JIS C 3411:2018 船用電気設備―船及びオフショア用の電力,制御及び計装ケーブルの一般構造及び試験方法 | ページ 3

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C 3411 : 2018 (IEC 60092-350 : 2014)
4.1.3 ケーブル表示
4.1.3.1 製造業者名の表示
ケーブルには,次の一つ以上の方法によって製造業者名及び/又は商標の連続表示を行わなければなら
ない。
a) 外部シース上への印刷,インデント(凹状刻印)又はエンボス(凸状刻印)
b) ケーブル内の印刷テープ
c) ケーブル内の表示ひも
d) 1線心以上の絶縁体上の印刷
表示は,読みやすくなければならない。
表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。
製造業者名の表示は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.20に規定す
る試験によって確認する。
注記 国,規制当局又は承認団体(船級協会)は,それらの適用規則に従った表示方法を要求する場
合がある。
4.1.3.2 定格電圧及びケーブル構造の表示
適用する製品規格において規定する場合,ケーブルには,定格電圧(U0/U)及び構造(線心数及び導体
の断面積)を外部シース上に印刷,インデント又はエンボスで表示しなければならない。
表示は,読みやすくなければならない。
表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。
定格電圧及びケーブル構造の表示は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,
8.20に規定する試験によって確認する。
4.1.3.3 ケーブル記号のオプション−外側表示
製造業者と購入者とが同意したとき,ケーブルには,追加として,ケーブル構造に用いる絶縁体,遮蔽,
がい装及びシース材料のタイプを表示するコード記号を表示してもよい。
表示は,外部シース上に印刷,インデント又はエンボスで表示する。
表示は,読みやすくなければならない。
表示のスペース及び寸法は,適用する製品規格による。
ケーブル記号のオプション−外側表示は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場
合は,8.20に規定する試験によって確認する。
4.1.4 線心識別
全ての線心は,明確に識別できなければならない。
多心ケーブルの線心,又は対,3個より若しくは4個よりユニットの線心は,適用する製品規格に従っ
て色又はナンバリングによって識別できなければならない。
色及びナンバリングは,読みやすく,かつ,消えにくくなければならない。
ナンバリングのスペース及び寸法は,適用する製品規格による。
線心識別は,目視検査によって確認し,かつ,印刷の耐久性を適用する場合は,8.20に規定する試験に
よって確認する。
4.1.5 ハロゲンフリーケーブル
ハロゲンフリーケーブルの場合,非金属の構成材料は,表7の要求事項による。

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4.2 導体

4.2.1  材質
導体は,裸又は金属めっきの軟銅線でなければならない。
4.2.2 金属めっき及びセパレータ
導体と絶縁体との間にセパレータがない場合,裸導体に対して有害でない旨をケーブル適合性試験で立
証しない限り,銅導体に架橋した絶縁体を被覆するものについては,導体は,金属めっき付きとする。金
属めっき付きの導体は,目視で確認したとき,線の表面が滑らかかつ均一で光沢があり,絶縁体が導体に
張り付いていてはならない。
ケーブル適合性試験の要求がある場合は,8.6で規定する方法及び要求事項を用いる。
4.2.3 クラス及び形状
この規格で考慮する導体は,固定配線用だけとし,JIS C 3664のクラス2又はクラス5のいずれかによ
る。最小の公称導体断面積は,ケーブルの定格電圧によって表1の規定による。
銅より線クラス2導体は,一般的な固定配線用に用いる。
配線を補助するため,クラス5導体を用いてもよい。クラス5導体を用いたケーブルは,繰り返し屈曲
使用に適するケーブルではない。
非圧縮又は圧縮の円形より線導体は,全ての断面積において適用する。扇形導体は,10 mm2以上の断面
積に適用する。
表1−導体の最小断面積
U 最小断面積
mm2
250 V 0.5
1000 V 1.0
3 kV 10
6 kV 10
10 kV 16
15 kV 25
20 kV 35
30 kV 50
導体の公称断面積は,JIS C 3664に規定する値に従って630 mm2以下に制限する。
全ての導体は,整った形状で,鋭利な突起物及び他の欠陥によって絶縁体に損傷を与えてはならない。
円形銅導体ケーブルの外径の下限値及び上限値については,附属書Dによって計算する。
4.2.4 抵抗
適用する規格で規定する場合を除き,直流導体抵抗は,JIS C 3664による最大値を超えてはならない。
多ユニット(対,3個より又は4個より)ケーブルに用いる直流導体抵抗は,適用する製品規格で規定
する最大値を超えてはならない。
ドレンワイヤの直流導体抵抗は,適用する製品規格で規定する最大値を超えてはならない。
その下にオプションとして編組と連続的な接触を保つ接地リードを含む編組,及びがい装は,接地導体
として用いる場合には,相導体断面積が16 mm2以下のときは相導体と同等以下,また,16 mm2を超える
ときは相導体の1/2倍以下の電気抵抗の値をもたなければならない。
注記 接地線としての編組又はがい装を,ある国又はある承認団体では許容しない場合がある。

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4.3 絶縁体

4.3.1  材料
絶縁体は,次の一つ以上で構成する。
a) EC 60092-360に規定する絶縁体コンパウンドの1層
b) EC 60092-360に規定する絶縁体コンパウンドの2層以上の組合せ
c) 1層以上の無機質のテープと,1層以上のIEC 60092-360に規定する絶縁体コンパウンドとの組合せ
4.3.2 適用
絶縁体は,一つ以上の堅密な層として押し出す。絶縁体は,コンパクトで同質の形状に形成し,導体上
又は該当する場合はテープの上に堅密になるように施す。
絶縁体は,導体又は該当する場合は金属めっきを損傷なく除去できなければならない。
適否は,目視検査によって確認する。
4.3.3 絶縁体の厚さ
絶縁体の厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。
単心又は多心ケーブルの最小部分厚さは,規定値以下であってもよいが,その差は,規定値の10 %に
0.1 mmを加えた値を超えてはならない。
単一又は多ユニットケーブルの最小部分厚さは,規定値以下であってもよいが,その差は,規定値の20 %
に0.1 mmを加えた値を超えてはならない。
導体上又は絶縁体上に施すセパレータ,遮蔽及び無機質テープの厚さは,絶縁体の厚さに含めない。

4.4 遮蔽

4.4.1  高圧ケーブルの導体遮蔽及び絶縁体遮蔽
4.4.1.1 導体遮蔽
導体遮蔽は,押出半導電性コンパウンドからなり,半導電性テープ上に施してもよい。
押出半導電性コンパウンドは,絶縁体にしっかりと接着していなければならない。
4.4.1.2 絶縁体遮蔽
絶縁体遮蔽は,非金属の半導電層と金属層との組合せでなければならない。半導電層は,ボンドタイプ
又はストリップタイプの半導電性コンパウンドのいずれかを各線心の絶縁体の上に直接押し出して施す。
さらに,半導電性テープ又はコンパウンドを,個々の線心又はより合せ線心の上に施してもよい。
金属層は,個々の線心の上に施す。金属層は,1枚以上のテープ,編組,ワイヤシールド又はテープと
ワイヤとの組合せで構成する。
金属層の寸法,物理的及び電気的要求事項は,地絡時に流れる電流値を含め,他の要求事項(例えば,
国又は承認団体の法規及び規格)を考慮に入れ決定する。
4.4.2 低圧ケーブルの遮蔽(シールド)
4.4.2.1 構造
遮蔽は,次のいずれかで構成する。
a) 金属面がドレンワイヤ又は適切に重ね合わせた金属遮蔽テープと接触するように施した金属−ポリエ
ステルラミネート静電遮蔽テープ。
金属−ポリエステルテープは,アルミニウム−ポリエステルテープでも銅−ポリエステルテープで
もよい。テープの厚さは,製品規格に規定する。金属−ポリエステルテープは,ドレンワイヤと接触
していなければならない。アルミニウムラミネートテープの場合のドレンワイヤは,金属めっき軟銅
線のより線でなければならないが,銅ラミネートテープの場合は,裸すずめっき軟銅より線であって

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もよい。
ドレンワイヤの最大抵抗は,製品規格に規定する。
b) 金属遮蔽テープは,金属めっき付き又は裸のいずれでもよい。テープの厚さは,製品規格に規定する。
c) 4.8.2に示す計算式に従って施した軟銅又は金属めっき軟銅の編組で,必要であればドレンワイヤを施
す。
d) )とc),又はb)とc)との組合せ。金属−ポリエステルテープと編組との組合せの場合,ドレンワイヤ
は省略してもよい。
4.4.2.2 適用
遮蔽は,各心遮蔽として単一ユニットの上又は一括遮蔽として多線心若しくは多ユニットの形状の上に
施してもよい。
注記 静電遮蔽は,電磁遮蔽として機能してもよいが,この場合,電磁遮蔽に関する要求事項は,購
入者の確認を必要とする。
多ユニットケーブルの場合,個別の静電遮蔽は,相互遮蔽及び一括遮蔽(該当する場合)と電気的に分
離しなければならない。

4.5 より合せ

4.5.1  多心ケーブル
個々の線心は,右又は左方向に同心状により合わせる。S/Zよりでもよい。丸いケーブルを得るために,
必要な場合には,4.6による介在物又は押出層を使用してもよい。
注記 非吸湿バインダテープを各層に施してもよい。
4.5.2 多ユニットケーブル
個々のユニットの形状及びその後のユニットの集合は,その製品規格による。

4.6 インナーカバリング,介在物及びバインダ

  インナーカバリングは,関連ケーブル規格に規定する押出し又はテープ巻きとする。インナーカバリン
グは,亜鉛めっき鋼線からなる編組がい装の場合,押出しでなければならない。
インナーカバリングは,その下にある材料に損傷を与えないように除去できなければならない。
テープ状のインナーカバリングは,一層以上の重ね巻きでなければならない。
適切なテープのギャップ巻きは,押出インナーカバリングを施す前のバインダとして認める。そのバイ
ンダテープの厚さは,任意である。
インナーカバリング,介在物及びバインダは,非吸湿材料でなければならない。選択した材料は,ケー
ブル使用温度に耐え,かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。
注記 防爆区域において,内部シースの代わりに用いるインナーカバリングは,ケーブルを介しての
可燃性ガス又は微粒子の侵入を防ぐことはできない。これは,不浸透性内部シース上に施した
シール効果のある防爆ケーブルグランドによって,通常,防ぐことができる。

4.7 内部シース

4.7.1  材料
内部シース材料は,IEC 60092-360から選択する。選択したコンパウンドは,ケーブルの使用温度に耐
え,かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。
4.7.2 適用
内部シースは,一層以上の層でしっかりと密着して押し出さなければならない。内部シースは,コンパ
クトで均質に形成し,その下にある材料の上に堅密になるように施さなければならない。

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内部シースは,その下にある絶縁体及び/又は遮蔽に損傷を与えないように除去できなければならない。
4.7.3 内部シースの厚さ
内部シースの厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。
製品規格に規定していない場合,部分最小厚さは,規定値以下でもよいが,その差は,平滑な円筒の上
に施すシースのときは規定値の15 %に0.1 mmを加えた値,平滑でない円筒の上に施すシースのときは規
定値の20 %に0.2 mmを加えた値を超えてはならない。
内部シースの上下に用いるテープの厚さは,内部シース厚さの測定に含めない。

4.8 金属編組がい装

4.8.1  材料
金属編組がい装は,ISO 7989-2及び8.12に規定する亜鉛めっき試験に合格する亜鉛めっき鋼線,銅線,
金属めっき銅線又は銅合金線からなる。
IEC 60092-354による高電圧の場合,2重鋼帯がい装又は丸若しくは平角鉄線がい装を認めている。構造
に関する更なるガイダンスについては,IEC 60502-2を参照。
4.8.2 適用
“編組密度”は,編組の質量が編組下の計算内径と等しい内径で,かつ,編組を構成する素線の標準径
に等しい厚さをもつ同種の金属からなる管の質量の90 %以上でなければならない。
編組下の直径は,附属書Aによる仮想計算方法で計算する。
注記 均質な“編組密度”を評価するための代わりの方法は,“フィリングファクタ”Fによる次の式
によって求めることができる。
2π 2
NPd mnd D
F 又は F 1 2
sin α 2 πD L
ここに, α : ケーブル軸と編組線との間の傾斜角
d : 編組素線の直径
N : キャリアごとのもち数
P : ミリメートル(mm)ごとのピック数
m : スピンドル総数
n : スピンドルごとのエンド総数
D : 編組の平均外径
L : 編組線のより長さ
相当する“編組密度”Gは,パーセントで表記され,次の式による。
π
G= F100
2
G(90 %)を得るための,“フィリングファクタ”Fは,0.573で与えられる。

4.9 外部シース

4.9.1  材料
外部シース材料は,IEC 60092-360から選択する。選択したコンパウンドは,ケーブル使用温度に耐え,
かつ,ケーブルの構成材料に悪影響を与えてはならない。
4.9.2 適用
外部シースは,一層以上の層でしっかりと密着して押し出さなければならない。外部シースは,コンパ
クトで均質に形成し,その下にある材料の上に堅密になるように施さなければならない。
外部シースは,その下にある絶縁体及び/又は遮蔽に損傷を与えないように除去できなければならない。

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JIS C 3411:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60092-350:2014(IDT)

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規格名称