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C 1805-1 : 2001
表1 環境試験条件
温度 相対湿度 気圧
周囲試験条件
℃ % kPa
標準基準大気条件 20 65 101.3
推奨範囲 1525 4575 86106
判定測定 a 20±2 65±5 86106
b 23±2 50±5 86106
試験値は,上記の標準基準大気条件に計算によって補正する。標準基準大気条件は,製造業者が一般に
正常基準動作条件と呼んでいるものと同一である。
湿度を補正するための係数は,存在しないかもしれない。周囲条件の推奨範囲内における測定が不十分
で,標準大気条件にパラメータを換算する補正係数が不明のときは,上記の表のaやb,又はその他の製
造業者が決めた基準動作条件と等価な条件をIEC 60160から選んで,繰り返し測定(判定測定)を行って
もよい。
備考 基本的な試験条件を規定範囲内に維持するために,特別の装置が必要となるかもしれない。
参考 IEC 60160は既に廃止されているが,IEC 60068-1に同様の規定があり,その国際一致規格であ
るJIS C 0010にも採用されている。
6.1.1 測定のための周囲条件の推奨範囲 電磁界は関係があれば,値を示す。
どの試験でも許容される周囲温度の最大変化率は10分間で1℃,かつ,1時間で3℃以下とする。
6.2 供給条件
6.2.1 基準値 製造業者によって規定された値。
6.2.2 許容差 使用者と製造業者の間でより厳しい許容差の合意がない限り,次の許容差を適用する。
電源
− 定格電圧 : ±1%
− 定格周波数 : ±1%
− 高調波ひずみ(交流電源) : 5%以下
− リップル(直流電源) : 0.1%以下
空気源
− 定格空気圧 : ±3%
− 供給空気温度 : 周囲温度±2℃
− 供給空気湿度 : 露点温度が機器本体温度より少なくとも10℃低いものとする
− 油とほこり :
油 : 質量で1ppmより小さいものとする
ほこり : 3 鉛 謀
供給流体(化学分析計及び流量計)
− 流量は,製造業者が規定する最大値と最小値の平均値とし,流体温度は適切な値の±2℃以内とする。
6.3 負荷条件
6.3.1 定格値 被試験機器は,製造業者が規定した範囲内の負荷に接続する。
備考 電気式伝送器では100 地 常使用される値である。
6.3.2 特定の条件 評価における負荷値は
a) 電気式計器の場合
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− 電圧出力信号をもつ機器について製造業者が規定する最小値
− 電流出力信号をもつ機器について製造業者が規定する最大値
b) 空気式計器の場合 製造業者及び/又は特定の適用規格が特に規定していない場合,標準的に出力が
小容量(例えば,機器/伝送器)に接続されて動作している機器については,長さ8m,内径4mmの
硬い管を20cm3の容量に接続する。流量は,機器について規定される限界値内とする。
特別な機器(例えば,ポジショナ)では,典型的な動作条件に相当する別の負荷容量が必要となること
がある。
6.4 取付姿勢 被試験機器は正規の使用姿勢の一つにおいて,±3度以下の許容差で,製造業者の指示に
従って据え付ける。
適切な場合には,機器に附属する取付用ブラケットを用いる。
機器には,すべてのカバーを取り付けておく。
6.5 外部振動 機器の据付けは,試験中に機器の外部からの振動によって影響を受けないように行う。
6.6 外部機械的拘束 製造業者が勧める取付方法以外の外的な機械的拘束を加えてはならない。電気及
び配管の接続は柔軟性をもたせる。
6.7 選択
6.7.1 基準 試験を受ける機器の選択は,5.2の基準を考慮して行う。
抜取品は,その測定結果が一群の全機器について有効な近似となり,その一群を代表するように選択し
なければならない。
抜取計画及び抜取品選択の基準は,実施する試験の目的及び分類に従い,そして矛盾があってはならな
い。
6.7.2 選択手順 試験を受ける機器の選択は,関連する試験分類に従って,製造業者と顧客との間で合意
しなければならない。
a) 性能評価及び形式試験
− これらの試験での測定は,製造ライン又は製造業者の在庫品から抜き取った,1台の機器だけにつ
いて行う。
− 試験を受ける機器は,その製品を代表していなければならない。すなわち,特別に選択したり,引
渡し前に再校正しない方がよい。
b) 定常試験
− 定常試験は,製造中又は製造後の全機器について行う。したがって,選択手順は含まない。
− 関係者の事前の合意によって,特別に抜取技法を利用してもよい。
c) 抜取試験
− 抜取試験は,試験者がランダムに選んだ何台かの代表的な機器について行う。IEC 60410に述べら
れているような抜取手法を推奨する。
6.8 機器の引渡し 機器は標準の包装で,据付け及び試運転に必要な附属品,及び取扱説明書とともに,
試験場所に届ける。
6.9 識別と検査 試験場所において,機器は適切な周囲条件及び包装状態で保管し,試験の開始直前に
取り出して使用する。
被試験機器と包装の目視検査を行って,輸送中に損傷を受けていないかを調べる。試験報告書は,包装
の適切さ及び引渡しの際に確認した欠陥の観察を含む。
被試験機器は,記号又は銘板で識別できることが望ましい。
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7. 一般的な試験手順及び注意
7.1 試験所 試験所は,国家標準機関の認定を受けているか(認定事業者),又は“JIS Z 9901JIS Z 9903
のいずれかについて4.11 検査,測定及び試験装置の管理”の要求事項を満足していなければならない。
認定の実施が困難な特殊な試験の場合は例外で,報告書にその旨を記載する。
7.2 試験の準備 試験手順及び予期しない事態が発生した場合に取る行動は試験開始前に合意しておく
方がよい。機器に備え付けられた取扱説明書を読んだ後,試験者は製造業者の取扱説明書に従って機器を
設置し動作させる。特殊な機器の場合は,供給者に依頼してもよい。
試験計画で定めている場合には,試験報告書に取扱説明書の評価を含める。
7.3 測定装置の選択
7.3.1 基準 測定装置は,費用及び市場での入手可能性も考慮したうえで,被試験機器の性能が正しく測
定(正確さ及び信頼性において)できるように選択する。
7.3.2 測定システムの不確かさ 測定システムの精度定格は,被試験機器よりも優れていなければならな
い。
測定システムの不確かさは,被試験機器の公称誤差限界の1/4以下でなければならない。
測定システムの不確かさは関連国際規格に従って計算し,すべての最終試験報告書に記載することが望
ましい(JIS C 1805-4も参照)。
参考 不確かさ関連国際規格
ISO International vocabulary on basic and general terms in metrology 2nd ed, (1993)
ISO guide to the expression of uncertainty in measurement 1st ed, (1993)
測定システムの不確かさの値と極性が分かっているときは,測定システムによる不確かさに基づいて試
験の各測定を補正する。
備考 試験用計器が仕様誤差をスパンの百分率で表している場合は,注意が必要である。例えば,仕
様誤差がスパンの±0.1%である計器を被試験機器の出力測定に用いる場合,出力信号が標準計
器の目盛の最初の1/3までしかない場合には,その計器が使用される有効範囲での実効誤差は
±0.3%となり,不適切となることが多い。
7.3.3 トレーサビリティ 測定機器は,国家標準機関の定める間隔で,適切な国家標準につながる経路が
確立された機器又は手順に対して定期的に校正し,証明を受けなければならない。
7.4 入力変量の品質 入力変量信号は,試験結果に重大な影響を与えるような外部ノイズを含んでいて
はならない。ノイズ及び/又は振動を除去できない場合は,ノイズ及び/又は振動の影響が最小となるよ
うな特別の配慮が必要である,例えば,流量試験において,各流量値において数回流すことが,正確さと
繰返し性の測定について信頼性のある結果を得るために必要であろう。
7.5 タッピング 試験計画で定める場合にだけ,被試験機器を軽くたたいたり振動させることが望まし
い。タッピングの影響を確認するため,試験計画でタッピングありとなしの場合を採用してもよい。
7.6 引渡し前に行われた校正のチェック 使用者校正のため,機器が校正なしで引き渡される場合を除
き,試験者は機器が試験場所に引き渡されたときに入力出力特性(1測定サイクルで十分)を検証する。
その後は,異常が発生しない限り校正を変更してはならない(7.7参照)。
7.7 試験の順序 各々の一連の試験の前に被試験機器の校正を確認し,報告することが望ましい。
試験順序は,被試験機器の性能に修復不能な影響を及ぼすかもしれない試験又は破壊の可能性がある試
験(例えば,振動,加速寿命,オーバーレンジ又は過電圧)が最後の予定となるように計画する方がよい。
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異常が発生した場合は,供給者と顧客との合意に従って,試験を続ける前に被試験機器を再校正しても
よい(5.5参照)。
7.8 各一連の測定における中断及び測定時間 被試験機器の不安定性による長期的及び中期的な影響又
は環境条件の重大な変動の影響を避けるため,各々の一連の測定は中断なしに,必要最小限の合理的な時
間内で実施する(5.3.2参照)。
7.9 試験中の異常及び故障
7.9.1 一般 試験中の被試験機器に予期しない事態,異常動作又は故障が発生した場合は,試験者は,関
連する原因及びとられた処置とともにそれらを試験報告書に記録する。
7.9.2 手順 性能評価及び形式試験では,試験者は,可能であれば取扱説明書に従って機器を修理し,又
は製造業者の助けを求めることができる。その後も引き続き,機器が他の異常又は故障を起こす場合は,
製造業者と顧客の間でさらなる処置に合意するとともに計画された試験を中断し,異常によって影響され
なかった試験結果だけを有効とする。定常試験及び抜取試験では,故障した機器を修理して再試験を行う
か,合意された手順に従って不合格とする(7.2参照)。
7.10 再試験 試験を中断した場合は,試験基準及び発生した故障又は異常を考慮に入れて,試験を継続
するか再試験するかどうかを熟考する必要がある。
故障修理後に評価を再開する場合は,初めから測定をやり直す方が賢明である。なぜなら,故障となる
前に進行中の障害がそれまでの測定に影響を与えていたかもしれない。
異常又は故障が被試験機器の誤操作によって生じた場合には,それ以前の結果は報告しない。
7.11 調整の設定 進行中の試験に影響を与えるが,試験の目的ではない被試験機器のすべてのフィルタ
やダンピング調整は,試験計画又は製造業者の取扱説明書に従って,若しくは影響が最小となるように,
設定する。
特定の試験に対するこれらの設定は,JIS C 1805-2を参照。
7.12 前処理
7.12.1 基準 被試験機器は,十分な時間動作させて安定した温度状態とすることによって,前処理を行う。
備考 時間は,被試験機器の質量及び消費エネルギーの関数である。
7.12.2 手順 被試験機器に通電した状態で,被試験機器の動作温度を安定化するのに十分な時間をかける。
試験計画で特に指示のない場合は,この時間は上記の基準に基づいて決めるが,30分以上とする。
被試験機器と組み合わせる試験装置の安定化も図る。
7.13 レンジ下限値及びスパンの校正調整 機器が無校正で供給されたが,(例えば,レンジ下限値及びス
パンの)校正調整機能を備えている場合は,試験を開始する前に製造業者の指示に従って設定する。その
後は,校正が製造業者の仕様から大きく外れた場合に限って再校正を行う。これが生じたときは,その事
実を評価報告書に記載する。
7.14 動作条件と設定の固定 試験対象となる特定の動作条件だけを変える。他のすべての動作条件及び
設定は基準条件に維持する。
7.15 入力変量/出力変量の関係
7.15.1 基準 入力変量/出力変量の関係は,複数の既定値を,入力変量又は出力変量の,不確かさがより
高い方に割り当て,他方のそれぞれの値を測定することによって決定する。機器の出力信号としては,デ
ィジタル表示又はアナログ表示を含む。
備考 既定値は,測定又は調整がより難しい(すなわち,測定においてより高い不確かさをもつ)変
量に割り当てる方がよい。
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7.15.2 手順 一般に入力/出力関係は,レンジ内の既定値を入力変量に割り当て,対応する出力信号を測
定することによって明確にされる。
既定値の設定が難しい場合は(例えば,流量発信器,化学分析計などの場合),既定値の近辺で何回か測
定し,計算で既定値に補正してもよい。他方で,ある種の機器(例えば,指示計,記録計など)の場合は,
理想的な出力値が得られるように入力値を調整して,そのときの入力値を記録するようにした方が都合が
よい。データの符号は重要である。
この方法は,ゲインの調整可能な機器(例えば,調節計)の場合にも便利である。
備考 校正限界(例えば,入力又は出力の0%及び100%)のある機器について測定を行うときは,性
能限界の影響を避けるために校正限界の少し内側の点で(例えば,スパンの5%及び95%)測
定を行う方がよい。
7.16 誤差の評価 誤差は入力変量を確認したうえで,規定した入力出力関係からのずれとして表す。例
えば,温度発信器には入力電圧に対して直線的な出力を出すものと,温度に対して出力を直線化するため
の回路をもつものがある。誤差を決定するためには,1番目の場合は入力出力関係を電圧対出力とし,2
番目の場合は温度対出力とする。同じ手順が適用されるにもかかわらず,測定誤差は異なる評価を受ける。
7.17 測定の記号と単位 試験に関するすべてのデータは,JIS Z 8202-0JIS Z 8202-10及びJIS Z 8202-12
JIS Z 8202-13(ISO 31シリーズ)で規定する国際単位系 (SI) の,測定の記号及び単位を用いて表す。
参考 SI単位の内容及び使用ルールについては,JIS Z 8203を参照。
7.18 試験報告書及び証拠書類 試験完結後,評価についての完全な試験報告書をJIS C 1805-4に従って
作成する。試験中に行った測定に関するすべての証拠書類は,報告書発行後少なくとも2年間は試験所が
保管する。
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JIS C 1805-1:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61298-1:1995(MOD)
JIS C 1805-1:2001の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.40 : 工業計測及び制御
JIS C 1805-1:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB0155:1997
- 工業プロセス計測制御用語及び定義
- JISC1805-2:2001
- プロセス計測制御機器―性能評価の一般的方法及び手順―第2部:基準状態における試験
- JISC1805-4:2001
- プロセス計測制御機器―性能評価の一般的方法及び手順―第4部:評価報告書の内容
- JISZ8202-0:2000
- 量及び単位―第0部:一般原則
- JISZ8202-1:2000
- 量及び単位―第1部:空間及び時間
- JISZ8202-10:2000
- 量及び単位―第10部:核反応及び電離性放射線
- JISZ8202-12:2000
- 量及び単位―第12部:特性数
- JISZ8202-13:2000
- 量及び単位―第13部:固体物理学
- JISZ8202-2:2000
- 量及び単位―第2部:周期現象及び関連現象
- JISZ8202-3:2000
- 量及び単位―第3部:力学
- JISZ8202-4:2000
- 量及び単位―第4部:熱
- JISZ8202-5:2000
- 量及び単位―第5部:電気及び磁気
- JISZ8202-6:2000
- 量及び単位―第6部:光及び関連する電磁放射
- JISZ8202-7:2000
- 量及び単位―第7部:音
- JISZ8202-8:2000
- 量及び単位―第8部:物理化学及び分子物理学
- JISZ8202-9:2000
- 量及び単位―第9部:原子物理学及び核物理学
- JISZ8203:1964
- 単位記号
- JISZ8203:2000
- 国際単位系(SI)及びその使い方
- JISZ9901:1998
- 品質システム ― 設計,開発,製造,据付け及び付帯サービスにおける品質保証モデル
- JISZ9902:1998
- 品質システム ― 製造,据付け及び付帯サービスにおける品質保証モデル
- JISZ9903:1998
- 品質システム ― 最終検査・試験における品質保証モデル