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C 5381-321 : 2004 (IEC 61643-321 : 2001)
A
P DUT DUT1 V
P : 定電流パルス発生器
DUT : 供試品(片方向素子)
DUT1 : 供試品(双方向素子)
V : デジタル電圧計
A : 微小電流計
図 4 ブレークダウン(アバランシ)電圧V(BR)の試験回路
6.8 静電容量Cj
この試験の目的は,2端子間でのABDの静電容量を決めることである。端子間の静電
容量は,規定する正弦周波数及びバイアス電圧で測定しなければならない。複数の端子の場合は,一対の
端子ごとに測定し,測定に関連しない端子は,影響のないようにしなければならない。特に規定がない場
合,1 MHzの周波数で0.1 Vrms以下及び直流0 Vバイアスを推奨する。
6.9 定格ピークインパルス電力損失PPPM
この試験の目的は,特定の試験条件下で製造業者が指定する
電力定格評価を確認することである。この定格は,各製品ごとに製造業者が指定する。パラメータの検証
には,定格ピークインパルス電流IPPM及びクランピング電圧VCの測定が必要となる。クランピング電圧と
ピークインパルス電流との積を,ピークパルス電力損失として定義する。信頼限界の統計的分布を得るた
めに,6.36.4の規定どおりに,十分な数のデバイスで試験し,電圧−電流特性を測定しなければならな
い。
6.10 定格順サージ電流IFSM
(図1c参照) この試験の目的は,ABDに10 ms(又は8.3 ms)の1正弦半波の最大ピーク電流を流したとき,その値が統計的な信頼性レベルに適合することを確認することである。デバイスは,片方向デバイスの逆方向を除いて,図2に従って試験しなければならない。このサージは,
ABD(V-I特性曲線の第一象限,図1c)の順方向に印加する。
6.11 順電圧VFS
(図5参照) 順電圧のピーク値は,ABDの順方向に10 ms(又は8.3 ms)の1正弦半波のピーク電流を通電することによって測定する。順サージ電流IFSは,片方向ABDの順方向を流れる電流の値である。
A
P DUT V
P : 定電流パルス発生器
DUT : 供試品
V : デジタル電圧計
A : 電流計
図 5 順電圧VFSの試験回路
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C 5381-321 : 2004 (IEC 61643-321 : 2001)
6.12 ブレークダウン電圧の温度係数αV(BR) 電圧温度係数は,ブレークダウン電圧の変化と温度の変化と
の比である。これはデバイスごとに異なるが,電力定格に関係しない。このパラメータは,使用温度範囲
にわたって考慮しなければならない。ブレークダウン電圧及び最大クランピング電圧は,温度範囲内で変
化し,この変化は,電圧温度係数として表すことができる。5 V以上のブレークダウン電圧においてこの
パラメータは,いつも正の値になる。
V( BR)(test )
V( BR)(ref)100
V( BR ) %/K
V( BR)(ref) testTref
ここに, αV(BR) : ブレークダウン電圧の温度係数
V(BR)(ref) : 基準温度でのブレークダウン電圧 (V)
V(BR)(test) : 試験温度でのブレークダウン電圧 (V)
Tref : 基準温度 (25±3 ℃)
Ttest : 試験温度で測定に用いる最高温度 (℃)
6.13 温度軽減(図6参照) 温度軽減は,規定する温度を超えて温度が上昇した場合,ピークパルス電
力又はピークインパルス電流のいずれかの低下を示すものである。電力軽減は,ピークパルス及び定常(平
均)電力条件の両方に適用する。この試験方法についてはIEC 60747-2を参照。
100
80
PP%
P
電力比率(%)
60
MAV %
P
PM(AV)
40
20
0
T0 T0 T1
(P PP ) (P MAV )
PM(AV) 温度(°C)
T0 : 電力軽減の開始温度
T1 : 電力又は電流が,0若しくは最小に軽減された温度
備考 定格ピークインパルス電力PPPM又は定格ピークインパルス電流IPPMは,
T0時の値でこれを100 %として示す。
図 6 ABD素子の電力軽減曲線
6.14 熱抵抗RthJA,RthJC,RthJL 熱抵抗は,半導体接合部とケース,リード又は大気間の熱流の抵抗を測
定する。熱は,ふく射,自然な又は強制的な伝達若しくは材料を介しての熱伝導によって移動する。各デ
バイス製品群の温度特性は,製造業者が指定しなければならない。
この試験の目的は,定電圧及び定電流のもとで,デバイス接合部に単位電力損失を加えたときに,ケー
ス温度又は周囲温度を超える温度上昇を測定することである(6.11参照)。
a) 素子のケース温度又は周囲温度が任意のとき,デバイス接合部の温度を一定に維持するのに必要な電
力損失を測定する(デバイス接合部の温度は,順電圧のような温度に敏感な電気的パラメータで校正
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C 5381-321 : 2004 (IEC 61643-321 : 2001)
し求める。)。
b) 素子のケース温度又は周囲温度を一定に保持し,デバイス接合部に電力を加えたときの接合部の温度
を測定する(デバイス接合部の温度は,順電圧のような温度に敏感な電気的パラメータで校正し求め
る。)。
6.15 過渡熱インピーダンスZthJA,ZthJC,ZthJL 熱インピーダンス試験は,規定する電力パルス継続時間
に対するABDのパルス電力耐量を決定するための試験である。この試験の目的は,デバイス接合部とケ
ース温度又は周囲温度のような基準点との間の過渡熱インピーダンスを測定することである。試験方法は
IEC 60747-2の2.2.3を参照。
6.16 定格平均電力損失PM(AV)
BDの定格平均電力損失は,デバイス温度を制限して信頼できる長寿命
を得るために,製造業者が次の二つの条件を考慮して指定する。
a) 通常,繰返し周期で示す繰返し過渡電流によって基部又は接合部に流れる平均電流
b) デバイスと,製造業者が推奨するリード及び/又はヒートシンクを通した周囲環境との間の熱抵抗
6.17 ピークオーバシュート電圧VOS
(図7参照) ピークオーバシュート電圧VOSは,ABDのピーク電圧V1からクランピング電圧VCを減じた電圧である。試験条件及び試験回路は,クランピング電圧試験と同じ(6.3及び図2参照)。
備考 試験中のピークオーバシュート電圧を保証するために,装置接続用のすべての電線及び試料の
リードを最小の長さに保持する。ピークオーバシュート電圧は,パルスの立上り時間,ABDの
リード長さ及びABDに依存している。回路インピーダンスとの不整合の結果,オーバシュー
ト電圧の後に続いてリンギングが起こることがある。
6.18 オーバシュート継続時間
(図7参照) オーバシュート継続時間は,オーバシュート電圧がクランピング電圧VCになるまでの時間 (t3−t1) である。試験条件及び試験回路は,クランピング電圧試験と同じ(6.3及び図2参照)。
6.19 応答時間
(図7参照) 応答時間は,ABDがピークインパルス電流IPPの立上り時間に応答する能力である。応答時間は,図7の零時点t0からピーク電圧時点t1までである。試験条件及び試験回路はクランピング電圧試験と同じ(6.3及び図2)。
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C 5381-321 : 2004 (IEC 61643-321 : 2001)
V1
OS
V2 VOS
(V)
VCVC
電圧
C
VC
VC
t0
t0 t1 t2 t3 時間(s)
tc
時間 (
VC : 指定する電流及び波形におけるデバイスクランピング電圧
VOS : ピークオーバシュート電圧 (V1−VC)
tC : デバイス電圧がクランピングレベルVCに達するまでの時間
t1 : デバイス電圧がピーク値V1に達するまでの時間
t2 : デバイス電圧がピークオーバシュート値の50 %に下がるまでの時間
t1−t0 : 応答時間
t3−t1 : オーバシュート継続時間
V2 : (V1−VC)/2
図 7 電圧オーバシュート,応答時間及びオーバシュート継続時間のグラフ例
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C 5381-321 : 2004 (IEC 61643-321 : 2001)
100
IPP
90
80
(%)
70
60 0
PP×10
50
電流/ I
I 40
30
20
10
0
t1
時間(s)
t2
2
時間 (
t1 : 波頭長
t2 : 波尾長
例 10/1 000の電流波形
10 s=t1(波頭長)
1 000 s=t2(50 % IPPまでのインパルス継続時間)
図 8 インパルスの電流波形
7. 故障モード及び不良モード
特別な要求がない限り,次の規準を適用する。不良判定の試験は,素子
温度が25±5 ℃に戻った後で行わなければならない。
7.1 劣化不良モード
このモードにおいてABDの待機電流は,規定した最大値より大きくなる。
7.2 短絡故障モード
このモードにおいてABDの抵抗値は,直流0.1 Vのとき1 満で恒久的短絡に
なる(この状態は,素子の定格以上のピークインパルス電流が流れて最大クランピング電圧を超えたとき,
又は素子に平均電力損失若しくは多重ピークパルス電力損失を超える電力が供給されたとき発生する。)。
7.3 開放故障モード
このモードにおいてABDは,6.7.2に示す試験電流I(BR)又はITを通電したとき,
ブレークダウン電圧が事前に試験した値の150 %より大きい開回路になる(この状態は,電流が素子に短
絡状態の間流れたとき,又は素子能力を超える異常に大きい若しくは短期間の電流パルスによって発生す
る。)。
7.4 フェールセーフの運用
7.2及び7.3で示した故障モードはいずれかに設定できるため,素子の故障
モードを表記することによって,フェールセーフが利用できる。ある使用者は,装置の防護機能を維持す
るための最も望ましい故障モードとして,例えば,短絡故障モードをフェールセーフと考える。しかし,
別の使用者は,開放故障モードが望ましいシステム方針と考え,特別な素子を必要とすることがある。
このように,短絡モードの故障は,多くの使用者がフェールセーフとみなす一方,別の使用者が望む安
全とは反対であることがある。したがって,7.2及び7.3で定義した故障モードのうち,どちらによる故障
かを表記することが望ましい。
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