JIS C 3341:2000 引込用ビニル絶縁電線(DV)

JIS C 3341:2000 規格概要

この規格 C3341は、600 V以下の架空引込線に使用する塩化ビニル樹脂を主体としたコンパウンドで絶縁された多心の絶縁電線について規定。

JISC3341 規格全文情報

規格番号
JIS C3341 
規格名称
引込用ビニル絶縁電線(DV)
規格名称英語訳
Polyvinyl chloride insulated drop service wires
制定年月日
1963年9月1日
最新改正日
2016年10月20日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

国際規格分類

ICS

29.060.20
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
電気設備 I 2021, 電気設備 II-1 2021, 電気設備 II-2 2021, 電気設備 III 2021
改訂:履歴
1963-09-01 制定日, 1966-09-01 確認日, 1969-08-01 確認日, 1972-08-01 確認日, 1973-06-01 改正日, 1976-05-01 確認日, 1977-02-01 改正日, 1980-03-01 改正日, 1985-06-01 確認日, 1987-01-01 改正日, 1992-08-01 改正日, 1998-06-20 確認日, 2000-12-20 改正日, 2006-06-20 確認日, 2011-10-20 確認日, 2016-10-20 確認
ページ
JIS C 3341:2000 PDF [8]
C 3341 : 2000

まえがき

  この規格は,工業標準化法第14条によって準用する第12条第1項の規定に基づき,社団法人日本電線
工業会 (JCMA) から,工業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を改正すべきとの申出があり,日本工業標準
調査会の審議を経て,通商産業大臣が改正した日本工業規格(日本産業規格)である。これによってJIS C 3341 : 1993は改
正され,この規格に置き換えられる。
この規格の一部が,技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の
実用新案登録出願に抵触する可能性があることに注意を喚起する。通商産業大臣及び日本工業標準調査会
は,このような技術的性質をもつ特許権,出願公開後の特許出願,実用新案権,又は出願公開後の実用新
案登録出願などの知的財産権にかかわる確認については,責任はもたない。

(pdf 一覧ページ番号 )

――――― [JIS C 3341 pdf 1] ―――――

                                       日本工業規格(日本産業規格)                             JIS
C 3341 : 2000

引込用ビニル絶縁電線 (DV)

Polyvinyl chloride insulated drop service wires

1. 適用範囲 この規格は,600V以下の主に架空引込線に使用する塩化ビニル樹脂を主体としたコンパウ
ンド(以下,ビニルという。)で絶縁された多心の絶縁電線(以下,電線という。)について規定する。
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによってこの規格の規定の一部を構成する。
これらの引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS C 3002 電気用銅線及びアルミニウム線試験方法
JIS C 3005 ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法
JIS C 3101 電気用硬銅線
JIS C 3102 電気用軟銅線
JIS C 3105 硬銅より線
3. 種類及び記号 種類及び記号は,表1による。
表1 種類及び記号
種類 記号
引込用ビニル絶縁電線2個より DV2R
引込用ビニル絶縁電線3個より DV3R
引込用ビニル絶縁電線2心平形 DV2F
引込用ビニル絶縁電線3心平形 DV3F
4. 特性 特性は,6.によって試験を行ったとき,表2による。

――――― [JIS C 3341 pdf 2] ―――――

2
C 3341 : 2000
表2 特性
項目 特性 試験方法
適用箇条
導体の引張荷重 付表14の値以上 6.3
導体抵抗 付表14の値以下 6.4
耐電圧 付表14の試験電圧に1分間耐えなければならない。 6.5
絶縁抵抗 常温 (20℃) 付表14の値以上 6.6a)
高温 (60℃) 6.6b)
絶縁体の引張り 引張強さ 10 MPa以上 6.7
伸び 100 %以上
加熱 引張強さ 加熱前の値の85%以上 6.8
伸び 加熱前の値の80%以上
巻付加熱 表面にひび及び割れを生じてはならない。 6.9
低温巻付け 6.10
加熱変形 厚さの減少率30%以下 6.11
難燃 60秒以内で自然に消えなければならない。 6.12
5. 材料,構造及び加工方法 材料,構造及び加工方法は,付表14及び次の各項による。
a) 導体 導体は,JIS C 3101に規定する硬銅線又はJIS C 3105に規定する1種硬銅より線とする。ただ
し,2260mm2は,JIS C 3102に規定する軟銅線を同心円状により合わせたもの又は硬銅線を同心円
状により合わせた後焼きなまして,軟銅にしたものとする。
なお,より線は,同心よりで最外層のより方向は,Sよりとする。
b) 絶縁体 絶縁体は,a)の導体上に,付表14に示す厚さのビニルを導体と同心円状に被覆する。
絶縁体の平均厚さの許容差は,付表14の値の90%以上とし,最小厚さは,付表14の値の80%
以上とする。
なお,電線の表面には,有害なきず及び気ほうがあってはならない。
c) 電線の色 電線の色は,通常黒とする。ただし,線心の識別を必要とする場合は,2個よりは,黒・
緑,3個よりは,黒・緑・青で色別し,平形は適切な方法によって線心を識別する。
d) より合わせ
1) 2個より 線心2条を層心径の約60倍のピッチでSよりにより合わせる。
2) 3個より 線心3条を層心径の約60倍のピッチでSよりにより合わせる。
3) 平形 a)の導体2条又は3条を適切な間隔に平行して配列したものの上に,b)の絶縁体を被覆する。
その各心は,分離しやすく,かつ,分離したとき絶縁体の厚さが均分されるような構造で,断面は,
図1による。
図1 平形構造の断面図

――――― [JIS C 3341 pdf 3] ―――――

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C 3341 : 2000
6. 試験方法
6.1 外観 外観は,JIS C 3005の4.1(外観)による。
6.2 構造 構造は,JIS C 3005の4.3(構造)による。
6.3 導体の引張り 導体の引張りは,JIS C 3002の5.(引張り)による。
6.4 導体抵抗 導体抵抗は,JIS C 3005の4.4(導体抵抗)による。
6.5 耐電圧 耐電圧は,次のa)又はb)のいずれかによる。
a) 水中 水中は,JIS C 3005の4.6a)(水中)による。
b) 空中 空中は,JIS C 3005の4.6b)(空中)による。
6.6 絶縁抵抗
a) 常温絶縁抵抗 常温絶縁抵抗は,JIS C 3005の4.7.1(常温絶縁抵抗)による。
b) 高温絶縁抵抗 高温絶縁抵抗は,JIS C 3005の4.7.2(高温絶縁抵抗)による。規定温度は,60 ℃と
する。
6.7 絶縁体の引張り 絶縁体の引張りは,JIS C 3005の4.16(絶縁体及びシースの引張り)による。引
張速さは,JIS C 3005の4.16.3(試験方法)の表4のAによる。
6.8 加熱 加熱は,JIS C 3005の4.17(加熱)による。加熱温度及び加熱時間は,JIS C 3005の4.17.2
(試験方法)の表5のBによる。
なお,平形は,各心を切り離して1線心だけについて行う。
6.9 巻付加熱 巻付加熱は,JIS C 3005の4.19.1(A法)による。加熱温度は,120℃±3℃とし,巻付回
数及び円筒の径は,表3による。
なお,平形は,各心を切り離して1線心だけについて行う。
表3 巻付回数及び円筒の径
単線 より線 巻付回数 円筒の径
mm mm2 回
2.03.2 8 6 絶縁体外径の1倍
− 14, 22 絶縁体外径の2倍
38 1
60 約21
6.10 低温巻付け 低温巻付けは,JIS C 3005の4.20.1(A法)による。冷却温度は,−10℃±1℃とし,
巻付回数及び円筒の径は,表4による。
なお,平形は,各心を切り離して1線心だけについて行う。
表4 巻付回数及び円筒の径
単線 より線 巻付回数 円筒の径
mm mm2 回
2.03.2 8 6 絶縁体外径の3倍
− 14, 22 3 絶縁体外径の4倍
38, 60 約21 絶縁体外径の5倍
6.11 加熱変形 加熱変形は,JIS C 3005の4.23(加熱変形)による。加熱温度は,120℃±3℃とし,荷
重は,表5による。ただし,板状試験片を用いる場合の荷重は,10Nとする。
なお,平形は,各心を切り離して1線心だけについて行う。

――――― [JIS C 3341 pdf 4] ―――――

4
C 3341 : 2000
表5 荷重
単線 より線 荷重
mm mm2 N
2.03.2 8 5
− 1438 7
60 10
6.12 難燃 難燃は,JIS C 3005の4.26(難燃)による。試験方法は,4.26.2b)(傾斜試験)とする。
7. 検査 検査は,6.の試験方法によって,次の項目について行い,4.,5.及び9.1の規定に適合しなけれ
ばならない。ただし,受渡当事者間の協定によって,その一部又は全部を省略してもよい。
a) 外観
b) 構造
c) 導体の引張り
d) 導体抵抗
e) 耐電圧
f) 絶縁抵抗
1) 常温絶縁抵抗
2) 高温絶縁抵抗
g) 絶縁体の引張り
h) 加熱
i) 巻付加熱
j) 低温巻付け
k) 加熱変形
l) 難燃
8. 製品の呼び方 製品の呼び方は,種類及び導体径若しくは公称断面積,又は記号及び導体径若しくは
公称断面積による。
例 引込用ビニル絶縁電線2個より 2.6mm 又は DV2R 2.6mm
9. 表示及び包装
9.1 電線の表示 電線の表示は,適切なところに次の事項を容易に消えない方法で連続表示する。
a) 記号(DVと記す。)
b) 製造業者名又はその略号
c) 製造年又はその略号
9.2 包装の表示 包装の表示は,適切な方法で次の事項を表示する。
a) 種類又は記号
b) 導体径又は公称断面積
c) 長さ
d) 質量(ドラム巻きの場合は,総質量も併記する。)
e) ドラムの回転方向

――――― [JIS C 3341 pdf 5] ―――――

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