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C 2502 : 2019
はHcJの最小値の10分の1,すなわち,55 kA/mの1/10=5.5 kA/mを切り上げるか又は切り下げ
るかして最も近い整数にする。切り下げて整数0になる場合は,四捨五入した0でない小数の最
初の数字にする。
コード番号は,IEC 60404-1[2]で使用される分類体系から派生している。コード番号のアルファベット
は,硬質磁性材料のクラスを意味する。最初の数字は,表10に示すように各クラスの材料の種類を意味
する。2番目の位置にある数字の“0”は材料が磁気的に等方性であり,“1”は材料が磁気的に異方性であ
ることを意味している。3番目の位置にある数字は,違うグレードであることを示す。
9 出荷時の磁化状態及び寸法
この規格に規定する材料は,着磁状態若しくは無着磁状態のいずれかで出荷又は磁気回路に組み込んで
出荷してもよい。磁石の寸法は,発注時に受渡当事者間で合意する必要がある。
10 検査
10.1 検査範囲
検査範囲は,受渡当事者間の協定による。
10.2 検査方法
検査方法は,受渡当事者間の協定による。
適切な形状及び寸法をもつ磁石の最小磁気特性値の検査は,JIS C 2501による。
形状及び寸法が5.2の要求に適合しない場合,検査の詳細は,受渡当事者間の協定によることが望まし
い。
11 不採用の根拠
不採用の根拠には,低磁気品質(幾つかの磁気特性についての最小特性値は,表10表19に示す。),
物理的寸法及び寸法公差(表20表23参照)を含む。
外部又は内部の機械的欠陥は,それらの取扱い及び使用に当たって有害である場合には,不採用の理由
になることがある。
購入者が供給者に対して不採用の通達を行う場合は,必要に応じて,不採用の現物を一緒に提出する。
12 標準特性表の説明
12.1 硬質磁性合金
12.1.1 アルミニウム−ニッケル−コバルト−鉄−チタン合金(AlNiCo)
12.1.1.1 化学組成
AlNiCo磁石は,アルミニウム,ニッケル,コバルト,鉄及びチタンを主成分とした表4の成分範囲内で
の組成をもつ合金である。
表4−AlNiCo合金の化学組成(質量分率)
単位 %
名称 アルミニ ニッケル コバルト 銅(Cu) チタン ニオブ けい素 鉄(Fe)
ウム(Al) (Ni) (Co) (Ti) (Nb) (Si)
AlNiCo 813 1328 542 26 09 03 00.8 残部
――――― [JIS C 2502 pdf 6] ―――――
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12.1.1.2 製造方法
AlNiCo磁石は,鋳造又は粉末治金による製法によって製造する。20 %を超えるCoを含んだ合金の磁気
性能は,熱処理中に磁界を印加して優先方向に高くすることができる。この熱処理によって,材料に磁気
異方性が発生する。
AlNiCo磁石の最高性能は,柱状晶又は単結晶構造をもつ材料によって達成される。熱処理中に印加され
る磁界は,柱状晶軸に平行とする。
12.1.1.3 副分類
副分類は,次による。
− 等方性磁性合金(鋳造及び焼結)(R1-0-x)
ここで,x=1,2,···
− 異方性磁性合金(鋳造及び焼結)(R1-1-x)
ここで,x=1,2,···
12.1.1.4 磁気特性及び密度
磁気特性及び密度は,表10による(5.2,5.3及び箇条7参照)。
12.1.1.5 寸法公差
焼結及び鋳造AlNiCo合金の寸法公差は,表20による。
12.1.2 鉄−クロム−コバルト合金(FeCrCo)
12.1.2.1 化学組成
FeCrCo合金は,鉄,クロム及びコバルトを主成分とした表5の範囲内の組成をもつ合金である。
表5−FeCrCo合金の化学組成(質量分率)
単位 %
名称 クロム(Cr) コバルト(Co) その他の成分 鉄(Fe)
Si,Ti,Mo,Al,V
FeCrCo 2535 725 0.13 残部
12.1.2.2 製造方法
FeCrCo合金は,鋳造後,板及び線を作るために,熱間及び冷間での圧延及び引抜き加工を行って製造す
る。個片磁石は,この素材からプレス加工,旋盤加工又は孔あけ加工して作る。成形に続いて,磁石特性
を得るために熱処理を行う。この磁石は,粉末冶金による製法によっても成形できる。焼結磁石と同様に
鋳造磁石の磁気性能は,熱処理中に磁界を印加して特定方向に高くすることができる。
12.1.2.3 副分類
副分類は,次による。
− 等方性磁性合金(R6-0-x)
ここで,x=1,2,···
− 異方性磁性合金(R6-1-x)
ここで,x=1,2,···
12.1.2.4 磁気特性及び密度
等方性及び異方性FeCrCo磁石の磁気特性及び密度は,表11による(5.2,5.3及び箇条7参照)。
12.1.2.5 寸法公差
――――― [JIS C 2502 pdf 7] ―――――
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冷間圧延板並びに冷間引抜線及び冷間引抜棒の寸法公差は,それぞれ表21及び表22による。焼結磁石
の寸法公差は,受渡当事者間の協定による。
12.1.3 鉄−コバルト−バナジウム−クロム合金(FeCoVCr)
12.1.3.1 化学組成
FeCoVCr合金の組成範囲は,表6による。
表6−FeCoVCr合金の化学組成(質量分率)
単位 %
名称 コバルト(Co) バナジウム+ 鉄(Fe)
クロム(V+Cr)
FeCoVCr 4954 413 残部
12.1.3.2 製造方法
FeCoVCr合金は,鋳造法,熱間及び冷間圧延法,又は板若しくは線を作るため引抜き加工法によって,
それぞれ製造する。冷間変形処理(変形率が80 %95 %)及びその後の500 ℃650 ℃の温度範囲による
熱処理は,永久磁石特性の製造にとって不可欠である。
12.1.3.3 副分類
固有保磁力HcJに基づいた副分類を,推奨する。
12.1.3.4 磁気特性及び密度
磁気特性及び密度は,表11による(5.2,5.3及び箇条7参照)。
12.1.3.5 寸法公差
冷間圧延板及び冷間引抜線の寸法公差は,それぞれ表21及び表22による。
12.1.4 希土類−コバルト合金(RECo)
12.1.4.1 化学組成
工業的には,RECo5及びRE2Co17の2種類の合金が重要である。組成RE2Co17は,コバルトの一部を多
数の遷移金属元素で置き換えた2相又は多相の合金に対する総括的な名称として用いる。これらの合金は,
強い一軸結晶磁気異方性及び高い飽和磁化をもつことで,高い固有保磁力HcJ及び高い残留磁束密度Brが
得られる。それらの組成は,表7による。
表7−RECo合金の化学組成(質量分率)
単位 %
名称 サマリウム 鉄(Fe) 銅(Cu) その他の成分 コバルト(Co)
(Sm) Zr,Hf,Ti
SmCo5 3336 − − − 残部
Sm2Co17 2426 1030 412 03 残部
サマリウム(Sm)は,これらの合金中の主要な希土類金属であり,最良の磁気特性を導くが,セリウム
(Ce)又はプラセオジム(Pr)を希土類成分として用いる場合もある。
12.1.4.2 製造方法
単一結晶粒子で構成するRECo粉末の成形は,磁界中で行うことで,粒子が配向した異方性磁石が得ら
れる。成形体は,真空中又は不活性雰囲気中で焼結された後,熱処理する。
――――― [JIS C 2502 pdf 8] ―――――
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12.1.4.3 副分類
副分類は,次による。
− 異方性RECo5合金(R5-1-x)
ここで,x=1,2,···,9
− 異方性RE2Co17合金(R5-1-x)
ここで,x=10,11,···,19
12.1.4.4 磁気特性及び密度
磁気特性及び密度は,表12による(5.2,5.3及び箇条7参照)。
12.1.4.5 寸法公差
寸法公差は,受渡当事者間の協定による。
12.1.5 希土類−鉄−ボロン合金(REFeB)
12.1.5.1 化学組成
REFeB磁石合金は,RE2Fe14B化合物を主成分とする。希土類元素(RE)は,主にネオジム(Nd)で構
成し,一部をディスプロシウム(Dy),プラセオジム(Pr)又は他の希土類元素に置き換えてもよい。鉄
は,その一部をコバルト(Co)に置き換えてもよい。Nd2Fe14B合金は,正方晶の結晶構造を形成し,高飽
和磁化及び高い一軸結晶磁気異方性を示す。
REFeB合金の組成範囲は,表8による。
表8−REFeB合金の化学組成(質量分率)
単位 %
名称 総RE コバルト その他の成分
ほう素(B) ディスプロシウム,テルビ 鉄(Fe)
(Co) ウム,プラセオジムなどV,Nb,Al,Ga,
(Dy,Tb,Prなど) Cu
REFeB 2835 015 0.851.2 010 01 残部
12.1.5.2 製造方法
製造方法には,焼結法と熱間加工法との2種類がある。焼結法では,単一結晶粒子で構成するREFeB粉
末の成形を,磁界中で行うことで,粒子が配向した異方性磁石が得られる。成形体は,真空中又は不活性
雰囲気中で焼結された後,熱処理する。保磁力向上に必要なDy量又はTb量を低減するために,これら重
希土類元素を焼結磁石表面から拡散させる粒界拡散法が用いられる場合がある[3]。熱間加工法では,超急
冷法によって微細結晶化されたREFeB粉末を無磁場の熱間中で塑性加工を行うことで,圧縮ひずみ(歪)
を受けた方向に結晶が配向した異方性磁石が得られる。
12.1.5.3 副分類
副分類は,次による。
− 異方性REFeB合金(焼結)(R7-1-x)
ここで,x=1,2,···,29,
− 異方性REFeB合金(熱間加工)(R7-1-x)
ここで,x=30,31,···
12.1.5.4 磁気特性及び密度
磁気特性及び密度は,表13及び表13Aによる(5.2,5.3及び箇条7参照)。
――――― [JIS C 2502 pdf 9] ―――――
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12.1.5.5 寸法公差
寸法公差は,表20に示すTi含有量1 %以下の焼結AlNiCo磁石の寸法公差と同様とする。
12.2 硬質磁性セラミックス(ハードフェライト)
12.2.1 化学組成
ハードフェライトの化学成分は,分子式MO・nFe2O3で表す。MはBa,Sr及びCaを示し,CaはLa及
びCoで置き換える場合にだけ用いられる。比率nは,4.56.5まで変化する。ハードフェライトは六方晶
構造をもち,高い一軸結晶磁気異方性を示すが,飽和磁化は比較的低い。
磁気特性は,La及びCoの置換えによって改良することができる。材質として,Sr-La-Co系及びCa-La-Co
系があり,いずれの組成系においても保磁力の向上及びα(HcJ) の低減を実現している。
12.2.2 製造方法
単一結晶粒子で構成するハードフェライト粉末の成形を,磁界中で行うことで,粒子が配向した異方性
磁石が得られる。成形体は,大気中で焼結する。
12.2.3 副分類
副分類は,次による。
− 等方性ハードフェライト(S1-0-x)
ここで,x=1,2,···
− 異方性ハードフェライト(S1-1-x)
ここで,x=1,2,···
12.2.4 磁気特性及び密度
等方性及び異方性ハードフェライトの磁気特性及び密度は,表14による(5.2,5.3及び箇条7参照)。
12.2.5 寸法公差
等方性及び異方性ハードフェライトの寸法公差は,表23による。
12.3 ボンド磁石
12.3.1 概要
ボンド磁石は,磁石粉末とプラスチック材料との複合体である。このバインダ相は,複合体の機械的性
質のほとんどを決定し,一方,磁石粉末はその磁気特性値を決定する。複合体の特性は,永久磁石及びマ
トリックス材料の種類だけでなく,充率によっても左右される。また,異方性材料の場合には配向度に
よっても変化するため,その品質レベルは多種多様である。
焼結材料に比べて低い磁気特性にもかかわらず,ボンド磁石は製造コストが安く,形状に自由度が大き
く,かつ,機械的性質が優れているため,多くの用途において経済的及び技術的な利点が提供できる。
粉末冶金での高価で精密な工程は,不要である。
12.3.2 化学組成
ボンド磁石を製造するための磁石材料には,AlNiCo,SmCo5,Sm2Co17,NdFeB,SmFeN及びハードフ
ェライトの粉末がある(12.1.1.1,12.1.4.1,12.1.5.1及び12.2.1参照)。
REFeB磁石粉末は,等方性ボンド磁石用及び異方性ボンド磁石用の2種類がある。等方性REFeB粉末
は,サブミクロンサイズの結晶粒径をもち,超急冷及びそれに続く熱処理によって製造される。異方性
REFeB粉末は,水素雰囲気で加熱及び分解させ,その後,真空雰囲気で脱水素及び再結合することによっ
て製造される。一連の工程は水素化・不均化・脱水素・再結合からなり,HDDR(Hydrogenation-
Disproportionation-Desorption-Recombination)プロセスと呼ばれる。異方性REFeB粉末は,粒径が100 μm
程度で,配向が一方向にそろったサブミクロンサイズの結晶粒径をもつ。保磁力向上を目的として,粒界
――――― [JIS C 2502 pdf 10] ―――――
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JIS C 2502:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60404-8-1:2015(MOD)
JIS C 2502:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.20 : 電気的及び磁気的量の測定