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C 3411 : 2018 (IEC 60092-350 : 2014)
4.9.3 外部シースの厚さ
外部シースの厚さは,製品規格によって各断面積及び各タイプのケーブルに対し規定する。
製品規格に規定していない場合,部分最小厚さは,規定値未満でもよいが,その差は,平滑な円筒の上
に施すシースのときは規定値の15 %に0.1 mmを加えた値,平滑でない円筒の上に施すシースのときは規
定値の20 %に0.2 mmを加えた値を超えてはならない。
5 試験方法
5.1 試験条件
5.1.1 周囲温度
個別試験に規定がない場合は,試験は,20±15 ℃の周囲温度で行う。
5.1.2 交流試験電圧の電圧値,周波数及び波形
交流試験電圧の周波数は,4961 Hzとする。波形は,正弦波に近いものとする。この規格では,交流
試験電圧は,実効値とする。
5.2 出荷試験
5.2.1 一般
出荷試験は,次による。
a) 導体の電気抵抗の測定(5.2.2参照)
b) 耐電圧試験(5.2.3参照)
c) 定格電圧630 kVに対する部分放電試験(5.2.4参照)
出荷試験は,通常,全製造長さについて実施するが,製造業者の判断によって,出荷長又は出荷長への
切り分け前の製造長さで実施してもよい。
5.2.2 導体の電気抵抗の測定
抵抗測定は,出荷試験用の全てのケーブル導体について行う。
完成ケーブル又は導体の試料は,試験前12時間以上一定温度に保持した試験室に放置する。導体温度が
周囲温度と異なる疑いがあるときは,更にケーブルを試験室に24時間放置した後,又は導体の試料を恒温
水槽に1時間以上放置した後に抵抗を測定する。
抵抗の測定値は,JIS C 3664の式及び係数によって,20 ℃,1 kmに換算する。
製品規格に規定がない場合,20 ℃での各導体の直流抵抗は,JIS C 3664に規定する当該クラスの最大値
を超えてはならない。
5.2.3 耐電圧試験
5.2.3.1 一般
耐電圧試験は,製造業者の選択によって,商用周波数での交流電圧,直流電圧又はスパーク試験(高周
波,他の波形の電圧)によって,周囲温度で行う。
5.2.3.2 金属層がない単心ケーブル
金属層がない単心ケーブルは,周囲温度で1時間水中に浸せきする。
電圧は,導体と水との間に加える。
表2の試験電圧を5分間印加するか,又はケーブルの全長にスパーク試験を行う。5.2.3.7参照。
5.2.3.3 多心ケーブル及び金属層をもつケーブル
電圧は,各導体と他の導体との間及び該当する場合は,各導体と金属層との間に順次加える。導体相互
間及び各導体と金属層との間に電圧を中断することなく5分間以上印加できる場合は,全試験時間を短縮
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するため,連続して試験できるように導体を適切に結線してもよい。
等電界ケーブルでは,導体と線心遮蔽との間に電圧を印加する。
電圧及び時間は,表2による。
5.2.3.4 シースの耐電圧試験
シース下に金属層があるケーブルについて行う。
完成ケーブルの全長にスパーク試験を行う。5.2.3.7参照。
5.2.3.5 試験電圧
ケーブルの製品規格に規定がない場合には,標準定格電圧ごとの試験電圧値は,表2による。
表2−出荷試験電圧
単位 kV
ケーブルの定格電圧 5分間の試験電圧
U0/U 交流(a.c.) 直流(d.c.)
0.15/0.25 1.5 3.6
0.6/1 3.5 8.4
1.8/3 6.5 15.6
3.6/6 12.5 −
6/10 21
8.7/15 30.5
12/20 42
18/30 63
− 絶縁体厚さを増やした場合の値は,製品規格による。
− 直流試験は,1.8/3 kVを超える定格電圧には推奨しない。
5.2.3.6 要求事項
試験電圧は,規定値まで徐々に上昇し,絶縁体の破壊が起こってはならない。
5.2.3.7 スパーク試験
製品規格に規定したとき,この試験は,製造の最終工程で行う。
ケーブルは,絶縁体又はシースが破壊されることなく規定した値に耐えなければならない。用いるスパ
ーク試験装置は,規定した絶縁体又はシース厚さの半分以上の大きさの径をもった穴を検出するものでな
ければならない。スパーク試験装置の回復時間は,1秒間よりも長くてはならない。
電圧の大きさ及び/又は印加時間は,用いる電極及びケーブルがスパーク試験装置を通過する速度によ
るが,試験の要求事項を満たさなければならない。
ケーブルの製品規格にスパーク試験の規定がない場合,絶縁体の試験電圧は,次による。
− 交流(50 Hz) 3.0 kV+[5×製品規格に規定された絶縁体厚さ(mm)]kV
− 直流 V(交流)×1.5
− H.F. V(交流)+1.0 kV
ケーブルの製品規格にスパーク試験の規定がない場合,シースの試験電圧は,次による。
− 交流(50 Hz) 3.0 kV
− 直流 V(交流)×1.5
注記 IEC 62230の引用は,検討中である(附属書B参照)。
5.2.4 部分放電試験
部分放電試験は,IEC 60885-2によって行う。
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1.73U0の試験電圧で放電電荷量が5 pCを超えてはならない。
6 抜取試験
6.1 一般
抜取試験は,次による。
a) 導体検査(6.4参照)
b) 寸法の確認(6.56.7参照)
c) 絶縁体及びシースのホットセット試験(6.8参照)
d) 絶縁抵抗試験(体積抵抗率の測定)(6.9参照)
6.2 抜取試験の回数
抜取試験の回数は,次による。
a) 導体検査及び寸法の確認 導体検査,絶縁体・シースの厚さの測定及び仕上外径の測定は,購入者が
要求する場合,同一のタイプ・断面積のケーブルについて,製造ロットごとに行う。ただし,いかな
る契約においても,抜取試験の試料数は,製造ロットの10 %以下とする。
b) 物理的試験 受渡当事者間の協定によって,実施する試験は,合計契約長が単心ケーブルで4 km,又
は多心ケーブルで2 kmを超える場合に行う。抜取試験の試料数は,表3による。
表3−ケーブル長さによる試料数
ケーブル長さ 試料数
多心ケーブル 単心ケーブル
次を超え 以下 次を超え 以下
km km km km
2 10 4 20 1
10 20 20 40 2
20 30 40 60 3
a), b)
>30 − >60 −
注a) 多心ケーブルで30 kmを超える場合,10 kmごとに1試料を追加する。
b) 単心ケーブルで60 kmを超える場合,20 kmごとに1試料を追加する。
6.3 再試験
6.2のいずれかの試験で試料が合格しなかった場合,同じバッチから,更に合格しなかった試験ごとに二
つの試料をとり,合格しなかった試験を行う。追加試料が共に合格した場合,採取したバッチの全てのケ
ーブルは,この規定の要求事項に合格しているとみなす。追加試料のいずれかが合格しなかった場合,そ
のバッチは不合格とみなす。
6.4 導体検査
導体構造に関するJIS C 3664の要求事項に対する確認は,目視によって行い,実行可能な場合,測定に
よって確認する。
6.5 絶縁体の厚さの測定
6.5.1 一般
試料は,試験のために選定した各ケーブルの両端から一つずつ採取する。損傷している部分は廃棄する。
3心を超える同一公称断面積のケーブルの場合,測定する線心数は,3心又は線心数の10 %のいずれか
多い本数とする。
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6.5.2 手順
試験手順は,JIS C 3660-1-1の8.(厚さ及び仕上寸法の測定)による。
6.5.3 要求事項
各試料において,最も近い0.01 mm単位に丸めた最小値(附属書C参照)は,製品規格に規定する値以
上でなければならない。
2試料のうち一つの測定値が4.3.3の規定に不合格となる場合は,再度2試料を採取し,測定する。この
2試料が規定に合格する場合,そのケーブルは合格とする。2試料のうち一つでも規定に不合格となる場合
は,そのケーブルは不合格とする。
6.6 非金属シースの厚さの測定
6.6.1 一般
試料は,試験のために選定した各ケーブルの両端から一つずつ採取する。損傷している部分は廃棄する。
6.6.2 手順
試験手順は,JIS C 3660-1-1の8.による。
6.6.3 要求事項
各試料において,最も近い0.01 mm単位に丸めた最小値(附属書C参照)は,製品規格に規定する値以
上でなければならない。
2試料のうち一つの測定値が4.7.3又は4.9.3の規定に不合格となる場合は,更に別の2試料を測定する。
この2試料が規定に合格する場合,そのケーブルは合格とする。2試料のうち一つでも規定に不合格とな
る場合は,そのケーブルは不合格とする。
6.7 外径の測定
ケーブル外径の測定を抜取試験として要求する場合は,測定はJIS C 3660-1-1の8.によって行う。
6.8 絶縁体及びシースのホットセット試験
6.8.1 一般手順
試料採取及び試験の手順は,絶縁体及びシースについてIEC 60092-360の条件で,JIS C 3660-2-1の9.
(ホットセット試験)によって測定する。
6.8.2 要求事項
試験結果は,絶縁体及びシースについてIEC 60092-360の要求事項を満足しなければならない。
6.9 絶縁抵抗試験(体積抵抗率の測定)
絶縁抵抗は,交流耐電圧試験の後で,直流耐電圧試験を行う前に80500 Vの直流電圧を使用し,周囲
温度で測定する。
測定は,一般に電圧をかけて1分後に行う。ただし,安定しない場合は,最大5分間印加時間を延ばし
てもよい。
各種の電線の試験を行う場合の接続手順は,次による。
− 金属層のある単心ケーブルの場合,絶縁抵抗は,金属層と導体との間で測定する。
− 金属層のない単心ケーブルの場合,絶縁抵抗は,試験前に1時間以上,水中に浸せきした後に,水と
導体との間で測定する。
− 25心のケーブルについては,金属層のない場合,絶縁抵抗は,順次各導体と他の全ての導体をつな
いだものとの間で測定する。金属層のある場合,順次各導体と他の全ての導体及び金属層をつないだ
ものとの間で測定する。
− 6心以上のケーブルの場合,絶縁抵抗試験は,次のように行う。第1に,全ての層において奇数番号
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の全ての導体と偶数番号の全ての導体との間で測定する。第2に,奇数番号の層の全ての導体と偶数
番号の層の全ての導体との間で測定する。第3に,必要がある場合には,奇数番号の導体をもつ各層
における最初と最後の導体との間で測定する。
− 各心遮蔽(ユニット)ケーブルについては,各遮蔽と他の全てをつないだ遮蔽との間で,金属がい装
のある場合は,各遮蔽と他の全ての遮蔽及び金属がい装をつないだものとの間で測定する。
絶縁抵抗測定値は,絶縁材料ごとに試験で得られた温度補正係数を乗じて20 ℃の値に換算する。
体積抵抗率(ρ)は,絶縁抵抗測定値から次の式によって計算する。
2 πLR
ρ
D
ln
d
ここに, ρ : 体積抵抗率(Ω・cm)
R : 20 ℃に換算した絶縁抵抗測定値(Ω)
L : ケーブルの長さ(cm)
D : 絶縁体の外径(mm)
d : 絶縁体の内径(mm)
計算した値ρは,IEC 60092-360に規定する絶縁材料の規定値以上でなければならない。
注記1 幾つかの例において,体積抵抗率の値は,0.367×10−11×ρ(ρ: Ω・cm)と等価な“絶縁抵抗定
数Ki”(MΩ・km)で示す場合がある。
注記2 扇形導体の場合,D/dは,絶縁体外周と導体外周との比である。
7 電気的形式試験
7.1 一般
形式試験は,別に規定がない場合,1015 mの完成ケーブル試料で行い,次による。
a) 周囲温度における絶縁抵抗(7.2.1参照)
b) 最高定格温度における絶縁抵抗(7.2.2参照)
c) 水中浸せき後の交流での静電容量増加(要求がある場合)(7.3参照)
d) 4時間耐電圧試験(7.4参照)
e) 線間静電容量(7.5参照)
f) インダクタンス(7.6参照)
7.2 絶縁抵抗測定
7.2.1 周囲温度での測定
7.2.1.1 一般
この試験は,他の電気試験を行う前の試料で行う。全ての外部被覆物を取り除き,1時間以上線心をイ
オン交換水中に浸せきした後に測定する。測定は,導体と水との間で行う。
80500 Vの範囲の直流電圧を15分間印加する。要求があれば,20±2 ℃で確認してもよい。
7.2.1.2 体積抵抗率の計算
体積抵抗率(ρ)は,6.9の方法によって計算する。
注記 幾つかの例において,体積抵抗率の値は,0.367×10−11×ρ(ρ: Ω・cm)と等価な“絶縁抵抗定数
Ki”(MΩ・km)で示す場合がある。
7.2.1.3 要求事項
体積抵抗率の計算値は,IEC 60092-360に該当する絶縁体の規定値以上とする。
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