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C 4034-1 : 1999 (IEC 60034 : 1996)
図13 THF算出用重み曲線 : 8.9参照
9. 定格銘板
9.1 一般事項
すべての回転機には,耐久性のある定格銘板を取り付けなければならない。定格銘板は,回転機の見や
すい箇所に取り付け,読みやすいように配置する。
回転機が,装置の中に密閉又は取り付けられることによって,定格銘板が読み取りにくい場合には,注
文者の要求によって,第2の銘板を装置に取り付けなければならない。
9.2 表示事項
定格出力750W (VA) 以下でIEC 60072に準拠しない寸法の回転機及び定格出力3kW (kVA) 以下の特殊
な用途のビルトインの回転機は,少なくとも次の項目の1), 2), 11), 12)を表示しなければならない。
それ以外の回転機は,次の事項のうち適用できるだけの事項を定格銘板に確実に表示しなければならな
い。ただし,同一銘板上になくてもよい。単位及び数量に対する記号は,IEC 60027-1, IEC 60027-4による。
表示事項は,便宜的に番号付けをしたもので,銘板上の順序を定めるものでない。表示事項は,適宜に
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C 4034-1 : 1999 (IEC 60034 : 1996)
組み合わせてもよい。
1) 製造業者名又は商標
2) 製造番号又は識別記号
備考 同一設計,同一技術によって生産された同一ロットの回転機に対しては,それらが同一グルー
プであることを示す一つの識別記号を使用してもよい。
3) 製造年を識別するための情報。これは,定格銘板又は回転機に附属する試験成績表で表示する。
備考 ただし,2)で定義された製造番号又は識別記号を製造業者に提示することで製造年が分かる場
合は,定格銘板への表示も試験成績表への記載も省略できる。
4) 製造業者の定めた形式
5) 相数(交流機の場合)
6) 適用規格の番号
7) 保護方式の記号
8) 絶縁の耐熱クラス又は温度上昇限度
もし,必要なら温度測定方法を表示する。また,水冷熱交換器をもつ回転機に対しては,温度上昇
に対する基準が,一次冷媒か二次冷媒であるかに従い,P又はSの記号を付ける。
Pは,一次 (primary) ,Sは,二次 (secondary) の略である。
9) 定格の種類(連続使用S1の場合は,省略してよい。)
10) 定格出力又は定格容量
11) 定格電圧又は定格電圧範囲
二つの異なる定格電圧XとYは,X/Yで表し,定格電圧範囲XからYは,X−Yで表示する。
12) 定格周波数又は定格周波数の範囲(交流機の場合)
交直両用電動機の場合は,定格周波数の後に適切な記号を付ける。例 : 50Hz/···又はa.c.50 Hz/d.c
13) 定格電流
14) 定格回転速度又は定格回転速度範囲
15) 接続図(三相交流機で接続箇所が3か所より多い場合)
これらの接続図は,端子箱の近くに取り付けた銘板に表示するか,端子箱内に明示する。
16) 許容過速度(この規格で定めた値と異なる場合)
17) 定格界磁電圧及び定格界磁電流(他励又は分巻の直流機及び同期機の場合)
18) 定格力率(交流機の場合)
19) 定格二次電圧及び定格二次電流(巻線形誘導電動機の場合)
20) EC 60971による静止電力変換器種別の記号(電機子が静止電力変換器から給電される直流電動機の
場合)
ただし,5kW以下の電動機では,定格波形率と静止電力変換器の入力端子での定格交流電圧(この
電圧値が電機子回路の定格電圧値を超えるとき)を表示することで代えてもよい。
21) 最高周囲温度(40℃と異なる場合)
冷却水最高温度(25℃と異なる場合)
22) 最低周囲温度(この規格で定めた値と異なる場合)
23) 標高(1 000mを超える場合)
24) 定格出力時の水素の圧力(水素冷却の場合)
25) 概略質量(30kgを超え,指定された場合だけ)
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26) 回転方向矢印(一方向回転の回転機の場合)
矢印は,定格銘板上に示す必要はなく,見やすい箇所に取り付ける。
回転機の巻線が製造業者以外によって一部又はすべてが更新された場合には,更新した業者名,更新年
及び更新内容を表す銘板を取り付ける。
10. その他の要求事項
10.1 回転機の接地
回転機には,保護導体又は接地導体を接続できるような端子を設けなければならない。また,それを記
号や説明書で明確にしなければならない。ただし,二重絶縁をもった回転機,定格電圧が交流50V以下,
又は直流120V以下の回転機(JIS C 0364-4-41の411.とJIS C 0366に記述がある。),又は二重絶縁された
装置に組み込む回転機の場合は,適用しない。
定格電圧が交流50V又は直流120Vを超え,交流1 000V以下又は直流1 500V以下の回転機の場合は,
接地導体用の端子は電源導体用端子の近傍に設けなければならない。端子箱が附属する場合は,端子箱内
に設けるものとする。定格出力が100kWを超える回転機は,上記に加えて外被又は固定子枠にも接地端子
を設けるものとする。定格電圧が交流1 000V又は直流1 500Vを超える回転機の場合は,外被若しくは固
定子枠に接地端子を設けなければならない。上記に加えて,電源ケーブルにシールドがある場合は,これ
を接続するために,端子箱の内部に接地端子を設けるものとする。
接地端子は,他の導体や端子に損傷を与えることなく,接地導体と良好に接続できるよう設計しなけれ
ばならない。回転機のすべての軸受及び回転子巻線が絶縁されているときは,製造業者と使用者の間で他
の保護手段について同意がない限りは,軸は接地端子に電気的に接続しなければならない。ここで,絶縁
されている軸受とは,絶縁処置を施した構造のものをいい,潤滑油などによる油膜は絶縁とはみなさない。
接地端子を端子箱内に設ける場合は,接地導体は通電導体と同じ金属を使用するものとする。
接地端子を外被又は固定子枠に設ける場合は,当事者間の協定によって,接地導体は他の金属(例えば,
鉄)を使用してもよい。この場合,端子の設計に当たっては,導体の導電性に十分な考慮が必要である。
接地端子は,表17に示す接地導体の断面積に適合するよう設計しなければならない。この表に示す寸法
よりも大きい接地導体を使用する場合は,極力この表の寸法に近い導線にすべきである。
接地導線又は保護導線は,接地端子以外の導線の断面積に関連して少なくとも次に示す面積と同等とす
る。
− 断面積が25mm2未満の場合,使用導線の断面積
− 断面積が25mm2から50mm2までの場合,25mm2
− 断面積が50mm2を超える場合,使用導線の断面積の50%
接地端子は,JIS C 0445によって識別する。
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表17 接地導線の断面積
使用導線の断面積 接地導線又は保護導線の断面積
mm2 mm2
4 4
6 6
10 10
16 16
25 25
35 25
50 25
70 35
95 50
120 70
150 70
185 95
240 120
300 150
400 185
10.2 軸端キー
回転機の軸端にキー溝を設けてある場合は,キーを附属しなければならない。
11. 裕度
11.1 裕度
裕度とは,回転機の特性の試験結果と保証値の差の許し得る範囲をいう。回転機の保証値に関する裕度
は,表18による。
表18 裕度表
項 項目 裕度
1 効率
1a) 規約効率
1b) 50kW (kVA) 以下の回転機 −0.15x (100− ─ 保証効率
50kW (kVA) を超える回転機 −0.10x (100− ─
実測効率 −0.15x (100− ─
2 +0.1x(保証値)
全損失[50kW (kVA) を超える回転機に適用]
3
誘導機の力率,cos
−1/6x (1−cos
ただし,最小0.02,最大0.07
4 直流電動機の回転速度(全負荷,運転温度時) PN : 定格出力 (W)
nN : 定格回転速度 (min−1)
4a) 分巻及び他励の電動機 ±15%
1 000 PN/nN<0.67
±10%
0.67≦ 1 000 PN/nN<2.5
2.5≦ 1 000 PN/nN<10±7.5%
10≦ 1 000 PN/nN ±5%
4b) 直巻電動機 ±20%
1 000 PN/nN<0.67
±15%
0.67≦ 1 000 PN/nN<2.5
2.5≦ 1 000 PN/nN<10±10%
10≦ 1 000 PN/nN ±7.5%
4c) 複巻電動機 特に指定のない限り4b)を適用
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C 4034-1 : 1999 (IEC 60034 : 1996)
項 項目 裕度
5 ±20%
分巻又は複巻の直流電動機の速度変動率
(無負荷から全負荷まで) ただし,最小は,定格回転速度の±2%
6 分巻又は他励発電機の固有電圧変動率 ±20%
(各負荷において)
7 複巻発電機の固有電圧変動率 ±20%
(交流の場合,定格力率時) ただし,最小は,定格電圧の±3%(この裕度は,
保証された無負荷電圧及び全負荷状態における
電圧の両点を結ぶ直線と測定された各負荷にお
ける電圧との差電圧の最大値に対して適用)
8
8a) 誘導電動機の滑り(全負荷,実運転温度時)
出力1kW未満 ±0.3x(保証値)
出力1kW以上 ±0.2x(保証値)
8b) 分巻整流子電動機の回転速度 最高回転速度 : −0.03x(同期速度)
(全負荷,実運転温度時) 最低回転速度 : +0.03x(同期速度)
9 かご形誘導電動機の拘束電流 +0.2x(保証値)
10 かご形誘導電動機の拘束トルク −0.15+0.25x(保証値)
合意のもとに+0.25を超えることができる。
11 かご形誘導電動機のプルアップトルク −0.15x(保証値)
12 誘導電動機の最大トルク −0.1x(保証値)
ただし,この裕度を適用した値が定格トルクの
1.6倍又は1.5倍を下回ってはならない。
13 同期電動機の拘束電流 +0.2x(保証値)
14 同期電動機の拘束トルク −0.15+0.25x(保証値)
合意のもとに+0.25を超えることができる。
15 同期電動機の脱出トルク −0.1x(保証値)
ただし,この裕度を適用した値が定格トルクの
1.35倍又は1.5倍を下回ってはならない。
16 ±0.3x(保証値)
規定条件下の交流発電機の短絡電流のピーク値
17 ±0.15x(保証値)
規定励磁状態における交流発電機の定常短絡電
流
18 慣性モーメント ±0.1x(保証値)
備考1. 裕度が一方向だけ規定されている場合,他の方向については制限されない。
2. 保証値は,表18に示した全項目又は幾つかの項目に対して,必ずしも与える必要はない。
注文又は照会の仕様に裕度付きの保証が含まれる場合には,その旨を明示しなければなら
ない。その裕度は,表18による。
12. 電磁両立性
12.1 電磁両立性 (EMC)
次の要求事項は,AC1 000V又はDC1 500Vを超えない定格電圧をもち,次の条件下で運転される回転機
に適用する。
回転機の中に取り付けられる電子部品で運転に必す(須)なもの(例えば,回転励磁装置)は,回転機
の一部である。
最終のドライブシステム及びその構成部品,例えば,電力及び電子制御装置,接続される機械及び監視
装置などに対し適用される要求事項は,その取付けが回転機の内部又は外部のいかんにかかわらず,この
規格の対象外である。
6.の限度は,定常運転時に対して定めたものである。始動時のような過渡時については,この規格によ
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JIS C 4034-1:1999の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60034-1:1996(NEQ)
- IEC 60034-1:1996/AMENDMENT 1:1997(NEQ)
JIS C 4034-1:1999の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 4034-1:1999の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC0364-4-41:1997
- 建築電気設備 第4部:安全保護 第41章:感電保護
- JISC0366:1997
- 建築電気設備の電圧バンド
- JISC4003:2010
- 電気絶縁―熱的耐久性評価及び呼び方
- JISC4034-5:1999
- 回転電気機械―第5部:外被構造による保護方式の分類
- JISC4034-6:1999
- 回転電気機械―第6部:冷却方式による分類