトル接地方式 [resonant earthed (neutral) ystem]
地絡事故電流の容量性成分をおおむね補償するリアクトルを介して,大地に接続される方式。 [IEV
601-02-27]
備考 系統の消弧リアクトル接地によって,事故時の残留電流は,通常,気中アーク事故が自己消弧
する程度に抑制される。
三相系統の指定位置において,指定の系統構成に対し,地絡事故継
2.1.22 接地係数 (earth fault factor)
続中の健全相の最高対地間商用周波数電圧(実効値)の,事故除去後の指定位置において得られる対地間
商用周波数電圧(実効値)に対する割合。 [IEV 604-03-06]
2.1.23 中性点接地方式 (earthed neutral system)中性点が直接接地されるか又は過渡的発振を低減し,
選択地絡保護に利用できる電流を与えるのに十分な低い値の抵抗及びリアクタンスを介するかのいずれか
で接地される方式。
a) 所定の地域における中性点有効接地方式とは,この点における接地係数が1.4以下の方式。
備考 この条件は一般的に,あらゆる系統構成において,正相リアクタンスに対する零相リアクタン
スの比が3より小さく,正相リアクタンスに対する零相抵抗の比が1より小さいときに得られ
る。
b) 所定の地域における中性点非有効接地方式とは,この点における接地係数が1.4を超える方式。
機器が大気中で過電圧にさらされる設置状態。
2.1.24 暴露設置 (exposed installation)
備考 このような設置では,通常,機器は直接又は短いケーブルを介して架空送電線に接続される。
機器が大気中で過電圧にさらされない設置状態。
2.1.25 非暴露設置 (non-exposed installation)
備考 このような設置では,通常,機器はケーブル系統に接続される。
2.1.26 定格周波数 (rated frequency) この附属書の性能の基準となる周波数の値。
二次巻線を短絡した状態で,変流器が有
2.1.27 定格熱的耐電流 (Ith) (rated short-time thermal current)
害な影響を受けることなく1秒間耐える,一次電流の実効値。
二次巻線を短絡した状態で,変流器が電気的に
2.1.28 定格機械的耐電流 (Idyn) (rated dynamic current)
も機械的にも損傷しないで耐える,一次電流の波高値。
二次巻線に定格負担を接続した状態
2.1.29 定格連続通電一次電流 (rated continuous thermal current)
で,温度上昇が規定の値を超えることなく,一次巻線に連続して通電できる電流の値。
一次巻線及びその他のすべての巻線を開放した状態で,二次端子に
2.1.30 励磁電流 (exciting current)
定格周波数の正弦波電圧を印加したとき,変流器の二次巻線に流れる電流の実効値。
2.1.31 コンポジット誤差 (攀 composite error) 定常状態におけるa)とb)の電流の差の実効値。
a) 一次電流の瞬時値
b) 定格変流比倍した真の二次電流の瞬時値
一次及び二次電流の正の符号は,端子記号の規定による。
コンポジット誤差 攀 湟 替 一次電流の実効値に対する百分率で表す。
100 1 T
c (KniS ip 2)
dt
Ip T 0

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ここに, Kn : 定格変流比
Ip : 一次電流の実効値 (A)
ip : 一次電流の瞬時値 (A)
is : 二次電流の瞬時値 (A)
T : 周期 (s)

2.2 計測用変流器に関する追加定義

2.2.1                                             指示計器,積算計器及び類似の装置に供給するた
計測用変流器 (measuring current transformer)
めの変流器。
2.2.2 定格負担に等しい二次負
定格計器制限一次電流 (IPL) (rated instrument limit primary current)
担の下で,計測用変流器のコンポジット誤差が10%以上になるときの一次電流の最小値。
備考 変流器によって電流が供給される機器を系統事故による大電流から保護するために,コンポジ
ット誤差は10%以上とする。
2.2.3 定格一次電流に対する定格計器制限一次電流の
計器安全係数 (FS) (instrument security factor)
比。
備考 変流器の一次巻線を系統事故電流が流れたとき,計器安全係数 (FS) の値が小さいほど,変流
器に接続した装置の安全性は高くなる。
2.2.4 計器安全係数 (FS) と定格二次電流の積に定格負担
二次制限起電力 (secondary limiting e.m.f.)
と二次巻線インピーダンスのベクトル和を乗じて得られる電圧。
備考1. 二次制限起電力の計算値は,実際の二次制限起電力より高い値となる。この計算方法は11.6
及び保護用変流器の12.5と同様の試験方法を適用するために選定されたものである。
2. 二次制限起電力を計算する場合,二次巻線抵抗値は75℃に換算する。

2.3 保護用変流器に関する追加定義

2.3.1                                              保護継電器に電流を供給するための変流器。
保護用変流器 (protective current transformer)
2.3.2 定格誤差限度一次電流 (rated accuracy limit primary current)規定のコンポジット誤差を満足す
る一次電流の上限値。
2.3.3 定格一次電流に対する定格誤差限度一次電流の比。
誤差限度係数 (accuracy limit factor)
2.3.4 誤差限度係数と定格二次電流の積に,定格負担と二
二次制限起電力 (secondary limiting e.m.f.)
次巻線インピーダンスのベクトル和を乗じて得られる電圧。

3. 標準及び特殊使用状態

 環境状態の種別に関する詳細は,IEC 60721シリーズによる。

3.1 標準使用状態

3.1.1  周囲温度 変流器の周囲温度は,附属書1表1の3区分に分けられる。
附属書1表1 温度区分
単位℃
区分 最低温度 最高温度
− 5/40 −5 40
−25/40 −25 40
−40/40 −40 40
備考 温度区分の選択においては,保管及び輸送時の
温度条件も考慮する。
3.1.2 標高 標高は,1 000mを超えないものとする。

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3.1.3 振動及び地震 変流器の外部で発生する振動及び地震は無視してもよい。
3.1.4 屋内用変流器に関するその他の使用状態 屋内用変流器について考慮するその他の使用状態は,次
による。
a) 太陽の輻射の影響は無視してよい。
b) 大気はじんあい,煙,腐食性のガス,水蒸気又は塩分による著しい汚染はない。
c) 湿度の状態は次による。
1) 相対湿度の24時間の平均値は,95%を超えない。
2) 水蒸気圧の24時間の平均値は,2.2kPaを超えない。
3) 相対湿度の1か月間の平均値は,90%を超えない。
4) 水蒸気圧の1か月間の平均値は,1.8kPaを超えない。
これらの状態では,結露する場合がある。
備考1. 結露は,高湿度時,急激に温度変化した場合に発生することがある。
2. 高湿度及び結露による絶縁破壊及び金属部分の腐食などの影響に耐えるように設計された変
流器を使用することが望ましい。
3. 結露は,特別に設計された容器及び適切な換気並びに加熱又は除湿装置によって防止できる。
3.1.5 屋外用変流器に関するその他の使用状態 考慮するその他の使用状態は,次による。
a) 周囲温度の24時間の平均値は,35℃を超えない。
b) 晴天日,正午の太陽のふく(輻)射は,1 000W/m2まで考慮することが望ましい。
c) 大気はじんあい,煙,腐食性ガス,水蒸気又は塩分で汚染されていてもよい。
汚染レベルは附属書1表7による。
d) 風圧は,700Pa(34m/sの風速に相当)を超えない。
e) 結露及び降雨を考慮する。

3.2 特殊使用状態

 変流器が3.1の標準使用状態以外の状態で使用されるときは,次の標準手順によって,
仕様を決定することが望ましい。
3.2.1 周囲温度 周囲温度が3.1.1に述べた標準使用状態と著しく相違する場所に設置される場合に指定
する最低及び最高温度の範囲は,次によることが望ましい。
非常に寒い地域 最低温度−50℃,最高温度40℃
非常に暑い地域 最低温度−5℃,最高温度50℃
高湿度の暖かい風がしばしば吹く地域では,急激な温度変化によって,屋内でも結露することがある。
備考 太陽熱のふく(輻)射の状態によっては,指定された温度上昇を超えないよう,屋根の設置や
強制換気などの処置が必要になる場合や温度低減策が採用される場合がある。
3.2.2 標高 変流器が1 000m以上の標高に設置される場合,標準大気状態でのせん絡距離は,設置場所
で必要とする耐電圧値をk倍(附属書1図1から求められる係数)して決定する。
備考 内部絶縁については標高の影響を受けない。したがって,外部絶縁を検証する方法については,
製造業者と購入者間の協議によって決定する。
3.2.3 地震 性能と試験方法については検討中。

3.3 接地方式

 接地方式は次による。
a) 中性点非接地方式(2.1.18参照)
b) 中性点消弧リアクトル接地方式(2.1.21参照)
c) 中性点接地方式(2.1.23参照)

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1) 中性点直接接地方式(2.1.19参照)
2) 中性点インピーダンス接地方式(2.1.20参照)

4. 定格

4.1 定格一次電流の標準値

4.1.1  単一比の変流器 定格一次電流は,次の値及びこの値の10のべき乗倍又は10のべき乗分の1の値
とする。下線部の電流は推奨値を示す。
10A−12.5A−15A−20A−25A−30A−40A−50A−60A−75A
4.1.2 多重比の変流器 4.1.1に示した標準値は,多重比の定格一次電流の最小値とする。

4.2 定格二次電流の標準値

 定格二次電流の標準値は1A,2A及び5Aとし,5Aを推奨値とする。
備考 三角結線された変圧器に使用する場合は,上記定格二次電流標準値を3で除したものも標準
値とする。

4.3 定格連続通電一次電流

 特に指定がない限り,定格連続通電一次電流は定格一次電流とする(11.3
参照)。

4.4 定格出力の標準値

 定格出力の標準値は30VAまでとし,次による。用途によって,30VAを超える
値も選ぶことができる。
2.5VA−5.0VA−10VA−15VA−30VA
備考 標準の定格出力と標準の確度階級の組合せをもつ一つの変流器に対して,これ以外に非標準の
定格出力とその他の標準の確度階級との組合せを追加指定することができる。

4.5 耐電流

 一次巻線又は導体をもつ変流器は,4.5.1及び4.5.2による。
4.5.1 定格熱的耐電流 (Ith) 定格熱的耐電流 (Ith) は,個々の変流器に指定される(2.1.27参照)。
4.5.2 定格機械的耐電流 (Idyn) 定格機械的耐電流 (Idyn) の値は,通常,定格熱的耐電流 (Ith) の2.5倍
とし,この値と異なる場合には銘板に表示する(2.1.28参照)。

4.6 温度上昇の限度

 定格出力に相当する力率1の負担の下で,定格連続通電一次電流に等しい一次電
流を流したときの変流器の温度上昇は,附属書1表2に示す限度値を超えないものとする。これらの値は
3.に示した使用状態を基準にしている。
3.1の標準周囲温度値を超える周囲温度が指定された場合には,附属書1表2の温度上昇の限度は標準周
囲温度を超えた量だけ,減じる。
1 000mを超える標高で使用されるように指定された変流器が,1 000m以下の標高で試験される場合に
は,附属書1表2に規定の温度上昇の限度を,標高1 000mを超える100mごとに次の量だけ減じる。
a) 油入変流器 0.4%
b) 乾式変流器 0.5%
巻線の温度上昇は,巻線自身又はその巻線を取り囲む絶縁物の低い方の耐熱クラスで制限される。各耐
熱クラスごとの温度上昇限度は,附属書1表2による。

――――― [JIS C 1731-1 pdf 25] ―――――

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JIS C 1731-1:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60044-1:1996(MOD)

JIS C 1731-1:1998の国際規格 ICS 分類一覧